アガサ・クリスティー ねじれた家 | akaneの鑑賞記録

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推理作家アガサ・クリスティーの小説「ねじれた家」を映画化したミステリー。
巨額の遺産をめぐり殺人事件の容疑者になった一族の人間模様を描く。

 

ギリシャからの移民で一文なしから大富豪になったレオニデスが毒殺された。

孫娘のソフィアが、以前カイロで恋人だった私立探偵(元は外交官)チャールズに捜査を依頼。
チャールズの父親は元警察高官だったこともあり、大富豪一家のプライバシーを守るため、警察捜査の手が入る前に事情聴取など行うことになる。

屋敷にはレオニデスの若い後妻ブレンダ、前妻の姉のイーディス、売れない女優マグダを妻に持ち自身は働いていない長男フィリップと3人の子供(ソフィア、ユースティス、ジョセフィーン)、父親の事業を引き継ぐものの無能なロジャー(イヤ~!無能なおっさん役の名前がロジャーで悲しい)とその妻クレメンティら一族と、使用人や家庭教師が勢ぞろいしており、巨額の遺産をめぐって火花を散らしていた。

捜査が進むにつれチャールズは、一族全員に動機があることに気が付く



いや~つまらなかった!
ビックリするぐらい退屈だったわ。

途中で何度かウトウトしてしまいました。

一癖も二癖もある一族が同居しているということで「ねじれた家」なんですけど、大体犯人の目星はついちゃうし、ポアロやマープルといった有能な探偵が出てくるわけでもなく、にわか私立探偵が、クセのある面々に話を聞くというのが延々続くだけ。

 

 

目玉は『天才作家の妻 -40年目の真実-』のグレン・クローズとマックス・アイアンズが再び共演!ぐらいかしら。
ソフィア役のステファニー・マティーニはなかなか美人で素敵だったのですが、腕とか脚がかなり太くてあらら…って思ったのと、ちょっとキャラに統一性がなくて残念。

殺された大富豪レオニデスの描写もないから、一体どういう人物だったのか感情移入もできず、お決まりの「大富豪の家に生まれそのまま育っただけの無能な大人たち」には全然魅力なし。

豪華なお屋敷の様子や調度品やファッション、当時のイギリスの街並みとか、まぁ絵面は綺麗なんですけど、全体的に暗い。
見どころは最後10分だけです!
それも想像通りのオチで、そのあと何のフォローもなく「The End」の文字。
はぁ?って感じ。
 

 

 

似たような作品に、フランス映画の「8人の女たち」(もとは戯曲)があるんですが、こちらの方がよっぽど面白いですよ。

 


アガサ・クリスティは小中学生の頃、夢中で読んだのですが、まぁ1890年生まれの小説家。
ミステリーとしては、もう時代背景や人物設定が古いというか…犯罪の内容も捜査方法も、様変わりしてしまいましたからね。
小説を読んで頭の中で想像を巡らせながらページをめくっていくならまだしも、映画で表現するには現代の感覚に合わなくなってきているのかもしれません。

2017年の「オリエント急行殺人事件」もイマイチだったし。


恵比寿ガーデンシネマはとても綺麗で雰囲気があって好きな映画館です。