前回のブログにも書きましたが、私は以前から毛沢東が大躍進や文革などでせっかく作った国家をどういう理由で破壊したのかがわかりませんでした。

同じことは、日系の工場を破壊した今回の反日暴動にも言えます。

そこで偶然、ニューズ・ウィーク日本版に李小牧という中国人が書いた文章に目が留まりました。

ーーーーーーーーーーーーーー
 そして何より、日本人にとって信じ難いことだが、中国人の中には自国に対する破壊願望が存在する。実際、微博には「もし戦争になって勝ったら釣魚島を取り返すことができる。負けたっていい。なぜならそれをきっかけに『新中国』が誕生するからだ!」というかなり際どい書き込みが現れた(すぐ削除されたが)。貧しい農民にとっても知識人にとっても、中国は非民主的で腐敗に満ちた不満だらけの国だ。「こんな国、壊してしまいたい!」という衝動を、実はあらゆる中国人が共有している。その衝動が、デモで解放されたのだ。
ーーーーーーーーーーーーーー

中国人にはこのような「自己破壊願望」があるというのです。

中国共産党は社会主義と言いながら、世界で最も貧富の差がある国家を作ってしまいました。共産党のエリート達はこれからもこのような国を維持していこうと思っているのでしょうが、一般国民はそのように思っていないわけです。

やはり、これからの中国を考えるには、この厄介な「破壊願望」を持った一般の中国人と共産党の関係がメインになっていくものと思われます。
久しぶりに京都大学教授の中西輝政氏の本を読みました。タイトルは『迫りくる日中冷戦の時代』というものです。

この本の中で彼は現在の世界状況を次のように分析しています。

「第一に2010年前後から起こった全ての出来事が、アメリカの抑止力、覇権さらには、『世界大国としての意志力』がゆるみ始めたために発生しているということだ。・・・・・・
第二に、それと反比例するかのように、中国の力がこの10年で大膨張してしまったことだ。」

この頃よく中国が暴れ始めたのは、民主党政権が日米関係をボロボロにしたからだという議論を見かけますが、果たして日米関係がうまくいっていたら中国はおとなしくしていたでしょうか。

私は、中西教授がいうようにアメリカ自体の国力が弱ってきたという分析の方が正しいと思っています。

ではこの巨大な中国に対して日本はどのような戦略で対処していけば良いのでしょうか。

中西教授は結論部分で次のように書いておられます。

「日本が対中戦略で持っている最も有効な武器は、自衛隊でもなければ経済や先端技術でもなく、『人権、民主化』という大義の旗なのである。日本が、より鮮明にこの大義の旗のもとに進んでいることを示せば、日米安保が尖閣に適用されるかどうかをあれこれ気にすることもない。日本がこの大義の旗を明確に掲げる限り、アメリカは日本を守らざるをえないからである。」

私も中西教授がおっしゃる「人権、民主化」という普遍的なものを掲げて中国に対処することは大賛成です。日本がこれまでよく「宣伝べた」と言われてきたのも普遍的なことを大々的に掲げた外交をしてきたことがなかったからでしょう。クリントン国務長官が中国に対して「航海の自由」を主張したのは示唆的です。

ところで中国がここ10年国力を増大させたことは間違いありませんが、果たして中国はこのまま膨張を続けていくのでしょうか。

私は、そうは思っていません。

中国の近代史を眺めて思うことは、一歩前進したと思ったら必ず二歩後退しています。

辛亥革命で清朝が滅んだ後は軍閥の争いに陥り、毛沢東が中国の統一を果たしたものの、大躍進や文化大革命でボロボロにしてしまいました。

中西教授の本の中で、ロシアの中国観が書かれている部分があります。

「ロシア人は長期的な眼から『中国は大きな風船』にすぎないという確信を抱いている。つまり膨らめば膨らむほど針でついたら『すぐに潰れる国』と思っているのだ」

このロシアの中国観は鋭いと感じました。

最近起こった反日暴動でも、中国人は日系の工場を攻撃しました。これなども外資の投資で発展した国の自殺行動にしか思えません。

というわけで、中国がこれからも過大に膨張していく可能性はそんなに大きくありません。

日本は軍事的な抑止力を整えた上で、人権、民主化といった「普遍的」な言葉で中国に対処していけば十分です。
[ドバイ 2日 ロイター] イランの通貨リアルが2日、対ドルで少なくとも9%下落し、過去最安値を付けた。イランのファルス通信によると、ガザンファリ商業・鉱工業相は情報機関がリアル下落を引き起こしている投機筋を根絶することを望むと述べた。

テヘランを拠点とする外為トレーダーによると、リアルは対ドルで3万7500リアルと、前日終値の約3万4200リアルから下落。他のトレーダーの指摘によると、3万8000リアルか4万リアルで、さらに下落幅が大きい。

リアルは政府がリアルの変動抑制に向けたドル供給に向け「為替センター」を立ち上げた9月24日以降、価値が約3分の1下落した。

西側諸国の経済制裁措置により、イランの原油輸出量は減少。世界的な金融システムからも切り離されている。このため、国内でリアルからドルに両替する動きが加速し、下落に拍車がかかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

念のために、戦前の日本の通貨がどのような運命をたどったかネットで調べてみました。yahooの質問コーナーに次のような文がありました。


「円相場明治初期に1ドル1円でスタートしましたが、日清戦争の頃には2円まで下落していました。

それ以降はほぼ1ドル2円で取引されていましたが、1931年の金輸出再禁止で再び円が大幅下落し、その後は1ドル3.5円程度で推移しましたが、太平洋戦争直前の1940年には4.3円まで下落しました。」

いよいよヤバそうです。