Q 現在、リプロ大阪通院中です。
昨今、妊活に関しいろいろな情報発信をされている方々が多くおられます。その中で、「妊娠するためにはまず良い胚を得る必要がある。良い胚を得るために、卵子/精子のミトコンドリア量を増やす必要がある。そのためには、朝ごはんを食べない方がよい(所謂、16時間ダイエット)」という趣旨の情報を目にする機会が何度かございました。糖質制限や地中海食が有効、というのは本ブログでも勉強させていただいているところですが、先生のご見解をお伺いできれば幸いです。
①良い胚を得るために、卵子/精子のミトコンドリア量を増やす必要がある。
②(そのためには)朝ごはんを食べない方がよい。
という情報は、正しい(的を射ている)のでしょうか。
③正誤はどうあれ、妊活の食事としてどのような形態が望ましいのでしょうか。
A これまでの研究から、「ミトコンドリアDNA含有量の増加は胚の状態の低下につながる」「ミトコンドリアDNA含有量が高いものは着床しない」「老化卵子にミトコンドリアを注入しても老化はレスキューできない」ことが判明しています。したがって、大前提である①が間違いであり、②の結論には辿り着きません。③妊活の食事については、私が監修した書籍を参考にしてください(「この1冊であんしん 初めての妊活事典」「授かるための2人の生活術」)。
下記の記事を参照してください。
2019.1.28「AUGMENT療法:ランダム化試験」
2018.3.3「ミトコンドリアDNA含有率と胚の関係」
2016.10.12「老化卵子モデルでのミトコンドリア移植の効果は?」
2016.4.18「Q&A1064 卵子のミトコンドリアについて」
なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。