ウェブトゥーン連載中の韓国版の和訳です。
日本語版からはネタバレになりますのでご注意を。
以下495話訳です。
(5人の王たちが伊崎を取り囲む)
幹慈:1世代に手を出した責任は取ってもらうぞ。
伊崎:〔いい機会だ、王たちの実力を確かめる絶好の機会。釜山やほかの王は抜けたが、彼らと戦えばこの先の計画の大きなデータが得られる。彼らのレベルは陸壮史よりは下だろうが、それでも実力は見ておかねば。だが手こずりそうだ、陸荘史と戦ったダメージが残っている。この状態のまま戦えば予定の計画が遅れるかもしれない。まだまだ鍛えなければならないってことか〕
(伊崎に石頭が突っ込む)
石頭:どこを見てやがる!
(ひらりとかわす伊崎)
伊崎:〔今日は残念だが、次の機会としよう〕
(門馬が殴りかかる)
門馬:自信満々だったくせに?
伊崎:〔パワーか、簡単だ、かわせばそれでいい〕勘違いするな、アンタらが怖いわけじゃない。
(パンチを足で払う)
伊崎:!!〔かわせないだと?〕
(門馬のパンチを腕で受ける)
伊崎:〔それなら、スピードで置き去りにするか〕
(素早くすり抜け逃げる伊崎)
伊崎:〔この速さなら俺を捕らえられる奴はいないはず、このまま帰って次の計画の準備をしなければ〕
池宮:捕らえたぞ。
(背後すぐ池宮が迫る)
伊崎:〔追いつかれた?池宮将功、スピードと堪える力。残念だな、戦えば面白いことになったかも〕
(池宮の脇腹を蹴り飛び逃げる伊崎、その鼻先に幹慈の手刀が飛ぶ)
伊崎:〔角津幹慈、頭脳派のケンカ師〕
幹慈:なぜ逃げる?陸壮史に食らったダメージがデカいか?
伊崎:〔やはりカンが鋭い〕
幹慈:手加減はしない。
(幹慈の矢継ぎ早の手刀を飛びかわす伊崎)
伊崎:〔攻撃はこれで終わりか?〕
幹慈:不穏な奴、貴様はここで消さなければ。七瀬!そっちに追い込んだぞ!奴を捕らえろ!
伊崎:〔しまった!〕
七瀬:え?
(七瀬は靴の紐を結んでおり、そのスキに伊崎が逃げ去る)
幹慈:なにをしてるバカ野郎!ボケっとするな!
七瀬:靴ひもを結んでたんだよ。
幹慈:逃がしたらマズい奴だぞ!
七瀬:うるさいなあ、捕まえりゃいいんだろ。
(いとも簡単に伊崎に追いつく七瀬)
伊崎:!?
七瀬:でも、捕まえらんない気がする。
(七瀬の肩を蹴り飛びあがると、門の屋根に着地する)
七瀬:あいつ、本気で欲しい。仁川にぴったりの人材だ。〔今度会うときは、敵か味方か。伊崎志遠〕
伊崎:面白かったよ。確かに王と呼ばれるだけはある実力ですね、もっと遊びたかったけど残念だな。
幹慈:伊崎志遠、お前らは一体何を企んでる?
伊崎:まあそう焦らず、じきに全てわかりますよ。その時は俺が直接皆さんに会いに来ます。
幹慈:…このまま逃げる気か?
伊崎:そう落胆なさらず、そちらには今すべきことがあるでしょう?チョン・シンミョン潰し。〔赤い紙を確保したかったが、人目がありすぎる。チョン・シンミョンは今日くたばるし、紙は今度また探すか〕
男巫女:く…クソぉ…伊崎志遠!!!〔これで終わりなのか〕
(王たちに囲まれ、天を仰ぎ涙を流す)
男巫女:〔この美しい天倆を作り太平の御代を築いたというのに、ここで終わりなのか。なぜ天は私を…〕
(その時、門の外に手に農具を持って大勢の村人たちが押し寄せてくる)
村人:ご無事ですか、チョン・シンミョン様!!!
男巫女:お前たち!?
村人:騒ぎを聞きつけて来ました!我々がお守りします!お前ら!チョン・シンミョン様に何をしやがる!巫女様を守れ!チョン・シンミョン様は我々の光!チョン・シンミョン様!ここは我々に任せて早くお逃げください!
チョン・シンミョン様は天倆の希望!間違いありません!早く逃げてください!!!
(せせら笑いながら逃げ出す男巫女)
村人:この野郎らめ!!俺たちを先に殺せ!!!
(腕を組み、幾重にも壁を作り王たちを阻む。ゲンナリする王たち)
池宮:キチガイめ。そういえば俺たちが怯むと思ったか。
門馬:お前が制圧しろ池宮。
池宮:なんで制圧、俺は老若男女みな負かせるぜ。
(七瀬が陸に肩を貸す)
陸:恩に着る、七瀬。お前らがいなきゃ俺たちは…
七瀬:…もう気が付いたのか?
(目を覚ました陸が、目の前に立ちふさがる大勢の村人を目にすると、動揺し激しく嘔吐する)
陸:オエエエエエッ!!!
七瀬:陸壮史!
池宮:何事だ、七瀬!
七瀬:陸の病気がぶり返した!
池宮:何!?じゃあまた「ああ」なるのか!?
七瀬:とにかくここから離さないと!ここは陸には酷だ!行こう陸!まずはここから連れ出そう!
(村人を避けその場を後にする王たち)
幹慈:〔困ったな〕赤子神だか何だかを信じてあのインチキ神を助けるのか。〔チョン・シンミョン、このまま見逃すしかないのか?〕
(崖を登り、村を見下ろす高台まで逃げ延びた男巫女)
男巫女:ふう…ここまで…ここまで来れば追いつけんだろう…そうさ!この私、チョン・シンミョンがあんな惨めに終わってたまるか!命拾いした!もう一度一から始めればいい!
(はしゃぎ踊る男巫女の顔面を、現れた埼玉が殴り飛ばす。吹っ飛び転がり、崖の際まで飛ばされる男巫女)
埼玉:始めさせねえぞ、このインチキ野郎。
男巫女:埼玉貴仁!?この野郎、死にたいか!?村から追い出されたいか!
埼玉:追い出してみろやキチガイ野郎。
(殴り上げ首を締掴み顔面に頭突きする)
埼玉:テメエに今何ができる。
男巫女:クアアア!!!
(馬乗りになり滅茶苦茶に殴る)
埼玉:クズ野郎が、テメエは自分が永遠だと思ったか。なんで殺した。なぜ俺の母さんを殺した!!!
男巫女:お…落ち着け、貴仁、誤解だ…死んでしまう…これ以上殴られたら私は死んでしまう…
(首を締め上げる埼玉)
埼玉:なら死ねよ。
(その手を解こうと暴れる男巫女。殺そうと手に力を込める埼玉だが、ぎりぎりのところで手を放す)
埼玉:ちくしょう!!!殺さなきゃなんねえのに…こんな奴くたばるべきなのに…クソっ…ゴメン母さん…
(その場から立ち去ろうとする埼玉、倒れたままニヤリと笑う男巫女、その時ふと足元にジン・ムジンの紐が落ちているのに気づく)
埼玉:〔母さんの髪留め?さっき落としたのか〕
(拾おうとしゃがみ込む埼玉の背後に、その頭に岩を落とそうと振り上げる男巫女が迫る。埼玉がその紐を引っ張ると、紐を踏んでいた男巫女の足が滑り、崖から落ちてゆく。驚いて男巫女に手を伸ばす埼玉だが、男巫女ははるか下に転落し、落ちてきた岩に頭を潰され絶命する。
呆然とする埼玉が後ろを振り向くと、その様子を見ていたらしき天満が、真っ白な表情で立ち尽くしていた)
天満:父さん?
495話 終わり。