きっかけは、2年前のテレビ番組です。
「ザ! 世界仰天ニュース」という番組で、「シール恐怖症」、「シャチ恐怖症」、「嘔吐恐怖症」が紹介されていました。
正確な記憶ではありませんが、以下のような内容でした。
シール恐怖症
小さい頃に自分が窓ガラスに貼ったシール。それを剥がした時にベトベトして嫌悪感を感じた。それ以来シールが恐怖で、バナナについているシールすら見られなくなった。
電車の扉や窓ガラスに貼られているシールや、スーパ-の食品に貼られているシールですらダメ。
シャチ恐怖症
動物が好きで、特にシャチが大好きだった少女が、ある日、数千数万というシャチの群れに埋もれる夢を見たことがきっかけで、それ以来シャチが怖くなった。
高校生のとき、バイト先のおもちゃ屋さんでシャチ型の浮き輪をみたら恐怖で、バイトをやめてしまった。
嘔吐恐怖症
子供の頃、母が風邪で夜中に何度も嘔吐しているのを見て、母が死んでしまうかもしれないと不安になったことがきっかけで、「吐き気」が恐怖になった。
高所恐怖症や閉所恐怖症、パニック症などはよく耳にしますが、こんなにもさまざまな恐怖症があるのかと驚きました。
このようにある特定のモノに恐怖を抱くメカニズムはいまだ解明されておらず、脳の誤作用とされているそうです。
つまり、治療の方法がないということでしょう。
この番組を観たとき、
「えっ? でも、きっかけはわかっているんだよね? だったら、そのきっかけのときの感情(嫌悪感など)を取り除けば改善されるんじゃないの?」
と思ったのです。
だって、私がやっている「解放」は、まさにそれですから。
「感情を書き変える」という手法を使っていますが、要は原因となる感情を取り除いているのです。
「先端恐怖症」のときのように、きっかけの感情が「過去世」にある場合もありますが、
過去世であろうが、今世であろうが、書き変えは可能ですし、効果も同じです。
たとえば、以前、講座に通うのに、「特急や急行は乗れないので、各駅停車で通います」という生徒さんがいました。
理由を聞くと、「各駅停車ならいつでも降りられるから」と言うのです。
もしトイレに行きたくなったときに、急行(電車)や特急だとすぐに降りられないから不安だと。
そう思うようになったきっかけを見にいくと、小学生のとき、朝礼中にお漏らしをしたのが原因だと分りました。
このときの感情を書き変えると、不安はなくなり、急行や特急にも乗れるようになったのです。
今年1月にレイキ伝授にいらした方も、「人前では食べられない」という不安症を抱えていましたが、原因は今世でした。
父親が食事のマナーに厳しかったからです。
何かの出来事(=きっかけ)があって、
そのときに抱いた恐怖や嫌悪感がフリーズして
潜在意識に保管されている、
そして、同じモノを見たり、同じような状況になると、それが反応する。
ならば、フリーズしている感情を(書き変えて)取り除けばいい。
これが「解放」の原理です。
精神療法の一種である曝露療法(ばくろりょうほう)も原理は同じような気がします。
曝露療法とは、恐怖を抱いている物や状況に対して、少しずつ、繰り返し向き合わせ、慣らしていくことによって不安などを克服する方法です。
たとえば、高所恐怖症を治すために、高い場所に連れて行く。
徐々にその高さを上げていく。
そして、「ほら、平気でしょ? ね? 大丈夫だよ」と本人に刷り込んでいくのです。
つまり、本人の潜在意識にある「高い所はこわい」という感情(思い込み)を、「高い所は平気」に書き変えているのです。
(つづく)
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