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Mind Shift

「すべては心(Mind)の持ち方によって変わる(Shift)」

をモットーに、

働くこと、生きること、楽しむこと について

日々の気付きを書いています。


14日はきれいな雪景色となり終日家にこもっていました。


2月から半年間、全く自由な時間があるということで、

どうしようか色々と妄想を膨らませているのですが、

特に決められたアウトプットや、やり方がない中で

ばらばらで漠然としたイメージを一つひとつ形にしていくのは

これまでの仕事とは全く異なり、とても新鮮です。



時間の使い方も、どこでやるか、誰とやらせて頂くかも完全自由。

とても有り難い環境で、何とも言えない興奮状態です(笑)


浮き足立ってしまうところがありますが

盛り上がりすぎるとすぐにやる気もエネルギーもしぼんでしまうかも。


一気に大きな変化を狙うのではなく、

しんしんと降り積もる雪のように、

小さな小さな雪の結晶を積み重ねて、

いままでと違う白銀の世界をつくっていこうと思います。



13日は、人気の少ないオフィスで集中して少しだけ仕事をしました。

途中、現在、新しいサービスを立ち上げ中の会社の同期と
知人の方と一緒にランチに行きました。

知人の方がやっていらっしゃる事業と、同期が立ち上げているサービスの
ターゲットがやや近しいため、もしかしたら何か生まれるかもしれない!
と思ってご紹介させていただいたのです。

ビジネスに絡めて誰かに誰かをご紹介する、という経験は、
恥ずかしながらまだまだ片手に収まる回数しかしたことがありません。

今回の結果は、、、

「今すぐに何か一緒にやれることはなさそう。
 でも長い目で考えると何かできるかも。これからもよろしくお願いします」

ということ。

短期的かつドライに見れば、何も収穫なし。。。

とてもよい方々同士だったので、にこやかに、
「ご縁ですね」といって頂けたものの、、、

休日にわざわざ足を運んで頂いて、
一度使ってしまったらもとには戻せない時間を使って頂くに
値する場になっているかどうか、
内心、汗が止まらない時間でした。


少し落ち着いて考えてみると、
ご紹介をさせて頂く、誰かと誰かを引き合わせさせて頂く際の
ポイントは実は会議や商談と一緒だと思いました。

それは、シンプルかつ基本に立ち戻っての「5W2H」です。

Why
→なぜやるのか?何の為にやるのか?
 紹介させて頂く立場の人間として、考えを曖昧な直感ではなく「言葉で」整理し
 ご当人同士の希望を事前もしくは冒頭にブリーフィングして会話の土俵をつくる

What
→何についての話か?
 もちろん会話なのでテーマが何に発展するかは分からないですが、
 少なくとも間に入る者として、ご紹介させて頂く両サイドの方の
 バックグランドや今取り組まれていること、今後目指されている方向について
 できるだけ事前インプットをしておき、当日の会話に適切な相づち、問いかけを
 入れられるように準備をすること。
 またご当人たちにも、事前にお相手のことをお伝えしておくこと。
 ポイントを押さえた他己紹介ができるかどうかが肝。

Who
→どんな人か?
 初対面同士での会話がスムーズに弾むよう、冒頭で簡潔かつお互いの距離が
 できるだけ縮まるような他己紹介を行うこと。
 関係性をよく見て、どこまで形式張って行うか、どこまでくだけて行うか、
 微調整が大切。

Where
→どこで会うか?
 アクセスや場所の雰囲気は、貴重な時間を割いて来て頂くからにはとても大切。
 普段の活動エリアはどこか?お好きな食べ物は?といったお相手の情報をインプット
 しておいた上で、話に集中しやすい場所を選ぶこと。
 「使える場所」を自分の引き出しにどれだけストックできているかどうかが問われます。

When
→いつお会いするか?
 ご紹介したい、と思う方は得てしてとても多忙な方。
 場所とともに時間に対しても十分に配慮をする必要があります。
 同時に、「今だからこそご紹介したい」というタイミングが自分都合でなく
 お相手の方の立場で何か言えるとベストです。まだまだ、そこまでお相手の方に
 とって明確なメリットが言えないことが多いのですが、、「まさに今このタイミングで
 この方とお話できてよかった」なんて言っていただけるようになりたいもの。

How
→どういうやり方でお会いするか?
 打ち合わせ、というきっちりした形でご紹介するのか、ランチをしながら
 比較的短時間でカジュアルにご紹介するのか、夜ご飯をご一緒しながら、
 時にはお酒も交えてじっくりとお話できるような形でご紹介するのか。
 適切な形を選択すること。

How much
→時間コスト、金銭的コストは妥当か?
 時間コストは、妥当か、というよりも、「妥当だ」と思って頂けるよう
 最大限のアレンジをすること。
 金銭的コストは、場所選びの際に関わってきます。高級なお店がよいのか、
 手軽なお店がいいのか、その方々が無駄な気を遣わずにすっとお話に集中できる
 ような適切なお店を選ぶこと。いざやろうとすると結構迷ってしまうところ。
 


こんなポイントを自分なりのチェックポイントとして、
次回はもっとよい形でご紹介ができるよう、精進していきたいと思います!




12日は終日家にこもって諸々の準備。

途中、お友達の方に紹介頂いた映画「リーマン・ブラーズ 最後の4日間」を見ました。

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世界金融危機を象徴する、米国の大手証券会社リーマン・ブラザーズの崩壊。
それまでの舞台裏を、実話に基づいて描いた英国発ドラマ。歴史に残る4日間を再現した衝撃作。

 2008年9月12日の金曜日。NYのタイムズスクエアにある
リーマン・ブラザーズの本社に激震が走る。
米国第4位の規模を持つ証券会社・投資銀行であった同社だが、
前年に発覚したサブプライムローン問題の影響で、
同年6~8月期の純損失が39億ドルにも達したと判明したからだ。

それから同社が倒産するまでの4日間、同社の経営陣は合衆国政府などに
救済を求めながら何とか社の延命をめざしたが、
同社の株価の急落を止めることはできなかった。
しかしその背後には金融界や米政府を含む、様々な思惑がうごめいていた……。

実話に基づき、歴史に残る数日間をリアルに再現した衝撃の実録ドラマだ。


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リーマン・ブラザーズ元CEOのディック・ファルド氏を中心とした
関係者の人間模様が描かれていて、あっという間の約1時間でした。

政府や他の金融機関には、それぞれの思惑があり、駆け引きがあり、
関係者が表で言っていることと、裏で動いていることは一致しません。

そんな中、「腐ってもリーマン・ブラザーズだ」と最後の最後まで
破綻を免れると信じていた(信じたかった)ファルド氏の姿の描かれ方は
なかなか悲壮なものでした。。。

破綻に関する一連のことについて、専門家ではないため正確なことは分からず、
あくまで映画を通じて感じたことですが、
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・いざとなったら皆、自分の身だけを必死に守ろうとする
 (そのためには言行不一致もいとわない)

・限界まで達しているとどこかでは分かっていても、
 認めたくない気持ち、プライドがあると適切な判断は下せない

・過去の成功を大きいものと認識していればいるほど、
 それを失うことに対する恐れも大きくなる

・「前例が○○だったから今回も○○なはずだ」という思い込みは
 危機的状況に陥れば陥るほど、自分に都合のよい形でより強く思い込む

・手を差し伸べられた時に、その手を掴むことができなければ、
 後からどんなにもがいても、その手の陰すら見えない

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という姿はどこまでも人間らしく、誰にでもあることだと感じました。

「仕方がないことだ」と、そのまま安住するのも選択肢の一つです。

ですがせっかくであれば、別の選択肢を選びたいもの。


そのためには、先にあげた姿の裏返しとして、

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・いざというときに困らないだけの最低限の備えをする

・「これ以上○○になったら危険、緊急対応を取る必要がある」、
 という「赤信号ライン」を「平時」に決めておく

・未来に大きな志を持ち、過去の成功は喜びつつも盛り上がらず、
 まだまだ小さな一歩である、という認識を持っておく

・前例はあくまで前例に過ぎず、自分にとって「最高によい状態」と
 「最悪の状態」の2つを常に想定しておく

・チャンスをその場ですぐ掴める準備をしておく
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という心構えが重要そうです。


僭越ではありますが、生々しい実話ほど
反面教師として勝るものはありません。

思考のバグの書き換えをしたい方、
ご覧になっていなければ、おすすめの映画です。


11日は法事の後、会社で少しだけ仕事、夜は大先輩とお食事へ。

葬儀場と職場は電車で1時間足らずの距離ですが
お坊さんのお説法を聞く場と電話が鳴り止まない職場では
随分と世界が違うように感じました。

当たり前ですが、時間を誰と何のためにどのように使うか
という選択肢は無限にあって本当は自由だけれど
普段はその当たり前の事に無自覚であることを感じました。


さて、前回に引き続き、時の流れが気になる今日この頃、
本日は「ガラパゴス諸島」に思いを馳せてみました。




photo by Klaus N. Haussmann


ガラパゴスゾウガメ、ダーウィンの進化論で有名なガラパゴス諸島は、
南米大陸エクアドル本国から西に約1000km離れたところにあり、
大小100以上の島からなっています。

500万年以上前の海底火山の噴火により生まれたと言われる島々です。
ホットスポットというマグマの吹き出し口が諸島の北西にあり、
現在も火山活動が続いています。

現在はフェルナンディナ島に位置するホットスポットの上で、
噴火とともに新しい島が生まれます。
新しい島は、まだ活動中の噴火口があり、真っ黒な溶岩原が広がる険峻な地形です。

そして、諸島が乗っている海底のナスカプレートの移動とともに、
年間約6cmずつ南東へ移動しています。

現在、諸島の南端にあるエスパニョラ島は、
今から300~500万年前に
誕生したとされ、ホットスポットからは約250km離れています。
古い島は、風化と浸食が進み、なだらかな地形です。

やがて、風化と浸食がさらに進み、海に沈むと言われています。

陸上の生態系について、新しい島と古い島、その中間の島を比べると、
やはり中間の島で最も緑が深く生い茂り、豊かな生態系がつくられています。

古い島ももちろん動植物はありますが、海流がもたらす豊かな海洋生態系の
恩恵をわずかに海岸地帯で受けている程度に見受けられます。


数百万年という長い長い年月の中で、数百キロを移動しながら、
地形が変わり、生態系も変わり、やがては島そのものがなくなっていく。


日々、何も変わらないように見える、あの大きな島々でさえ、
移動し、地形も変わり、生態系も少しずつ変わっているのであれば、

一生が長くても100年程度の私たちが
日々変わらないはずがありません。

いくら変わりたくないと思っていても、
強制的に、確実に、終わりに向けて身体は変わっているとするならば、

大げさですが、
自分の意思で自由に変えられる考え方や行動を
少しでも後悔しない方向へ変えて行くことが生きることなのかもしれません。



大きく不動に見える島々ですら日々変わっている。
だから、自分だって日々変わっている。

そんなことを心にとめて1日1日を生きていきたいものです。

10日は夕方まで仕事、その後祖母のお通夜へ。

祖母は101歳と1世紀以上を生ききった人、ということで

時の流れに思いを馳せる日々です。


そんな中、日経新聞の春秋に興味深い記事が出ていました。

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春秋 2013/1/10付

 
伊勢神宮は20年に一度、社殿を新しく建て替えてご神体を移す
飛鳥時代の持統天皇の世から1300年以上続く決まり事である。
今年はその「式年遷宮」の年。準備がすべて整って、
いよいよ神さまが移るのは10月だ。いま境内では工事が仕上げの段階を迎えている。


建物だけでなく装束や宝物などの道具も新調するそうだ。
まっさらな新品に囲まれた清らかな空間は、たしかに神さまの居場所にふさわしい。
ところが、そうした神道の精神だけが式年遷宮の理由ではないらしい。
伝統の裏側に経済的な意味が隠されている。
建築や製品の技術を次の世代に伝えていく制度としての側面
だ。

20年の歳月がたてば、10代だった見習いの職人は30代の棟梁(とうりょう)になる。
30代の棟梁は50代の後見人になっている。
習った技を若者に教え、育った人材を背中から見守る

大きな仕事に生涯で二度たずさわれば、技術は綿々と引き継がれていく
だろう。
20年周期で開くタイムカプセル
に守られて、古代が現代につながっている。

▼ギリシャ神殿は2千年以上も建ち続けるが、同じ建築をつくれる人はもういない。
自分の会社に当てはめて考えるとどうだろう。
20歳の差がある世代と一緒に汗をかき、伝え、学ぶ機会はあるだろうか。
気がつけば年配者ばかりの職場では、築いてきた価値の伝承は途切れてしまう。
未来へつなぐ企業社会であってほしい。

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建築や製品の伝統技術の継承は、

ただ、継承しようとただ思うだけでは

時代が変わり、ニーズや機会がなくなることに

あらがえず、途絶えがちになってしまいそうです。



20年毎にすべてを作り替える、という

「アウトプットの機会が強制的にある」、ということは、

「継承」「継続」に際して、強力な原動力になると思いました。



「アウトプットの機会」を通じて、

技術だけでなく、職人としての魂、気概のようなものも

継承されていくのではないかと思います。



日本で戦争を体験した世代が亡くなり、

生々しい記憶が風化していくように、

いまそこにあるものが風化していく時の流れは、

日々のあれこれの中では思っている以上にはやいものです。




意図的にアウトプットの機会を設けることが、

この式年遷宮のように「継承」「継続」の大きなうねりをつくる。


心に留めて日々を送っていきたいと思います。