『月光条例 6巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『月光条例 6巻 (藤田和日郎)』

 

4091217478 月光条例 6 (少年サンデーコミックス)
小学館 2009-09-17

by G-Tools

 

 

過去記事はこちら → 1巻  2巻  3巻  4巻  5巻

 

 

【あらすじ】

何十年かに一度、青い月光に照らされて、おかしくなってしまう「おとぎばなし」の世界。それを元に戻す「月光条例」の執行者に選ばれた高校生・岩崎月光が、ねじれた物語の住人たちと戦うことに!

 

 

『うしおととら』などで有名な富士鷹ジュビロ・・・・じゃなく藤田和日郎先生の最新作。

久しぶりに少年誌に帰ってきた先生の最新作のテーマは『おとぎばなし』です。

 

何十年かに一度、青い月の光が地上に降り注ぐとき、すべてのおとぎばなしは「ねじれ」てしまう。

ねじれるとは、おとぎばなしのキャラクター達が、話の束縛から解き放れて、

暴れまわることで、その暴走を止めるために御伽草子の一つ・『鉢かづき姫』が

おとぎの世界から助けを求めてやってくる・・・。

 

という感じで始まり、主人公・『岩崎月光』と『演劇部(あだ名)』が巻き込まれ、

主人公・『岩崎月光』は『鉢かづき姫』より救世主として選ばれてしまう、というお話です。

 

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ここからは、6巻の感想。

6巻では、御伽草子の一つ・『赤ずきん』の主人公・『赤ずきんちゃん』による、

“だむですとろい”な暴走劇が描かれる事となりました。

 

今巻のメインとなるのは、当然、『赤ずきんちゃん』の行動でしょう。

通常、青い月の光が地上に降り注ぎ、月打(ムーンストラック)された御伽草子のキャラクターは、

物語から解放され、自らの快楽のために、読み手側にやってきて残虐な行いをすることになります。

しかし、この『赤ずきんちゃん』は、他の月打(ムーンストラック)された御伽草子のキャラクターとは違い、

自らの快楽のためにではなく、明確な目的を持って、月打(ムーンストラック)を受け入れ、

読み手側にやってきて、残虐非道な行動を繰り返すこととなりました。

 

彼女の目的に関しては、ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、

明確な目的を持った“月打(ムーンストラック)されたキャラクター”の恐ろしさや、

主人公・『岩崎月光』の男気溢れる行動の数々、“合法執行者”である『ツクヨミ』による、

国家権力を使った攻撃の恐ろしさ、そして、『赤ずきん』編の感動的なストーリー展開など、

非常に上手く描かれていまして、これまで描かれた話の中でもトップクラスに面白い話だったと思います。

 

また、この話を通して、『工藤(通称:トショイイン)』が『ツクヨミ』を止めたことも今後の展開に

大きな影響を与えていきそうですね。 特に、彼女の場合、魅力が薄いヒロイン・『演劇部』よりも

存在感があるため、このままヒロイン昇格してもおかしくない状況でありますしね(笑)。

しかも、さらに、ゲストとして1回だけ登場した『藤木裕美(通称:ホウソウブ)』というキャラクターが、

なにやら、好評だったらしく、サブキャラに昇格したようなことがコラムに書いてあったので、

ますます、ヒロイン・『演劇部』のポジショニングが難しくなりそうな感じがしますね(^^;。

 

さてさて、どうなることやら・・・。

 

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【総評】

面白さが6巻で持ち直した感じがします。

個人的にですが、『赤ずきん』を子供の姿を保ったまま凶暴化させたのは正解だったと思います。

今後も、女性キャラクターだけでも、現状の姿のままで凶暴化させて欲しいところです(笑)。

 

点数的には

85点

です。
 

 

では、ここまで。

 

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