大人気漫画「鬼滅の刃」は、TVアニメでは「刀鍛冶の里編」が終わり、春からは「柱稽古編」が始まるという事で、映画館では「刀鍛冶の里編」第十一話に加えて「柱稽古編」の第一話を上映していますね。
私も上映開始直ぐにレイトショーで鑑賞して来ました。
「刀鍛冶の里編」では玉壺と半天狗という二体の鬼との死闘が描かれていますが、この二体の鬼に共通する事があるのですが何だか分かりますか
この二体は「なるべくしてなった鬼」という共通点が見られるんです。
他の鬼の過去を見ると「人間の頃の健康や生まれなど自分では如何ともし難い状況」というのが見て取れますが、この二体に関しては「鬼にならない道も選べたにも関わらず鬼になった」という…何と言うか元々の素質が違うのです。
玉壺に関しては「ドMでありながらサイコパス気質を持つ非常に珍しい変態」と言ったところで、人間の頃からこの異常さは周りも気が付いていたようですし、本人はこれを芸術精神と受け取っていて認識の違いはあれど、ある意味「意欲的なMの変態」であるという点と、それ故「人間を襲う」というところでは周りと一致しており理由は成り立つのですが、半天狗は「そもそも自分が原因を作っておきながら追及されたり攻められたりすると弱者を装い常に他人にいじめられている」という立ち位置を作り出し、いわゆる「被害者ムーブ」で自分自身をも「弱者」だと思い込みながら攻撃するという「邪知深さ」を持つ非常に厄介な鬼です。
(劇中でも「弱い者いじめをするな儂がかわいそうだとは思わんのか
」と言ってみたり、自分で作り出した怒が喜哀楽を吸収して誕生した憎珀天が本体で「怯」の半天狗を「小さく弱き者」と言っていますし、炭治郎には「弱きものをいたぶる鬼畜」とも言っています。鬼が人間に対して「鬼畜」ってどんだけ被害者意識高いのよって事ですね。)
さて、この半天狗「喜怒哀楽」という「感情」がベースになっているという事で人間の持つ「狡さ」がよく分かる鬼でもあります。
人間は鬼ではないので「血鬼術」は使えませんが、最近の人間社会には権力や財力、知名度といった血鬼術に代わる「力」を被害者ムーブに乗せて振り回す半天狗もビックリな輩が大量に出現しているようです。
余りにも多すぎて一つ一つ取り上げられないのでここでは目立っていてわかりやすい物をいくつか紹介しますが、皆さんが日常で「あれこれ卑怯じゃね
」って思う事を「半天狗的思考」に当てはめてみると立派な「半天狗的人間」が浮かび上がって来ると思いますので是非お試しを。
さて、一つ目は分かりやすい構図からユーチューバーが起こした騒動での「半天狗化」をご紹介いたしましょう。
「インスタ案件詐欺事件」としてコレコレさんの放送で大々的に取り上げられた事件です。
そもそもは、多くの人に案件として紹介する前に自分たちで確認をするべきところをすっ飛ばし「大手銀行からの案件が来たーーー俺たちも大手銀行が依頼するくらいビックな存在~
」と浮かれまわってインスタで拡散させた事が原因なのですが。
その後、謝罪動画とともに「借金を負った方全員に返金(自分たちは「寄付」という言い方に拘っているようですが)すると発表するが遅々として進まない対応に質問をすると逆ギレし上から目線の酷い言葉で「こんな態度をするならあなたの順番は一番最後」といったり、終いには「払う義務はないのだから払いません」と言って動画で約束した事を反故にするといってみたり…まぁ酷いもんでした
ここで詳しく書くと長くなるので割愛します。
詳しく知りたい方はこちらの動画を参照ください
問題が起きた時に「何度も同じ事を言われる、指摘される注意される」という事は「改まっていない」「問題がまだある」と判断されているという事なのですが「半天狗的思考」の人は、そもそもの問題から遠ざかるため(カッコ悪いから)「何度も言われている=しつこくいじめられている」と、問題をすり替え、ここから被害者ムーブにして論点をずらして「弱い立場」を強調しながら論点をずらし、いつの間にか権力側に立ち相手をコントロールしようとする行動を取っています。
しかし、言う事を聞かない相手を意地になってコントロールしようとしたために反撃され好感度を上げようとした行為も水の泡になったようでダメージの方が大きいという…こういうところが浅知恵と言うか…脇が甘いというか…
こちらは半天狗的思考の中でもかなり残念な部類だと思います。
さて、もう一つは個々で紹介するには組織が大きく、そしてあまりにも数が多いので「半天狗的思考の社会現象」としてお話ししておきましょう。
ここ最近、大きな組織の不祥事が多く報告されていると思いませんか
日大、ビッグモーター、ジャニーズ、宝塚、日テレ、教師の不祥事、警察の不祥事、とどめの議員の裏金問題…
事件や問題の違いはあれど、上記は誰もが知っている大きな組織です。
この7つの組織の中でジャニーズ、宝塚、日テレ、は第三者委員会を置かないと宣言した組織です。
(警察は警察の中に監視組織があり学校は文科省の管轄なので別枠としています)
日本のみならず、世界から批判を受けても第三者委員会を置かない選択をし、日テレに至っては定例会見で社長自身が「セクシー田中さん」問題への対応遅は「個人攻撃があり…情報発信を控えていた」と意味不明で他者に責任転嫁するような発言を堂々とし「“遅すぎた”という批判に関しては、そう考えていない」と
する開いた口が塞がらないコメント…
また、国会では国の運営を采配する議員、しかも財務大臣が裏金の扱いに対して「議員個人が納税をするかどうか判断されるべきものであると思う」と述べ国民を唖然とさせ「裏金五人衆」は衆院政治倫理審査会もはじめはブッちしようと考えていたようですが、さすがにそれは出来なかったので、今度は「非公開で」とこの期に及んでもまだ自分たちが選べる立場だと思っているようで、世間の声もどこ吹く風だったようですが、さすがに支持率がヤバい事になっている総理は見過ごせず、総理自ら衆院政治倫理審査会を公開で出ると宣言、五人衆も渋々総理に続く事になったと…
もう…どうにも日本という国を支えるはずの大きな組織の「質」や「根本」が利己主義に走り腐ったというよりは、自分達(組織)で自分達の身体(日本国)を食っている事にも気付けない「餓鬼」になってしまっているように感じます。
組織の個々は「半天狗化」して、組織は「餓鬼化」していては、日本という国はそう長くは持たないでしょう。
上に立つ者が「鬼化」すれば、下に付く者は悪い意味で学習してしまうのです。
よほどの道徳観、倫理観を持って志高く自分を保たなければ、今の社会ではあっという間に飲まれてしまいます。
今の日本の組織の上層部にはあまりにも「半天狗思想」が多すぎます
この状況が変わるには時間がかかり、今子育てをしている若い世代が正しく子供たちに道徳観や倫理観、誘惑に負けない心や考え方を教えられるかどうかにかかってきます。
これから日本は、間違いなく国力が落ちます
最新の世界GDP全ランキングでは日本は3位から4位へと後退し、今のような状態ではもっと落ちる可能性は十分にあり、世界から後進国扱いされる可能性もあるのです。
ここからは今からの子育て論になって来ますので、また別の機会にお話ししたいと思いますが、今子育て中の方々に言えるのは「これからは発想力と応用力が重要になって来ます」という事です。
勿論、道徳観や倫理観が必要なのは言うまでも無い事です。
今回のお話しで、少しでも日本社会が倫理的にも道徳的にも経済的にも「かなりやべーんだな」と感じて頂けるとよいのですが…
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
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