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2011年アジアンリゾート撮影記 その6

タイ北部編(チェンマイ紀行3)

2011/JAN//26 チェンマイの屋台(Street Food of Chiang mai Gate)
 マジックアワー(夕まずめ)の撮影も終わり、さて夕食はどうするか?今回は(いつも)予算がタイトなバジェット旅行 。そんなときの強い味方は屋台。リム チェンマイは1.2Km四方の旧市街西南に位置し、屋台で賑わうチェンマイゲート(旧市街の東南)まで歩いても15分ほど、トゥクトゥクに乗る距離でもない。ただアジアの地方都市はどこも同じだが、夜間の歩行には十分な注意が肝要。というのも歩道に穴が開いていたり、むき出しの電線がぶら下がっていることは日常茶飯事。決して痴漢や妖怪が出るわけではないが足下や頭上には十分注意しよう。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-穴の開いた歩道

 屋台が初めての人はどこで何を食べてよいやら分からない事だろう。一つ注意したいのは衛生面、どう見ても置かれた食材が古かったり、生ものが多い(火を通さない物)店は避けよう。そして屋台はメニューが限られる。と言うのも一つの屋台で麺と丼物は扱っていない。名店街の様に麺、ご飯物、豚料理などに分かれている。それから一番重要な事を忘れてた、屋台では酒や清涼飲料は売られていない。ビールなどは食事の前に近くのコンビニで買うことをお勧めする。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-チェンマイゲートの屋台

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 私の場合、まずパッタイの屋台へ行きパッタイ ホーカイ(平麺の炒め薄焼き卵包み 写真上/中、30バーツ/90円)を注文して、シャン ビールを飲みながら料理を待つ。それだけでは腹持ちが悪いので隣の麺屋でクィティオ(米の麺 写真下、20バーツ/60円)を注文する。その後フルーツの屋台でマンゴー(20バーツ)を買いホテルへ持ち帰る。言葉がわからなくとも身振り手振りで全く問題ない。そして5星のホテルで食べるより美味しく安い、今夜は酒代も入れて約280円ほどだった。夕食が毎晩屋台では流石に体に悪いが、こんな感じで屋台をスケジュールに組み込むと滞在期間の延長も可能になる。

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 チェンマイには他にも屋台で有名な場所がある。ワルロット市場の裏通り(写真上)も夜は大きな屋台街(写真下)となり、ここはタイ人が圧倒的に多い。メニューの多くは日本人が食べ慣れないハーブ系の野菜を使った料理で、タイ語ができないとちょっと無理かも知れない。以前タイ人ガイドに連れられて行ったときは、豚肉のカレー風味にパクチーなどの香菜が山盛りで、腹具合を気にしつつ平らげた記憶がある。このほかチェンマイには北部タイ料理の美味しい店やお洒落なカフェがたくさんあるが、またまた脱線してしまうので次回は話を本筋へもどし、ランナータイデザインが美しいBodhi Seren Chiang Maiの撮影記をお届けします。

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2011年アジアンリゾート撮影記 その5

タイ北部編 (チェンマイ紀行2)

2011/JAN/26 The Rim Chiangmai(Old Cityi)
 さてお立ち会い。シャン デザイン(ビルマ寺院建築/shan architecture)とはなんぞや。そこで下の2枚の写真をご覧ください。どちらがリム チェンマイでしょうか?それはどう見ても下の方がホテルっぽく見える事でしょう。ですが上の写真は北タイのビルマの国境に近い街、メー ホンソの名刹 Wat Huo Wiong なのです。古い話ですが戦艦大和のパゴダマストの名称(米語)もビルマの寺院建築からイメージされたものです。確かに模型の大和を真正面からみるとよく似ています。そしてリム チェンマイのファサード(建築の正面)もランナー屋根(3層)ではなく、5層4楼の複雑怪奇な屋根組みをしたシャンスタイルだと言うことがお分かりいただけたでしょう。リム チェンマイはタイ寺院建築の重鎮Chang Rung氏(タイ名は長いので略称)の手によるものです。

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 ロビーラウンジは巨大な4本の自然木で屋根を支えています。ただ残念な事に北部タイではこのような巨木は伐採の対象から外されているので、インドネシアから輸入したそうです。リムチェンマイは部屋数36のブティックホテルですので、プールやレストランが混み合うことはありません。もちろんチェックインも親切かつスムースです。早速ワイド目一杯のAPS10mm(フルサイズ15mm相当)で何枚か写しました。

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 このホテルで一番シャン デザインの面白さを感じさせる場所、それがルーフトップダイニング。下の写真にある白い建物は厨房、4層の屋根はメイン ダイニングです。どちらもビルマ建築の特徴が見られます。撮影は午前11時頃、邪魔になるお客さんも居ないので快適に撮影できました。ちなみレストランのインテリアは白を基調としたHIPなデザイン、床のタイルは年代物のアンティックが使われていましたが、ちょっとミスマッチかも。

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 ホテルは単に食べて寝るだけの場所ではなく、その土地の文化や歴史を建物の様式美を通じ理解できれば、滞在はもっと楽しくなる事でしょう。そしてリム チェンマイ クラスのホテルが1万円以下で泊まれる古都チェンマイは、タイのリゾート地の中でも穴場だと言えます。次回はホテルから徒歩10分ほどの距離にあるStreet Food (屋台)の食べ歩きをご案内します。

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2011年アジアンリゾート撮影記 その4

タイ北部編 (チェンマイ紀行1)

20011/JAN/25 Rim Chiang mai(Chiang mai)
 2週間のプーケット/サメットのリゾート撮影も終わり、バンコクのスワナプーン空港からTG便でチェンマイへ向かう。今日からは特にクライアントは無く、私のライフワークの一つ、ランナーデザインのホテルや建物を訪ね歩く旅だ。すでに数年前からランナー文化の魅力にとりつかれ、チェンマイやルアン パバーンへ足繁く通い続けているが、世の中の大不況もあり出版など思うに任せず今日に至っている。今回は昨年10月にオープンしたリム チェンマイほか数軒のホテルを撮影する(露出が決まっていないので、撮影させていただく)予定です。

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 まずチェンマイという都市、タイ第2の大都会で人口100万とか言われているが、実際のチェンマイ市街地の人口はおよそ20万人(2005年)で、市内の交通状況やサンデーマーケットの人の流れを見ても100万都市とは思えないほど少ない。逆に言えば旅行者にはちょうど良いサイズの街なのです。そして空港から市内までのアクセスがアジアで一番良い事も魅力。それはタクシーで旧市街までおよそ15分(150バーツ/450円)今日の撮影予定のホテル リム チェンマイは旧市街の北西にありタクシー代は往復900円、信じられない安さ。

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 最近チェンマイのブティック ホテル(オーナーの趣向が強い小規模ホテル)は建築ラッシュが続き活況を呈している。その数およそ40軒。建築様式は北部タイの寺院建築(ランナータイ様式)の要素を巧妙にデザインした物が多く、シャン(ビルマ)スタイルや、タイコロニアルなども増えてきた。サービスの良さやファシリティー(設備)の割に料金が安いのも魅力の一つ。 今日宿泊予定のリム チェンマイはシャンデザインが美しいホテルと言われている。

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 代表的なシャン デザインのホテルはMandarin Oriental Dhara Dhevi Chiangmai(レセプション/スパ)が有名だが、私はコンセプトや規模、格式からダーラ デヴィ チェンマイはもはやホテルの概念ではなく、タイの未来遺産だと思う。ゲストはランナー時代の北タイやビルマ、はたまたラオスに至るまでの建築様式を復元した壮大なテーマパークに泊まることになるだろう。今回はブティック ホテルの撮影なので残念だがその話はいずれまた。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-マンダリン ダーラヴィ チェンマイ

2011年アジアンリゾート撮影記 その3

2011/JAN/20  Sai Kaew Beach Resort (Koh Samet)

 アオプラオビーチで過ごした4日間の天候は、晴れてはいるが薄雲が多い日が続いた。「サメット一番のビーチは島北東部に広がる純白のサイゲウビーチ」と、ル ビマーンのSさんは言っていたので、旅後半の天候を心配したが今朝は空の青さが際だっている。ル ビマーンからサイゲウ ビーチまで直線距離でたったの3Kmほど。ところが島内は聞きしに勝る悪路、迎えの4WDは土埃を巻き上げながら上下左右に激しく揺れた。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-島内は未舗装の悪路


 そしてたどり着いたサメット最大規模のサイゲウ リゾートは ビーチの北端にに建っていた。ちょうどレセプションはチェックアウトの人々で多忙を極めていたが、女性スタッフのOさんに一通りリゾートを案内してもらう。私は到着するまでサイゲウが大規模リゾートにありがちな画一的で大味なデザインでは、と心配したがそれは杞憂だった。特に面白かったのはプールサイド ヴィラの壁。自然環境を優先させたため、建設時に3階までの壁を立ち木に沿って削ったことだろう。削られた壁も切らずに生き残った木も互いにコラボレートして一つのアートになっている。アジアではあまり遭遇しないエコウォールに当然シャッターを切る。

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 ランチの後Oさんは「午後もご一緒したい」と言ったが、ビーチでのシューティングは目立たないことが慣用なので私一人での行動となった。およそ2Kmのビーチにはおびただしい数の人が強い日差しをものともせず肌を焼いていた。中にはゆでタコの様に皮膚が赤くなっている人もいる。そんな情景を長玉(望遠レンズ)でガンガン撮る、そして驚いた事にこのビーチでは海水に濡れた白い砂が濃いグレーではなく深い青緑に見える。その発色は帰国後レタッチを施しても再現できそうにない色合いだった。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-白砂

 そんなビーチをさらに行くとレストランが点在するエリアに出た。ちょうどディナーセッティングの最中、スタッフは汗だくで低い竹のテーブルと3角形の座椅をゴザの上に並べている。それはとても簡素なセッティングだがビーチの雰囲気にピタリと解け合っていた。こうした光景を写真に撮る時の注意点はワイドレンズの場合、画面の空の領域が増えるため露光をプラス1/2又は1段増やすこと。そして画面のどこかに客やスタッフを入れるとスケール感が出てくる。話は脱線してしまったが低いコストで最大限の効果を生み出すタイ人のバイタリティーにはいつもの事ながら敬服させられる。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ビーチレストラン

2011/JAN/22 The Paradee (Koh Samet)

 サイゲウの純白なビーチを堪能した私は島南端にある高級リゾートパラディーへ向かった。Oさんが用意してくれた移動用の4WDはピックアップタイプ、道中面白い光景があれば即撮影との思いから荷台に乗る。そして悪路を40分かけパラディーに到着したが、途中見るべきものはほとんど無かった。おまけに頭から土埃を浴び髪は赤茶色に変わっていた。最近白髪が増えたので染める必要がなくなったと自分を慰める始末。通された部屋は1棟2部屋のヴィラタイプ、目の前に専用プールがあるがカテゴリーは3番目。パラディーに泊まるならせめてガーデンプールヴィラあたりに泊まりたかったが、あいにくのこの日は土曜日でプールヴィラは満室とのことだ。

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 撮影にアテンドしてくれたのはマネージャーのショーン氏、アジア系だが、流ちょうな英語(米語ではない)洗練された身のこなし、この様なタイプの人は過去の経験から「ひょとして貴方はスイスでホテルビジネスを学ばれたのでは」の問いに 「そのとうりです」との答え。まずは彼とバギーで客のチェックインが夕方以降のプールヴィラを廻る。プールヴィラ撮影のコツは必ずプールのコーナーから建物を入れること、そしてすべてのサービスアイテム(ウェルカム フルーツ、ウェルカム ドリンク、ビーチタオル、ワインボトル& クーラー、カナッペ類など)はそれぞれが目立たない場所にセットすることが肝心。目立つ場所に置くとまるで果物やワインの宣伝になってしまう場合がある。

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 午後はプールやビーチを撮影し夕方サンセットバーへ行く。このリゾートはサメットとの最南端に位置しているので、ビーチは2つあり旭も夕日も見える趣向だ。特にアペリティフを傾けながら眺める夕日はバーラウンジの優雅さと相まってサメット、ナンバーワンだろう。ショーン氏は撮影用にご自慢のテキーラサンライズ を注文した、そして「サンセットにテキーラサンライズは面白いだろう?」とジョークを飛ばしたが、私の「カクテルのどこがサンライズか」の問いに「グラスの底に沈んだグレナデンを昇る旭に見立てたのさ」と明快な答えが返ったのは流石だ。

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 ショーン氏とリゾート談義に花が咲いた後はスパの施術体験が待っていた。応対した熟女系のスパマネージャー自身が私の施術もやるという。質問票に記入していたら”妊娠しているか”との問いがあった。よく見るとその紙は女性用だった。施術はタイの伝統的施術(ワットポーマッサージ)にロミロミをコラボレートさせたもので、私の様に絶えず肩や腰に負荷がかかる職種はかなり効き目があったが、施術者の息がかなり荒かったのできっと本人も後でマッサージが必要になるだろう、などと考えているうち微睡んでしまい後は何も覚えていない。

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2011年アジアンリゾート撮影記 その2

2011/JAN/18  Le Vimarn Cottage & Spa (Koh Samet)

 今日から撮影をするル ビマーン リゾートへ移動、といってもアオプラオから200mほどの距離に建つすべてヴィラタイプの高級リゾート。ビーチは形の良いヤシの木が多くその下には特性のデッキチェアーがセットされている。高い天井の開放感溢れるロビーで待つ事しばし、やってきたのは30代の細面の美人、名刺にはマーケティング マネージャーのSとある。「マイクさんには眺めの良い部屋を用意しました、お部屋はすぐ使えますよ」と嬉しいお達しだったが、私が今朝までお世話になったアオプラオの部屋は丘の上にあり、昇り下りに大汗をかいたので ”またかよ” と思いつつヴィラに案内されてビックリ、それは昨日から目をつけていたビーチに最も近いフォトジェニックなヴィラ(505号室)だった。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ル ヴィマーン コテージ505室

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ルビーマーン505号室

 青い芝生の先は波静かなアオプラオ湾、周りはプルメリアやマンゴーの大木、そして裏手の丘へ続く階段沿いにヴィラが点在する。早速Sさんに礼を言うと、「私もこの部屋が一番好き、特に夕日の見えるテラスで過ごす時間が最高です」とロマンティックなお言葉。チーク材の床がもたらす例えようもない安堵感、寝心地の良いベッド、湯水の出が良く使いやすいバスルーム、私も長い事アジアのリゾートに携わっているが、こんなに居心地が良いヴィラは滅多にお目にかかれないだろう。荷物を解く前に早速4-5ショットを稼いでレストランで待つM氏の元へ急いだ。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-スイミング プール

 ちょっと値の張るイタメシをぱくつきながらM氏とサメットツーリズムの分析など固い話をする。結論はバンコクからのアクセスがとても良くなり、島全体のリゾートの質も高く国内外の客は増えるだろう事で一致した。一番の問題は日本人がここを全く知らない事だ。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-O「オー」レストラン


 午後のボートでバンコクへ帰るM氏を見送った後、カテゴリーが一つ上のスパ ヴィラを撮る。部屋は55㎡とかなり広くテラスにジャクージがあり海の眺めも良いが、それほ凝ったデザインではなかった。愛用のニコンAPS10-24mmで何枚か撮る、壁際に置かれた籐いすの位置をちょっとずらしたら、ファインダーのフレーム上ではかなりメリハリの効いた絵柄になった。そこでストロボを真下に向け出力25%、後幕シンクロでシャッターF8 1/2秒。強い西日で真っ黒につぶれたインテリアの陰が淡く浮き出て印刷にはちょうどよいディテールだ。細面の美人マネージャーのSさんはモニターを覗いて「オー スワ~イ カー/きれいだわ」とフォローの一言。これだからリゾート撮影は止められない。

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ル ヴィマーンのビーチ

$Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ル ヴィマーン スパ スウィート

2011年アジアンリゾート撮影記 その 1

タイビーチリゾート撮影編その1.
(プーケット、サメット、チェンマイ編)

2011/JAN/11 Andaman White Beach (Phuket)  
 今年のタイ取材の幕開けはプーケットのAndaman White Beachから始まった。総支配人のルチアーノさん(イタリア人)は3年ほど前ひょんな事から知り合った仲。今回はヘリで空撮と新しいファシリティー(設備)の撮影を依頼されたのだ。羽田発の深夜便でバンコクを経由し午前10時過ぎにはリゾートへチェクイン。羽田が開港して3ヶ月、ほんとうに便利になったものだ。とりわけ自宅のある目黒からはタクシーで35分、国内取材の気軽さで出発できる。さすがに深夜便は疲れたが ルチアーノとの打ち合わせで撮影は午後14時となり、オーシャンビューの部屋でしばし休息。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-AWB オーシャンビュー

 昼食後スタッフと撮影予定のプールヴィラへ行くが、庭の木立が邪魔してプライベートプールの写りが悪い。時間帯もあまり良くなかったので他の部屋チェックするがさほど変わらず。
止むなく夕日が入りそうな西向きのヴィラで17時から撮影、ベッドメイクはかなり上手なスタッフがやった様だが、タイのリゾートは何処へ行ってもタオルで造った白鳥の番がベットに鎮座しダサイ。
そして思ったよりカメラの引きがないので、後頭部を壁にこすりつけファインダーを覗く。
APSサイズ10mmのワイドで何とかインテリアはフレームに収まったが画面の樽型の歪み大きく帰国後レタッチが必要。もちろん三脚は使わず絞りf8.5 1/10Sec。あいにくの薄曇りで部屋の中まで光り差さず。ライトは持参していないのでストロボのバウンス補助光入れるも色味浅い。部屋からは庭のプールも写りがく悪く、大変難しい撮影だったが本日は日没時間切れ。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-AWB プールヴィラ

2011/JAN/12 Andaman White Beach (Phuket)
 今日は11時からヘリをチャーターしてホテルを空撮の予定。出かける前にルチアーノやスタッフとミーティング。あらかじめビーチ際にエアマットを漂わせカップルを配置、ビーチの清掃、アンブレラの全開、スタッフはヘリに手を振らないなどを確認。10時半には車で15分のヘリポート(といっても草地に建物があるのみ)でキャプテン(タイ人)とブリーフィング。私はできるだけ低空を要求するが200フィート以下はどうもダメそう。キャプテンも若く経験浅そう。ルチアーノさんは前席、私は後部座席でドアを開けたまま離陸、5分でホテル上空へ天候はまあまあ。とりあえず周回して撮影ポイントを探るが、エアマットのカップルが沖合まで出てしまい所定のフレームに収まらず、連絡は不可能なので仕方なく長玉でカップルだけのシーンを切り取る。そしてヘリの軌道からホテルの全景をフレームに納めようと苦心するがふと気付くと隣の工事現場がえらく汚い。帰国後渋谷のオフィスでレタッチに時間がかかる事を覚悟し撮影終了。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-沖へ出すぎたカップル

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-空から見たアンダマン ホワイトビーチ

 午後は昨日の宿題やモデル入りカットなどをこなし、夜 ルチアーノと自慢のイタリアレストラン(Mareblue corner)へ行く。席に着くと「マイク”Vitello Tonnato”知ってるかい、イタリアの夏は海辺のレストランでこのスープとポカチャ(パン)が旨いんだ」と、メニューも見ずにスタッフを呼んだ。確かにそれは食欲をそそる逸品だったが、その後ロブスターリゾットを運んできた別のスタッフに「マイクを覚えているかい?」と尋ねた。その若くパット見の良いタイ女性は「写真をありがとう」と、はにかんみながら言った。私はすっかり忘れていたが3年前のスパの施術のシーンで裸になってくれたスタッフだと気がつい時はすでに遅く、彼女はほかのテーブルを廻っていた。そしてルチアーノは「彼女は独り者だぜ」と言って私にウィンクした。何か面白い事が起きそうで起きない夜が更けていく。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-マーレブルー コーナー

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ビッテーロ トンナート

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ロブスター リゾット


2011/JAN/16 Ao Prao Resort Koh Samet (Koh Samet)
 5日間のプーケットのホテル撮影も無事終了し、10時発のTGでバンコク経由サメット島へ向かう。バンコクからはRツアーの支店長M氏の車で高速道路を経由してサメット島への基点ラヨーンのバンぺー港まで2時間半、途中M氏の釣り談義に花が咲く。バンコク近郊の海釣りは多種多様な魚が釣れ、馴染みの日本料理店へ持ち込み刺身で食べるという。彼もバンコク暮らしは4年目、東京本社時代より楽しそうな暮らし向きだ。
今日から2泊はバンぺーからスピードボートでわずか10分のアオプラオ リゾート、人の足裏に似たサメット島で右足の親指つけねがアオプラオ湾にあたる。レセプションに出てきたスタッフは「今日はほとんど満室でレストラン以外の撮影は明日以降にしてほしい」と申し訳なさそうに言った。今タイは乾期でハイシーズンだが、平日からこんな離島まで客が押し寄せるほどタイは好景気なのか、、、確かに客の半分は家族連れのタイ人あとはヨーロピアン、ロシア人、中国人、そして日本人は我々のみ。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-バンぺーのボート乗り場

 サメットで撮影予定のリゾートは4軒、それはコスメ雑誌などに掲載が決まっている。全8泊の予定なので余裕は十分のはずだが、最近タイの乾期は昔と比べると天候がはっきりせずカラッと晴れた日が少ない。ビーチリゾートの写真は青い空が黒く感じるほどの快晴でないと良い結果は得られないから困る。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-アオプラヤ リゾートのベッフェ

 ビーチにはカタマランが2艇置かれていた。撮影のため帆を張るようスタッフに頼むが、なかなか要を得ない。そのうち沖の方からスピードボートが近づき降り立った数人があっという間にカタマランの帆を張った。その内の一人が「自分はアクティビティーのマネージャーで何なりと申しつけてください」とのことだ。気をよくしたところで日が傾き白い帆がオレンジオレンジに染まったカタマランを数ショット。と、カメラのフレームに他の白人客がちょこちょこ入ってくる。いつもの事だが人通りが多い場所での撮影は人の好奇心をあおり、特に写真好きはこちらの意向に関係なくファインダーに入ってきて困る。

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ビーチのカタマラン

Minoru "Mike" Masujima resort photo blog-ビキニが素敵なロシアのお姉様

ホテルを撮りにまたBali そしてJawaです  リゾート写真家 増島 実

 3月のバリ、コモド島ロケの後、香港、タイ、沖縄、ベトナム、マレーシア、モルディブのホテルを50軒ほど撮影して、今ガルーダ航空の機中です。この4ヶ月余りいろんな事がありましたが、それはさておき皆さんは写真家の仕事とはどんなものだかご存知でしょうか?一口に写真家と言っても(カメラマンとはちょっとニュアンスが違います、その話は次回のブログで)人、報道、風景、昆虫、動物、スポーツ、スタジオ、そして未だ確立されていない領域、リゾートフォト(私のジャンルです。アジアのリゾートの紀元は1989年プーケットのアマンリゾートのオープンからと言われています)などがあり、それは医療に於けるジャンル分けと極めて似ています。たとえば動物専門の写真家は、動物の生態に詳しいのは当然ですし、沖縄の西表山猫の撮影は何時頃どこへ行けば可能だとか、そして女性や人を得意とする写真家は人間の美しさや内面を巧みに引き出す事に長けている訳です。それは同じ医療でも脳外科と、婦人科ほどの違いです。たとえば私に急な仕事の依頼で、明日朝青龍と白鳳の対戦を撮影してくれと言われても、スポーツ専門の写真家と比べれば写真の上がりは月とスッポンほどの差が出てしまうでしょう。

私の仕事は主にアジアの新設リゾートを、メディアを通して日本の皆様へお伝えする事です。
このWeb、[Is Messenger] www.borabora.ne.jpは2000年5月そんな理由で名付けられました。これをグーグルで検索すると驚く事に1番目に出てきます。それだけ沢山の方々が訪問されてたいへん光栄です。
そして何故またバリかというと、アジアのリゾートの最先端を行く国の1つがバリだからです。そこでは伝統文化に起因した特徴的な建築様式とスパ文化があり、最近は日本の沖縄のホテルや、ドバイ、モルディブあたりまでそのデザインの影響が顕著に見られます。バリを訪れた経験をお持ちの方が沖縄の高級ホテルに泊まって、「なんとなくバリっぽいな~」と思われたら、デザインの何処かにバリの様式美が生かされていると思います。私は星無しのロスメン(バリの民宿)でもデザインに優れたものや、オーナーの心意気が伝わってくる宿泊施設は、とことん撮影してメディアを通じて紹介しています。まあちょっと話がそれてしまいましたがリゾート写真家の一番大変な事は、仕事場が海外にあるため絶えず重たい撮影機材を持ち歩かねばならない事です。例えば飛行機はYクラスは20Kgの制限があり、タイへ行く場合、制限重量を超えると1Kgにつき¥6000ほど超過料金が生じます。ですから機材は最小限に、とはいえカメラ4台(2台は予備)レンズ5本、ストロボ、三脚、ラップトップ(PC)は最低限必要で、結局機材重量は25Kg、それと身の回り品を足すと、合計40Kgほどになります。最近はアジア線は殆どCクラスを利用しているので、エクセス(超過料金)は取られなくなりましが、、、、、
次に大変な事は現地とのコミュ二ケーションです。これは撮影したいホテル(デザインや立地などが優れた)とメールでの交渉となります。英語が下手な私はいつもこれで苦労しています。
さてガルーダ881便のシートベルト着用のサインがつき、バリのアグン山も左手に見えてきました。
とりあえずラップトップはたたみます。

次回はカメラマンと写真家の微妙な相違点やジャワやバリのホテルのお話をしたいと思います。