misapple*diary -3ページ目

* 猫が繋いでくれるもの *

 

 

先日、ひょんなご縁から
漫画「俺、つしま」の中の人、
おじいちゃん(※実際は女性なんですが)と
お会いできる機会がありました。

 


短い時間のお喋りだったけれど

 


びっくりするほどに壁がなく
歯に衣着せず
愛情が泉のように湧き出ているような方で

 


もともと私は漫画のファンなのですが
(作中の
つしま達がもっちりと可愛いのはもちろんのこと
おじいちゃんが好き好んで猫に翻弄される
愛らしくもユーモラスな姿は
我々猫ラヴァーの姿そのもので
ついつい笑ってしまうし泣けてしまいます。)

 


実際のおじいちゃんの抗えない魅力ときたら!

 


どうりで作品が面白いはずだ!

 


まだ読んでいない、という方は
ぜひ☆

 


おじいちゃんの
貴重な羊毛フェルト作品も拝見させていただきました。

 

 

 

 

つーさんとつーさん。

 

 

 

 

カメムシと岡本太郎氏。
(脚は可動式。)

 

 

 

 

犬(猫?)神佐清。

 


一体おじいちゃんの目には何が見えてるんだ?と
ここでも大きな驚きにつつまれた
個性的な作品群。


やっぱりおじいちゃんは
只者ではなかった!









+





 

 


そして猫の本をもう一冊ご紹介。

 

 

 

 

夢の猫本屋ができるまで

 


私と友人がたまに訪れる素敵な本屋さんが
その立ち上げからお店が開店するまでの
試行錯誤しながらの軌跡をたどる本。


そう説明すると
あんまり面白く思えないかもしれません。


けれど、勉強しようというモードで
この本を手にとった私には
面白いかそうじゃないか、なんて
大して問題ではありませんでした。

 

 

 

 

それまでに
このお店についての記事をいくつか読み、
店長の安村正也さんと何度か会話をし
お店にとても興味があったのです。


無理いって
レジでサインをしていただきました。
「メルカリで売る気じゃないでしょうね?」と
笑う安村さん。
「まさか。笑」と私。

 

 

 

 

サインをしてから
「私(安村さん)の腹黒さが隠れるスタンプを押しましょう。」と
可愛らしい判子を押してくれました。

 


私の経験上、
自分で「腹黒い」という人が腹黒かった試しはないのだけれど…

 


レジ横にいた長身でお髭の
若いサンタクロースかしら?って風貌の男性が
「ああ、隠れる、隠れる。」と
人懐っこい笑顔で合いの手を入れます。

 


カメラマンの新藤裕一さんです。

 


この本に新藤さんのことも記載されており
写真の多くを担当しているそう。

 


とても仲の良さそうなお二人。

 


「すごく簡単に読めちゃう本なんですよ。
2時間くらいでするっと!」と
まるで夏の日の素麺みたいな説明をする新藤さん。

 


勉強のつもりなのだから
そんなあっさり風味の本だと困るな、と内心思いながら
お礼を言ってお店を後にしました。

 

 

 

カフェスペースでくつろぐ友人と猫店員の鈴ちゃん。

 


さて、自宅に帰って本を読み始めたのだけれど
2時間くらいでするっとなはずが
ちっとも読みすすまない。

 


面白くないからではない。
1ページごとに心に刺さって
感情がざわつくからだ。

 


結果、仕事の合間での読書ではあるけれど
4日ほどかかっての読了。

 

 

 

目が大きくてフォトジェニック!

 

 

ちゃんとしたお仕事もあり
生活を営んでいくうえで
特に問題もなかったはずだったのに
本が好きで猫が好きで、というだけの理由で
作り上げた本屋さん、
キャッツミャウブックス。
 

 

 

カフェスペースでいただく
美味しいLOVE&Co.さんのコーヒー。

 

 

大型書店でも潰れてしまうようなこの時勢に
一日に多くて6万円ほどの売り上げの10%を
保護団体に寄付しながらの経営。

 

 

ここまで聞くと朴訥としたいわゆる良い人って
印象を受けるかもだけれど
安村さんはもうちょっと個性的。

 


わかり易い例として
ビブリオバトルの覇者という彼の経歴。

 


ビブリオバトルとは5分間で一冊の本を説明し
観客がどれだけその本を読みたくなるかを競うゲーム。

 

 

 

甘えん坊のさつきちゃん。

 

 

競技の名称こそ知らなかったけれど
私も以前から興味があって
その話を友人優太郎さんの生前に伝えたとき
「いいね!それ!」と
彼もとても興味をもったようでした。
私たちはその頃
どうやったら政治とか環境問題とかを
多くの人達に関心を持ってもらえるかっていう話ばかり
していたのです。
いかに面白おかしく物事を伝えるかっていうスキルは
立場や貧富の差など関係ない。
上手に喋ることとも違う。
きっと人々の心を一番動かすのは
本心からくる情熱。

おそらく安村さんは
自分のことを冷静で感情をコントロールできているって
思っていそうだけれど
多分そうじゃない。

腹黒いどころか馬鹿正直にすべての経費や売り上げを計上し
もてる頭脳をすべて使い奔走する安村さんの情熱は
周りを巻き込んでいく。

 

 

 

チョボ六と鈴ちゃん。

 

 

新藤さんのにこにこした顔が浮かぶ。
魅力的だけどちょっぴり危なげで
ほっておけない安村さんのまわりには
きっと新藤さんみたいな人がいっぱいいる。

 

 

 

 

 

でもそれでいいんだ。

 

 


つしま家のおじいちゃんもそうだけど
我々猫ラヴァーは
そういうやっかい事を
嬉しそうに抱え込む傍輩なんだから。

 



安村さん、私もお手伝いしますよ♪
 

 







Cat's Meow Books

 


東京都世田谷区若林1-16-15

14-22時/火曜定休

















+

 

 

 

* とある夏の日に *

 

 

今からちょっとだけ前の
まだ暑い夏の日、
チクチク作ったこの子を

 

 

 

 

可愛い箱に入れてリボンをかけて
向かった友人ケイティ の家。
 

 

皆でボードゲーム会をする為
 

 

…というのはフェイクで
本当の目的はサプライズバースデー!

 

 

 

 

 

何も知らないケイティは私たちのために
沢山の美味しいご馳走を作ってくれてました。
(ごめんね!)

 


おっとりした彼女は
全然気づいてない様子。

 


シメシメ、うまくいきそう!と安心して
主旨をすっかり忘れ
普通にお食事会を楽しんでいたら

 


最年少ながらしっかり者のイケメンひろし君が
小声で促します。
「ミサップル、今じゃないの?」

 


おお、そうだ!
お誕生日といえば…!
そこで我にかえったボンクラな私。


慌てて別の部屋でひろし君とセッティング。

 


ワザとらしい理由をつけて
電気を消してくれたのは
ミュージシャンのスチュシマ君。


何も知らないケイティから
「何するのよ?」と
スチュシマ氏が顰蹙をかわれているなか

 

 

 

 

じゃーん!

 


ケーキ登場!
飛び跳ねて(可愛い)喜んでくれましたー!

 

 

 

 

大成功♪

 

 

 

 

謎の王冠を被らされ
罰ゲームのようなケイティ氏。

 

 

 

 

何の打ち合わせもしてなかったのに
皆が用意してきた沢山の贈り物。
それを愛しそうに積み上げて
ニコニコ写真を撮る様子に
泣きそうになったのはここだけの秘密。

 

 

 

 

ケイティがケーキまで作ってくれていたので
ダブルでケーキカットに。
なんという幸せな光景…!

 

 

 

 

しかも私が大好きな抹茶味!

すっごくすっごく美味しかった。
 

 

 

 

 

 

この日、えいたも親善大使役を頑張りました。
 

 

 

 

 

ケイティ、
お誕生日おめでとう☆

また来年ね♪













+





 

 

 

 

* 白いお姫さま *

 

 

先日、
とびっきり可愛いお姫さまのいる素敵なお宅へ
お邪魔してきました。

 

 

 

 

はるか姫、こんばんはー☆

 

 

 

 

隣にいるのはお姫さまに手ぶらでは失礼と
チクチク作った小さなはるかちゃん。

 

 

 

 

こちらは写りこんでしまった
偽はるか(平民フィコ)♪

 

 

 

 

 

接触を試みるも姫に怒られるケイティ
(めっちゃ嬉しそう。)
と私。

 

 

 

 


愛想はふりまかないけど
爪をだしたり
隠れるわけじゃなく
絶妙な距離感が魅力のはるかちゃん。
ドライブや旅行が好きだったりと
猫っぽくない猫のお姫さま。

 

 

 

 

そんな彼女を愛してやまない
MEGUさんとタダシさんご夫婦が
私たちのために
ご馳走を沢山作ってくれました!

 

 

 

 

甲斐甲斐しくお手伝いをする麻衣さん

 

 

 

 

新進気鋭のアーティスト、るな

 

 

 

 

 

 

 

お喋りをしながらひょいっと
用意してくれる絶品料理の数々。

 

 

イタリアでタダシさんが選んだという
ワインも最高でした。

 

 

 

 

デザートは
fete cafeさんのケーキ♪


クリエイティブでお洒落で
優しくて気さくなお二人。

 

 

 


お話もすごく楽しくて
終電ギリギリまで
すっかり長居してしまいました。


MEGUさんタダシさん素敵な夜会をありがとうー☆








+




 

 

 

 

 

後日、MEGUさんからお写真が届きました。

 

 

 

 

 

姉妹みたいに仲良くしてくれてるー
嬉しい!


MEGUさんタダシさん、

はるかちゃん、

また遊んでね♪














+




 

 

 

* あと少し *

 

 

 

スワンと百合の陶芸展、
好評につき
10/14(日) まで会期延長しております。

 

 


お近くにお越しの際は
ぜひお立ち寄りくださいね☆



Galerie ÇA BON

150-0012
Shibuyabashi A buiding 1F
1-15-16, Hiroo Shibuyaku Tokyo

open 12:00〜19:00













+





 

 

 

 

* ゆりとすわん *

 

 

陶芸家の妹と

 

 

 

 

スペイン人の師匠スワン
2人展に行ってきました。

 

 

会場は恵比寿にある
GALERIE ÇA BON(ギャラリーサボン)。

 

 

 

 

 

自由で大らかなスワンのドローイング。

 

 

 

 

百合のユーモラスで愛らしい陶器のオブジェ。

 

 

 

 

中心で揺れる可憐なガラスのしずくは
ガラス作家、添田亜希子さんに依頼したもの。

 


「ココロ」を表現しているそう。

 


常に世界や人や物事の仕組みを忙しく熟考し
休まることはなさそうな賢い妹のなかにある
驚くほど綺麗で透明な核の部分を
垣間見たようで、
私は少し照れくさく
そして誇らしく思いました。

 

 

 

 

バレンシアで出会った二人が
長い年月を経て
こうやってまた遠い国で再会して
一緒に展覧会ができるなんて

素敵なサプライズ!

 

 

 


百合の作品のなかには
スワンのかけらがずっといたように思います。

 

 

 

 

そんな機会を作ってくれた
友人に心から感謝です…!

 

 

 

 

 

 






+




 

 


楽しいおもてなしと美味しいご飯が
なにより大好きなスワンと
百合、
友人のオーナー夫妻が
素敵な手作りパーティを開いてくれました。

 

 

 

 

主役のふたりがお出迎え。

 

 

 

 

ちゅっ♪
仲良しな師匠と教え子。

 

 

 

 

スワンシェフによる本格的な本場パエリヤ。
(パエリヤはバレンシア発祥のご馳走です。)
 

 

 

 

 

綺麗なオードブルはスワンとオーナーの合作。

 

 

 

 

 

可愛いにんじんのグラッセを添えた
fete cafeさんの
キャロットケーキ。
 

 


とっても楽しくて美味しいパーティでした。

 

 


ご馳走様ー♪








+

 

 

 

 

 

忙しいなか友人達も来てくれました。

 

 

 

 

サボンにくるとなぜかやっちゃう
ヤンキー座りでパシャリ。

 

 

 

 

飯田かずなさんから
可愛い赤いバッグに入ったワインをいただきました。

 


赤いふたりにぴったり!
(なんでわかったの?超能力?)

 


かずなさん、どうもありがとう♡

 

 

 

 

帰るとき、
スワン似の赤い子がお見送りしてくれました。


¡Nos vemos!

また来るね♪



 <GALERIE ÇA BON>ギャラリ―叉凡 (さぼん)

〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-15-16 渋谷橋Aビル 1F
(駒沢通りと明治通りの交差点辺りです)

 

最寄駅 JR 恵比寿駅: 徒歩5分


 12:00~19:00
月曜定休

9月5日(水)〜9月30日(日)

 

 

Galerie ÇA BON


〒150-0012
Shibuyabashi A buiding 1F
1-15-16, Hiroo Shibuyaku Tokyo

open 12:00〜19:00

closed on Monday


5-30.Sept.2018

 

 

<追記> 

 

 

スワンと百合の陶芸展

好評につき

10/14(日) まで会期延長しております。

お近くにお越しの際は

ぜひお立ち寄りくださいませ☆

 

そして今開催中の

恵比寿文化祭2018でも

二人の作品が少しだけ見られます。

10月8日まで。

こちらもぜひ♪

 














+




 

 

 

 

* 太陽と土 *

 

 

 

陶芸家の妹、西村百合と
師匠Xohan Viqueiraスワン・ヴィケイラ氏との2人展が
今日からはじまります。

 

 


場所は恵比寿にある
友人のギャラリー、GALERIE ÇA BON。

 

 

 

 

 

 

スワンは弟子との展覧会のために
スペインのバレンシアから来日してくれました。
 

 

 

 

 

 

 

百合のスペイン留学時代はこちらからどうぞ。→
 

 

 


長い時を経て
友人の粋なはからいで実現した
姉的にも胸アツなこの展覧会に
皆様、ぜひぜひお越し下さい。
 

 


 <GALERIE ÇA BON>ギャラリ―叉凡 (さぼん)

〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-15-16 渋谷橋Aビル 1F
(駒沢通りと明治通りの交差点辺りです)

 

最寄駅 JR 恵比寿駅: 徒歩5分


 12:00~19:00
月曜定休

9月5日(水)〜9月30日(日)

 



Galerie ÇA BON

〒150-0012
Shibuyabashi A buiding 1F
1-15-16, Hiroo Shibuyaku Tokyo

open 12:00〜19:00

closed on Monday


5-30.Sept..2018

 

 













+




 

 

 

 

* 君と、これから生まれてくる君へ *

 

 

戦中・戦後の暮しの記録』の出版記念として
急遽開催された「ちいさな朗読会」に行ってきました。

 


雑誌「暮らしの手帖」が
戦争の体験談を募集したところ
2390もの応募があり、

 


編集部全員でそれら全部に目を通し
最終的に157のお話に絞込み

 


完成までに2年近くもかかったそうです。

 

 

 

 

こちらは同誌が1968年に出版した
戦争中の暮らしの記録」。

 


教科書にあるみたいな
国がどのように戦って
どのように終戦をむかえたかではなく

 


私達のような普通の人たちが
その時なにを考えてなにを食べて暮らしていたか
どんなことが楽しかったか。
どのように生きてどのように死んでいったのか。

 


どんな風に暮らしのなかに戦争が入り込んでいったのか。

 


この本は編集部に寄せられた
沢山の暮らしの記録を
一冊にまとめたもの。

 

 

それまで
戦争を経験した多くの人は
そのあまりにも辛い体験を
口にすることが出来ず
沈黙を続けていました。

 

 

そんな折
初代編集長、花森 安治さんの作った
「暮らしの手帖」は
戦後、心の底から打ちひしがれた日本の人達に
また立ち上がってお洒落をしたり
生活を楽しもうという希望を
長きにわたって与え続けます。

 

 

 

 

「戦争中の暮らしの記録」は
そんな彼だからこそ作ることが出来た本でした。

 


それから50年。

 


「暮らしの手帖」が
創刊70周年を迎えるにあたって

 


現在の編集長、沢田 康彦さん
今だからこそ必要なのだと
『戦中・戦後の暮しの記録』の出版を決めました。

 

 

 

 

長い手足に丸顔、
ほんわかした独特な話し方。

 


社会や体制への怒りを隠そうともしなかった
情熱的な花森編集長と
一見似ていないように思える
柔らかな印象の澤田編集長。

 


けれど彼はいつものほんわかした口調でこう述べたのです。
「花森さんからのバトンを受け取ったつもりで
この本を作りました。」

 

 

 

 

それはそれは重たいバトンです。

 


ほんわかとしているくせに
それをひょいっと受け取ってみせた澤田さんの気概に
私は心が震えました。

 


人の顔色ばかり気にして
駄目なことを駄目とも言えず
誰からも攻撃されないように
無色透明な仮面を被り

 


未来に希望を見出せず
ただ忙しい日々を消費し
身体を消耗し
薄くて脆い硝子の大地にたっているような空虚さを
簡単な娯楽で埋める私達に

 


澤田編集長は明確な答えを提示するのではなく

 


日々の大切さを
皺くちゃな顔で笑う明日を

 

 

 

 

柔らかな文章で
美しい写真で
なんでもないよって態度で
楽しそうに
私達に見せてくれている。

 


ぼんやりと手にかけている
戦争に繋がったごく薄いドアを
開けてしまわぬように。

 


「君は僕の何を判っているんだい?」と
笑われそうだから彼には伝えないけれど。








+




 

 


そして朗読会が始まりました。

 


朗読をしてくださったのは

 


アナウンサーの魚住りえさん、
女優の本上まなみさん
キムラ緑子さん
紺野美紗子さん。


戦争で自分の愛犬アドヴィンを軍用犬として
さしださなければいけなかったお話、

 


高校2年生のときに母が1度だけ話してくれた
会うことが出来なかった兄のお話。

 


戦争で病気になり
動けない夫のために17年前の花嫁衣裳に
腕を通してみせた妻のお話。

 


凛とした綺麗な声で気持ちをこめて
私達の心に届けようとしながらも
ご自身も涙をこらえることができなかった
本上さんと魚住さんと紺野さん。

 


会場のあちこちからも
すすり泣く声が聞こえてきます。

 


自分の物語として朗読する彼女達に
聞き手の私達も共鳴し
大切なものを喪失したのです。

 


けれどキムラ緑子さんの朗読は
少し違いました。

 


彼女が選んだのは腕を失った当時10歳だった
自称「軍国少女」のお話。

 


淡いオレンジベージュ色のワンピースに
白いスリッポンという
リラックスした出で立ちで登場した緑子さんは
特徴ある甘くて少し冷たい声で
矢継ぎ早に話していきます。

 


顔をあげて観客と目をあわせることもなく
心に染み込んでいるだろうかなんて
確認することもなく
乱暴なほど素早く読み上げる彼女。

 

 

 

 

砲弾が飛び交い血と骨が飛び散り、
手がひっくりかえり
状況を飲み込むことも泣くことも
息をすることさえできなかった。
10歳の「私」の目の前に戦場がありました。

 


「戦争」は絶対起こしてはならない。
起こさせてはならない。
我々一人ひとりの決意が大切だ。

 


このお話はこう締めくくられています。

 


朗読が終わって
緑子さんと澤田さんのトーク。

 


とたんに
甘くてふにゃっとした話し方になった緑子さんは言います。
「戦争を忘れてはいけない。」
「そうだよね。」と澤田さん。
「私達の罪も。」と緑子さん。

 


その言葉に私はドキっとしました。

 


あまり多くの人が共有している言葉では
ないような気がしたからです。

 


ましてや
皆が憧れる女優さんからその言葉がでるなんて。

 


会場にきていた皆さんはどう感じたんだろうか。
少なくともこの会に付き合ってくれた友人達から
その話はでなかったけれども。


私達日本人は穏やかな側面と同時に
取り締まることが好きな側面を持ち合わせていて
そういったことは
小さい規模のものなら
日常でもしょっちゅう目にします。

 


例えば高校生のとき。
校則を守らせるときの先生達の様子は
(前髪が眉毛から何センチとかスカート丈が
どうとか勉強とは全く関係ないものでした)
上司に言われて仕方なく、といった感じではなく
とても嬉しそうに見えました。

 


大人になってからも
これはずっとこうしてきたことなのだから
貴方もその通りにしなさいって
言われることがあります。

 


それらはとても軍隊っぽいなあって
思うのです。

 


誰かに言われているわけでもないのに
自主的にそう行動する人が
ある程度の人数になると必ず現れて
そういう人に歯向かっている暇もないから
なんだかなあって思いつつも
ついつい従ってしまう。

 


私がこのことを書くと
なんだか頭が悪い感じになるけれど
これが「私達の罪」の内訳で
これの大きいのが戦争で、
私達はその軍隊っぽい性質があるかぎり
よっぽど意識して頑張らないと
いつだって危険はすぐ隣に在るはずなのです。

 


緑子さんに真顔で「いや、そういうことじゃないし。」とか
言われたらごめんなさいなのだけれど、
多分これが正解。

 


つきすすめるのも止めないのも罪なのです。
そして今現在、すごく大きな規模で
そうなってきているのです。

 


それはもう大きな力で。

 


緑子さんはこうも言いました。
「今は戦前なのだ。」と。

 


辛かった戦争の手記を、
若い方がわざわざ手にすることは
あまりないかもしれません。

 


だからこそこういった本を
息子さんや娘さんや大切な方に
今回、緑子さん達がしてくださったように
読み聞かせてほしいのです。

 

 

 

 

明日も笑えるように。

 

 

できることなら
未来を生きる誰かも笑えるように。










+









8月1日(水)22時~放送予定の
NHK「クローズアップ現代+」で、
『戦中・戦後の暮しの記録』が紹介されます。

放送では

編集部の長期にわたる取材や

映画「この世界の片隅に」を手がけた
片渕 須直監督のインタビューも。

良かったら番組をチェックしてみて下さいね♪


 

<追記>

「この世界の片隅に」の
原作漫画を描かれたこうの史代さんの
『夕凪の街 桜の国』が
本日、8月6日(月)午後7時30分から
NHK総合テレビで放送されます。

出演者のおひとりであるキムラ緑子さんいわく
「自分のパートを演じてみて
若い方に戦争が伝わるかなあ?って
疑問に思っていたんですが
さきほど全部の映像を拝見したら、
伝わる!って確信したので
ぜひ観てください。」とのこと。

お時間のある方はぜひー!

 

 

 







+





エンタメステーションさんによる
「ちいさな朗読会」の記事がアップされました。

 

お写真もたくさん掲載されています。

 

 

 


こちらもぜひ。→


 

 












+




 

 

 

 

* Fancy pop & Vivid kitsch *

 

 

お友達のフォトグラファー、
飯田かずなさん
初めての素材集を出版されました。

 

 

 

 

 

ファンシーポップ&ビビッドキッチュ写真素材集
         ー花・お菓子・動物・雑貨・風景ー>

 

発売元:パイ インターナショナル

 

 

 

 

 

かずなさんといえば素敵なコラージュ作品!

 

 

 

 

そのために撮影してきたあふれかえるほどの
愛着のある写真素材を
お1人で抱えていては勿体無いと
惜しげもなく約1000点も収録されています。









+






 

 


ということで私も早速、素材集のストックから
コラージュを作ってみました。

 

 

 

 

 

 

 

じゃん!
(ブラウスだけが素敵な)ミサップルを使っても
ご覧の通り。

 

 

 

 

 

 

我が家のジータがまるで銀幕のスタァのよう。
 

 

 

 

 

 

 


末っ子フィコもお洒落なモデルさんのように。

 

 


なんて素晴らしい…。
すごいお勧めです!







そしてかずなさん、

 

 

 

 

 

今年5月に上映された
鈴木おさむさんの初監督作品

映画「ラブ×ドック」の

 

 

 

 

アートディレクションを努めました。

 


ポップでキッチュな
かずなさんカラーの映画です♡

 

 

 






 

 

 

 

かずなさんのHPより。

 

 


かずなさんの作品は非日常的だけれど
日常を素敵に生きるために必要な
楽しさと愛情に溢れています。
 

 

楽しいって強さや優しさに繋がると思うのです。

 


かずなさんご本人が
可愛くてポップでビビッドで
気さくで庶民的で
作品そのものみたいな人。
 

 


1人息子君、バンバンとの
ポップで愛のあるママ日記
超キュートです♪

 

 

 

 











+




 

 

 

 

 

 

* IS THIS A GAME? *

 

 

先日、友人が参加した
これはゲームなのか?展」に行ってきました。

 

 

 

 

会場は旧練成中学校を改修して誕生した
3331 Arts Chiyoda

 

 

 

 

まずは安東 和之さんによるハンコアートがお出迎え。

 


今回この9組のアーティストが
この展覧会のために作ったボードゲームの数々を


会場で実際にプレイできるとあって
数日間という短い会期にもかかわらず
来場者数は約3000人。

 


これには
友人達もびっくり!


急遽、整理券を配って入れ替え制の形式をとることに。



 

 

 

 

これは友人NAOさん率いるitten

 

 

 

 

マッチ箱サイズの小さな新作
「YETI in the House」。

 


イエティ役と探検家に別れて
イエティが居る場所を突き止めます。


他には相手のプレイヤーを邪魔しながら
ストーンヘンジを作るゲームや

 

 

 

 

貝塚を素早く高く積み上げるゲーム、

縄文式土器を縄で持ち上げて点数を競うゲームなど。

 

 

 

 

 

 

凡人は無難に2個くらいを攻めますが

 

 

 

 

なかには全部を一気に持ち上げて勝利した猛者もいるそう!
(無謀に挑戦するも失敗の図。)

 


 

 

 

 

ASOBI.dept (アソビデプト)の

田中英樹さんが手がけた

 


「スーパーMOKU-SOKU」。

 

 

 

ASOBI.dept twitterより。

 

 

指示カードに表記されたお菓子と同じ大きさのものを
カードの裏側から目測で当てるというもの。

 


表側にはポッキーだとかボンタン飴だとか
ミルクキャラメルだとか
良く知っているつもりのお菓子達のパッケージが
原寸で印刷されているのですが
これが意外に難しいし、分からない!

 


私は何回かチャレンジして
都こんぶしか当てられませんでした…。


 

 

 

 

ポップでコンパクトなボードゲームで人気な
(私も海底探険を持っています。)

 

 

 

 

Oink Gamesの新作ゲーム、「VOID」。


 

 

 

 

daitai

「暗黙のルールに関する3つの習作」。


 

 

 

 

TANSANFABRIK朝戸一聖さんが手がける

「デロス島のゲーム」。

 


 

 

 

 

Xaquinel

 


あいまいなトランプ、
NONO Playing Cards」。

 


どうあいまいなのかというと
カードには
数字のかわりに「少し」「結構」「そこそこ」「めっちゃ」
などの言葉が表示されていて

 


ゲームの進行はプレイヤーの主観によって
誤差が生じるのです。

 

 

 

 

私はあいまいなサイコロを使っての
「あいまいすごろく」に挑戦しました。

 


会場で出会った見ず知らずの青年とお手合わせ。
(ボードゲーム会の醍醐味です。)
ゲームの舞台はは机の上だけ、でもいいし
お部屋いっぱい、でもいいしとっても自由。

 


とはいえ、
「めっちゃ」のマス目が出てきたからと
1度でゴールしたらゲームとしてつまらない。
たとえそんなんで勝ったとしたって
残念な奴だと見下される。

 


ルールがないぶん
面白いゲーム運びにするには
それぞれのプレーヤーの
美意識やユーモアのセンスが問われて
妙な緊張感が生まれます。

 


あいまいって、頭めっちゃ使うのね!


 

 

 

 

IKE(ひとじゃらし)による

 

 

 

 

「磁気力タッチ」。
ひとじゃらしtwitterより。

 

 

4段階の強さの磁気のはいった木製のカードを
対戦相手に見せないように木箱の中で組み合わせ
蓋をしてわたします。

 

 

 

 

磁気のはいったバンドを指につけ
箱の上から磁力で相手のカードを読み取り
自分の箱にそれをより多く再現できたほうが勝者となります。

 


頭脳というより感覚勝負なので
私はこのゲームが
他のと比べて一番上手に出来ました。

 


ちょっとしたエスパー気分を味わえます。


 

 

 

 

山田龍太さんによる「宇宙ドミノ」

 

 

 

 

 

逆さだろうが斜めだろうがおかいまいなしの
無重力なドミノを楽しめます。



 

 

 

 

 

最後は
この展示会の主催者、

 


するめデイズのニルギリさんによる
「一年生ゲーム」。

 


名前も知らない誰かが書き込んだ
3枚のカードのルールに沿って

 


相手は誰なのか
何人参加しているかもわからないまま

 


1年間で300満点中、何点取れたかを
1年後に集計して勝者を決めようという
なんとも壮大なゲームです。

 


「誰も集まらなくてもひとりでも
来年5月に答え合わせのパーティを開きます、
会場はもう押さえています。」
とニルギリさん。

 


やれ生産性だスピードだと
生き急がされているようなこの世界において
なんてロマンチックなんだ!

 


お話を聞きながら私はちょっぴり泣きそうでした。


 

 

 

 

 

夏休みの工作ちっくな
ガチャガチャが可愛い♪

 


普段はライバルでもあるはずの
クリエイターの皆さんが

 


お互いをリスペクトして
それぞれのゲームを
本当に楽しんでプレーしている様子が
この展覧会をより楽しいものにしていました。

 


創造的で活力に満ちていた
少年少女がそのまま大人になったみたいに。


国政もこんな感じで行えたら
きっと素敵なのにな。








+




 

 

 

 

そんなこんなで
「これはゲームなのか?展」、
とっても楽しかったです。

 


頑固で固い私の頭も
ちょっぴり柔らかくなった気がする!


来年も開催するそうですので
ぜひ足を運んでみてください。
(また来年、私からもお知らせします。)













+




 

 

 

 

* もふもふ道中 *

 

 


風が強いとある初夏の日、
絵本作家の
町田尚子さん宅に遊びにいきました。

 

 

 

 

 

くりっ。
到着するやいなや熱烈に歓迎してくれたのは…

 

 

 

 

 

町田家の新入り、「さくら」ちゃん。
猫らしい警戒心など微塵もなく
清清しいほどに天真爛漫です。

 

 

 

 

 

ミルクティ色の
しっぽがゆらゆら綺麗。

 

 

 

 

遊ぶのがとっても大好き♪

 

 

 

 

そして元気一杯なさくらちゃんとは対照的な
静かな「白木」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚子さんの代表作「ネコヅメのよる」の主人公で

 

 


まんまるなお顔に
不機嫌そうな表情が特徴です。

 

 

 

白木は
彼女の描く絵本のほとんどにこっそり登場しています。

 

 

 

 

尚子さん撮影。

 

 

 

新作絵本「たぬきの花よめ道中」にも隠れているかも。
 

 


白木は一般的な猫のようにはしゃいだり
騒いだりすることは一切なく
常にゆったりとしています。

 

 


むっすり不機嫌なのかというと
耳をすませるとコロコロと鈴のような音で
喉を鳴らしていることが多く
常に楽しそう。

 

 


独特の時間軸と空気感があり
猫ではないような…。

 

 

 

 

 

 

ことによると精霊とか妖精かもしれません。
(ムーミンとか?)

 



愛らしいふたりは
風変わりな絵本作家との暮らしを
マイペースに楽しんでいる様子。

 

 

 

 

 

 

ご飯も仲良く向かい合っていただきます。

 

 

 

 

 

 

私達も
尚子さんが用意してくれた
山盛りの美味しいケーキをもりもりいただいて
楽しい時間をすごしました。

 

 


ごちそうさまー♪

 

 

 

 

 

 

 

また遊んでね。








+









『たぬきの花よめ道中』原画展
京都の可愛い絵本屋さん
絵本のこたち」で開催中です。

絵本のこたち

2018年5月11日(金)〜22日(火)

京都府京都市伏見区横大路下三栖辻堂町76

11:00〜18:00

定休日 毎週水・木曜日


お近くにお越しのさいはぜひ!















+