嬉しい報告 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

嬉しい報告にはいろいろあります。
質問コーナーのヒントを参考にしていただき、突破口がみつかるケースが多いように思います。

1 2014.9.24「Q&A457 チョコレート嚢胞、前立腺炎」の質問に答えて頂いたものです。
何と!先生に答えて頂いたその日に妊娠が発覚しました。
自然周期2回の後にすぐに人工授精にうつりました(保守的な病院だったので、前立腺炎が完治しなければ人工授精は出来ないと頑なに言われましたが、男性不妊の病院の先生にオッケーをもらい、それを伝え何とか人工授精をして貰えました)。そして、その時の人工授精で妊娠しました。
病気をするまでは、子どもなんてすぐに出来ると思っていたのですが、妊娠のメカニズムを知れば知るほど、奇跡なんだなーと感じ、お腹の中の小さな命が心から愛おしいです。
チョコレート嚢胞の手術をする前から先生のBlogに出会えていたので、本当に良かったと思います。沢山の知識を分けて下さり本当にありがとうございました。お忙しい毎日でしょうが、お身体に気を付けて頑張って下さい。これからも引き続きBlogを拝読させて頂きます。

2 2014.3.24「Q&A291 39歳、 第2子不妊、良好胚盤胞(5AA~4BB)累計8個移植」の質問に答えて頂いたり、何度かプロテインS活性低下について質問させていただいた、現在40歳のものです。
先生に頂きましたアドバイスを活かして、8回の体外受精を経て、現在妊娠20週まできております。妊娠できた周期は、ホルモン補充周期で初めて2段階移植にトライし、移植後からバイアスピリンとヘパリン注射を始めました。プロテインS活性は、非妊娠時に46%、妊娠3週5日で57%、プロテイン抗原量53%です。
ヘパリン注射に関しては、不妊クリニックの主治医の見解は、私がやりたいのであればどうぞ、というスタンスだったので、思い切ってお願いしました。また、分娩施設を予約するに当たっては、いくつかの総合病院を受診して、これまでの検査結果を見ていただきながら、ヘパリン注射の継続の可否を相談したところ、医師によって、かなり意見が分かれました。まったく必要がないというご意見もあり、すごく悩みましたが、後で何かあってから後悔をしたくないと思い、私が希望すればヘパリン注射を継続できる大学病院を選択しました。
今回は、バイアスピリンは31週まで、ヘパリン注射は36週6日まで、継続する予定です。経過は順調で、週数通りの発育をしてくれているようです。
先生のブログを拝読しながら、私は着床の窓が一般的な日数よりズレている気がしていまして、2段階移植は、そのズレがあっても着床する可能性を増やしてくれたのではないかと思っています(今まで、SEET法は必ずしていたのですが、まったく結果が出なかったので)。まだ出産までは折り返し地点ですが、また経過や結果についてお知らせできればと思っております。
毎日2回の注射は面倒ですが、コツもわかりましたし、何より心の安定になっています。まず妊娠という関門を突破できましたのも、松林先生のブログで勉強させていただき、さまざまな方法にトライすることができたからだと思います。ありがとうございます。

プロテインSについては、下記の記事を参照してください。
2013.8.16「☆プロテインS活性低下」
2013.9.27「Q&A92 プロテインS活性低下」
2013.10.31「Q&A127 プロテインS活性低下」
2013.11.7「☆亜鉛と不育とプロテインS その1」
2013.11.11「☆亜鉛と不育とプロテインS その2」
2013.11.11「☆亜鉛と不育とプロテインS その3(Q&A回答)」
2013.11.17「☆プロテインSの測定法について」
2014.1.3「Q&A205 12因子 46%、プロテインS活性 43%」
2014.1.13「Q&A213 29歳、流産2回、相互転座、プロテインS活性低下」
2014.10.6「Q&A472 プロテインS活性低下」

質問コーナーは、回答まで現在約2ヶ月待ちですが、遠方の方は是非ともご利用ください。
また、お急ぎの方は、クリニックのセカンドオピニオン外来を受診してください。