薔 薇
昨日、今日と朝から晴れて気持ちのよいお天気でした。
久し振りの青空で、いつも霞んでいた遠くの山も、よく見えます。
木々の緑も新緑から深々とした濃い力強い緑になってきました。
吹く風は爽やかで心地よく、散歩にはちょうど良い陽気です。
●薔薇アーチ
薔薇がそこかしこに咲いてきました。
遊歩道には小さな野ばらのような可愛らしい花が次々に咲いてきました。
でも、一番目引くのは、よくお手入れされているお宅の薔薇です。
フェンス上に形よくまとめられたアーチ状になっているさまは見事です。
あるいは家全体を覆うカーテンのように、いくつかの種類の薔薇が咲いてきて、これも綺麗です。少し近づくと、甘い良い香りがします。
昔は薔薇を育てているお宅は少なくて、近所で見掛けることはあまりありませんでした。
今ではみなさん自宅でさまざまな品種の薔薇を育てているので、植物園や薔薇園に行かなくても、近くで散歩しながら楽しめるのは嬉しいです。
薔薇は華やかで輝くような美しさに魅了されます。
色はピンク系が多いですが、白やオレンジ系、最近では紫系など多彩です。
同じ赤でも真紅やわずかにピンクがかった赤など、微妙に色合いが異なりそれぞれの美しさが楽しめます。
薔薇は消毒や剪定などに、お手入れが大変だと聞きます。秋薔薇が終わった晩秋頃、脚立に乗って剪定しているのを見掛けた事があります。こうした作業も高齢になると大変だとは思いますが、また来年も綺麗な花と出会えることを願っています。
●マグロの目利き
私たちが美味しいマグロを食べられるのは、それを見極める「目利き」の職人のおかげです。
静岡県焼津市のマグロ加工工場には、大西洋で獲れた大量のキハダマグロが運び込まれます。
品質ごとに4段階に分類するのは、この道40年の見原治さん。
尾っぽを切り、断面をみて鮮度や脂の質を見ながらランク分けしていきます。
断面には鮮度や脂の乗り具合だけでなく、身の締まりなど、味に関する情報が詰まっていて、わずかの差で味に大きな違いが出てきます。
ですが、こうした職人は10年ほど前から、だんだん集まらなくなって、後世に伝える人がいないという厳しい現実があります。
この工場で目利きが出来るのは一人だけ。職人の数は全盛期から半分以下にまで減っています。
その理由は、「目利き」は長年の経験と勘に培われるので、一人前になるには10年以上かかるからです。
これを打開するために開発されたのが、目利きを行うAI。
断面の画像と職人の判定結果を大量に学習して、画像だけで品質を判定します。その精度は90%以上。
AIと判断が分かれる時もありますが、優先するのは自分の判断です。
「触った感じの弾力性などは手でしか分からない。AIでは見つけられない」と見原さん。
まさに職人技です。
●画像診断
早期胃がんは90%以上が完治します。
その鍵を握るのが内視鏡です。数ミリ単位の緻密な操作など、高度な技術が求められ、一人前になるには10年以上かかります。
とくに時間がかかるのは早期胃がんを発見する技術で、専門医でも2割程度の見逃しがあり、医師の精神的負担になっています。
この春に胃がん発見をサポートするAIが導入されました。
医師が一生で出会う約3倍のデータを学習し、瞬時に疑いのある箇所を検出します。
その効果は、
①緊張感のなかで検査する医師が、より確信をもって診断出来ること
②見落としに気づき、診断にかかる時間が短くなること
③人手不足の現場で、経験が乏しい医師にとってはサポートとなる
当然、医師とAIで判断が分かれることもあります。
今の日本ではAIを使っても、見落としが起きた場合、使用したドクターの責任になる事が明記されている現状では、AIはあくまで「参考」と言います。
AIの進化は凄まじく、人間の領域を凌駕する勢いですが、最終的にAIの判断を見極めるのは、人間の経験や積み上げてきた知識だと強く感じました。