釜揚げにしたうどんを茹で汁と一緒にたらいに移し、ハゼ科の川魚「じんぞく(カワヨシノボリ)」の出汁を使ったつけ汁に浸けて食べる料理だそうです。
しかし近年はじんぞくの漁獲量の減少などの理由から、じんぞく以外の出汁を使ったものが主流になっているとのこと。
歴史については中国四国農政局のサイトに下記のように書いてありました。
江戸時代から雨量が少ないうえに扇状地が多く、水稲の栽培が困難であった吉野川北岸地域では、うどんは古くから主食として重要な位置を占め、来客のある時や縁日などに各家庭で手作りしていた。
幕末の頃、宮川内谷(現在の阿波市土成町宮川内地区)では水車を動力源として製粉が行われ、山仕事に従事していた人たちの仕事納めのごちそうとして、川原でうどんを茹でて食べる習慣があった。
うどんを茹であげた釜を直接囲んで食べる様子から「釜抜き千本」と呼ばれ、後に、たらいのような大きめの飯盆(はんぼ=すし桶)に移して食されるようになった。
昭和6年、当時の土井通次県知事が、御所村(現在の阿波市土成町)を訪れた際にこの飯盆に入ったうどんを食べて帰り、「たらいの様な器に入ったうどんを食べてうまかった」 と話したのが広まり、誰が言うでもなく「御所のたらいうどん」と呼ばれるようになったといわれる。
阿波市の名物ではありますが、徳島市内でもいくつか提供しているお店があり、今回訪れたお店が徳島市紺屋町にあるお店『萬作』。
創業は昭和58年で、現在の店主は二代目という情報が出てきました。
こちらのお店は営業時間が20時~翌3時という面白い営業形態。
今回は翌日に朝から徳島で食べ歩きの予定だったので、前乗りの夜食として行ってみることにしました。
場所は徳島駅、阿波富田駅から徒歩13分の距離。
駐車場はないので近隣コインパーキングになります。
この日は平日の火曜日、お店には0時20分頃に訪問。
この時先客はおらず私たちのみでした。
看板メニューのたらいうどんの他、肉玉ぶっかけうどんも大人気で、神山産の梅を使った冷し梅おろしうどんや鳴門わかめうどんもオススメとのこと。
今回は同行者と2人での訪問なので、たらいうどんの2人前を注文!
【たらいうどん2人前】1300円(税込)
温かい湯に浸ったうどんですが、こちらは水で締めていない釜揚げと異なり、一度水で締めた「湯だめうどん」タイプ。
モチモチとしたコシがしっかりと楽しめる太麺、つけ汁はコクのある甘さとカツオ節系の出汁の旨味が効いていて、シンプルながらとても美味しいです。
うどんはあっさりしていて夜食にもちょうど良いですね。
深夜営業している貴重なお店なので、また別メニューを食べに再訪したいお気に入りのお店になりました。
そしてまだ本場の阿波市では食べに行ったことがないので、次回の徳島旅では必ず阿波市のたらいうどんをスケジュールに組み込もうと思います。
ご馳走様でした!
萬作
088-652-1430
徳島県徳島市紺屋町23-1
https://tabelog.com/tokushima/A3601/A360101/36002896/