ペンライト、通称ペンラ、スティックライトは音楽のライブではもっぱら「サイリウム」と呼ばれる照明器具であるが、ライブ参戦時にこれを持っているかどうかは、参戦に於ける一体感に大きな影響力を持つ。
このサイリウムについては性能や使い方などに関し、様々な実験を行ってブログで公開してきたのだが、今回、日産スタジアムで開催された乃木坂46「10thバースディライブ」に2日間参戦した結果、不覚にもサイリウムによる腕の筋肉損傷という憂き目にあってしまったので、その理由と対策についてメモしておこう。
サイリウムの性能に関するブログ:
また、サイリウムの点灯持続時間実験レポートはこちらに紹介した。
さて、本題であるが、このライブは乃木坂46の結成10周年記念ライブとして7万人の集客力を持つ日産スタジアムで2日間に渡って開催されたもので、卒業して久しいOG達も駆けつけ、大いに盛り上がったライブであった。
ライブでの楽しみの一つとして、観客が曲に合わせてサイリウムを振ると、それが会場に於ける大きな波の様に見えて壮観であることや、曲やセンターメンバーによってお決まりの色がある場合にそれに統一され、会場が巨大な生き物の様に見えて感動的なことなどがある。見るだけでも楽しいが、自分もその中の一つであるという満足感はペンライトを持っていないと実感として湧き難いものがある。
とはいえ、それが度を超すと文字通り怪我をしてしまう。そのいきさつである。
今回のライブでは2つ間ともおよそ40曲が披露された。サイリウムを振る回数は多いときは500回を上回るが、最低450回くらいなのでその数でカウントすると、サイリウム振り数は、一日辺り
40x450=18,000(回) --- (1)
と計算される。
この数字の信憑性を確かめるために、いつも腕にはめているスマートウォッチでの歩数を参照する。
この歩数を見ると、当日の歩数は24719とカウントされていた。この数字は腕の振り数のカウントであり、すなわち歩数と腕振り数の総和であるから、この数字から歩数を差し引けばおよその腕振り数が計算できる。
では、当日何歩歩いたか。その歩数については、歩幅を知ることから計算される。これまで自分の歩幅を実測したことがなかったので、20分ほど普通に歩いて実測してみた。
結果を見ると、
この1.7kmを2000歩で歩いているので、歩幅は85cmとなる。ライブ当日の実測歩行距離(自宅⇔最寄り駅、新横浜駅⇔日産スタジアム)は、地図で確認してみると約5.6kmなので、自分の歩幅計測値:0.85cmに基づく計算歩数は
5600/0.85=6588(歩)
当日の腕振り数は27149(回)だったので、そこから6588を引くと、
24719-6588=18131 --- (2)
(2)の数字はおよそのサイリウム振り数の計測値となるので、先の計算値(1)と比較すると、ほぼ同等である。
従って、この数字分、腕を振っていたということでほぼ正しいことになると思われる。
さて、ライブ中には、右腕に重量82.74gのチタン製腕時計を嵌めていた。この腕時計はバンドの部分もチタンであるが、少し緩いので腕とバンドの間には約7mmの隙間がある。
結果、腕の振りとバンドの揺れが逆位相であった場合には、バンドが腕から離れたり接触したりという振動が発生する。つまり、82.74gの金属製バンドが7mmの空間を経て腕を叩くことになるわけだ。その回数が18,000回、しかも2日間に渡って叩いていたことになる。
このダメージは大きかった。
ライブ終了後、2日ほど経ったピーク時には箸も持てないほど痛みがひどく、炎症によって上腕の手首付近が膨らんでいた。いずれ治癒するだろうと思ったが、万が一を鑑みて、接骨医へ行ったところ、骨には異常はないが、炎症を抑えることが必要とのことで、超音波と低周波電流による治療をしてもらった。両方とも、炎症を抑えてうっ血している血流をよくする効果があるという。
曰く「完治するためには、それなりの日数が必要」とのことで、結果的におよそ3週間ほど通院をおこなって、何とか元に戻った次第である。
ここで、少し不思議なことがあった。このライブに先立つ2か月前、同じく乃木坂46のアンダーライブというのがあり、これに3日間参戦したのだが、その時は何ともなかったのだ。そこでよく考えてみると、2か月前は3月、気温も低かったので長袖を着ていたのである。従って、袖が腕時計を抑えていたか、袖口の布が緩いバンドと皮膚の間で緩衝材となっていたために、ダメージを与えることがなかったと考えられる。
そこで得られた教訓。サイリウムを振るときには、たとえ軽い腕時計であっても外すこと。チリツモである。これは大切だと思う。





































































