日本テレビドラマ「セクシー田中さん」の原作者、芦原妃名子先生の訃報が知らされた当日にシナリオ作家協会が放送した対談番組の内容が炎上し4日、公式サイトで「芦原妃名子様の訃報が伝えられた当日に、当該動画を配信したことは故人の尊厳にも関わる軽率な行為であり、重ねてお詫びを申し上げます。」と謝罪しました。(一部抜粋)
しかし、この番組内で
「最近の原作者はこだわりが強いんですよね」
「私は原作者とは会いたくない派」
「私が大切なのは原作であって原作者はまぁ関係ないかな」などと発言していた協会理事で番組の進行役だった黒沢久子氏からの謝罪はなく、現在SNS鍵かけて逃亡中
この放送は、参加していた伴 一彦氏の発言が何者かによって間違った纏め方をされ発信された事で、黒沢氏の発言問題と別の問題も引き起こしていました。
(こちらに関しては、伴氏も「聞けばわかるので協会が削除した放送のコピーがあれば聞いて欲しい」との事でしたのでその放送のコピーを貼っておきます。)
この放送を私も聞きましたが…
まぁ何というか…黒沢氏が進行役というポジションのようですが、私の印象としては進行役と言うよりは、独壇場で喋りまくり気持ちよくなった挙句の超本音が露呈したという感じでした
張り切って喋る黒沢氏に対して答えを言い淀む人もいれば明らかに「流されている」という人もいて「この感じよくあるよなぁ~」と思いながら聞いていました。
今回の事に関しては脚本家が起こした行動が発端となった事は間違いなく、そこから芋ずる式に原作者を食い物にする図式が明らかにり過去にも放送局や脚本家、出版社がやらかした事が次々と掘り返される事態にもなっています。
これは、このブログでも何度も紹介している「ヒヤリハット」の考え方と原作者さん達が数々あげている「自分の時はこうだった」という声を合わせて考えれば数えきれないほどの「ヒヤリハット」があったという事です。
「業界のヒヤリハット」を「業界の当たり前」としてきた事で、中学生のいじめのような事をしてしまう人物を生み出したのだと思います。
ではなぜ「セクシー田中さん」の脚本家はあのような行動をしたのか…
それはもう「生み出す者への嫉妬」でしょう。
特に漫画の場合、大前提に「絵を描ける」という事があり、その上で「話が面白い」という二つの要素が組み合わさって評価されるので「ゼロから生み出せない、生み出せても評価されない」人にとっては「二つも評価されるものを持っている」となります。
また、今回問題に出て来る人達はいずれも50代…
私もそうですが、今の50代が子供の頃に読んでいたマンガでは「漫画家は貧乏で引きこもり」などと、ある意味自虐的に描かれる事も多くそのままの印象で育ってしまった人も多いのではないかと思います。
しかし、漫画は時代と共に評価され今や日本を代表する芸術コンテンツの一つとなり、世界に発信され評価されています。
また、それを生み出す漫画家は多くの人の憧れでもあります。
心のどこかで子供の頃に笑っていた相手(漫画家)が評価される事の嫉妬、自分にはそれ(ゼロから生み出す才能)が無い事の悲しみや妬ましさに向き合えず苦しんでいるところで局からの「脚本家先生」という救いに飛びついて「自分は(脚本家)先生なんだ」と思う事で自尊心を保って来た結果、大きく勘違いした「大先生」が出来上がったのでしょう。
黒沢氏が言った「原作者とは会いたくない」がまさに無意識の答えで「(原作者に会うと)自分の才能の無さを思い知らされるから」だと思います。
せっかく「先生」と呼ばれ、俳優たちと写真が撮れ自慢でき人から憧れの眼差しでみられる立場を手にしたのに原作者に会って現実を見せられて「テンション下げられたくないわ」ってところでしょう。
「脚本家はどういう仕事をするのか」を自分で理解し納得している脚本家さんは「原作を預かる」や「原作が出来る際の思いや考え方を知る(知りたい)」と言われる事が多く、明らかに「原作者がいてこその作品」というスタンスなので、「私が大切なのは原作であって原作者はまぁ関係ないかな」の黒沢氏の発言にはドン引きしたと思います。
(ちなみに、私はこの発言を聞いて「密猟者の発言と同じだ」と思いました。)
私はこのブログで下記の事が大事だと話して来ました。
① 認める事
② 受け入れる事
③ 手放す事
④ 感謝する事
これがどこかで薄れたり、出来なくなったりすると、傲慢になって誰かを傷つけることが平気になってしまうだけでなく、巡り巡って自分の心の平穏が保てなくなるからです。
①と②はとにかく難しい事ですが、これが出来なければ先には進めません。
鍵アカにしてしまった人はまだ未練があるから「鍵」にしたのだと思います。
自分史上、今一番、助言され忠告されている事と思います。
さてさて、ここからどうするのか多くの人が注目していますよ。
途中降板は嫌なのでしょう
ならば出て来て話さなきゃ。 …ね。
このお話が誰かの心のヒントになれば幸いです
今回のおすすめ動画は、なかなかにパンチのきいた内容のものを集めてみました。
「ヒヤリハット」の解説については末尾の方に過去記事を出しておきます。
シナリオ協会が勝手に消した動画。
原作者が激怒したドラマを取り敢えず7選ランキングされていて大変分かりやすい動画になっています。
漫画界に今も語り継がれる「金色のガッシュベル事件」を分かりやすく紹介してくれています。
多分、発掘ほやほやの情報。
「日本のドラマをつまらなくしているのは漫画原作!TV局から漫画原作追放を!漫画撲滅運動を!」と平成19年度橋田賞授賞式開錠で叫んだ脚本家の中園ミホ氏が、来春NHK連続ドラマ「あんぱん」を担当するという事についての動画。
因みに来春NHK連続ドラマ「あんぱん」はアンパンマンの原作者やなせたかし先生の生涯をドラマ化したものだそうです。
漫画撲滅を訴えた人が、漫画界の大御所やなせ先生の生涯ドラマを書くのはさぞや注目される事でしょう。
ふーん、私たちの受信料はこういう風に使われるんだ~。
組織問題が出て来ると必ず「お金」の問題も出て来ますね。
こちらは、そのお金の流れについて調べられたもので、一見の価値ありでおすすめです。
今回のおすすめ記事はこちら
「ヒヤリハット」について書いた過去記事を集めて見ました。