(前回はこちら 。)


「人の生活をよりよくしていくためには、病気のことを知っていないといけない」

ということを、私はこのときに学びました。

「その人を全人的に見る」というのは、

病気や療養のことも当然含んだものなのです。


病気だけを見て、その人の生活を壊してしまう。

例えば「肺炎で入院して、肺炎は良くなったが寝たきりになってしまった」、

「認知症で行動障害のある人が多量の薬を服用して落ち着いたが、

食べることさえも介助が必要になった」などの例だけをみて

「医療はなんてことをするんだ」という批判をする人がいます。

「治療=医療モデル」と批判して、その反省から「生活支援=生活モデル」に転換しろ、と。


私は自分の経験から「生活のなかに医療がある」ことを悟りました。

人を支えるためには医学を学ばなければならない。

医学知識が必要だと。


ただ、医学に苦手意識のある福祉系は、何から手をつけて良いのか分からない。

何をどう学べばよいか分からない。


そんな医学が苦手な福祉系のみなさんに、

私が知っている限りの医学知識をお伝えしようと思ったのが、このブログです。



ここでお話しする医療知識は「すべて独学」です。


医療のことを専門的に学んだ経験はありません。

「福祉系」のフィルターを通した医学なので、

まるっきり医学の知識がない人にも届くように分かりやすく書いてみたいと思います。





「医学を学んだことのない福祉系(私のことです)が、医学を分かりやすく!」


がこのブログのコンセプトです。




しかしそれは、このブログの弱点でもあります。

間違った情報も入っているかもしれません。

興味を持ったところがあったら、自分の知識を深めるためにも、

ぜひご自分で医学の本を開いてみてください。

また、間違いがあれば指摘していただければ幸いです。





余談ですが、今はこんなことも考えています。

医学を知っていれば、その先の生活の広がりを考えるのは

福祉系の方が得意かもしれない、と。


医療系の人は治癒をゴールと考える人が多いように感じます。

そのために、ケアマネジメントも健康管理がクリアしていれば

それでOKだと考える人が多い感じがします。


実はそうじゃないですよ、という感じを持っている人は大勢いると思います。

だから、福祉系は医学を学ぶことで良い仕事ができるんじゃないか、と思うわけです。




もちろん医療系で、生活の広がりをきちんと考えられる人も大勢います。

そんな人はやっぱり良い仕事をします。

だから私はそんな人たちを尊敬します。

当然、福祉系の人たちも知識があれば大きな武器になり、

それを活かして良い仕事はできるはずです。





いつしか「福祉系」「医療系」の垣根がなくなり、

ケアマネジメント、ケアの現場が成熟していくことを願って

このブログを続けていきたいと思います(^-^)/





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ブログを始めようと思った動機をお話ししましょう。

何の目的で私がこのブログを始めたか、を。



結論から言えば、「医療知識を伝えたい」なんです。



私は何度も書いているとおり、「福祉系ケアマネ」です。

昔は「医療嫌い」でした。




20代のころ、私は特別養護老人ホームに勤務していました。

近くに痴呆(今でいう認知症)患者を入院させる精神科病棟があり、

よく出入りしていました。

その精神科病棟も例に漏れることなく異様な場所でした。


病棟に入るのにカギを開けないと入れない、

一人個室にむき出しのトイレがある、

窓に鉄格子がはめ込んである。

入院患者さんはひとところに集められている、

座ったまま微動だにせず、口からよだれが流れたままになっている、

歩く姿もボーッと歩いている、

廊下に横たわっている。


そして病棟全体にただよう排泄物のにおいと、淀んだ空気。

喚起もしていないのでしょう。




この状況を見て「医療は役に立たないじゃないか」と思いました。

これが、医療嫌いになったきっかけだと思います。

医療なんて人間の病気の部分しか看ないじゃないか、

「全人的」に見ないといけないじゃないか、

という思いが積もっていきました。


私は「老人や障害者に『よりよい生活』を送ってもらいたい」

という崇高な目的を持って仕事をして、ときには上司や同僚と衝突しました。

それでも『よりよい生活』を守るためには自分がやらないといけない、という

正義感、使命感を持ち続けていました。


でも、一人でそれを実現させることは不可能で、

それを周りのせいにしていました。

アオかったんです、ケツの青い若造だったんです(・・。)ゞ






転機は「バリバリの福祉系」法人に転職したときにやってきました。

そこの実践は、障害者の自立(自律)を本気になって目指すところでした。

法人の理念が自分の信念と合致し、「ここは俺の居場所だ」と確信しました。

「ここだったら、俺の信念を実現することができる」と。




その法人に勤めて、初めてカンファレンスをしたときのことです。

私の担当する人をどう支援すれば自律に近づけることができるか、

ということを施設の職員全員で話し合います。

法人の理事長も顔を見せました。


はじめに私がこの人のひととなりを説明し、方針を述べます。

これは、ケアマネの仕事で言えば、

「アセスメント→ニーズ→ケアプラン原案」を提案したところです。


1~2ヶ月かけて情報を集めました。

日頃の施設での様子、家での様子、役場からの情報。

心あたりのあるところはすべて聞いて回りました。

自分には自信がありました。


はじめに理事長が質問の口火を切りました。

「この人はてんかんがあるが、タンザイチリョウか、タザイチリョウか?」。

私はポカーンとしてしまいました。聞いたことがない言葉。


「ああ、だめだな、これは。それを調べてから次に進もう。」

理事長に言われて、私のカンファレンスの時間は終わりました。

質疑応答の時間は、その質問だけ。


「タンザイチリョウか、タザイチリョウか」とは

「単剤治療か、多剤治療か」ということ。

つまり、てんかんの薬が1種類か、数種類か、ということなのです。

てんかんを持っている人は、発作が起きないように微妙に薬の調整をしています。

日常生活を安全に過ごすためには発作を起こさせないことが第一条件なのです。



続く 。)







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(前回の話はこちら 。)



「でも思い立ったときに行く方が…。」


でも、よくよく考えてみると、

思い立ったのは退院直後の時であって、

今はその時じゃないんだ。





でも、その時は押してしまった。

向こうも押してくる。

「誘い出されたくないプロ」と

「誘い出しのセミプロ(格下げ↓)」の

第2ラウンドが始まった。



「おじいさん、近所の人も行くだけ、ええが。

行ったらええところだと思うけ。」と

妻がこちらの味方になってくれた。



「いやあ、耳も聞こえんで、他の人と話もできん。」

とチャンピオンが応酬する。


「そうなんですよ。それでなかなか人前に出なくてねえ。」と妻


「ははは、そうですね。」と力なく笑うセミプロの私。







おいおい、こっちの味方になってくれたんじゃなかったのか、妻。







「無理に言ってみてもダメだし、日を改めて…。」と

言おうとしたその時、“白衣の天使”

いや、“白衣の女神”が舞い降りた。




この病院一の美人看護師、小坂(仮名)さんの登場だ。







この小坂さん、入院中にお世話をしていて

チャンピオンお気に入りの看護師だった。



(‐^▽^‐)「退院して良かったね、森さん。

        家はどう?そう、やっぱり良いでしょ。」



やりとりを見ていた私は、森(仮名)さんの顔が、

真冬の分厚い雲から真夏の日差しが一気に

差し込むような笑顔に変わっていくように見えた。





(‐^▽^‐)「家に帰っても足が弱るから、

        デイサービス行きなさいよ。」





「おお、おお、分かった。分かったがな。」

              (●´ω`●)ゞ






ちゃんと耳、聞こえるじゃん、このエ○○○○!

                (自主規制)







歳を取っても、男性は女性を、女性は男性を好きなものです。

当たり前だけど、深いなあ、って、思う。





この瞬間に、「誘い出しのセミプロ」は「誘い出し素人」になったのでした。

(トホホ。)




(おしまい。)








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