~自然と生き物のシンフォニア~
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同志の仲間の畑へ、出張作業に行って来ました

 

 

体調不良などで、今春から作業が出来なかったと聞いていた畑は

 

 

予想以上に、藪に近づいていました

 

 

 

<作業① ゴミ処理>

 

親切な周りのおじさんたちの指導によって、昨秋に貼られたビニールマルチが、既にボロボロで

 

マルチの留め具、支柱や不織布などを固定したピンチ、プラスチックの札、などと

 

まずは、土に還らないものたちの欠片を残さないように、丁寧にゴミを回収

 

 

皆さんが思っている以上に、人間が作る石油製品は、劣化が速いのに分解せず、その後の処理が大変です

 

厚手の防草シートやブルーシートなども、糸状になって何十年でも残り、根菜が巻き込んだりもします

 

 

 

 

 

<作業② 硬盤を砕く>

 

1年程前に、少しだけ深部を砕いた畑ですが

 

今回全体を触ってみると、まだまだ硬いところだらけで、それを証明するように、スギナの地下茎がビッシリ

 

この深部の硬さが、藪に戻るスピードを速くしているので、全面をしっかり砕き、目に留まる元気な地下茎を取り除きました

 

 

かなり重要な要素で、今後頻繁に触る訳ではないので、ここまでで2時間程かけてしっかり行いましたが

 

皆さんがやる場合は、小さな穴だけでも、種蒔きをする部分付近だけでも、一部分でいいので

 

メリハリを付けて、深いところまで手をかける箇所を作り、徐々にその影響を広げて行けば良いです

 

 

 

 

<作業③ 起伏と溝を作り苗植えと種蒔き>

 

畝を作る目的は、高低差のある起伏を曲線で作り、水・空気・生き物たちの上下左右の【循環】を促すことです

 

そして【多様性】の元になる、枯れ葉・枯れ枝などの有機物、米ぬか・炭などを混ぜます

 

 

持っている苗や種で、地力の使い加減、生育のスピード、生長後の姿形や広がり方、収穫時期、収穫作業や視覚的楽しみ

 

などなど、色々イメージしながら組み合わせますが、特徴がわかるまでは、まず色々なものを蒔いてみましょう

 

 

 

今回は、夏野菜やハーブなど自家育苗した苗、里芋・生姜・トマトなど畑へ直蒔きで育った分を掘り出した苗と

 

いつもの大量の種、積める限りの落ち葉、米ぬか・炭などを混ぜたものを、持って行きました
 

 

道具は変わらず、三本鍬だけです

 

 

斜面や通路にも、まんべんなく種蒔きし、最後に残しておいた落ち葉をかけ、作業終了

 

目安にしている、15種類以上の「科」、60種類以上の「品種」を、優にクリアです

 

 

約3時間で、藪から、野菜の森へ向かう畑に、豹変しました

 

 

人間の水やりを必要としている植物は、地球上には無いので

 

このまま置いて、自然の雨、湿度、気候、地下水の浸透などから、生理反応での発芽を待ちます

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、身体が動く時は精力的に作業する仲間の助っ人として、行いました

 

 

「忙しい」「時間が取れない」などの理由では、手は貸しません

 

 

どんなに忙しくても、優先順位の高いものには、時間は割くからです

 

 

 

 

私たちから皆さんへの投げかけは

 

 

 『食べて行けること』

 

 

への優先順位が、どれくらいの高さか?です

 

 

 

 

 

 

 

今は、「食べて行けること」と「お金を稼げること」が、同じような意味になってしまっています

 

 

現実は、現代人のほとんどの人が、親や祖父母世代に「食べさせてもらっている」状態で

 

自分の子供のことも「食べさせることが出来ない」筈です

 

 

 

 

誰もが、365日、何かを食べることが必要ですが

 

食べ物も苗も、国が推奨する特殊施設・機械、暖房・原油、化学資材で作られ、市場や流通も国の管理下の為

 

国の方針に従うしかありませんし、逆らったら今日明日の家族の食べ物も、得られないかもしれません

 

 

 

 

 

そして、もう1つ「自分の肉体年齢」という、避けられない問題も

 

 

現在、90歳を越えても畑作業をする人は多いですが、みんな10代からやり続けています

 

20代からやり続ければ80代まで、40代から始めたら60代まで

 

60代から始めても満足に身体は出来上がらない、というのが現実です


 

 

 

70代で身体を動かせる自信が無く、国が奨めるものだけを食べ続けることを望まない人は

 

子供や孫世代の「食べて行ける力」を、育まなければなりません

 

 

 

 

自分の子供たちが、豊かに生きて行ける為に、何を伝え、何を育むべきなのか?

 

 

 

そう何年も、猶予はありますか?

 

 

 

 

 

 

私たちは、山を育み、生き物を育み、住まいがあれば生きて行ける技術(百姓)を、学び続けています

 

 

 

それでも、現代の社会の仕組みを考えると

 

 

「人とのつながりの為の通信手段(スマホなど)と電気」「人に会いに行く為の車や動力」は

 

 

お金を稼いででも、維持するべきかなと思います

 

 

 

 

 

 

 

私たちは、昨夏から、いわゆる「お金を得ることが目的の仕事」をすることを、止めました

 

 

それでも、私たちの活動や行う作業、色々なことの改善への技術や手段伝授などで、収入として一定額をいただいた半面

 

昨秋からの7ヶ月程のほとんどを費やした、地域に対しての数々の仕事(労力や技術経験が必要な作業)には

 

結果的に、地域や自治体からは1円もいただけず、生活の持続すら困難になりました

 

 

 

 

これは、制度と申請有無が主要因で、隣の地域では貰える税金からの収入が、自地域では未整備だったからで

 

収入が確立するのを待つ間に、藪は手を付けるのが更に大変になってしまいます

 

 

 

 

生活の持続に苦慮してしまった私たちは、自治体の経営改善指導もあり、数年振りに野菜関係のパートに行ったところ

 

行き先はなんと、私たちが伝える「自給自足・栄養価・生きる力」とは真逆の、市場流通の一部を担う作業でした

 

 

 

 

 

 

 

 

現在、税金を財源としている収入や事業は、あらゆる分野でかなり多くありますが

 

「食べ物」と「農業」関連に絞って、見てみると

 

農業や山林整備は、それ自体で黒字を確保することは基本難しく

 

補助金などを、どのタイミングでどれだけ受け取っているかが、経営状態を大きく左右します

 

 

簡単に言えば、個人でも事業でも、収入状況は税金の流れる量次第です

 

 

 

 

 

パートに行って受けた大きな衝撃が3つあります

 

 

 

1つ目は、『莫大な費用(税金)が使われた、流通用の施設と機械』

 

特定の野菜を「産地」として指定し、全国流通の為に、各農家の施設だけでなく、専用の流通集約施設を作ります

 

その規模は、全国流通に見合うだけの凄まじさで、機械はセンサーと半導体だらけの日本の技術が山盛り

 

それらの施設だけで、何百億円では済まない税金が投入されていると思いますが

 

販売する野菜の単価からして、稼働や人件費にも、毎年莫大な予算が割り当てられていると予想出来ます

 

それが、1つの野菜品目だけの為にあるのです

 

 

 

2つ目は、『そこで行われている仕事も機械も、全て日本が作り出した成果』

 

サイズ別に分けること、袋詰めにすること、袋ごとの重さを揃えること、指定のパッケージと箱

 

わざわざ遠方まで運送する為に、収穫から店頭まで3~4日かかっても、それらを行うこと

 

昔の籠売りの八百屋さんや、海外のスーパーのようなレジでの量り売りにしたら、必要無い仕事の集合体です

 

自らルールを定め、その為に多額の税金を投じて仕組みや機械を作り、その機械の老朽化に頭を抱える

 

雇用や経済の捻出かと思いますが、わざわざ何故、これだけの無駄と遠回りを?しかも税金で

 

 

 

3つ目は、『機械のミスを人間が穴埋めする単純作業、肉体的にキツく現代人がやれない』

 

この多額の税金を投じて作った仕組みと機械で、ミスや失敗が数十秒単位で発生する為、それを補う人手が多数必要です

 

この単純作業の繰り返しが、現代人では耐えられないようで、働く人の主力は70代ですが、私の普段の作業と比べたら勿論軽い

 

肉体負荷と精神負荷は、畑作業や荒廃地管理に似ていて、作業を支えている年代も同じ

 

機械のミスが発生する度に、何重もの選別を乗り越えた野菜がグシャグシャに潰され、ビニールゴミも増える

 

でも、その高額機械のミスの穴埋め作業に、高額ではないが収入が発生する

 

 

 

 

 

 

 

ここでもらう収入も、回り回って税金から出ているだろうことは、想像付きますよね

 

 

食べ物作りでも、荒廃地管理においても、国の方針に沿うものにはしっかり税金が流れ、そうでないものには無し

 

そして自治体は、国の方針に沿わない仕事は止めて、沿う仕事をしなさいと、明確に誘導します

 

 

それに従わせる餌として、「お金」が使われています

 

 

 

 

 

 

 

このタイミングで、このような体験に導かれたことは、とても興味深いです

 

 

ただ、私たちが生活の軸を、国に従ってお金を得る為のものに移すことは無いので

 

1番遠い星の様子を体験しに行っている感覚です

 

 

 

自動車工場のような機械たちとベルトコンベアーの中は、工場見学や遊園地のような気分だし

 

今までの作業の手を少し休め、往復入れて11時間かけて6,000円弱を得る意味を、もうしばらく味わおうと思います

 

 

 

 

 

 

「お金」の価値感を上げることと競争社会はとても相性が良く、競争の成功事例は税金を流せば簡単に作れます

 

 

この、一見煌びやかで輝かしく見える「作られた成功」は、現代人の「欲」を「競争の煩悩」に変えました

 

 

 

「もっと欲しい」「もっと得たい」「もっと叶えたい」

 

 

 

 

これは、「お金」「地位や権力」だけでなく、「願望」「理想」といった精神の部分にも深く刻まれてしまった為

 

何かを得たり叶ったりした時に「嬉しい」と感じるのは一瞬で、すぐに「もっと」「次は」という煩悩が生まれます

 

 

 

結局、現代の「お金」「地位や権力」「願望」「理想」は、永遠に先を求め、満足することも心が豊かになることもありません

 

 

 

 

 

人間が持つ「欲」というのは、本来、「個」の何かを叶える為ではなく、家族・集落・地域・人類といった「族」の為にあった筈です

 

 

 

 

 

対象が「族」になっているかどうかは

 

 

『自分の望みや想像とは違うけれども』、今の身の周りのことが良いと感じているかどうか

 

 

という観点で、わかります

 


 

 

今の自分が「楽しい」と感じたり主張することは、それが無ければ「楽しくない」の裏返しの可能性があり

 

気付かぬ内に、「もっと欲しい」という「個」の煩悩に支配され、不満やストレスを溜めているかもしれません

 

 

「願いがまた1つ叶った」「理想にまた1歩近付いた」「夢が膨らむ」などには、要注意です

 

 

 

 

 

 

「族」の観点で見たら

 

 

『自分・子供・家族が、ずっと豊かに食べて行けるには、どうすればいいのだろう?』

 

 

という投げかけに対し

 

 

「自分にもっと多く」「自分を叶えたい」「自分や自分の家族が良ければいい」という発想は、生まれない筈です

 

 

 

 

 

まだ身体が動く内に、頭が変化を受け入れられなくなる前に

 

 

私たちのような人たちが、皆さん向けの活動を出来ている内に、手伝いや体験を試してみて下さい

 

 

 

 

 

 

 

何事も、「個」で考え行動するのではなく、「族」で捉えてみては、いかがですか?

 

 

 

現代社会の、巧妙に作られた誘導の仕組みが、見えて来るかもしれません

 

 

 

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