★★★★★★☆☆☆☆

2018年 96min.

ネタバレ してしまうのは仕方ないのです。照れ

敬称略

 

 

 前回の「ラ・ヨローナ ~泣く女~(ラ・ヨローナ ~泣く女~ | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」がスピンオフ作品で、ちょっと一呼吸置いたところで、「死霊館(死霊館 | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」シリーズの正統派シリーズに戻りましての本作、ということになりますね。このあとこれから観ることになる「死霊館 エンフィールド事件」の前日譚、ということなので、けっこう重要なお話になる、というわけなのですが、監督のコリン・ハーディはわたし知らない人ですし、音楽もアベル・コジェニオウスキという、なんかとっても「小銭が大好き」みたいな名前の人になってまして笑い泣き、もちろんこの方もわたし知らないので、ちょっと不安はよぎります。脚本もゲイリー・ドーベルマンですしね。もちろんシリーズですから、ジェイムズ・ワンが製作なのは間違いないのですが、さあはたしてどうか、ということで観始めました。

 
 

 

 とりあえずオープニングは、どうやら「死霊館 エンフィールド事件」のワンシーンのようですね。まあそこらへんは、わたし公開年順で観ていないので、さらっと流しておきますよ。まあ、なるほど、的な。ちょっと夫妻の娘ちゃんが大きくなって別の人になってるような気もしないでもなかったですが、それは観てのお楽しみ(?)、ということでしょう。

 

 で、時は1952年、ある修道院からお話が始まります。なんか怖いこと起こってましたが、このシリーズ、やたら教会で恐ろしいことが起こりますよね。普通、癒される場所ではないんですかね、教会って。神様がおられるわけですから、本来なら何も起こっちゃいけないと思うのですけれどもね。えー

 

 えと、それでもって話が進みますと、主人公が三人であるということがわかってきます。修道尼見習のアイリーン(タイッサ・ファーミガ。名前で分かる通り、夫妻の奥さん役ヴェラ・ファーミガラブ の妹さんですね。21歳も歳が離れてるそうですよ。サザエもビックラですね)、バチカンから修道院が神聖な場所として保たれているかどうかを調査しにこさせられたバーク神父(デミアン・ビチル。この人の名前もなんか「悪の子」みたいで、このシリーズなんか役者さんの名前がいろいろいわくアリのようで、狙ったのかと思ってしまいますショボーン)、そして二人を修道院に送り届ける、最初にシスターの死体を発見したフレンチー(ジョナ・ブロケ)の三人ですよ。

 

↑フレンチーくんです。以外に最後は頑張ることになります。ニヤリ

 

↑こちらのシスター役の子がけっこうかわいくていらっしゃったので、こちらが主役なのかと最初は思いました。

 

↑バーク神父です。けっこうシブいです。

 

↑アイリーン。最初の印象では、あんまりお姉さんには似てないなあ、と思ったものでした。でも笑顔はよく似てます。

 

 で、しばらくこの三人のロードムービーが続きましてね、なにやらひょっとしてこれは「28日後...(28日後... | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」みたいな感じなのか、と思い始めます。15分は過ぎてるわけです。そして18分過ぎ、ようやくそろそろ怖くなったか、となりました。

 

↑フレンチーくんがみつけた死体をこの部屋へ運んで、寝かせといたのになんか座ってた、らしいです。おっ、そろそろか、です。でもそれだけでした。ショボーン

 

 ちなみに、今回はいろいろCGも使ってるみたいですね。悪魔的なものはこれまで通りCGではなく、メイク、すなわち昔懐かしいSFXでまかなってますが、これはジェイムズ・ワンのこだわりだそうですよ。メイキングムービーで、悪の尼僧役をやったボニー・アーロンズが言ってましたけど、やっぱりメイクして人間が演じた方がちゃんと表情が出て雰囲気が伝わるので大歓迎、とのことでした。あれだけメイクして表情がどうかはわかりませんけれども、少なくとも所作、雰囲気はわかりますし、それこそが映画には欠かせない重要事項なので、なるほどな、ではありましたよ。ジェイムズ・キャメロンに聞かせてやりたいですね。笑い泣き

 

↑やっぱりこういうシーンには、CGはいい仕事しますね。

 

 さて、30分過ぎますが、けっきょくここまでで起こったことと言えば、冒頭でかわいいシスターが自殺したところと、その死体を置いておいたら、寝かせておいたのに座った状態になっていた、てことだけでしてね、あー、でもやっぱりちょっと長いかなあ……、となってきますよ。ショボーンショボーン

 

 でも、そう思い始めると、それを見越したかのようにちょっと怖いシーンが出てきます。そこらへんはジェイムズ・ワンのさすがの手腕、てとこなのでしょうかね。脚本なのかな。まあシリーズ的にはそういうところが多いです。

 

↑これは怖いです。こういうのは「ラ・ヨローナ ~泣く女~」でもそうでしたしね。フレンチーくん、大ピンチです。深追いしたらアカンて、て言いながら観てました。

 

↑だから深追いすんなって言ったのに、です。いいねいいね、やっと来たか、て感じになりましたよ。爆  笑

 

↑ちなみにここはお姉さんそっくりでした。ラブ

 

 ところがですね、わたしここでふと思ったんですね。三人は修道院に泊まることになって、フレンチーくんが深追いするとことか、アイリーンがランタン持って歩くところとか、バーク神父はバーク神父で、なんか墓地に誘い出されて生き埋めにされるところとか、なんかこれ「怖い」ってのとはちょっと違う気がしたのですよ。最初っから敵は悪魔だ、ってきいてますからね、どうにも肉弾戦の様相になってしまいます。幽霊とは根本的に違うわけです。びっくり

 

 さらには、例のビックリさせる演出ってのも本作ではふんだんに使われてます。前回の「ラ・ヨローナ ~泣く女~」ではしっかりとそれが抑えられていたのでよかった、と書きましたけれども、こちらはそうではありませんでした。ショボーン

 

↑大きな音で……。そんなんしないでも十分怖いと思うわけです。

 

 とってもシブくて、何事にも動じないバーク神父が棺に閉じ込められて生き埋めにされたとき、めちゃめちゃ取り乱したところも、なんか違う気がしました。もちろん、冷静になれ、というほうがムリなのはわかってますけれど、それにしてもあれはちょっと幻滅というか……。リアリティを追求したのかもですが、そこはバーク神父、唯一の頼れる存在なわけですからね、もうちょっとなんとかならんかったのか、とは思いましたよ。まあ取り乱したのはこの一瞬だけでしたけど、だからこそ、という感じです。

 

 ところで、このあとアイリーンが、お祈りするシスターを見つけるのですけれども、聞いたらこれ、これまで何世紀も、一秒たりとも中断せず交代でずーーーっとお祈りしているそうです。えええ……、てなりました。そんなん可能なのでしょうかね。ま、いいですけど。

 

↑持ち時間は一人どれくらいなのでしょうか。

 

 そもそもこの修道院、村の人たちからはずっと忌み嫌われてるわけですよ。なんかいろいろ村人たちに立て続けに災厄が降りかかって、あの家の子供が自殺しただの、収穫が全然ないだのと言われれば、そりゃなにかのせいにもしたくなるってもんですが、それを修道院に押し付けるってのは、信仰深いヨーロッパとしてはどうなんでしょうかね。まあ、押し付けたくなる気もわかりますが、それにしても、とは思いました。

 

 まあなにしろ、です。なにしろやっぱり、ダレます。なんでしょうかね、いろいろと説明のシーンが多いからなのかもしれません。それはそれで必要なのですけれども、やっぱり怖い思いをしようと観ている身としては、物足りなさ満載なわけです。

 

↑こうやって要所要所でビックリさせられるし……。

 

 修道長だって怪しすぎるのですよ。でもそれはまったくだれも疑ってません。声なんかどう聞いてもこの世のものとは思えないようなだみ声ですしね。どうにもドキドキしないのです。

 

↑なんか狙いすぎなのですかね……。

 

 肝腎なところでハンディカムになるのも閉口します。ブレブレで、もう観にくいことこの上なく。ハンディカムっていったい誰が最初に始めたのですかね。これ、ほんとに効果あるとでも思ってんでしょうか。観にくくって観にくくって、イライラしかしません。わたしDVD借りるとき、いろいろ情報観て厳選してますけれど、ハンディカム映像の映画はすべて却下してます。どれだけ評価が良くても、イライラしかしないのなら、わたし的には観る価値は皆無です。みんなどう思ってんでしょうかね、撮ってる連中は。一度ちゃんと聞いてみたいものですよ。

 

 なんて言ってたら、若干ゾンビになりました。

 

↑もはや幽霊の名残すらないです。えーん

 

 そして、なんともうダメや、あかん、死んでまう、というところでフレンチーが助けに来ましたよ。いやいやそれでは普通のドラマ、いうかマンガでしょうよ。昔のディズニー映画じゃないのですからね。ガックシです。

 

 で、最終的にアイリーンの成長物語に落ち着きそうになりました。まさに青春映画ですね。ジョン・ヒューズか、て。ガーン

 

 あと、音楽がですね、当初の不安的中いいますかね、なんかもう眠くなるんですよ。なんとか頑張って怖い音楽を、ていうのもわかるにはわかりますが、それを凌駕するように、やわらか~い、気持ちが落ち着く音色が奏でられてましてね。ヒーリングじゃないんだから、と思いながら、観ていてすーっと気持ちが落ち着いて、寝落ちしそうになります。こんなホラー映画で眠くなる、なんてのはそうとうなヒーリング効果なわけですよ。ザンネンでなりませんね。

 

 さあそしていよいよ大団円に入るわけですけれども、そんなところなのに三人がバラバラになります。しかもなにも言わずにひとりずついなくななります。一人だけなにも明かりを持っていないバーク神父が真っ先にいなくなる意味もわかりませんしね。どうにも「?」がいっぱい頭の上を飛び交うこととなってしまうのです。ショボーンショボーンショボーン

 

↑もちろんこういうシーンもあります。でもね、もうここまで来ますと、後ろにだれが突然現れようが、怖くもなんともないです。ビックリすらしません。いったいこれまでのシリーズのいい出来はどうしてしまったんや、てな感じです。アイリーンもしらないあいだに憑依されてましたしね。ええっ、いつ憑依されたんや、て。ガーン

 

↑これが大元締めですね。

 

↑フレンチーくん、ヤバいことになっとります。

 

↑この一連はわたし、「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」でルーク・スカイウォーカーを痛めつけるエンペラーを思い出してました。

 

↑最後の最後で、やりすぎ感が満載でした。えーん

 

↑いよいよディズニーです。

 

↑「白雪姫」なのでした。ガーンガーンガーン

 

 えー、で、ということで、悪魔はどうやら封印されたようなのですが、そうなるとこれ、次に観る予定の「死霊館 エンフィールド事件」の前日譚なわけですから、じゃあどうやって絡むのでしょうかね。無理やり悪魔を復活させるのでしょうか。それじゃあもうなんでもありやろ、て思ってましたが、それを見透かすかのように、ラストシーンでめっちゃつながりました。うわーっ、なるほどぉーっ、てなりましたよ。ここで一気に「死霊館 エンフィールド事件」が楽しみになりました。2016年の作品ですから、公開年は全然前なのですけれども、夫妻も出ることですし、とっても楽しみでありますね。ほんと、ようやくエンディングで目が覚めた、という感じでした。遅いですけどね。でも要するに、やっぱりこの映画は必要だったわけですね。最後の最後の最後の最後で盛り返した、ということなのでした。途中まで☆3つが限界かなあ、て思ってましたけど、☆6つとなりました。

 

 

今日の一言

「フレンチーくんの陽キャラはいらんわあ」

 

 

レビュー さくいん