2019年11月9日 愛媛新聞
現時点で唯一宇高航路の宇野-高松間を運航しているのは、四国フェリー系列の四国急行フェリー(株)で
この日の記事では正式な発表は未だのようですが・・・
この記事をみて疑問に思ったのは
直島の宮浦港から宇野港と高松港を結んでいる四国汽船(株)のフェリーや旅客船がありますが
この航路は宇高航路には含まれてないのかな
2019年11月12日 愛媛新聞
四国急行フェリー(株)の堀川社長が11月11日に記者会見を開き、12月16日から宇高航路の運行を休止すると発表
振り返ってみると
9年前の2010(平成22)年2月13日にも「宇高航路来月全廃」との記事が・・・
「宇高航路来月全廃」
「2010年2月11日に四国フェリーと国道フェリーは、1日各22往復の全便を3月26日で廃止する事を決め、四国運輸局に事業廃止届を提出し、宇高航路は開設100年目の今年で幕を下すことになった」
四国フェリーは1966年から、国道フェリーは1961年から宇高航路で運航し、ピーク時の1987年度には年間約400万人と約190万台の車両が宇高航路を利用したそうです
1988年の瀬戸大橋開通後は必然的に利用者が減り、2009年3月の高速料金の割引開始後には大幅な減少に見舞われ、
両社のフェリーは2010年当時で、ピーク時の約3割の1日44往復を運航していました
この平成22年2月の記者会見では
「今後、高速道路の無料化は進むと予想され、これ以上は限界と判断した」四国フェリー堀川智司専務
「瀬戸大橋の通行料金より低い料金設定とし、利用客をつなぎとめようとしてきたが、もはや見通しが立たなくなった」国道フェリー山下周市社長
しかし、この時は地元の要望を受けて廃止届を取り下げて両社とも運航を継続
宇高国道フェリーはその2年後の2012年10月18日に運行休止となりました
四国フェリーは系列の四国急行フェリーによって減便を重ねながらも運航を続けて来ましたが
2011年度からは、赤字が続いており、総額は数億円に上るという
遂に四国急行フェリーも2019年12月15日をもって運行休止となります
香川県、岡山県などは宇高航路唯一の運行会社である四国急行フェリーに追加支援しない事を確認
2県に加えて高松、玉野の2市も参加する宇野高松間地域交通連絡協議会が11月15日に高松市内で開かれ、四国急行フェリーの堀川満弘社長から休止の経緯を聞き、社長は赤字拡大など厳しい経営状況を説明した上で、離島航路に準じた手厚い支援があれば再開の可能性が有る旨を伝えました
これに対し同社に船舶の修繕費を補助してきた2県2市は、追加支援は難しいと回答
「休止やむなし」
ここまで瀬戸大橋で繋がる四国は離島ではないと離島航路に準じた支援は受けられずに来て、
最後に行政側へ休止という形で投げたボールはやはり受け止められる事はありませんでした
瀬戸大橋の開通とその後の通行料金引き下げで存廃問題に揺れて来た宇高航路は廃止に等しい休止となります
日本経済新聞
あっ!
離れた地域にお住まいの方には説明不足で、不明な点が有るかも
補足しますと
宇高航路は1910年に国鉄の鉄道連絡船として開設されました
1987年度の宇高航路の輸送人員は宇高連絡船も含めて397万人でしたが、
1988年4月に宇高(うこう)連絡船が廃止になり瀬戸大橋が開業して流れが大きく変わりますが
開通後も瀬戸大橋の通行料金が高かったこともあって、四国フェリー、宇高(うたか)国道フェリー、本四フェリー(津國汽船)の3社は運行を続けます
2009年に本四フェリーが宇高航路から撤退して2社となり、それぞれ3隻の22往復づつ1日44往復運航されておりました
そして2009(平成21)年の政権交代前の自民党政権最後のラストパンチ「高速道路・休日千円」
この先の高速道路の無料化で、これまで瀬戸大橋より安い価格で利用客を繋ぎとめて来たがこの先の見通しが立たず限界として廃止届を出します
しかし、地元の要望を受けて廃止届を取り下げて、各社2隻体制の合計32往復で運航を継続
2012年には宇高国道フェリーが休止
2014年四国フェリーも24時間運航を中止して14往復に減便
さらに減便を重ねて2017年には1隻、5往復になってました
そして遂に2019(令和元)年12月15日で休止(事実上の廃止)となります
前置きが長くなりましたが・・・(;^_^A
えっ!前置きだったのか( ̄■ ̄;)
思い出の宇高航路がもうじき無くなるという事で、もう一度乗船してみようと思います
前置きでも触れましたが
四国急行フェリー(株)の航路休止後も、直島の宮浦港から高松港、宇野港を結ぶ航路があります
四国汽船(株)のこの航路は直島の宮浦港を経由(寄港)した宇野-高松便なのかと思っていましたがどうなんでしょう?
①と②はただ寄港するだけで乗換なしで結ばれているのか
それとも全く別の航路で、乗換える必要があるのでしょうか
四国汽船のホームページでも①と②の航路は別で、時刻表も別々に掲載されています
高松-宮浦と宮浦-宇野を貼り合わせてみると上のようになります
到着時刻から出発時刻までの時間は近い便で6~85分
寄港と考えた場合はフェリーなので自動車の積み下ろしも考慮すると15~20分が相当の様な気がしますが当てはまりません
あくまで推測に過ぎませんが
直島に寄港して、そのまま宇野と高松を結ぶ便にすればもっと便利なのにと思いますが
何故無いのかというと、
ひょっとすると
離島航路の補助金が出なくなるのかも知れません
これももちろん勝手な推測に過ぎませんが・・・
推測ばかり書いても仕方がないので四国汽船に電話して聞いてみました
やはり、高松港からの便も、宇野港からの便もあくまで目的地は直島の宮浦港であって、そこを経由して高松港や宇野港へ向かう場合は乗換という形になるとの事でした
時刻表を見る限りでは、うまく乗り継げば10分以内での乗換も出来るようですが、車の場合は難しいかも知れないですね
2017年の6月に直島経由で岡山県の犬島へ
その時に高松港から宮浦港まで四国汽船(株)のフェリーを利用しました
30年以上前に描いた下手な地図ですが(ノ▽〃)
宇高航路は上りと下りが分離されており
上り航路は直島水道、下り航路は葛島水道を航行します
上り航路の直島水道を通る方が3km程基準距離が短いですが
昭和25年の紫雲丸と鷲羽丸の衝突(紫雲丸の一度目の沈没)で航路が完全分離されました
高松港-宮浦港間の下り便は2017年6月25日のGPSルートログを見ると、大槌島方面へ大きく膨らんでオゾノ瀬下端灯浮標の外を廻っています
宇野港-宮浦港間の下り便はどのようなルートを通っているのだろう
下の航路図を見る限りでは宇高東航路と同じ様ですが・・・
宮浦港からの上り便は直島水道を通り、葛島の東を真っ直ぐに宇野港へ向かいますが下り便も同じコースなのでしょうか
それとも大回りをして葛島と荒神島の西を通って宮浦港へ、あるいは葛島の西から両島の間を抜けて宮浦港へ向かっているのでしょうか
その辺りの確認も出来ればして来たいと思っています
もしも、宇高東航路を逆の宇野から宮浦へ向かうとすれば、
今月15日の宇高航路の休止(廃止)で、宇高西航路の半分は二度と乗船の機会が無くなります
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今回も高松港まではJR四国の四国再発見早トクきっぷを利用しようと思います
四国急行フェリー(株)HPより
伊予寒川駅から普通列車で高松駅まで向かうと10:35の第2便から乗船可能ですが、
11:40に宇野港に着いて、直ぐの折り返しの第3便11:50発に乗らない限り、次の第4便は15:45なので4時間も宇野での待ち時間が生じてしまいます
宇野では国鉄の宇高連絡船の遺構などを探索したいので1~2時間位あればいいのですが・・・
宇高航路を上り便だけにして宇野線経由で児島か櫃石島の探訪などをして瀬戸大橋線で帰ってくることも考えましたが
今回の探訪は宇高西航路に乗らなければ意味がありません
あらためてフェリーの時刻表を眺めてみると、高松港を第3便の13:05に乗れば14:10に宇野港に到着
15:45発の第4便で帰ってくれば宇野での滞在時間も1時間35分と丁度良い感じです
高松港13:05ならそれまでずいぶん時間があるのでどうしよう
ふっと浮かんだのが金毘羅さん
今回は宇高航路がメインなので海の神様の金刀比羅宮はピッタリですねy(^ー^)y
若い頃は初詣とかによく訪れましたが暫く行ってないしぃ~
しばらくと云っても、少なくとも瀬戸大橋が出来てからは行ってないので30年以上のご無沙汰です(>y<)
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伊予寒川駅7:29発の118Mで多度津駅で土讃線に乗り換えて琴平駅へ向かいます
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⑥宇野港 鉄道連絡船の遺構 へ