2026年5月20日~27日まで
配信されている
劇団四季「ゴースト&レディ」
大阪千穐楽公演を見ました。
2024年5月から2年にわたって
上演されてきた
四季オリジナルミュージカル、
5月17日の千秋楽をもって
初演シリーズはいったん終了
ということだそうです。
キャストは以下の通り。
【配信キャスト】
フロー 町島智子
グレイ 萩原隆匡
ジョン・ホール 芝清道
デオン・ド・ボーモン 宮田愛
アレックス・モートン 寺元健一郎
エイミー 柴本優澄美
ウィリアム・ラッセル 内田圭
ボブ 緒方隆成
【男性アンサンブル】
ハーバート戦時大臣 飯村和也
フィッツジェラルド 佐瀨龍城
フローの父 澁谷智也
メンジーズ 黒田大夢
計倉亘 権頭雄太朗
政所和行 河上知輝 川村英
【女性アンサンブル】
フローの母/ヴィクトリア女王 鳥原ゆきみ
フローの姉 菩提行
レディエリザベス 原田真理
シャーロット 町真理子
大岡紋 矢鳴優花
竹田理央 奥平光紀 黒柳安奈
私は2024年10月に東京で
金本グレイ、真瀬フロー
瀧山ジョン・ホール、宮田デオン
の組み合わせを1回だけ観劇しています。
当時エイミーを演じていた
町島さんが今回はフローということですし
CDだけで聴いていた
萩原グレイも見られて嬉しい。
2年ぶりの本編は
細かく覚えていないところも
あったけど、緩急があって
長時間に感じない
演出は記憶の通り。
すごくよかったです。
金本さんのグレイはクールな
印象だったけど、萩原グレイは
セリフひとつでコミカルな味が出て
いつもどこか軽やかなんですね。
こういう感じって
「クレイジーフォー・ユー」の
ボビー役などでさらに磨かれてきた
センスなのかも。
グレイが内面の激しさを抑え
表面的にひょうひょうとしてるからこそ
フローの一途さ、真面目さが
対比として際立つし
グレイがいらつきながらも
目が離せないというか、
そばを離れられない魅力を
発揮する感じ。
真瀬フローの透明感のある歌声とは
また違う、どっしりというか
まっすぐ堅実な歌声の町島さん。
表情もやや硬めなのですが
ナイチンゲールご本人のイメージに
あんがい近いのかな?
悪役ポジションの
ジョン・ホール。
前回は陽キャの瀧山さんが
声の抑揚を抑えてサイコパス風に
演じるのがすごく珍しかったけど
芝さんのジョンも、なんだか別の意味で
根っからの悪人には見えない。
芝さんご自身の純粋熱が高くて
どうしても冷徹さとか残酷さが
見えにくくなっちゃう気がします。
(けなしてるわけではありません)
たんに私が芝さん好きだからかも
しれませんが(笑)。
雪の中での
「なんでそこまでやるんだー!!」の
絶叫が、ちょっぴりユダを思い出されて
懐かしかったです。
女性であることを隠して生きた
悲劇の騎士デオン。
すごく見せどころの多い役ですよね。
大人っぽい美貌だけでなく
ダンスも歌もアクションもあって
大変だけど、内面の複雑さとともに
俳優さんとしては
チャレンジしがいのある役なんじゃ
ないでしょうか。
宮田デオンは色気も
気品もあって素敵。
過去話に出てくる生前の
デオンがまた綺麗で
強くてホントにかっこいい。
さすがマンガ原作というか
これまでの四季の舞台では
あまりないキャラクターで
こういうところにも
浅利さん時代から
劇団も変化してるんだなと
感じます。
「ロボット・イン・ザ・ガーデン」もそうだけど
外部からスタッフを招いたり、内部の
劇団員さんたちがリーダーになって
オリジナル作品をクリエイトしてく流れは
すごく良いですよね。
浅利さんが作り上げたものも
もちろん凄いけど
外国産の人気ミュージカルを
輸入するだけじゃなくて、
今度は四季の舞台が、海外へ出て
それが評価される時代が来る。
ジブリの舞台がロンドンで
ロングラン上演されるニュースなどを見ると
そういうのも夢じゃないなと感じます。
と、横道にそれましたが
本編感想の続き。
グレイと会えなくなって数十年
自分の道を生き抜いたフローが
生涯をとじる終盤。
初演当初
四季版「エリザベート」と言われたのも
納得のラストが面白いし、
あの臨終姿からフローが出てくるところは
よくできてるなあと感心。
臨終の床には
アレックスとエイミーと
ボブが付き添っているんですが
緒方さんのボブはやや小柄で
少年の面影が残る俳優さんで
ぴったりでした。
前回観たときに一番印象に残ったのは
この先のラストシーン。
原作マンガは最初の方しか読んでいないので
結末の違いはよく知らないのですが
聴くところによれば
当初グレイとフローが一緒に
天に召される四季舞台のアイディアに対して
「二人の行く先は違うべき」だと
原作者の藤田先生が主張、
かなり白熱した話し合いがされたとか。
個人的には、グレイが歌うように
たとえ二度と会えなくても
二人の絆に変わりはない。
グレイ=ジャックが
裏切りの人生で
募らせていた怒りや恨みが
フローを信じ、愛することで
多少なりとも変わっていくのなら
もしかしたら、ずっとずっと先には
互いを遠くから見ることぐらいは
できるんじゃないのかな?
その希望が
最後に現れるフローの姿だと信じたいです。
(ちゃんとグレイの作ったお芝居を
見ててくれたってことだよね)
最後の最後に現れる沢山のランプは
いろんな解釈ができると思いますが
私は初回で観たときに
フローが始めた新しい看護学が
未来にまた沢山のフローを生んでいくんだなと
もう胸が熱くなって
涙が止まらなかった記憶があります。
配信だと劇場で観るほどの
圧倒的眺めにはならないけど
今回もやっぱりここは良い!
誰もが知っている人の
誰も知らない物語。
史実とフィクションとミュージカルを
からめ、劇団四季らしい
華やかで爽やかな素晴らしい作品でした。
次の再演までどのくらいお休みするのか
わからないけど、またいつかグレイと
フローに会えますように。


















