Q&A4027 大動脈二尖弁の対応は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q これまでに以下を含む、たくさんの質問に答えて頂きました。ありがとうございます。

2023.10.20「Q&A3820 妊娠高血圧症候群の疑い

2023.4.11「Q&A3628 変則版2段階移植で双子!?

2022.11.8「Q&A3474 変則的2段階移植 その2

おかげさまで第二子を昨年11月に無事出産できました。管理入院からの36w4dでの帝王切開となりました。次女は生後5ヶ月で、大動脈二尖弁、大動脈弁狭窄症(mild)と診断されました。その為、今後も定期観察をしていくことになりました。

①大動脈二尖弁、大動脈弁狭窄症になることは受精卵の時点で決まっているのでしょうか。それとも子宮内で育っている時期の環境の影響でしょうか。
② 第二子妊娠後、子宮内に血溜まりができたため、バイアスピリンを途中で辞めて、止血剤を飲んでいました。これが次女の心臓疾患の原因になった可能性は考えられますか(止血剤を使ったことは流産防止のため必要なことだったと思っています)。
③産院から専門病院宛に紹介状を書くと言われています。専門病院は自分で探すのもありと言われているのですが、何を基準に選ぶのが良いと思われますか。循環器専門医がいるところ等アドバイスがありましたら、お願い致します(専門医にも種類がたくさんあり過ぎて、何の専門医を探せば良いのかさっぱりわかりません)。

 

A 

①心臓の先天異常で最も多いのが「大動脈二尖弁」です。大動脈二尖弁は家系で遺伝する傾向があるため、近親者の心エコー検査をすることで、遺伝的なものか否かを明らかにすることができます。遺伝的なものであれば、初めから決まっていることになりますが、そうでなければ突然変異です。大動脈弁が二尖弁になっていると、大動脈弁が正常に開かない「大動脈弁狭窄症」になります。
② その可能性については、まず考えられません。
③小児心臓外科を取り扱っている病院は多くはありませんので、その中から通院しやすい病院を選ぶのが良いでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。