エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸
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『ロンドンのタウンハウス巡り』が本になりました。


表紙



ほぼ三月ごとに13回にわたって東京都建築士事務所協会の

会報誌「コア東京」に連載してきました「ロンドンのタウンハウス巡り」が

(株)建築メディア研究所から本になって出ました。

このブログでも数多くロンドンのタウンハウスのことを取り上げてきましたが、

私が実際に歩いて見て回って感動した

ロンドンの住宅と住宅街の写真を載せています。

そして、なぜこのように美しい街ができあがったかについて

私が考えたことを書いています。

また、かくも貧しくバラックのような街並みになってしまった

日本の住宅街についても何とかならないかなあとの思いで書きました。

住宅に興味がおありの方もしくは、街並み景観づくりを考えるに

お役に立てると思いますので、

アマゾンもしくは南陽堂で買って読んで見てください。


できればこの本を片手に

実際にロンドンのタウンハウス巡りをしてみてください。

出版元の「建築メディア研究所」でもインターネットで購入できます。

次のURLからアクセスしてください。


http://archimedia-system.com/APG/bookshop.html






微笑みいっぱいの自転車

この9月5日から12日にかけて、

東京都建築士事務所協会の海外研修旅行。

北欧三国フィンランド、スウェーデン、デンマークのそれぞれの首都。

ヘルシンキ、ストックホルム、コペンハーゲンの建築を見て回りました。

これら三都市は、いずれもバルト海沿岸の国の首都。

いずれの街も広がりが小さく、水辺が美しい街です。

住いと仕事場が近い「職住近接の街」なのか、

地下鉄や自動車より、自転車が人々の生活の足となっています。


今回は、その中で最も自転車の利用率が高かったコペンハーゲンの

自転車に乗る人達を写したショットの紹介です。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-自転車1



















このショットは、

コペンハーゲン駅近くの交差点の自転車専用道を撮ったものです。

自転車に乗る人達が、信号待ちをしています。


 自転車の後ろに荷車をつけるリヤカーならよく見かけますが、

日本では珍しい荷車を前にくっつけたフロントカー。

それもグラフィックが施されたおしゃれな黒の乳母車です。

「若い美人のお母さん」というおまけまで付いています。

これをカメラに収めない手はありません。


カメラを向けたらそのお母さんが思い切り「にこっ」と破顔一笑。

素敵な素敵な微笑みを返してくれました。

乳母車の子どもも一緒にサングラスを通して微笑み返し。

列の後ろの人達もそれに合わせて微笑返し。


私をいっぺんに幸福にした微笑みのいっぱいのショットです。







 




ショップス&フラッツ  ASTONCHASE & BARCLEYS

アストンチェイス② 
■ ASTONCHASE(ハムステッド・ガーデン・サバーブの区画道路フィンチレイ・ロード側外観)
 
 今回は、二棟の店舗併用住宅、アストンチェイスとバークレイズを紹介します。
 この二棟は、1800年代末から1900年代初頭にかけて
ロンドンの北の郊外のハムステッド・ヒースの原野を切り開き開発した高級住宅街
ハムステッド・ガーデン・サバーブの1階が店舗、2~4階がフラッツの集合住宅です。
 この建物の竣工は1900年です。既に112年経っていることになります。
このような類の建物は日本ならとっくに取り壊されているでしょう。
ところが、ハムステッド・ガーデン・サバーブの各住宅が今でも建設当時のまま
修繕を繰り返しながら使われているのと同様に、
この二棟も、店舗部分も住宅部分も建設当時の外観のまま使われています。
建物が少し古くなれば、また、利益を産み出さないとなれば、直ぐ建替えられ、
建ててから取り壊すまでの平均滅失期間が30年と、
たった一世代限りしか使わない日本に対して、
イギリスのそれが75年3世代が使うのとは大違いであることを実証するものです。

アストンチェイス① 
■ ASTONCHASE

 この二棟は、ハムステッド・ガーデン・サバーブの西の境界線となっている
フィンチレイ・ロードの中央にあります。
その通りに直交するテンプル・フォーチュン・レインとフィンチレイ・ロードが
三叉路になっていて、ハムステッド・ガーデン・サバーブ敷地内に入る構内道路
テンプル・フォーチュン・レインを挟むように二つの建物が交差点の二つの角に建っています。
そのため、二つの建物は、テンプル・フォーチュン・レインを挟んで
二本の門柱のように建っていて、廻りの低層住宅街にあって
4階建て(屋根裏部屋付き)と高さが高く目立つ形態となっているため、
ハムステッド・ガーデン・サバーブの西の入口を示すランドマークにもなっており、
西の玄関口の役割をしています。

アストンチェイス&バークレイズ

  ■  BARCLEYS (左)&TEMPLE FORTUNE LANE(真ん中) &ASTONCHASE(右)

写真の真ん中の通りが、ハムステッド・ガーデン・サバーブの構内道路
テンプル・フォーチュン・レインです。
この奥に敷地面積約60ヘクタールのハムステッド・ガーデン・サバーブの住宅街
が広がっています。写真右がアストンチェイス、写真左がバークレイズ。
イギリス人はシンメトリー・デザインが大好きです。
建物配置も、平面も、ファサードもとにかくシンメトリーにしたがります。
シンメトリーデザインが美しく、格式が高いものになると思っているのでしょう。
このアストンチェイスとバークレイズについても、
写真真ん中のテンプル・フォーチュン・レインの道路中心線を中心線にして、
建物配置もそのファサードも左右シンメトリーになっています。
これがゲートとしてのデザインをさらに強調する形になっています。

バークレイズ② 

■ BARCLEYS

 左がフィンチレイ・ロード、
右がハムステッド・ガーデン・サバーブの構内道路テンプル・フォーチュン・ロード。
 二棟の建物についてもそれぞれH字形のシンメトリープランになっていて、
H字の二本のI部分の1~4階部分と一部分の2~3階がフラッツ(集合住宅)に、
一部分の1階がショップになっています。

バークレイズ① 

 ■ BARCLEYS

 フィンチレイ・ロードから見たバークレイズです。
 アストンチェイスとバークレイズの前面道路がアストンチェイス側からバークレイズのほうに
向かい上り勾配になっているため、バークレイズの敷地地盤面高さレベルがアストンチェイス
のそれより高い位置にあります。
 デザイン的に水平規準レベルからの建物高さを揃えるためでしょう。
バークレイズが、地上3階建て(屋根裏部屋付き)建物であるのに対して、
アストンチェイスが、地上4階建て(屋根裏部屋付き)建物です。
 ともに、プランのH字形の中央の一部分のファサードが、煉瓦造に木組みを現しにした
チューダー朝様式、それ以外を外壁をブラウン色の煉瓦積み、屋根を背の高い天然スレート葺きの
勾配屋根が付いたエドワード朝様式のデザインが施されています。
フィンチレイ・ロード側から見た二つの建物の外観は、階数が異なっているにもかかわらず、
ちょうど掌が裏返しになったように左右シンメトリーの形に見えます。
 このデザイン手法は、ハムステッド・ガーデン・サバーブの住宅においても
共通して見られるデザイン手法です。


 

南天の実にたかる鳩

 去年の11月末、

セブン-イレブン東日暮里2丁目店の完了検査の帰り、

鴬谷駅方向に根岸のあたりを歩いていたら、

肩口に気持ちの悪いほど鳩がたかっている南天の木を見つけた。

その写真を紹介する。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-鳩がたかる南天


これほど実際に鳥が南天の実をついばんでいるのを見たのは初めてでした。

これほど南天の実が鳥の食料になっているとは知りませんでした。

造園計画をするとき、見栄えだけを考えて樹形のいい木だけを植えがちですが、

鳥の食料となる木を植えるよう努めなければならないと

この光景を見てつくづく考えさせられました。

酒瓶の宝石箱

一年に一枚のマイ・ピクチャです。

私の年賀状の挿絵としてコンピュータ・ソフト「ペイント」で描き始めて

今年で13年目になります。

一年に一枚ですので、今回紹介する絵で13枚目になります。

本業の設計の仕事より、絵を描いている時のが楽しいので

もっと絵を描きたいのですが、本業が忙しくてなかなか絵が描けません。

8年位前から会社の年賀状の挿絵にも私の絵を使うようになりましたので、

止めたくても止められなくなりました。

年末は残業が続き、休日もほとんどとれない状態なのですが、

何とか時間を作って絵を作制し、

たいてい大晦日に年賀状をプリントアウトして発送するという

ギリギリの状態で一年に一枚の絵が完成します。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-酒瓶の宝石箱130101


上の絵は、ロンドン地下鉄サークル・ラインの

ハイストリート・ケンジントン駅近くパブの内部を描いたものです。

2009年正月元旦の夜に入ったパブです。


前日大晦日の年越しのカウントダウン・パーティで大騒ぎだった街も

その遊び疲れか、その日がナショナル・ホリデイであることも手伝って、

晩御飯を食べるために一人ハイストリート・ケンジントン通り沿いの

ダウンタウンに出てみたものの、

開けているお店はほとんどなくひっそりとしていました。

小腹でも満たしてくれるお店でもあればと思い、

たまたま開いていたパブに飛び込みました。


ところが、イギリスのパブはもっぱらお酒を飲むところで
日本の居酒屋のように酒の肴の類がほとんどありません。

この絵にあるように壁に掲示してあるメニューボードは、

ホワイト・ワイン、ウィスキー、エイル(イギリスではビールをこう呼ぶ)

の名前の表記しかありません。

結局、食べ物として唯一掲示のあったイギリスの名物料理

9.95ポンドの「フィッシュ・アンド・チップス」を注文しました。

それを肴にエイルを飲みました。

それでも掲示にあるように「ラージ」な「フィッシュ・アンド・チップス」でしたので

日本人の腹にはそれ一つだけで充分腹いっぱいになりました。


実はこの絵の中のおじさんの左手のカウンター内に

見目麗しい20代前半の肩をもろ肌露わにしたお店の女性が3人いて、

その写真を撮りたいと思いました。ところが、

露骨にその方向にカメラを向け続けるのは盗み撮りをするような気がして

あまりに気がひけたので

そのカムフラージュのために撮った別アングルの写真が題材になっています。

その写真を見ながらまず紙にサインペンで線画を描き、

それをスキャナーで読み込み、「ペイント」で色付けをしました。


今回このパブ内の絵を描くにあたって、

最初に写真を撮ろうとした女性が入ったアングルの絵を描こうか、

カムフラージュのために撮った

宝石箱のように綺麗だった酒瓶棚の絵を描こうか迷いました。

肩をもろ肌脱いで露わにした女性があまりに艶めかしくて

会社用に使う年賀状の題材としてどうかな思い、

結局、宝石箱のような酒瓶棚の方を絵にしました。


機会があったら今回描くことをあきらめた題材の方に絵にして

みたいと思います。









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