岐阜県岐南町で町長がセクハラを含む99の不適切な言動を行っていたと(第三者委員会が発表)認められた問題で28日、町長自身が会見をしましたが、その内容が支離滅裂過ぎと話題なので、今回はこの会見を見て行きたいと思います。
この会見で、先ず目についたのがマイクを持って喋る町長の姿勢です。
左手にマイクを持ち、その左ひじをテーブルに付き答える姿や斜に構え下から睨め付ける姿は公人の会見の姿とは思えないお行儀の悪さで、常に眉間にしわを寄せ喋る姿は「威嚇」の色が駄々洩れで、それは会見中に記者に対しての言葉にも表れていました。
横柄な態度なのに「あんたたちは大勢で、私は1人」と発言する何ともアンバランスな発言と所作の奥底は「町のコミュニティの頂点に立つ自分に下々の者が手を組んで騒いで自分を貶めようとしている自分は悪くないのに不当にいじめられている
」という思いとプライドの高さから「なめられたくない
」というところに繋がって「横柄な態度」になっているようです。
女性記者からの質問に対して馬鹿にするような言い方で反論している姿は4000万のキックバック疑惑で記者に詰め寄られて逆ギレし「頭悪いね」と記者に言い放った谷川衆院議員の姿が重なって見え、途中で唐突に泣き出す姿は「号泣会見」で一躍有名になった野々村竜太郎元兵庫県議を思い出してしまいました
「あんたたちは大勢で、私は1人」という発言は、一見弱気の現れのようにみえますが、これは「不当だ」という事を言いたいからで、会見中もその他のインタビューでも「自分の意見を聴いてもらえなかった」「第三者委員会の発表は偏っていて中立性に欠ける、一方的な報告書」と言っているので本人の中では不満だらけという事なのですが、なら法廷で争うのかと言われたら、法廷で争うほどの信念も度胸もないのです。
99ものセクハラ、パワハラ行為が第三者委員会により認められてもなお「こちらも被害者」と言い放つのは「とにかく自分は悪くない」を周りに認めさせて「そうだね、そうだね」と言って欲しい現れでしょう。
会見の様子や受け答え、その他の取材時の様子などをみると、とても74歳の発言や行動には見えず、私には5歳児のまま大人になって老人になっただけのように見えました。
どうやら上にお兄さんがいるようで会見で記者から「家族や兄弟からどういわれたか」と聞かれて「兄や妻に叱られた」と言って泣き出してしまうところをみると、子供の頃はからなり甘やかされていたのではないかと思います。
一般的には74歳がその上の兄弟から叱られる事も、ましてや泣いてしまう事もまずありません
では、なぜ泣いたかと言うとお兄さんにド正論で玉砕されたのではないかと考えます。
しでかした事に対してのお叱りは勿論ですが、妻や子、親戚などが今後受けるであろう町での居心地の悪さなどについて言われて反論出来ず、いつもなら癇癪を起すところが、会見中で癇癪を起すわけにもいかず泣いたという事かと。
(今回のような会見や話し合い中に「泣く」という行動は「自分の気持ちを分かって貰えていない」という思いがマックスになると現れるものです。)
会見やその他のインタビューの時には強気でオラオラな感じがするのに、お兄さんからのお叱りには涙するという事は、お兄さんには頭が上がらないという事でしょう。
こういう二面性のある人というのは、二面性のどちらかが「偽の自分」や「人に見せたい自分」だったりと本来の自分ではないため抑圧されたものの反動が出ている場合が多いものです。
では、抑圧された物とは何なのかと言うと、今出揃っている情報でみると、お兄さんや社会などに認めて欲しいという強い思いが子供の頃からあったのではないでしょうかそれが人生の後半で選挙で選ばれ町長になった事で「世間が自分を認めたーーー来たーーー
」と、弾け、元々セクハラ、パワハラの知識がないところで権力を手にして勘違いした結果、99ものセクハラ、パワハラ問題を起こしたのではと推測します。
昨年6月、セクハラと認定された場合は辞職するか?と記者に質問された時にはハッキリと「もちろんします」と答えていたのに、いざその時になったら「5月末に…早くても3月末…」と言ってみたり、結局、週明け5日に辞職するそうですが…もうブレブレなのに「こちらも被害者」と言ってしまうところが、にっちもさっちも行かなくなって八つ当たりする子供のようです
ただね「こちらも被害者」と言ったのはマズいですね。
99ものセクハラ、パワハラが第三者委員会で認められているのにこの発言は被害者を再度傷つける事で多くの人が「許せない」と思う事でしょう。
第三者委員会の報告書を読んだ専門家の中には「不同意わいせつ罪に該当する」と言う方もいるほど深刻な問題なのですが、本人には今一つ伝わっていないようです
(不同意わいせつ罪は刑法改正で親告罪ではなくなりました。)
本人としては、内容を細かく取り上げられ報道される事で多くの人から避難される事が「カッコ悪い事」なので何とか「カッコ付けたい」という思いの方が先行するため、被害者は勿論、自分の家族や親せき、関係者が受ける心理負担にまで考えが及ばない…そこを指摘されると尚更「カッコ付けなければ」と斜め上の方へ舵を切ってしまうのがこの手のタイプ
こびりついた今までの考え方や行動を74歳から変える事はほぼほぼ無理でしょうが、この発言はいけません。辞職する前にこの発言については謝罪しなければ、町長の家族や親せき、その他関係者の方々がただでさえ生活しづらいのに更に生活しづらくなります本人はこの後引きこもればいいだけですからいいでしょうが…
以前に「家族のコメント」として町長の事を「昭和の父親を絵に描いたような一本気な人。マイペースなんだけど、仲間には優しくて家族には頼りがいがある」と答えているところから、この質問に答えたのはお子さんではないかと言われています。
「一本気で仲間には優しい」…うーん物は言いようですね
(ま、こういう取材ですから悪く言う事はないでしょうが…こういうコメントも、いざ騒動が起こると掘り返される事を町長は知っておくべきでしたね)
「町の未来を考えて」と志高く持つ事はけっこうですが、自分の身近な人や関係者が誰の行動や発言のせいで生活し辛くなっているのかを考える方が今は大事なのではないでしょうか
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
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