「ケアマネの正しい歩き方」 ~ケアマネタマゴに贈るケアマネ道!~ -109ページ目
前回まで、立つことの重要性を
書いてみましたが、
多くの要介護者が
「立つことができない」状態である
ということをみなさんは知っています。
そんな人たちはどうすればよいのでしょうか。
結論から言いますが、
立つことができなければ
せめて座る姿勢には
慣れておく必要があります。
幸いにも内臓は上半身に
収まっています。
寝たきりでは弱ってしまう内臓も
座位姿勢を保てればカバーできます。
背骨を支える筋肉も
座る姿勢を保つことで
働きます。
なにより座ることができれば
テーブル上などで作業的なことが
行えます。
「人の生活」ということを考えれば
座ることができる、という力は
大変大事なものであると思います。
「食べる」動作も
座ることによって格段に
違ってきます。
寝た姿勢で食べることは
動作も難しいし、
誤嚥のリスクも高まります。
このように「座る」という姿勢も
多くのメリットがあります。
さて、「座る」ということを書きましたが、
次回は「車イス」について考えてみましょう。
人間は2足歩行する動物って
前回に書きました。
重力に逆らうからこそ、
骨は丈夫になる。
骨は負荷をかけるほどに
強くなる。
また、立っているときには
その姿勢を保持するために
周囲の筋肉が支えています。
骨だけではその姿勢を保つことは
できないんですね。
当たり前だけど、そういうことは
あまり意識して暮らしていません、
私たちは。
ただ、こんなことをしてみてください。
「気をつけ!」の姿勢で1分ぐらい
立っててください。
そして、足裏に意識を集中してみて
ください。
体が前後左右にぶれているのが
分かりませんか?。
分からなければ片足立ちで
試してみてください。
立位の姿勢を保とうと
頑張っているのは筋肉なんですね。
しかし、寝たきりになると
その筋肉が衰えてしまいます。
衰えてしまうのは
骨や筋肉だけではありません。
内臓だってそうです。
顕著なのが心臓と肺です。
長期臥床していると、
心肺機能が衰えてきます。
運動不足で息が上がる。
あれはもっとも分かりやすい
心肺機能低下の例ではないでしょうか。
「人間が元気でいられるには
”循環すること”」って書きましたが、
心肺機能が衰えることは
循環器系のはたらきが
悪くなることを指します。
もちろん、ほかの臓器だって
働きが悪くなっていきます。
さて、
体が重度化しないために
立っていることが必要だと
分かっていただけたと思いますが、
では、「座れるけど立てない人」というのは
どうすればよいか、という話を次回にします。
急性期の病気で入院となり、
その病気はよくなったが
”廃用症候群”で寝たきり、
なんて残念な話を聞くことが
あります。
寝たきりにさせないために
離床、離床ということを
良く言いますよね。
ただ、私が思うに
離床ってどういうことか、
認識の違いがあるように思います。
たとえば、
病院ではベッドのギャッジアップをもって
「離床しています」と言ったりします。
認識の違いだと思うので
それぞれご意見があろうかと
思いますが、
私が思う離床について
お話しします。
寝たきりが良くないのは
そもそも人間は地球の重力に逆らって
二足歩行をする動物だからです。
二足歩行できる動物なのに
重力に抗することをせずにいるから
体が弱ってくるのだと思います。
大地に足で踏ん張って
しっかり立っているからこそ、
足の骨がしっかりします。
もちろん、背骨も首の骨も。
その姿勢を維持するってことは、
本当に大変なことなのです。
頭ってボウリングの球ぐらいの
重さがあると言います。
だから、おじぎをすると、
けっこう腰に来ます。
慢性腰痛持ちの私は
10度も頭を下げることも
できません。
だからよく「自分に非があっても、
けっして頭を下げない人間」という
変な評判が立っています(苦笑)
それはさておき。
それくらい地球の重力ってすごくて
でもさらに、2本の足で立っている人間は
もっとすごいわけです。
(つづく)

