今週の前半は雨の多いいやな天気が続いたが、後半はよく晴れた。

金曜日に1日年休を取って、地元の同じ年の男たち6人で東京の浅草へ行った。
友達が車を出してくれて、朝6時に出発した。浅草のホテルには10時頃に着いた。

浅草は三社祭の賑わいがそこかしこで始まっていた。
ホテルの駐車場は使えなかったので、荷物を預かってもらったあと、近くにある駐車場を紹介してもらった。

浅草寺近くにある、大黒屋本店で天丼を食べた。ビールを飲んでワインも飲んだ。ワインを頼んだとき、年配の従業員の方が手に「ワイン1」と書いていたのが気になった。「地下に取りに行きます。」と言う。
「地下にワインセラーがあるのかなあ。」などとみんなで話す。しばらくすると、別の人が来て、注文を取りに来た人がどこに行ったのか聞きに来た。
「ワインを取りに行くって言っていましたよ。」
いったい、彼女はどこへ行ってしまったのだろう。地下へ行った途端に、自分が何をしに来たのか忘れてしまったのでは、地下で倒れているのでは。様々な説が飛び交った。そもそもこの店に地下があるのかどうか?ということも話し合った。

その後、浅草寺にお参りをした。境内から見下ろすと、参拝客が多いことと国際色豊かなことに気がつく。

三社祭のせいか、多くの屋台が出ていた。いつもこんなに屋台が出ているのかも知れないが、実際のところはどうなのか俺たちにはわからない。いろんな店を眺めながら、歩いていた。

それから浅草ロック座へ行った。

日本で最も歴史のあるストリップ場らしい。なんと入場料が一人7000円。ただ、1日に5公演もあって、何回見てもいいことになっている。途中で、1時間なら抜け出してもいい。俺たちは1公演でお腹いっぱいだけど。

お客のなかには女性も多かった。ストリップというよりは、ショーという方が合っていると思う。

最初の女の子のバックミュージックはなんとビョーク。その後もコールド・プレイやプリンスなど「ロックだなあ。」という曲目が続く。俺が気に入ったのはラ・ブームの主題歌「愛のファンタジー」も使われていたことだ。

ポールダンスだけではなく、2本の布を使って体を支えるなど超人的なショーが続く。どの女の子も半端なく鍛えているのがわかる。

俺の友達にふくらはぎフェチがいて、彼に言わせると「相当鍛え上げないとあのふくらはぎはできない。」のだそうだ。

AVを引退する上原亜衣という子がいて、その子の引退記念公演ということにもなっていた。僕は意外だと思われるけれど、実は全くAVに興味がなくて、どんな女の子かも知らなかった。

初めて見たけれど、すごくかわいい女の子だった。アイドルが好きになるという男の気持ちも少しはわかるような気がした。

僕たちは、入場するのが遅かったらしい。前の方の席が空いていたので、そこに座っていたけれど、本当は、センターに近いところほど価値が高いことがだんだんとわかってきた。

ステージの真ん中から客席側にステージが伸びている部分があるんだけれど、女の子はその先端部分でポーズを決めることになっている。ポーズを決めると大きな拍手がわくんだけど、俺たちは首をひねって見ていなくてはならなくて、ちょっと疲れてしまった。

ロック座から出た後、外の屋台でみんなでビールを飲んで、いろいろと食べた。
近くで御神輿が準備されている。友達が店の女の子に「あの神輿はこの地域の神輿?」と聞くと、「たぶんそう。」とたどたどしい日本語で答える。
「本当はわかってないでしょ。」「本当はわからない。1か月前に来たばかりだから。」
いろんな話をして楽しかった。店のメニューがチジミや牛すじなどだったので、たどたどしい日本語の店員も韓国人だとばっかり思っていたら、中国人だった。福建省から来たのだという。
「この店で出しているウーロンハイは福建省のウーロン茶?」
「日本のだけど、日本のウーロン茶はほとんど福建省のウーロン茶でしょ。」
「確かに。」

かなり飲んで食べてから、近所にあったパチンコ屋でトイレを借りた。ついでにパチンコをすることになったが、俺は熱が入らず、2000円負けたところでやめてしまった。

なんだか出そうな雰囲気があった。でも、僕の後にその台に座った女の人も結局、出なかったようで、途中でやめて正解だった。

2人だけ勝った。でもそんなに額的には大きく勝ったわけでもなかった。

焼き肉で有名な店に行き(店の名前はもう忘れた。)、焼き肉を次々と食べていたけれど、そんなに量は食べることができなかった。考えてみたら、ずっと食べ続けているんだから当たり前だ。

7時くらいにホテルに戻って、チェックインをした。それから8時まで休んで、再び、夜の浅草へ向った。

3件はしごをして、最後にどこの国の人が作っているのかもわからない、ただものすごくまずいラーメンを食べて帰ってきた。

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朝は食欲がわかず、僕は朝食を食べなかった。友達の一人は、久しぶりの東京でわくわくしすぎたのか、4時くらいに目を覚ましてしまい、それから眠れなくなった。僕は9時近くまで寝ていた。

朝、三社祭を見学した後、チェックアウトをして築地へ行った。築地の「すしざんまい」で食事をした。それから、卵焼きを自分用に買った。

そしてまた、車に乗って、長野の田舎へ帰ってきた。暗くて人がいない田舎道は、友達の話ではすごく運転がしやすいそうだ。でも、浅草で1泊したあとの長野の田舎はなんだかとても寂しい気持ちがした。

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翌日の日曜日は朝から仕事に行った。金曜日に溜まった書類を決裁する。帰ってきちゃったんだなあ、という気がした。

そして、日曜日の今夜は、これから集会場で地元の祭りでの演し物を話し合う。どんな結論になるのか、俺は不安でいっぱいだ。
記憶がなくなるほど飲んだ翌日、一緒に飲んだ友達が家までやってきた。
「どうしたの?」
「これが、俺の財布のなかに入っていた。」
見たら、俺のクリーニングの引換券だった。たぶん、酔っ払って精算するときに、お札と一緒に渡してしまったんだと思う。
「昨日は飲み過ぎたな。」
「まったく。」
飲み過ぎには本当に気をつけたい。

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今週は2回、飲んだ。

1回目は20数年ぶりに友達と飲んだ。友達の家族も一緒だったので、なかなか盛り上がれなかった。1次会で帰ったのだが飲み足りず、1人でバーに行って飲んだ。

このときは翌日の二日酔いは大したことはなかった。

2回目は叔父の一周忌で、追悼の意味もあって注がれるままにビールだの日本酒だの飲んでいた。飲み始めたのはまだ昼前だった。

2時過ぎ頃に家に帰ってきた後、礼服をクリーニング店に出しに行った。自分ではまともな気分でいたが、どこか体調が悪く、そのままベッドに入ったら午後7時くらいまで起きなかった。

翌朝はわずかな体調不良が残っている程度だったが、一応念のために五苓散料を飲んだ。それから、生のタマネギを刻んで、黒酢をかけて、それをご飯にたっぷりかけて大量に食べた。これが大失敗だったのだろう。一気に二日酔いが重症化し、寝ていることもつらくなった。無理矢理起きて、庭の草むしりをしたら、少し気分が楽になった。

また寝ることにする。目をつぶってお腹の痛みをやり過ごす。夢のなかで、僕はふらふらと隣の家の庭に行く。隣の家の柴犬がワンワン吠えている。僕はお腹を痛みから守るようにうつむいて歩いている。

どこか冷静な自分が、隣の家は犬を飼っていないことを教えてくれる。隣の家の庭だと思っている庭も自分の家の庭だと知る。

その夢のなかの庭で、体の痛む箇所を特定すると、だんだんと痛みが遠のいていく感覚がある。実際に体温が急上昇しているのを感じる。食中毒なのかも、とも思った。

夕方5時頃になって、ようやく快復してきた。まだ全快ではないが、モタモタ動くことができるようになった。

来週も再来週も週末には飲み会が控えている。マジで気をつけたい。薬についても気をつけたい。

※なんてことを書いていたけど、熱を測ったら38度近くあって超びっくり。体があちこち痛いわけだよ。食中毒なのか風邪なのかはわからないけど、寝ていれば治ると思っている。

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まだ読み切ってはいないが、風呂に入ったときなどデイヴィッド・ブルックスの「あなたの人生の科学(上)誕生・成長・出会い」(早川書房)を読んでいる。

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この本は、人生の意味を科学的に解明しようとする本だ。今までの科学は意識を対象にしていたが、無意識こそが研究対象だとこの本は訴えている。

つまり、社会・経済・福祉等々の政策がうまく機能しないのは、「人間というものを単純に捉えすぎているから」だという。目の前のハードルをいかに越えるのかよりも、誰と友達となり、誰と結婚し、誰を軽蔑し、誰を尊敬するべきかということの方が重要という指摘だ。

この本は、僕はどう教育されるべきだったのかについても教えてくれる。幼少期の両親の僕への援助についても認識を新たにした。また、高校時代、途方に暮れていたあの莫大な時間を、どのようにまっとうに使うべきだったのか、この本は教えてくれる。人間嫌い、などという人は少なく、人間というものは調和を目指すものであること、人間関係を見破る洞察力はどう磨かれるのか、ということも理解ができた。

誤った方向に人生を踏み出してはいけないことを、この本は教えてくれる。短期的に見たら違う結論になるのかも知れないが、長期的に見ると規律や道徳を重んじることの方が絶対に利益になる(利益という言葉には幸せという意味も含む。)。

この本は、僕が今、読むべき本だと感じている。もっと前に読んでいたら、その方がもちろん好ましいけれども、たぶん理解ができなかっただろう。
姪が外資系の製薬会社に入社した。
面接試験のとき、面接官から「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたので「ローラ」と答えたらしい。「芸能人の。」

「ローラですか?理由は?」
「いつも明るくてかわいいからです。」
面接官は爆笑した。笑われたので逆に質問もしてみた。
「普通はどういう人を答えるんですか?」
「普通は両親とか、歴史上の人物とか…。」
「そうなんだ。」

確かに、回答が面白いので営業に採用してみたい気がしても不思議ではない。
姪に聞いてみたけど、そのときは試験官は「オッケー」とは言わなかったようだ。

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ゴールデン・ウィークは暦どおり。飲み会や法事の予定はあるが、ほかには大した用事がない。気象予報士の勉強をすればいいのだが、まるでアレルギーのように避けて、なかなか勉強しようともしない。基本的に、よく眠っていた。

夢のなかで、祖母と新しくできた公園に行った。
公園では、なにやらセレモニーが行われていたけれど、僕たちはそのセレモニーには参加せず、石でできた階段を上へ向って歩き始めた。

階段を上っていくと、最後の段の直前に1メートルほどの段差があった。祖母は迂回して上まで行ったが、僕は直登した。

体を最後の段まで、なんとか持ち上げて、横になった。それから、手足を持ち上げて、横にロールしながら、最後の段をクリアするつもりだった。

ところが、どんなに力をいれても手足が上に上がらない。祖母に引き上げてもらおうかとも思ったが、逆に祖母を転落させてしまう気がして、声はかけなかった。

どうして手や足が持ち上がらないんだろう?力を入れても持ち上がらない。このままでは落ちるのではないか。そう思っているうちに目が覚めた。起きてすぐにわかった。手や足を押さえつけていたのは、ふとんだった。

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俺が手術で内蔵しているICDという機械は、いざというときに心臓に電気ショックを出すだけではなく、俺の1日の心拍の波を記録している。そして、夜になると、ベッドの下に置いてある機械にその記録を移す。月に一回、その全記録が製造会社に送信される。

そんなわけで、俺も知らない俺の心拍を、製造会社は把握している。そして、その分析結果を医師に連絡する。

月に1回の外来では、医師がその分析結果を見ながら俺に話をしてくれる。
「4月5日の日、この日は何かありました?この日、1度だけ不整脈が出た記録があります。一瞬でしたけれどね。」
「マジですか?」

日記を持っていなかったのでそのときはわからなかったけれど、その日は休日出勤をして、それから夜は飲み会にも行った日だった。時間も聞いておくべきだった。

「それから血液検査の結果を見ると、体を酷使したときに出るホルモンが検出されているんですけど、最近、何か激しい運動をしませんでしたか?」
「昨日、ソフトボールの試合がありました。でも僕は3塁のコーチャーズボックスにいただけで、何もしてません。」

確かに、その外来の前日はソフトボールの試合があって、僕は3塁のコーチャーズボックスにいた。

こちらのチームの攻撃で、ランナー2塁、3塁のとき、ライトにフライが上がった。打球の方向から安打になると思った。だから、それをライトが捕ったときには驚いた。

2塁ランナーも3塁ランナーも飛び出していた。3塁ランナーは慌てて戻らせたけど、よりライトに近い2塁ランナーを戻らせられずアウトにしてしまった。

それからランナー2塁のとき、センター前ヒットがあった。2塁ランナーは迷わず3塁を蹴ってホームに向い、僕は止めなかった。中継はそんなに速くないとなめていたからだ。ところが、ホーム前でタッチアウト。

3塁コーチャーズボックスでただ立っていただけで2つもアウトを出してしまうなんて、信じられないような気持ちで呆然としていた。そう、俺は3塁のコーチャーズボックスにいただけで、本当に何もしなかった。

その試合の後、自転車で家まで帰った。腹筋も少しだけした。それが激しい運動ということなのだろうか?

「ところで、僕はもう試合に出ていいんでしょうか?」
一応、激しいスポーツは禁止ということになっていた。今、激しく左腕を動かすと、ICDと心臓を結んでいる金属の線が切れてしまうのだという。しばらく経つと、金属の線は心臓の筋肉に取り込まれ、切れないようになる。

「バット、振り回すんでしょ。ビュンビュンと。」
「そういうものですから。」
「うーん。大丈夫な気もするけど、デッドボールとかありますよね。」
「まあ、そうですね。」
「ICDにぶつかるかも知れないし、もう少し、様子を見ましょう。」

まさか、ソフトボールでのデッドボールを理由に試合出場を断られるとは思っていなかったので笑ってしまった。でも、ICDにイレギュラーが直撃することを考えると、確かにもうしばらくは難しいのかもな、と思った。俺はレギュラーのバウンドだって捕れないんだからなおさらだ。

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部下が酔っ払ったときに、「いつか話していた、リアル西遊記みたいな漫画、僕に貸してくださいよ。」と言ってきた。
「俺、そんなこと話したっけ?」
「聞きましたよ。腕の関節が左右つながっている猿の妖怪みたいなやつの話をしてましたよ。すごく面白いって言ってました。」
「西遊妖猿伝なあ。確かに面白いんだよ。何百という唐の軍隊と悟空が棒一本で戦うんだ。ただ、作者が長生きしてくれるかどうかが心配で。三蔵法師が天竺にたどり着くまで生きていてくれるのかが心配なんだよなあ。」

そんなわけで、部下に週に2回くらい、2冊ずつ諸星大二郎の「西遊妖猿伝 大唐編」(潮出版社)を貸していた。

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最近、行き帰りがバスなので、ついバスに乗っている間に、貸していた西遊妖猿伝を読んでしまう。妖しく、痛快なストーリーで、どうしてこの漫画があまり人気がないのかがよくわからない。

ゴールデンウィークの間につい、貸している巻以外、全16巻を読み終わった。読み終わった後、全く勉強していないことに初めて気がついたふりをして「何やっているんだよ、俺は。」と思った。
最近はさすがに吐くほど飲まなくなった。そうは言っても2日酔いにはなる。最近は、気持ちが悪くなることはまれで、頭が痛くなったり、眠くなったりする。

いろいろと調べたところ、飲む前に五苓散料、飲んだ後は黄連解毒湯という漢方薬を飲むと2日酔いの症状が軽くなるのだという。

土曜日は、地元の同年の仲間5人が快気祝いということで、フレンチをご馳走してくれた。フレンチに行く前に、五苓散料を飲んでから行った。いろんな話をしながら、ワインをがばがば飲んだ。その後、ウイスキーを飲みに行き、そこでもかなり飲んだ。それから、スナックに行って、カラオケを歌いながらまた飲んだ。

どうやって帰ってきたのか記憶がなかった。

翌日の日曜日、つまり今日だが、昼頃に起きた。特に気持ちが悪いということはなかったが、黄連解毒湯を飲むことにして、飲んでみた。

飲んでしばらくしたら、気分が悪くなって、体中が怠くなった。眠くなり、そのまま寝てしまった。

どうも薬が体に合わないようだった。気持ち悪かったが、食って直すことにしてラーメンを作って食べた。それでも未だに気持ちが悪く、眠たくて仕方がない。

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007のスペクターを見た。

spectre

なかなかよくできた映画ではあった。
しかし007への個人的な恨みがすべての事件の引き金になっていたことがわかると、やはり007は不適格だったのでは、と思わざるを得ない。

アクションシーンは種類も多く派手で面白かったが、こういう映画にもだんだんと興味を失いつつある。昔は、アクション映画に夢中になっていたものだが、俺も変わるんだなあ、と思った。
週の始めに事故があり、その損害賠償の話し合いをした。電話で話し合いの場所として指定されたのは、会社から車で1時間ほどかかる某施設の屋外駐車場だった。たまたま近くにいた年配の社員にそこまで送ってくれるように頼んだ。

某施設の屋外駐車場で車を降り、相手が来るのを待った。風が強く、会社から持ってきた2冊に分冊されている参考ファイルが飛ばされそうだった。

相手が到着した。頭を下げ、それから参考ファイルを見ながら話し合いをした。話し合いはそんなに険悪にはならなかった。こういうケースだとよくいるワケがわからない人というわけではなかった。

話し合いのあと、相手方をお見送りした。無事に終わってほっとした。緊張の糸がここで切れたのかもしれなかった。

車での帰り道、話し合いの場所まで運転をしてくれた年配の社員といろんな話をした。60年代のエアコンも付いていない車を買い、エンジンをオーバーホールしたら65万円もかかったという話に「なんで、そんな車を買ったの?」と驚いた。それから、彼は昔いたというおかしな社員の話をしてくれた。

「山田課長が、平林のやつを怒ったんだよ。ふざけたことばかりしているから。その後、出張に行ったとき、後部座席で、平林が手を擦りあわせて祈るようにして何かつぶやいているんだよ。何か言ってるなあ、と最初は思っていたんだけど、よく聞いてみたら『山田死ね、山田死ね』ってずっと言っているんだよ。気持ち悪くて。」

2人で大笑いした。その平林という社員は、その後、刑事事件を起こし、クビになったのだという。

会社に戻ると、今日の損賠の話し合いをまとめた。まとめをしている最中に、持って行った2冊の参考ファイルが見つからないことが気になっていた。どこに置き忘れたんだろう?

大方まとめ上がった頃、本格的に探し始めた。会社に帰ってから立ち寄った場所を全て歩いて探した。しかし見つからなかった。一緒に乗っていった車のなかも2度も探した。見つからない。

ふと気がつくと一緒に屋外駐車場に行ってくれた、年配の社員も見当たらなかった。話を聞こうと思い、どこに行ったか聞く。再び、同じ方面に別の用事で別の仲間と向かっていることがわかった。

急いで彼の携帯に電話をする。
「参考ファイルが見つからないんだ。まさか、そこにはないと思うけど、一応話し合いをした屋外駐車場にも参考ファイルがないか見てくれる?」
「了解。」

依頼をした後も、会社のなかを探した。でも見つからなかった。30分ほど経って電話がかかってきた。
「あった、あった。駐車場のど真ん中に青いファイルが2冊、寂しそうに置いてあった。」
「まじで?よかった。強風で飛ばされなかったんだ。」
「本当になあ。今日は風が強いのに。」

その一言を聞いて緊張感がほどけた。下手をすれば始末書クラスの不始末だった。個人情報も若干は入っていたから、新聞記事になる可能性も一応はあった。鞄のなかから参考ファイルを出して、それを鞄にしまわずに置いてくるなんて、俺はどれだけぼけてんだよ、と思った。

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家の隣には、駐車場が広がっているが、この駐車場の場所は昔アパートだった。1軒は老朽化を理由に壊され、もう1軒は火災で全焼した。

俺の家のウッドデッキで、若者たちが騒いでいる夢を見た。最初はウッドデッキにいた猫をあやしている程度だったが、次第に大胆になり、最後は俺の家の窓ガラスを壊すほどの盛り上がりになった。

俺は当然のことながら激怒したが、若者たちは笑うばかり。怒っているうちに目が覚めた。

夢から覚めて、あのアパートが建て替えられていたら、こういうこともあり得たなあ、と思った。パラレルワールドの1つだったのかもしれない。

しかし、それにしても、若者がウッドデッキで騒いだ程度で、本気で怒ってしまう俺も人間が小さいなあ、と思った。その若者たちも俺が夢のなかで作り出した虚像だというのに。

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土曜日に、ソフトボールの開幕試合があった。僕は8月までは試合に出ないことにしている。今回は、応援に行った。俺が試合に出ないという利点があり、22対9で勝った。このチームが勝つのを初めて見た。

試合の途中、友達とキャッチボールをした。久しぶりにボールを握った。キャッチボールをしながら、俺は一度、死んだんだよなあ、と何度も思った。友達とキャッチボールができるようになって、本当によかったと思った。

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三田紀房の「マネーの拳」(ビッグコミックス) 全12巻を読み終わった。

kenofmoney

今回のテーマは「起業」。ボクシングの元世界チャンピオンが、起業する。最初は焼き肉屋を始めて挫折し、次にTシャツショップを始める。

その店が拡大、展開する様を描いている。なかなかよくできたストーリーで、面白かった。今回のストーリーを面白くしているのはライバルの存在だ。巨大企業が、ベンチャー企業をやっつけようとし、それを逆手にとって成長する姿にドラマを感じた。

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本谷有希子の「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(講談社文庫)を読み終わった。

funuke

ストーリーがどこかたどたどしく、最初はうまく読み進められなかった。今時、若い女性が見知らぬ他人と「文通」なんてする?違和感がすごくあった。そして登場人物の誰にも感情移入ができず、描かれた人物はみんなクズのように思えた。

でも、後半のストーリーの枝葉の収集は素晴らしかった。「こいつだったのか、黒幕は。」思いがけない結末に圧倒された。

俺、この作者、絶対、乙一の影響を受けていると思う。ホラーというジャンルにシンパシーを感じる点もそうだが、たどたどしいストーリー展開の割にラストがあまりに鮮やかすぎる。

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池井戸 潤の「空飛ぶタイヤ」(講談社文庫)を上下巻とも読み終わった。

flyingtires

創作ということだが、三菱自動車のリコール隠しを念頭に置いているのは誰の目にも明らかだ。

主人公は運送会社の社長。走行中のトラックからタイヤが外れ、母子を死傷させてしまう。
しかし、この社長は、整備には自信を持っていた。自動車製造会社に、立ち向かっていく。

読みながら、何度も俺にはこれだけのネゴに耐えられないだろうな、と思った。都会の一線で働くサラリーマンは、俺が考える以上に、堪え忍んでいることがよくわかった。

それから、俺はよくトラックの運転手と話すことが多く(だいたい怒られるんだけどさあ。)、今まで「なんて自分勝手な考えしかできないんだろう」なんて思っていたけれど、少し見方も変わった。

よくできた本だし、今生きている社会に目を向ける意味でも、この本は読んでよかったと思った。

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ブラック・ハットという映画を見た。

blackhat

香港の原発がハッカーにより破壊され、大豆相場が動かされる。捜査は暗礁にのりあげかけるが、中国警察からハッカーを上回る能力を持つ刑務所内にいた天才ハッカーが指名される。彼は警察に呼ばれて任務に就く。

彼は、ハッカー集団がマレーシアで錫鉱山を水没させる計画があることを見破る。ハッカー集団の殲滅を図ろうとする。

それなりに面白い映画だったが、それなりだった。主人公も、主人公の恋人役の中国人もそんなにいい役者だと思えなかった。2人ともコンピューターの天才の割には、知性をあまり感じなかった。2人の「気合い」はよくわかったけど。


4月になって、すぐに事故があり、災害にも見舞われた。その対応に飛び回らなくてはならず、なかなか休めない。

土曜日は午前11時から仕事があり、夜は地元の役員会があって飲み会だった。つい飲み過ぎて、3次会まで行き、最後にはラーメンまで食べて帰ってきた。

そして、今日の日曜日は夜間ソフトボールの開幕式があり、その後、飲み会がある。何かしら理由をつけて、飲み会は不参加にしたいのが本音だ。

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映画『スモーキン・エース』を見た。

smokingaces

マフィアの殺し合いに警察が巻き込まれ、次々と事件が起きる。しかし、現実には、マフィアの殺し合い等存在しなかった。事件は警察内部で起きていたのだ。

昔はこういう映画にもドキドキしたものだが、もう慣れてしまったのかストーリー自体には大して感心もしなかった。

ただ、役者の演技のうまさには驚くものがあり、ハリウッドは能力のある役者が数多くいるものだと改めて思った。

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三田紀房の漫画「エンゼルバンク ドラゴン桜外伝」(モーニングコミックス)を全14巻読み終わった。

angelsbank

今回のテーマは転職。転職を通じて日本の社会を見つめ直すといったところだ。

農業については僕は知識がないが、医療についてはある程度わかる。千葉県で医療のニーズが高まるから、千葉県に病院を作ると儲かる、ということになっていて、優秀な女性が病院の経営を任されるというストーリーになっている。

医療では、事務についてもチーム対応が求められる。個人が乗り込んでいって、一気に黒字化できるほど制度が甘くない。そして、病院を黒字化するにはよっぽど優秀な事務が揃うことが必要だ。そうでなければ、本当に金儲けを目指した医療に特化すれば可能になるが、多くの場合、それは本来あるべき医療から外れるような気もする。

切り口は斬新で、漫画では何もかもが成功しそうな雰囲気だが、実際のところはどうなんだろう?何もしないよりは失敗の方が確かにずっとましだが、どんな事業も人が大切で、人次第だと思う。成功事例は「やり方」よりも「人」によるような気がする。
今週は、送別会もあったし、歓迎会もあった。
送別会はなんとか一次会で帰った。歓迎会は3次会まで行ったが、そんなに量は飲まなかった。どこか体調が優れなかった。

送別会の日の夜、冬山に登っている夢を見た。最近、山登りのマンガを随分読んでいたから、その影響かもしれない。

しかし、最近読んだマンガほど高い山に登るわけではなく、せいぜい南八ヶ岳程度の高度の山のようだった。そして、僕は以前から何度も夢の中でこの山を登っている。

今回はベテランのクライマーと一緒だった。僕はそのクライマーに「冬山で何か装備を一つだけ持っていくとしたら何を持って行きますか?」と聞いた。「ツェルトだ。」とそのクライマーは答えた。

俺はてっきり、アイゼンかピッケルという答えを期待していたので、ツェルトという答えに驚いた。「実は、僕は今シーズン、装備が全くない状態で冬山に登ったんです。2日間ずっと歩いていました。とても寒かったです。」という話をした。

それから、2人で冬山を黙って登っていた。雪面は堅く、ラッセルの必要はなかった。アイゼンが効いている。この場所は以前も来たことがあると感じていた。そして、歩き続けているうちに目が覚めた。

目が覚めたあと、僕は本当に今年、装備無しであの冬山に登った経験がありそうに思った。記憶をたどってみたが、実際に登ったことなどあるはずがなかった。装備無しで冬に山に登ったら、普通なら死んでしまう。

しかし、あの寒さは身に覚えがあった。そして、それから、俺はそういえば気を失って病院に運ばれたあと、48時間の低体温療法というのを受けたことを思い出した。それから、そういえば、寝ている間、装備がない状態でこの冬山を登っている夢を見ていたことをなんとなく思い出した。

「低体温療法だったんだから、寒いわけだよ。」

コースがどこか不自然で、どこに向かって歩いているのかがわからなかった。白と赤のセーターを着ていた。日が明るく、白い雪はまぶしかった。
でも、そんなに人里離れた場所を歩いているような感じもなかった。全く焦りはなかった。ただひたすら、寒いなあ、と思いながら歩いていた。

姉に聞いたら、低体温療法の時は、直腸に冷やす道具を突っ込むらしい。寒かったわけだよなあ、と改めて思った。

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ミッチ・カリンの「ミスター・ホームズ名探偵最後の事件」(角川書店)を読み終わった。

holmes

ホームズが93才になった設定で、もう既にワトソン君は亡くなっている。随分とロマンチストになり、往年の輝きはない。日本を訪れ、終戦直後の広島に旅行に行ったことを思い出すなど、いくつもの時代が交錯する。。

天動説にも全く興味がなかったはずのホームズが、随分と科学好きになっているのも意外だった。最後まで読んだが、この本のよさが、僕にはあまりわからなかった。

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三田紀房の「ドラゴン桜」(モーニングKC)を1巻から21巻まで読み終わった。

dragoncherry

男女一人ずつの落ちこぼれが、1年間で東京大学を目指す話だ。勉強のノウハウなどが詰まっている。

僕がとても印象深かったのは、優秀な人間は「たられば」を考えるという話だ。もし、あのとき、こうだったら成功していたのに、もしこれがなかったら失敗していた、ということを考えるということだ。

野球でも、俺は毎回、打てなかったと反省するだけで、どうして打てなかったのかをあまり考えていなかったことに気がついた。

最終巻で2人が東大受験をする際、「俺は高校時代を無駄に過ごしたな」という思いに何度も襲われた。勉強に明け暮れた1年を送った2人がうらやましかった。俺もこういう人生があったかもしれないのにな、と何度も思った。

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荒川弘の「百姓貴族」(ウィングス・コミックス)も全4巻を読み終わった。

farmer

北海道で農業をするということはこういうことなのかと、納得がいった。その昔、北海道物産展に行ったとき、長野県のそばも北海道頼みだと聞いて、驚いたことがある。農業はかなりの部分が北海道頼みなのだが、その北海道でも農業経営は厳しいと知り、農業は甘くないなあ、と思う。

農業のよさも厳しさも正直に描いているので、僕はとても気に入った。彼女の別の漫画「銀の匙」のように、北海道で農業高校生活を送るというのもなかなかいい人生だったように思う。

僕は高校時代、生きているのか死んでいるのかわからないようなくだらない日々を過ごしてしまった。もう何を言っても無駄だけれど。

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高校時代がよみがえってきたせいもあって、マット・ディロンの「ランブル・フィッシュ」をまた見た。

rumbllefish

前回見たときは高校の頃だった。コッポラ監督の映画ではあるが、それほど面白かったり意味のある映画ではなかった。高校時代、俺はこの映画が好きだったが、俺はこの映画の何がそんなによかったのだろう?

この映画では、マット・ディロンも、兄の役のミッキー・ロークもどこかおかしな人たちに見える。俺はこの映画のいったい何を見ていたのか。

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ターミネーター4も見た。

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ターミネーター3がへなちょこだったせいもあって、あまり期待しないで見たが、それなりに本格的な映画だった。

CGだと思うが、シュワルツェネッガーの若い頃の肉体でできたターミネーターも映っている。

アクション映画としてよくあるタイプの映画だった。おそらくSFとしても深く考えているのだろうが、そこを探るほどもう俺も若くない。

見終わった後、ターミネーターも最初のものは高校時代に見たことを思い出した。随分と遠くに来たものだと思った。
課の送別会があった。

2次会に部下2人を連れて、ちょっとしゃれたバーに行った。そのうちに電話連絡したのか、次々と若者が来て、最終的には8人くらいになった。俺が金を出したんだけど、4万円近くかかった。あのなあ、おまえら、と思った。

それから、部下1人ともう2件も行った俺もどうかと思うけど。翌日の土曜日は、2日酔いでずっと自己嫌悪に陥っていた。

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新聞を取ることにした。今まで、ネットがあるからと取らずにいた。でも、田舎の情報を得るにはやはり新聞が必要だと思ってはいた。

先週、地元の飲み会で、新聞のことを友達に聞いたら、地元紙をその場で注文してくれた。翌日から新聞が届くようになった。便利なものだ。

土曜日に、新聞を読んでいたら、以前通っていたスポーツ・ジムが消防署に表彰されていた。内容を読んでみたら、人命救助だという。どうやら俺を救ってくれたことで表彰されたらしい。本当によかった。

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本谷有希子の「江利子と絶対」(講談社文庫) という小説を読んだ。

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江利子は引きこもり。江利子の姉のマンションに暮らしている。絶対に江利子の味方になってもらうため、絶対と名付けた犬を飼っている。
引きこもり続けていたある日、多くの人たちが亡くなった電車事故を見て、江利子は前向きに生きることに決めた。

この表題になった「江利子と絶対」は面白かったが、その他の「生け垣の女」は今ひとつだったし、「暗狩」というホラー小説は、へたくそな乙一のようだった。

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少し元気を出したくて、本谷有希子の「幸せ最高ありがとうマジで!」(講談社)という舞台脚本も読んだ。

happy

俺にはあまりこの劇の面白さはわからなかった。
「顔がよくない。頭がよくない。家が新聞屋。母親に捨てられている。ストーカー体質。イコール絶望。」といった定義があちこちにちりばめられているが、俺としては、なぜイコールで結びつくのかよくわからない。

そんなの努力次第じゃないの?と思う。顔はどうだかわからないけれど、頭のよさなんか訓練でどうにでもなるし。ほかの要素だって、必ずしも絶望に直結するものとは思えない。ストーカーは犯罪だけどさあ。

劇ではごく普通の家庭の異常さを、無差別テロのように、ある女が暴き立てていく。でも、その必要性も意味も俺にはよくわからない。最後まで読んだけど、本当によくわからなかった。

でも、その無理矢理な感じで、なんだか少し元気になったような気がした。気のせいだけど。

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ジェット・リーの「ザ・ワン」という映画を、二日酔いのなかで見た。

theone

パラレルワールドの宇宙が125ほどあって、そのパラレルワールドで暮らしている自分を殺すと、その力が身につくらしい。それで、今まで123人を殺してきた男が、ものすごい力と賢さを兼ね備えて、次の自分を殺しに来るという話だ。

SFとしての前提がへなちょこな上に、演技も今ひとつで、感情移入ができなかった。自分を殺したら、別世界の宇宙に住む自分にエネルギーが移るってことが意味不明。パラレルワールドの宇宙の数が125っていうのも根拠がないし。

でも、最後まで見た。SFとしてもアクションとしてもいまいちだったけど、二日酔いで見るには最適な、思った通りの映画だった。
やはり異動はなかった。苦情だらけのこの部署で4年目が決定した。うんざりとした気分でいっぱいだ。

異動の発表があった夜、部下と飲みに行った。予想はしていたが、飲み過ぎてしまった。最後は、ショットグラスでテキーラまで飲んだ。翌日はいろんな行事があったので、かなりつらかった。

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某会議で、あるご老人が「うちの老人会は、人数単位ではなく、夫婦単位で会費を集めている。」と発言をしていた。「普通は1人あたり1000円だが、うちは夫婦2人でも1000円。」ふーん。そうなんだ。と思って聞いていた。

「それで夫婦2人ならいいが、妻が2人いる場合はどうするか、今考えている。特にそういう例があるわけではないが。」冗談を言ったのだろうけど、笑ったらいいのかなかなか難しい。そんなに面白くないし。ただ、そうなんだ、と思った。

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週末は地元の若者で組織する会の役員会があった。僕は役員なので、土曜日の準備にも行き、日曜日の本番にも行った。これで、僕の役員の肩書きは外れることになる。

当然、本番は飲み会付き。4時から懇親会が始まり、その後、7時からまた別の店で飲み出した。家に帰ってきたのは10時頃だった。俺もよく飲むなあ、と思った。

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kindleで、夢枕獏原作、谷口ジロー作画の「神々の山嶺」 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) を全5巻読み終わった。

mountainsofgods

一人のかなり変わった男が、エベレストの無酸素登頂を目指す話だ。今回、映画化もされた。

高度8000メートルより上の世界は、人がいてはいけない場所だ。
寒く、思考能力が低下し、視野も暗くなる。そこで、多くの人は酸素を使って、ある程度克服しようとするが、なかには無酸素で挑戦する人たちもいる。

一歩間違えば簡単に死ねるこの環境で、なぜそこまでして山に登らなくてはいけないのか。俺にはさっぱりわからないけれど、そうした人たちの物語だった。

昔は「山と渓谷」という雑誌をよく読んでいた。もうすっかり読まなくなってしまった。でも、きっと雑誌を開けば、数10年前と変わらない内容が書かれているのではないかと思う。多少、山の装備は変わっているかも知れないけれど。

山は政治も経済も科学の進歩も無関係で、基本的に命がけ。山を目指すというのは、いつの時代も変わらない、ひとつの普遍的な価値だ。無酸素で頂を目指すのであれば、100年前も今も、その危険性は大きく変わってはいない。そんな普遍性に人は惹かれるのだろうか?

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高倉健の映画「君よ憤怒の河を渉れ」も見た。

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東京地検の検事が強盗・強姦事件の犯人に仕立てられる。隙を見て逃亡し、自分を陥れた相手を探し出す。

それなりに面白い映画だったけれど、荒唐無稽な話でもあり、あちこちにストーリーとしてのほころびが目に付く。

昔の長野駅が映ったとき、「こんな田舎駅だったのか。」と思った。この映画を撮った後、世の中は大きく変わったんだなあ、と改めて思う。

見終わって、そんなに感心もしなかった。こんなことで、黒幕を射殺しちゃまずいだろ、と現代に生きる俺は思ってしまう。リアルタイムで見ていれば、思いは別だったかも知れないが。やはり映画というのは、その時代に見るのが正解なんだなあ、と思った。

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スターシップ・トゥルーパーズ2も見た。
starshiptroopers2

人間が移り住んだ星で、昆虫に似た巨大な甲殻生物に襲われるという映画の、今回は2作目だ。やはり、最初から襲われている。

今回新しいのは、映画のエイリアンのように、昆虫が、人間の体を使って自分たちを繁殖させようと考えたことだ。

最後まで見たが、エイリアンと変わらない映画だなあ、という思いだけをもった。大して面白くもなかった。以前は、こういう映画もハラハラしながら見ていたものだが、何の感情もわかない。感受性が鈍ったのか、映画に慣れたのか、よくわからない。
地元の消防署が主催する救急隊の講習に出席した。

昨年、救急出動したところ、200名強の心肺停止患者がいて、そのうち心肺蘇生を一般の人が行ったのが6割ほど。実際にAEDが使われたのは6名しかいなかったとのことだった。なぜなら、多くの心肺停止患者は自宅でその状態になるので、AEDが周囲にないからなのだそうだ。そして、心肺停止患者のうち、実際に社会復帰できたのは3名だけだという。

今年のデータには、心肺蘇生を市民が行い、AEDを使って蘇生させ、社会復帰できた人数に、俺も加算されることだろう。運がよかったんだなあ、と思った。

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金曜日の夜、上司に呼び出しを受けた。

今の仕事が大変なのはわかっているが、来年も同じ仕事を続ける可能性が出てきたので、覚悟だけはしておいて欲しい、ということだった。

「普通の人が2年のところ、僕は3年いたような気がするんですが。」
「そう。大変だという気持ちはわかる。私も、かつてその席に座っていた。1年しかいなかったが、もう2度と座りたくなかった。」
「そうなんですか。その席に俺は4年も座らないといけないんですか。」

週末はいろいろとショックで、なかなか寝られなかった。こんなに俺は異動を心待ちにしていたのか、と自分が思っていたことにもショックを受けた。ショックで寝られないなんてことが自分にあることにも驚いた。

一度、死んで随分とナイーブになったのかもしれなかった。そして、それはろくなことではない。

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そんなわけで、週末は、思い立ってバスで松本に行った。買い物をして、ホテルに泊まって、帰ってきた。

緊急電話もかかってこず、幸せだった。でも、何も用事がなかったので、コンビニで買ったビールをホテルで飲んだだけで、勉強もほとんどしなかった。キャバクラでも行けばいいのに、そんな気力もなかった。

地元に帰ってきたとき、また心が重くなった。人はこうして鬱病になっていくのだろうか?と思った。俺は弱すぎるなあ、と情けなく思った。

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クリント・イーストウッドの映画「続 夕陽のガンマン」を見た。高校時代にも見たことがあるから、2回目だ。

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3人の薄汚れた男たちの物語だ。昔の映画だからだと思うが、余計な恋愛話は一切なく、互いに殺し合うような間柄を描いている。

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主人公のクリント・イーストウッドには、かなりのご都合主義がまかり通るが、これも昔の映画だから当然だ。殺されそうになった瞬間に部屋に大砲の弾が飛んできて、部屋が粉々に破壊されるなど、なかなか適当にできている。

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最後まで見終わったとき、いい映画だとも、そうでないとも思った。

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ピエール・ルメートルの「その女アレックス」(文春文庫)を読み終わった。

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突然誘拐され、監禁されるアレックス。空中にぶら下げた檻の中に裸で入れられる。そこに、飢えた複数のネズミが近づいていく。

刑事が犯人を追う。犯人は自殺する。しかし監禁場所を吐かずに自殺したので、アレックスは救われない。彼女は脱出できるのか?そして、彼女には誘拐されるような秘密があった。

なかなか読ませる本だったが、僕にはミレニアム4の方がしっくりきた。結末は気に入ったが、アレックスがかわいそうに思った。

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坂本眞一の漫画「孤高の人」(ヤングジャンプコミックス)も今出ている17巻まで読み終わった。

highendman

山に魅せられた男が、その才能を開花させ、本格的に登山にのめり込んでいく。登山は基本的に、人が住まない環境に敢えて行くことになる。その肉体的、精神的なダメージは大きい。

読みながら改めて、山の危険性を身にしみた。俺は山の才能がなくてよかったと思う。山は犠牲を求める。犠牲を差し出す人の姿には、なぜ?と思わずにはいられない。俺には危険な山を目指す人の気持ちはわからない。

昔は、冬山でも平気で登っていたのに。本当に弱っちくなっているのかもしれなかった。