アガサ・クリスティの名作、そして豪華キャスト。とても楽しみにしていました。
これは一切ネタバレ書けませんし、また結末を知っている人も多いので、完全に感想だけ。
「密室に集められた全員が○○」という設定は、同じくアガサ・クリスティの名作「そして誰もいなくなった」と双璧のミステリーです。
映像はとても美しく、オリエント急行で旅立つワクワク感も一杯!
でもな~50点ぐらいだったかな。
ケネス・ブラナーは頑張ってましたけど、どうもポワロのイメージじゃないんですよね。
なんかもっと飄々としたキャラなんじゃないのかなぁ。
テレビシリーズでしたっけ、見ていた記憶もないし全然内容は覚えていないんですが、熊倉一雄さんの吹き替えの声がものすごく印象に残っていて、私の中のポワロはあの声のイメージ。
調べてみたら25年も吹き替えやっていらしたんですね。そりゃ刷り込まれますわ。
だから時々ブラナーさんがブチ切れて大声上げたりするとえええ???って感じになるし、突如アクションシーンとかあると???だし。
そんな武闘派なポワロは違うやんって思っちゃう。
おひげも大げさだしなー。
主要メンバー以外、オリジナルとは少しキャラ設定を変えている人物もあります。
12人ともなると、限られた時間内に各人物の背景や殺人の動機を均等に説明するのも難しいですね。
ジョニー・デップは成金で嫌なオーラを醸し出す(元ギャング)な感じ良く出ていました。
ペネロペ・クルスは凄く役作りしたんでしょうけれど、ガリガリパッサパサ女になっていて残念。
ウィリアム・デフォーが浅野和之さんに見えて仕方なかった(笑)イワンコフー!
アンドレニ伯爵のセルゲイ・ポリーニン。ノーブルで神経質な雰囲気はとても良かったのですが、すぐブチ切れて暴力をふるうような設定にする必要あります?それに伯爵夫妻で外交特権を使って乗車している割には、二人ともダンサーとか謎。
別に踊ってるシーンなかったし、普通に伯爵でええやん。
デイジー・リドリーは公開時期が悪かったよね。どうしてもレイに見えちゃうから。
あとのキャストはまぁ可もなく不可もなく。
といった中でひときわ輝いていたのはジュディー・デンチとミッシェル・ファイファー。
いや~貫禄と申しますか、美しくお年を召されたと申しますか。
素晴らしい存在感。ゴージャス。
この二人で持ってたような感じがします。
すっごく現実的な感想なんですけど、今でも捜査モノ探偵モノの作品たくさんあります。
で、ネットで検索したりハッキングしたり、足で聞き込みとか以前の事件の資料とか色々情報を集めて紐解いて行く過程が面白かったりするわけなんですけど、ポアロは雪で閉じ込められた列車の中で、どうやってあれだけの情報を得たのか?って話ですよ。
それぞれ一人ずつと話はしますが、全員嘘ついてますからね。
それを「あなたは嘘をつきましたね」と追及するのがね~。
いつどこで調べたの?そんなこと。
いくらアームストロング大佐の事件に関わっていたとはいえ、そんな当時の関係者にいたるまで全員の情報がインプットされてたの?って思っちゃって。
小説で読んだときは、もっとハラハラドキドキしたんだけど…。
映像になると急に現実的なことを考えてしまうのかな。
なんか文句ばっかり出ちゃったなー。
1974年版のDVD見てみようかしら。