ペットボトルの緑茶飲料や缶コーヒーの種類が豊富になり、緑茶やコーヒーは日本の食生活に一層定着した感じがします。

 

緑茶のカテキンや、コーヒーのクロロゲン酸という成分は、ポリフェノールの一種。

 

その抗酸化作用には心臓病予防の効果があるといわれます。

 

45~74歳の日本人約8万2千人を平均13年間にわたり調査した結果に基づく報告(2013年)では、緑茶を飲まない人に比べ、1日4杯以上飲む人は、心血管疾患や脳卒中の発症リスクが20%近く低くなっていました。

 

コーヒーでも、1日1杯以上飲む人は、飲まない人に比べ、同様なリスクの低下が見られました。

 

さらに興味深いことに、緑茶とコーヒーを両方飲むと、脳出血の発症リスクをより低下させることも分かりました。

 

研究でも、特に緑茶には心臓病予防に良い効果があるのではないかと指摘されています。

 

ただ、緑茶やコーヒーの摂取量が多い人は、心血管疾患や脳卒中の発症リスクが低いことが明らかになってきただけで、どこまで摂取を増やせばリスクが減ると証明されたわけではありません。

 

カフェイン含有量の多いコーヒーは、カフェインが交感神経を刺激して血圧上昇につながります。

 

1日1杯、2杯は問題ないとされますが、大量摂取が心臓病のリスクを上げるかは結論が出ていません。

 

緑茶やコーヒーの飲み方に明らかな結論は出ていません。適量を続けるというのが良さそうです。

うつ病で治療を受ける人が増えている。患者数は今世紀に入ってから急増しており、減る兆しが見えない。

 

ストレスの増加や、診断基準が国際的に標準化され対象が拡大したことなどが原因ではないかとみられている。

 

「将来を悲観してしまう」「自分に失望する」「おっくうで働けない」「いらつく」「不眠」「疲労感」、こうした憂鬱状態が重症になったものが、うつ病だ。

 

頭が働かず体も動かないなど程度がひどく、その状態が2週間以上毎日続き、考える内容が病的で、日常生活にかなり大きな支障が出るというのが診断の目安になる。

 

考える内容が病的というには、例えば、自分が駄目な人間だから日本経済が悪くなっているというふうに、妄想的といっていいほどのひずみが出ることを言います。

 

厚生労働省の調査によると、双極性障害(そううつ病)と合わせた患者数は1990年代後半に43万~44万人だったが、2002年に約71万人と急増し、08年以降100万人前後で推移している。

 

どの国でも女性の割合が多く、女性ホルモンの影響という生物学的要因と、ハンディキャップによってストレスを受けやすいという社会的要因が指摘されている。

 

うつ病にはいくつかのタイプがあると考えられており、うつ病は時代によって変化しており、常に現代病なのです。

 

かつてはメランコリー型が多く、今はディスチミア型が増えたといわれる。

 

メランコリー型は「古典的うつ病」とも呼ばれ、きちょうめん、まじめ、他人に気を使う、自分を責めるタイプに人にみられる。

 

十分な休養と薬物治療が有効とされる。

 

ディスチミア型は別名「新型うつ病」。若い人に多く、症状は軽いのが特徴。仕事はできないものの余暇や趣味は楽しむことができ、自分を責めることは少ない。

 

薬物療法よりも、ものの見方をかえてストレスを軽くする認知行動療法などの精神療法が有効だ。

 

古典的うつ病はまじめな人がなるというイメージだったので本人も職場などで告白しやすかったが、新型はイメージが悪いために誤解されやすい状況がある。

 

周囲の理解が必要です。

 

非定型うつ病は、状況によって症状が左右されるのが特徴で、例えば楽しいことや良いことがあると、うつ状態が一時的に良くなる。

 

その上で①眠ってばかりいる②過食③鉛が体に入ったようなだるさ④対人関係でひどく傷つきやすいという症状が二つ以上当てはまれば、可能性がある。

 

高齢者のうつ病については、以前は認知症との鑑別が重要だとされていた。

 

しかし最近の研究では、認知症の初期症状だとする見方も出ており、診断は非常に難しいと考えられています。

毎日よく眠れて寝不足の自覚がない人でも、本当に必要な睡眠時間には足りていないかも。

 

国立精神・神経医療研究センターの三島和夫部長らのチームが、20代男性への睡眠試験を基に、こんな警告を発している。

 

本来必要な睡眠時間は普段の睡眠時間より平均1時間ほど長いと考えられ、睡眠の充足でストレスに関わるホルモン分泌などが改善したという。

 

20~26歳の男性15人に明るさを調節できる実験室に入ってもらい、9日間にわたる試験の間、夜10時から朝10時までの12時間、室内を真っ暗にし、その環境でどれだけ睡眠が延長するか観察した。

 

15人の普段の睡眠時間は平均7時間22分で、全員が睡眠不足の自覚はなかった。

 

しかし睡眠延長試験に入ると、ほとんどの人に初日は10時間以上眠る「リバウンド」と呼ばれる現象が現れ、その後約1週間かけて睡眠時間が徐々に短縮し安定化する傾向が見られた。

 

睡眠時間の変動カーブを基に安定化する時間を計算すると、平均8時間25分となり、これを必要睡眠時間と名付けた。

 

試験の前後で血液検査をしたところ、試験後は空腹時の血糖値やストレス応答に関わるホルモンなど5種類の検査数値が、いずれも正常範囲内だが、望ましい方向へと変化していた。