健康管理領域の2つめのニーズは

「看護処置」です。

 

これは文字通り、看護師などがおこなう医療処置が

必要な状態であるかどうかを調べます。

あれば「ニーズあり」です。

 

看護処置とは、認定調査の項目や

医師の意見書にも書かれています。

よく知られているものとしては、

「じょくそう」 「カテーテル」 「経管栄養」

「気管切開」 「酸素療法」 「ストーマの処置」

等があげられます。

 

体に管がついてたり、皮膚の状態が悪かったり、

そういう状態では「看護処置が必要」となります。

 

看護師などがおこなう医療処置は

介護職にはできないものですが

家族はおこなっても良い、となっています。

ですから、

①「家族は十分な技術を持っているか」

②「家族の負担が大きくなっていないか」

というアセスメントも必要です。

 

また、一見できているようでも、

病状の経過によっては、どこかしらに

変化が生じている場合もありますし、

緊急的なことには対処できないことも

ありますので、

これら、処置の必要な状態があれば

訪問看護などの医療サービスを

計画しておくほうが良いでしょうね。

「ニーズはそれほど多くない」という立場の私。

前回お話ししたのは「8領域」といいます。

その8領域をさらに分解してみると

全部で21個に分けられます。

「8領域21ニーズ」と言います。

21ニーズあるうちの、ひとつめは

「①慢性疾患の管理」です。

 

この慢性疾患の管理は、

「全身状態に影響を与える病気」を

対象にしてみていきます。

どんな病気かといえば、

①心臓疾患などの循環器の疾患

②パーキンソン病などの神経難病

です。これらの病気の症状が

安定しているかどうか、ということをみます。

不安定であればニーズあり、となります。

 

①について、少しお話しすると、

循環器というと、体に水分と栄養を送る

血管のことを考えると思いますが、

その血管をダメにする病気がいくつかあります。

高血圧、高脂血症(脂質異常症)、糖尿病

などです。いわゆる「生活習慣病」です。

昔は「成人病」とも言っていました。

 

また、動脈硬化による二次的な疾患、

いわゆる合併症を予防する視点も必要です。

とくに細い血管が多い腎臓(腎不全)や

脳(脳卒中)などは、この影響を受けやすいので

注意しなければいけません。

 

また、主治医から「○○不全」という病気を

聞いたときは、その病気のケアが必要です。

心不全、腎不全、呼吸不全などです。

○○不全とは、きちんと機能していない、

という意味で考えるとよいでしょう。

 

安定・不安定を左右する条件としては、

①定期的に通院しているか

②決められたように服薬をしているか

③指示を受けた生活指導は守られているか

ということをみていけば良いでしょう。

「ニーズは特定の数だけある」ということで、

今日はじゃあ、どれだけあるのか、

というところを書きます。

ニーズの分類は竹内孝仁先生から

教えていただいたものです。

 

人が生活するには、「衣食住」が揃っていることが

大切です。生活様式は時代や文化や民族性など

によって異なるものですが、

「衣類がない」「食べ物がない」「住まいがない」は、

現代では大問題となります。

これを支えているのは「お金」です。

よって「経済状況」が悪いと

すなわち「生活課題=ニーズ」となります。

 

衣食住を良い条件で維持していくためには

「家事」が大切です。

清潔な衣類、健康的でバランスの取れた食べ物、

快適な住環境、これらを可能にするには

「家事」行為が適切に行われている必要があります。

…私も母ちゃんに感謝しなきゃ(笑)

 

さて、「経済状況」や「家事」を安定的に維持していくための

ひとつの方法論として人間は「共同で生活する」ということを

考え出しました。

家族のあり方や考え方はずいぶん変わりましたが

ひとり暮らしでさえなければ、みなさん「共同生活」を

送っておられます。

一緒に暮らしていて、その関係性が変化すると

生活課題、ニーズになる可能性があります。

 

介護の話で言うと、高齢者自身が元気な頃、

自分のことは自分でできていたのが

共同生活者の手を借りて生活しないといけなくなったとき、

共同生活者の生活にも変化をもたらします。

「今までの自分の生活」+「介護」、

という生活変化です。それは「介護の負担」という

生活課題の始まりです。

介護の負担はときに「ストレス」を生みます。

いや、ほぼ大半がそうでしょう。

 

さらに共同生活が複数名で行われるとき、

ややこしい関係が生まれる可能性があります。

介護する人、しない人、といったように

役割分担が不平等に行われて

介護する人が、しない人に対して不満を持ったり

することです。「家族関係」の課題です。

 

家族の外からの関係でストレスがかかることも

ありますが、(親戚がうるさい、とか近所の目が、とか)

そういうのはとりあえず横に置いておきます。

(実践的には取り上げる必要が出てくる場合もあります)

 

こういったことが起こらないために、

まず考えることは、高齢者自身の

問題、という部分です。

介護保険は「自立支援」を掲げています。

そうです、要介護者が誰の手も必要なく、

生活できればいいわけです。

そのためには、要介護状態にならないように

「健康管理」をきちんとすることと、

自分のことが自分でできる、つまり

「日常生活動作」ができれば良いのです。

 

そして、最近よく言われ出したのは

要介護状態になる原因のひとつに

閉じこもり、ということがあげられます。

生活する範囲が狭くなるいと体力低下し、

健康を害してしまいます。

よって、「社会と交流する」ことも

大切な問題となるのです。

 

以上が、竹内先生が考えられたニーズです。

まとめると、

「①健康管理」「②ADL(認知症)」

「③介護負担」「④家事」「⑤経済」

「⑥家族関係」「⑦社会交流」

「⑧ストレス」の8つです。

次回から、このニーズをもう少し

詳しく見ていきたいと思います。