以下、ギルバート・オサリバンの来日公演の感想を書いています。来日ツアー中はネタバレしないよう限定公開にさせてもらいます。ネタバレを読みたくない方はご注意くださいね。

(来日公演の全てが終了しましたので、限定日記を公開します)







もう一週間が経とうとしています。前の日記に書いた通り、コンサートの一曲目に間に合わないという失態をやらかしたのですが、
2025年11月1日(土)かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール(長い名前)にて行われた、ギルバート・オサリバンの来日コンサートの初日を観てきました。
モーツァルトホールの前にはモーツァルト像(コンサート終演後に撮影)

入り口で自撮り(コンサート終演後に撮影)

前述の日記の通り、会場に遅れて着いたため、一曲目はドアの外で聴きましたが、二曲目が始まるタイミングで同時に入場。暗闇の中、ステージのスポットライトの中に二人、ぽつんといました。

遠目でもシルエットですぐ判る、あの、鳥の巣みたいな頭。オサリバンだ。ルックスが変わらないのはあの毛量のせいだ。なんであんなにフワフワに髪を保てるんだろう。

この日のコンサートは2部構成。以下、セットリストと覚え書き。思い出したら追記します。


【一部】

01 「The same the whole world over」
近年の定番オープニングナンバーだそうです。この日は扉の外で聴いた曲。ああ残念。2018年のアルバム『Gilbert O’Sullivan』収録曲。

02 「Let bygones be bygones」
陽気なリズムの軽い曲。2022年のアルバム『Driven』から。この辺りの新しめの曲は正直、コンサートで聴いてタイトルがパッと浮かばない。でもこうやってコンサートのセトリに並ぶと特別な一曲になります。

《コニチワー、トーキョー》の挨拶から、英語で普通にMCをするオサリバン。こんなに喋るんだ、って思うほど、日本の客に英語でペラペラ喋ります。何言ってるかよくわかんないけど、雰囲気は伝わる。端々の単語で、日本(カツシカ)に来れて嬉しい、とか言ってたと伺われます。多分。

03 「Nothing Rhymed」
1stアルバム『Himself』(1970)から、ギルバート・オサリバン名義の記念すべきデビュー曲。オサリバンの人気曲四天王(僕が勝手にそう呼んでます)のうちの一曲。いつだってセピア色の風景が浮かぶ曲。。2024年のセルフカバーアルバム『Songbook』のアレンジで、ギタリストのビル・シャンリーがサビでコーラスを入れてました

04 「No head for figures but yours」
ポップなナンバー。これも2018年のアルバム『Gilbert O’Sullivan』から。帰りの電車の道中はずっと『Gilbert O’Sullivan』を聴いて帰りました。こんな風にコンサートで聴いて特別な曲となるのです。

05 「Miss my love today」
哀しい旋律のバラード。大好き。ああ、32年前も名古屋でこの歌を聴けたっけ。ローランドの電子ピアノのループ音源から流れるバスドラムの音で始まり、打ち込みのシンセサイザーのフレーズが冴え冴えと響き寄せる上を、あたかもビルのギターソロが縫うようにサーフィンしてゆく、たった二人なのに重厚なサウンドを披露。1977年のアルバム『Southpaw』収録曲。『Southpaw』ってアルバムが僕は大好きで思い入れ強いです。


《次の曲は『Eevery Song Has Its Play(1995)』から。この作品がインタレスティングなのは、一人のミュージシャンのストーリーを、つまり僕(イッツミー、と自分を指差す)のことを描いた作品なんだ。》
って感じのことをおそらく言ってた。
06 「Dear Dream」
オサリバンの自伝ミュージカルのサントラ『Eevery Song Has Its Play(1995)』から。この歌も32年前にやってくれましたっけ。まだ『Eevery Song Has Its Play』が出る2年前のことで、当時はただただ、レアな曲を演奏するんだな、と驚きました。

07 「No Way」
アルバム『Latin ala G!』(2015)から。このアルバムは近年の新作では一番聴き込みが足りてなくて、ちゃんと聴いておこう、と事前にたまたま予習してあったのです。おかげでこの歌はすぐ分かった。アップテンポな曲に客席が控えめに手拍子。

08 「Ooh-Wakka-Doo-Wakka-Day」
うわー、好き。1972年のシングル曲です。これは聴くだけで楽しくなる。オサリバンはピアノを弾かず、ビルの軽快なウクレレをバックに歌唱。ウクレレのリズムがご機嫌で手拍子が前の曲より多く、ビルもそれに応えるように激しいウクレレソロをプレイして、大いに盛り上がり、興奮しました。


《来生たかお(タカオ・カスーギと発音)が来てるんだ。彼は偉大なミュージシャンだよ》
ってなことを英語でゴニャゴニャ仰ってました。この日はどうやら来生たかお夫妻が客席にいらしてたらしい。どこら辺の席にいたのかしら。ぜひ会いたかった。

09 「A kiss is a kiss」
目下のところ一番新しい曲。2024年のセルフカバーアルバム『Songbook』収録曲のうちの唯一の新曲。新曲を聴けるってのは嬉しいですね。《偉大なミュージシャンに捧げるよ》ってなことを歌う前に言ったように聞こえたけど、来生たかおに向けて歌ったのかしら。

10 「Take Love」
アルバム『Driven』(2022)から。元気の良い歌ですが、新しい歌は客席のノリがおとなしい?


《次の歌のインタレスティングな点は、マネージャーだったゴードン・ミルズのベイビーとデュエットしたんだ》。
察しの良いお客さんからクレアだな、と拍手が起こります。もちろんこの歌。
11 「Clair」
イギリスのシングルチャート1位(全米2位)。数あるオサリバンの曲の中でも1、2の人気を争う代表曲。この日一番の拍手喝采でした。


演奏を終えて、二人で並んでお辞儀をして退場。15分休憩のアナウンスが流れ、客電が着きました。

休憩の際にロビーで販売してる物販をお求めください、と言ってたので、行ってみたら、物販は既にほとんど売り切れでした。なんだよー、と思ってトイレに行けば大混雑。いいや、終演まで持つでしょうと何もせず席に戻りました。

まもなく開演します、のアナウンス、そして暗転。まずビルが定位置につき、少ししてオサリバン再登場。拍手。


【二部】

12 「I don't love you but I think I like you」
いきなりアップテンポで盛り上げる。1975年のシングル曲。聴けて嬉しいコレ好き。さすが70年代のナンバーは客席の温度がぜんぜん違う。シンプルな歌詞とメロディなのにとにかくキャッチーで楽しい。一緒につい歌っちゃいます。

13 「Why, oh why, oh why」
しっとりと、聴き入ってしまいました。これはシングルカットされてましたっけ。ああ、オサリバンのコンサートに来てるんだと実感する、オサリバンの魅力満載の美曲。

14 「Happiness is me and you」
歌い出しを聴くだけでトロけてしまいそう。まるでスティングの「シェイプ・オブ・マイ・ハート」かと紛うほどスパニッシュなビルのギターをバックに歌う、これもセルフカバーアルバム『Songbook』のアレンジですが、個人的にはピアノで聴きたかった。近年で僕が一番気に入ってるオサリバン曲。

15 「Ooh Baby」
まさか!この歌を演ってくれたのがこの日一番驚いた。オサリバンのベストアルバムには必ず入るシングル曲ですが、ライブで歌ってるのを聴いたことない。『I'm a Writer, Not a Fighter』(1973)からのナンバー。以前にインタビューで《ブラックミュージックのチャートに白人のナンバーがランクインするのは当時は珍しかった》とオサリバンの言。《ウーベイビー》の繰り返しフレーズが多すぎだね、とインタビューに応えてたのを読んでたから、あまり気に入ってないののかしら、と思ってたら、なんとこの日はリフレインの歌詞を所々別のフレーズに変えて歌ってました。今だったらこう歌う、この方がいいだろ?と言わんばかりに。こういう試みをした曲こそセルフカバーアルバムに入れて欲しかったですね。

16 「No Matter How I Try」
来生たかおがオサリバンに惚れ込むきっかけになった曲としても有名。アルバム『Songbook』収録曲ですから、演ってくれて当然とも思うし、客席の来生たかおに向けて歌ったのだろうな、とも想像してしまう。この弾むリズムも正にオサリバン節。これも『Songbook』のアレンジで。

17 「Who Was It?」
18 Out of question
人気アルバム『Back To Front』(1972)より二連発。客席の空気がもう、この辺の曲だと《待ってました!》って声が聞こえてきそうな感じ。


《コマーシャルや映画で僕の歌を使ってもらえて、知ってもらえるのはありがたいことだ》
と、おそらくそんな感じのことを言って、歌い出したのが
19 「Tomorrow Today」
日本ではドラマ「あの頃の僕を探して」の主題歌に起用されたことでも有名です。ドラマは全く観てなかったけど、オサリバンの曲を使うなんてやるな、と思ってました。アルバム『Southpaw』(1977)収録曲。オサリバン、シレッと歌ってたけど、歌詞の前後の順番を大胆に間違えて、歌い終えてビルに笑われてました。でも、当然ながら僕も大好きな歌です。

20 「What's in a kiss」
ここからは怒涛の終盤。邦題「そよ風にキッス」。ファンの人気が高い一曲で、アルバム『Off Centr』(1981)収録曲。アレンジはこれも『Songbook』バージョン。

21 「Alone Again (Naturally)」
イントロから沸き起こる拍手。1972年のシングルで全米1位獲得したオサリバンの代表曲。これを聴くために来た、ってファンも多いでしょうね。間奏のビルのギターはCDで聴くよりパワフルに聴こえました。


大きな拍手の中、二人は立ち上がり並んで一礼。引っ込むのかと思いきやすぐ座って、演奏が始まりました。

22 「Matrimony」
軽快なリズムに合わせ、今日一の大きな手拍子。アルバム『Himself』(1970)の収録曲で、海外でのオサリバン人気の火付けとなった多幸感溢れるナンバーです。

23 「Get Down」
「Matrimony」の勢いそのまま、間髪入れず「Get Down」投入。オサリバンコンサート終盤での必勝パターン。もう昔のようにピアノの上に乗ったりしないけど、大盛り上がりでした。

ひょっとしてアンコールあるかも、と手拍子が起こりましたが、すぐに、〜以上で本日の公演は全て終了しました〜のアナウンス。終わっちゃった。


写真はオサリバンのフェイスブックより拝借。僕も写ってます。
口笛と拍手と歓声の中、スタンディングオベーション。深々とお辞儀する二人。

この赤シャツ黒マスクが僕です↓
一部と二部で45分ずつ、計1時間半、全23曲。楽しいコンサートでした。

途中にオサリバンとビルで曲のキーが合わず、笑って最初からやり直したり、次の曲はコレで良かった?とステージ上で唐突に打ち合わせをしたり、微笑ましいシーンがありました。

あと、英語はよくわかんないけど、曲紹介でやたらとインタレスティングと言ってた。《興味深い》って意味だけど、あまりにも《ネクストソングはインタレスティングで〜》と言うもので、おそらくは、次の曲の注目ポイントは〜って意味かと思いました。違うのかな。

ホール内はこんな感じ。天井の高い、キレイなホールでした。

広い舞台の上は、
余計なもの何もない、シンプル極まるセットでした。
ギルバート・オサリバンコンサート。
2025年11月1日かつしかシンフォニーヒルズ・モーツァルトホール

【一部】
01 The same the whole world over
02 Let bygones be bygones
03 Nothing Rhymed
04 No head for figures but yours
05 Miss my love today
06 Dear Dream
07 No Way
08 Ooh-Wakka-Doo-Wakka-Day
09 A kiss is a kiss
10 Take Love
11 Clair
【二部】
12 I don't love you but I think I like you
13 Why, oh why, oh why
14 Happiness is me and you
15 Ooh Baby
16 No Matter How I Try
17 Who Was It
18 Out of question
19 Tomorrow Today
20 What's in a kiss
21 Alone Again (Naturally)
22 Matrimony
23 Get Down

会場近くのラーメン屋さんで、打ち上げの早めの夕飯。

↑オサリバンのフェイスブックより拝借。来生たかお夫妻とオサリバン夫妻。

オサリバンて、長いツアーには家族を連れて行くのですね。フェイスブックには娘さんとの写真も載せてます。ツアーの旅先で羽目を外すミュージシャンって話に聞くけど、オサリバンは絶対なさそう。家族を置いて一人だけで家を空けるって考えがないのでしょうね。

家族思いで仲が良いイメージに加えて、ここは家族みんながギルバート・オサリバンというミュージシャンをサポートするクルーの一員、という意識がある気がします。

来生たかおを日本のオサリバン、と呼ぶ人もいますが、僕は別だと思います。確かにオサリバンっぽい曲もあるけど、オサリバンの音楽を身体にくぐらせて濾過したら、来生たかおという才能が花開いた、という印象。僕は来生たかおのメロディと声のファンで、どちらもそれぞれ魅力があって好きです。





マシス
ギルバート・オサリバンの来日公演の初日、東京へ行って来ました。
せっかくの東京なので、少し早めに来て、渋谷のタワレコに寄ってきたのです。

久しぶりの渋谷は、外に出たらもうぜんぜん覚えのない建物ばかり。真っすぐタワレコに行くだけなのに迷いました。友部正人の歌じゃないけど、

知らない街になったねー渋谷ぁー(「銀座線を探して」友部正人)

って、歌詞が頭をよぎった。
ハチ公像が見つかれば安心。

タワレコ散策。非常に楽しい時間でした。

コンサートは15時開演で、かつしかシンフォニーヒルズまでは電車で四十分、と出たので、13時50分に駅にもどると、なんと電車の運行が遅延してるとのこと。慌てて一番早い乗り換えルートを検索。

ええ、ノンキに渋谷で遊んでた自分がイケナイ。日暮里で乗り換えの場所が分からず、乗りたい電車に目の前で出られたのも痛かった。目的地の青砥駅に到着したのが14時58分。そこから会場まで約500メートル、走りました。走って走って、ようやく着いたかつしかシンフォニーヒルズ。すでに音が聴こえてる。スタッフの方が

《この曲が終わったら席にご案内します》

ようやく席に着いてホッとしたけど、一曲目を聴きそびれた(一曲目だけと信じたい)。一曲目は何だったのだろう。ああ、悔しい。ちなみに二曲目も、聴いてて全くタイトルが浮かばなかった。僕が無知なだけかもしれないですが、すごく攻めたセットリストじゃん。やるなオサリバン、と思った。三曲目はデビュー曲で流石に分かったけど、四曲目がこれまたわかんない。なら、新しめの曲か。

初日に行かれた方で、一曲目、二曲目、四曲目のタイトル、もし誰か分かる人がいたら教えて下さると嬉しいです。他の曲は僭越ながらなんとか分かりました。自分でも思い出そうと頑張りますが、心から知りたいです。
(タイトル、判明しました!ネットにアップしてくださった方ありがとう!)


まだツアー初日なので、詳しい感想は後日、公開限定日記で書きます。オサリバンの生歌を聴けて、ホント、蕩けそうな時間を堪能しました。詳しい感想は落ち着いてから書きます。

追記↓

↑ツアー中は限定公開とさせていただきます。ツアー終了後に限定解除します。


かつしかシンフォニーヒルズの入り口の銅像。
帰り道で撮影。

こちらも帰り道で撮影。

夕飯。

とりあえず、無事に帰宅しまして、家で日記を書いてます。足に湿布貼って寝ます。


マシス
今週は夜勤ですが、この週末には個人的なご褒美が待っております。東京に行ってきます。
ギルバート・オサリバンの来日公演です。洋楽最推しに会える歓びに震えてます。

オサリバンのコンサートは1993年の名古屋公演以来で、なんと32年ぶり。推しだなんて言いながら、ずいぶん間が空いてしまってました。実は2020年に来日公演のチケットを持ってましたが、コロナの猛威で公演中止になって払い戻しに。オサリバン現在78歳。よくぞ再び来てくれました。

今回は二年ぶりの来日公演で、オサリバンはマメに日本に来てくれるので、貴重、というほど珍しくは感じない。もちろんファンとしてはありがたいです。僕は32年ぶりですけどね。バンドなしのビル・シャンリーと二人だけのツアーは、音や迫力では物足りないかもしれないけど、今回はオサリバンに会っておきたいと思った。

2020年の払い戻しチケットの雪辱をはたすためでもあります。が、

あちこちの大物ベテランミュージシャンがフェアウエル・ツアーをやり始めてます。元気に来日してくれるのは当たり前と思っちゃいけません。好きなミュージシャンに会えるうちに会いに行くのです。

今年の5月にチケットを取って、それと同じ頃にオサリバンをいろいろ検索していたら、オサリバンのアーティスト本がある、ということを知りました。
『Gilbertmania(ギルバートマニア)』2022年発行とあります。こんな本が出てたんだー、と思って注文しようとしたら、一般の通販サイトや書店に流通していない。それもそのはず、なんとこの本、オサリバン作品のライナーノート執筆や歌詞の対訳をされてる平見勇雄さんという方が自費出版で作った本だそうで。いわば同人誌なのです。

編集も執筆も校正もすべての作業を平見さんが一人でやった、個人の情熱の結晶です。料金を振り込んだら、届きましたよ。
全258ページ。写真もいっぱい。内容が濃すぎる。とにかく文字が細かくて、多い。情報がとても多くて読み切れない。一人で何万文字書いたのか。凄いエネルギーです。
本書の執筆の動機に、とにかくギルバートオサリバンを多くの人に知ってもらいたい、ギルバートオサリバンのアーティスト本がこれまで作られなかったのが不思議で、このような素晴らしいミュージシャンが世間で過小評価されすぎている、と平見さんは書かれてます。

オサリバンの奥さまから《彼は日本のオサリバン研究家よ》、と紹介されるほど、オサリバン本人や御家族にも覚えられてる平見さん、御本人は、研究家なんてまだまだ、そんなおこがましい、ただのファンです、と本書で書かれてます。ただ、本書の内容のマニアックさを読むと、研究者の名はふさわしい気がしました。
↑中でも、「アローン・アゲイン」の歌詞の誤訳に対して、本の冒頭で7ページみっちり使って日本のレコード会社の誤訳対応の拙さへの不満をぶちまけてらっしゃる。

実際に「問い合わせ」という名目でクレームを入れてるらしい。御本人が対訳をされていて、正しい意味が分かるゆえの、過去の誤訳をまんま転載し続けるレコード会社の対応への怒り、苛立ちを、なかなか強い言い回しでドカンと綴ってる。冒頭だけでなく本書のあちこちで誤訳批判して、結びの挨拶でも怒ってる。忖度なし、この内容は同人誌ならではですね。

正直、クレームの文章って、読む側としたらあまり快く読めないのです。それは誰の文章でも、どこのコラムでもネットの呟きでも、他人が怒ってる様子なんて僕は見たくない。これはオサリバンを音楽を愛するゆえの文句だとは重々承知ですけども、読んでいて筆者の不満むき出し内容は、ああー個人誌なんだなー、と少し熱が冷めます。

あと、曲やアルバムの紹介が、僕の求める音楽レビューには少し物足りなかった。各アルバム毎の章はあるのに、うーん、そういうことを聞きたいんじゃないんだよな、という印象。もちろん知られざるエピソードはたっぷりで豆知識としては面白いのだけど、アルバムそのものの魅力を伝えようとして欲しかった。個人の思い入れが暴走してる熱い感想でもいい、この曲ちょっと聴いてみたいぞ、って思わせてくれる文章が少ない感じでした。

でも、総じてたいへん濃い内容で、オサリバンファンとしては大満足の本です。エライものが手に入った。東京行きの電車で読んでいきたいくらいですが、大きくて嵩張るので、別の本を読みながら行ってきます。


オサリバンの人気曲はバラードが多くて、ともすれば甘ったるいとか軟弱と思われがちですが、ギルバート・オサリバンはポップスの人、というイメージもさながら、僕はオサリバンはブリティッシュ・ロックだと思ってます。オサリバンの曲って転調の嵐、歌詞は言葉遊びと皮肉てんこ盛りで、バラードでも聴いていてやたらエモい。3分間の曲でもプログレに匹敵することやってるようなもので、このエモさはザ・フーのナンバーの醸し出すエモさに全く負けてないと僕は思う。バラードの可愛らしさで気分がブチ上がるなんてオサリバンだけです。


とにかく今週末、楽しみにしていたギルバート・オサリバン公演、楽しんできます。声の調子とか、若い頃よりパワーダウンしてないか、「アローン・アゲイン」「クレア」とか、人気曲だけをタラタラ歌ってアー、オサリバンを観れたね、って終わるのは心配。けど、そういうことじゃなくて、大好きなギルバート・オサリバンを7列の席で聴かせてもらう、そのことを噛み締めてきます。絶対に思ってもみないレアな曲もやってくれるはず。


↓今僕がなんとなくライブで聴きたい曲

「Our Own Baby」レア・トラックスに入ってるナンバー。これほどチャーミングな曲が他にあるでしょうか。これ大好き。


「Take Love」2022年のアルバムから。3年前のオサリバンは75歳でこんな元気な曲を出してくれてました。

もちろんバラードも聴きたい↓

「IF YOU EVER」

「Can't Get  Enough Of You」



 

 


 


 


第199回フリーダムフォーク集会 

 【日時】2025年11月15日(土) 19時半開演 
 【場所】ライブカフェ mamselle 袋井市堀越1802-1 
TEL 0538-42-6440 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
 【料金】music charge 500円 
【出演】 一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 
・えみり(初参加)
・ケイヤ
・Autumn Papa
・砂風金

 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分



マシス


雨のそぼ降る週末、土曜日曜とそれぞれ、美術館と映画館に行って来ました。どちらも楽しみにしていて、ここしか観に行けない、というタイミングだったので、行けて良かった。
土曜日に行ったのは秋野不矩美術館。近年よく訪れてます。雰囲気が良くて個人的にとても好きな場所です。
一人でも観に来るつもりでしたが、誘ったら連れ合いと娘も付いてきてくれて、三人で来れました。

【風景のまなざし】と題した特別展。9月から展示されてたのですが、終了前に間に合って良かった。僕は昔から東山魁夷の絵が好きで、連れ合いが《東山魁夷(の絵)が秋野不矩美術館に来るよ》と教えてくれて、行けるタイミングを見計らってたのです。


この日に観れた魁夷の絵は、《Ⅰ 季節を描く》の間に置かれた「樹氷」(1996)、そして《Ⅳ 時を描く》の間の「暁雲」(1977)(チケットの写真の絵)の2点です。もっともっと観れたら良かったかったけど、2点でもありがたい。どちらも初めて実物を観ることが出来ました。

「樹氷」は1996年の作品でずいぶんポップな雰囲気の絵。「暁雲」は正にこれぞ魁夷という絵で、近くで観れてウォーってなった。淡い雲のグラデーションの筆の跡とか、凝視しちゃって溜め息が出ました。

魁夷の絵が目当ての来場でしたが、この日は小嶋悠司の「穢土」(1992)に圧倒されました。これ、なに?!って感じ。ちょっと怖いくらいの迫力で、思わずずっと観てしまう。ひょっとして有名な作品かもしれませんが、僕は初めて観た。

第一展示場の奥の部屋は、床に座って鑑賞できるので(床に座ってぜひ、と書いてある)、「穢土」を前にして床にペタンと座って、ボーっと観てしまいました。いつまでも観ちゃう。で、座ったまま振り返ると、秋野不矩の「ガンガー」(1999)と「雨雲」(1991)が壁一面に大迫力で並んでてヤバかったです。こう書いていて、もう一度観たくなってる。

連れ合いも娘もそれぞれに、あの絵が良かった、と喋っていて、楽しんでくれたなら良かったです。
帰り道。小高い丘の上に見える美術館の外観がジブリっぽくて可愛いです。風景のまなざし特別展は11月9日までだそうで、もうあまり日が無いですけど、気になった方はぜひ秋野不矩美術館を訪れてみてくださいね。

美術館をあとにして、そのまま二俣の町を散策。二俣って面白そうなお店が多くて、歩いていて楽しいです。
ジェラート屋さんでお茶代わりにアイスをイートインしてきました。オーガニックな食材の美味しいアイスでした。

一夜明けて日曜日、この日は一人で浜松へ。シネマイーラで映画「レッド・ツェッペリン:ビカミング」を観て来ました。
今、結構話題の映画で、レッド・ツェッペリンの映像を映画館で大音量で観たら絶対に楽しそう、と思って、こちらも機会を伺っていて、無事に観ることが出来て良かった。
チケット販売開始は上映20分前より、とあったので、余裕をもって30分前に行ってみたら、すでに人がいっぱい入場待ちしてました。
予定時間よりぜんぜん早いのに、レッド・ツェッペリンですねーこちらでーす、と受け付けのお姉さんが普通に発券してくれた。パンフレットは売り切れでした。この後も人がどんどん来て、レッド・ツェッペリン人気をまざまざと感じました。

僕はハードロックって音楽はほとんど聴いてこなくて、ツェッペリンに関してもCDは数枚持ってるけど、ほぼ門前外の小僧。この映画はツェッペリンのデビュー前のエピソードからブレイクするまでを描いたドキュメンタリーで、初心者にも分かり易くありがたい内容でした。でも途中フワッと寝ちゃって勿体なかった。最初のアメリカツアー辺りからはギンギンでしたけど、序盤の一部のシーンは眠くてうろ覚え。パッケージ化されたら見返そう。

期待していたライブシーンは期待通り、とても格好良かったです。これ、本当に四人だけでこの音が鳴らせるって、とんでもないな。「ランブル・オン」の間奏とか、こんなことやってたんだ、って映像で観れて、圧巻でした。

レッド・ツェッペリンをさあデカい音で聴くぞ、って音を浴びるのは痛快な気分ですね。一曲まるまる演奏するライブシーンが少なくて、ドキュメンタリーだから仕方ないのですけど、個人的にはちょっとそこは残念でしたけど、この迫力は映画館で観れて良かったなと思いました。

全く予備知識なしで映画を観たもので、よし、セカンドアルバムが出た、さあここから快進撃だ、と思ったらエンドロールが流れてきて、えーここで終わり?って思いました。だからビカミングなのか。これはぜひ続きを作って欲しいですね。なんか作りそうな気がするな。

レッド・ツェッペリン:ビカミング、シネマイーラでの上映は11月6日(木)までだそうです。こちらも気になった方はぜひ訪れてみてくださいね。


以前も日記で書きましたが、絵画や映画鑑賞は僕の中で老後の趣味としてリストアップしてあったものです。音楽以外にも時間が出来たら、と思ってですが、少しずつそこに割く時間を増やしていけたらと思ってます。


来月のフリーダムフォーク集会は11月15日(土)開催予定です。
第199回フリーダムフォーク集会 
 【日時】2025年11月15日(土) 19時半開演 
 【場所】ライブカフェ mamselle 袋井市堀越1802-1 
TEL 0538-42-6440 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
 【料金】music charge 500円 
【出演】 一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 
・えみり(初参加)
・ケイヤ
・Autumn Papa
・砂風金

 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分


一次会の皆さんよろしくお願いします。二次会の飛び入りコーナーもどしどし参加お待ちしております。


ここ数日の寒さに毛布を出してきました。先週まではタオルケット一枚で寝てたのに、急に寒くなりましたね。衣替えをどこかでやらないと。


月曜日の今日の外は日差しが眩しく、よく晴れてます。夜勤なので寝て備えます。


マシス
ご近所さんなので、ちょくちょく寄らせていただいている東山ガレージ。昨夜2025年10月18日(土)はSSW中西こでんの描いた絵の展示会【こでん展】最終日ライブイベントを観てきました。


月曜日にチラッと寄せてもらったのですが、画伯の演奏もあるという最終日はぜひ観てみたいと思い、再訪です。
ところ狭しと貼られた作品たち。先日は気付かなかったけど、R指定な絵(!)はカウンター下に貼られてた。これは見逃す人もいたでしょう。ホントにヤバいのは家に置いてきた、と画伯は仰るけど、とてもアップで写真は撮れない。

天井から吊るしてあったり、スピーカー横に隠れてたり、子供が悪戯書きを描き散らしたように楽しい。これらに作品名とかを付けちゃ、かえって楽しさを削ぐような、無記名の絵の愛らしさが一杯。
個展、というと有名画家のそれのように大層に聞こえますけど、楽しんで描いてたらこんなに貯まってた、という展示の仕方が敷居を下げてくれていて、観てるうちに、子供の頃に誰もが一度はやったお絵描きをちょっと自分も、と描きたくなった人もいたんじゃないかしら。僕も描きたくなりましたもの。

中西画伯とタカラショウ君。
タカラショウ君も写真も撮るSSW。一点一点作品への感想を熱く丁寧に画伯に語ってました。

だあこえたかぼうきまっち、の、たかぼうさんがお客さまにいらして、先日はありがとうございました、とご挨拶しました。自分も描いてみたいと思うけど、(やる気)スイッチが入らない、と笑ってました。


定刻18時、東山ガレージ管理人【ハルノオト】より演奏スタート。
中西こでんの「ぶよ」がとにかく衝撃的だった、とハルノオトさん。
こでん展の磁場効果か、黒ノオト(黒いハルノオト)!と声がかかるほど、ハルノオトの尖った歌が際立って響きました。いつも以上にアグレッシブな歌唱。加えてギターのなんて良い音か。至近距離で腹に響くギターが心地良かった。

二番手は豊橋から【好(こう)】さん。
電子ピアノの効果音から、ストリングス、ウィンドチャイム、バスドラム、ピアノと目の前で一つ一つフレーズを重ね、地球が生まれるのかしら、ってほどのオープニングをサラッと繰り出してビックリ。
歌う時はキャロルキングで間奏で小室哲哉になる?ような、ループのパフォーマンスも大した芸ですけど、それで組み立てられた音世界がチャーミーで心地良かったです。

この場所に来たら、内省的な歌を歌いたくなりました、と、事前に用意された曲を急遽変更。ピアノの弾き語りで歌われた自称“暗い歌”は、シンプルだからこそ歌声の良さが際立って、これぞライブ、と個人的に思いました。


三番手は画伯【中西こでん】登場。
この日のために仕上げたという新曲「〜の絵ブルース」からスタート。(ノエブルースの表記は正確ではありません)
今日は“絵こでん”と“歌こでん”の勝負!、と仰ったこでんさん。歌ってる間は当然、歌こでん圧勝ですが、歌も絵も、こでん作品はどれも、ああ中西こでんだなぁと接して納得してしまう。こでんさんの声や風貌からこれらの絵が生まれることも、これらの歌を歌われることも、とても似合ってる、と思わせられます。

そもそも、中西こでんの歌と絵ワンプッシュのイベントで、歌と絵が争うわけない。絵に歌を添え、歌に絵を添え、べらんめぇで退廃的でエロチックで、照れ屋でチャーミングな顔がそこかしこに在った。「射る夜」「沼津行き」大好き。「フイゴ」のハープ最高。こでんさんお疲れ様でした。


終演後も演者とお客さんでいつまでも喋ってました。ライブ終演後にズートホーンロロの山崎大介さんも来場。自身のライブを終えてから駆けつけたとのこと。僕とは初対面かと思いきや、以前にタオルというバンドとご一緒したことがあって、大介さんはタオルのドラムだった。マシスを覚えてくれていて恐縮でした。こんなステージ演出をやってみたい、というアイデアがぶっ飛んでて笑った。巨大ブンブンゴマ、いいですね。自分の店でやれ、のツッコミにも笑った。

映像作家の袴田浩之さんは中西こでんさんと旧知の仲とのこと。ライブの感想を、こう思う、こう思った、と歯に衣を着せない鋭い口調でズバッと言い、どれほどちゃんと聴いてるんだ、と驚かされました。

昔、自身が落語会(?!)を開いた際に、中西に出囃子の三味線を弾いてもらった、という話や、中西主演で映画を撮ったこともあるけど上映出来なかった、などと、興味深い話をいっぱい聞かせてくれました。

映画スゲー観てみたい、YouTubeにあげてないの?、などと言ったのですが、ないとの返事。

↑予告編だけ、某ネット番組のアーカイブで発見(見つけんな、って怒られそう?)。音なし映像だったけど、ほんの数秒観れた。ホントにあるんじゃんスゴイなぁ。次のこでん展があったら上映して欲しい(希望)。


芸術の秋(なんていうけど、オールシーズンいつだって芸術はやればいい)に、この日はピッタリな夜でした。絵について突っ込んだ話を聞くのも新鮮でしたし、めった喋る機会のないクリエイターやミュージシャンの話が聞けた。濃くて良い夜でした。

絵は古典のなんたら主義を知らなくても、わたせせいぞうだろうがラッセンだろうが、画集を開いて、部屋に飾って、この絵が好きと大声で言って何も恥ずかしいことない。好きなら何でもありだと思いました。

今日は久しぶりに近代古典の絵画の本とかパラパラ読んでました。美術部だったくせに画家や作風に全く詳しくない自分。こういうことをきっかけに面白くなったりして。あらたに好きな画家とか出来るかも。悪戯書きを再開しようかしら。


ちなみに、この日に僕が来てたTシャツの柄、誰の絵?と聞かれましたが、答えられなかった。帰れてから脱いでタグ見たら、ジャン=ミシェル・バスキアの絵でした。



マシス
金曜日、土曜日、日曜日と地元町内会の祭典でした。祭り青年会に入ってから中老会を経て、今年はようやく役も抜け、イチ町民としてのお祭り参加でした。

もちろん、町内会の一人として、山車の引廻しの当番はあるのですが、前準備をなんにもしなくていいお祭りなんて34年ぶり。役から離れた途端、祭りに出て来なくなる人、と呼ばれてはいけないので、そこそこ頑張って顔を出してきました。

グズつく天気もあったけど、そんな土砂降りにもならずに、なんとか3日間引廻しを出来ました。


日曜日の夕陽が綺麗だった。雨上がりの風景です。

お祭り、というと、僕はお酒が弱いので、若いうちはとにかく酔った状態で3日間歩き回る祭りがシンドかったです。だんだん歳が上になるにつれて、ムチャな飲まされ方も減り(ぜんぜん飲まずには済まないですけど)、ゆっくりチビチビやってても、飲んでるかー、おお飲んでるな、ヨシ、と許されるので、ずいぶん身体は楽になった。

でも、3日間も外に出っぱなしで家には帰って寝るだけはキツイ。3日間なんも自分のことが出来ない!本当に、できればもう家に引っ込んで寝ていたい。個人的には中止でもぜんぜんいい。ただ、自分の大好きな地域の皆さん、年寄りや子供たち、若い衆が楽しそうに騒いでるのを見てると、こんなに喜ぶなら協力しますよ、と思わされます。浮かれ騒ぐ意味だけでなく、神事を真面目に取り組める人の心根って大事だよな、と、祭りをやってると割と自然に思えてくるのです。


月曜日の午前中にお祭りの片付けに出て、帰ってやっと一息。昼まで死んだように寝て、午後は家の用事にようやく着手。買い出しついでに袋井市の東山ガレージにちょこっと顔を出してみました。
現在、【こでん展】と称して中西こでんさんの絵を展示してます。フライヤーやカードサイズの絵が散りばめられた空間は面白かった。こでんさんの絵は佐々木マキっぽい世界でいいな。この日はすぐ失礼したけど、今度の土曜日は画伯の演奏も聴けるそうなので、あらためてその時にまた寄らせてもらいたい。


ただいま車で藤井風の新譜『PREMA』を聴いてますが、自分の部屋では久しぶりに大江千里ブームが来ていて、ずーっと千ちゃん聴いてます。昔はなんとなく良いなと聴いてたアルバムに、こんな曲あったっけ?、と再発見中。




マシス
土曜日は久しぶりに名古屋へ行って来ました。ななしのさんが金山学園祭TRIFESTというイベントで午後から歌うというので、応援です。
金山学園祭TRIFEST、というのが、地元大学のいくつかの音楽サークルが中心となって企画したイベントらしく、出演者は皆10代20代の若者ばかりに声をかけたということ。こういう若いミュージシャンを応援する企画を若者が中心となって行ってるのはとても素晴らしいと思いました。


僕は前日まで準夜勤の仕事をして、帰宅は午前様。その午前中に地域作業に駆り出されて、それを済ませてから小雨降る中を名古屋まで車で移動。会場であるアスナル金山(JR金山駅に隣接した商業施設)にたどり着きました。寝不足なのでゆっくり余裕を持って安全運転で行きましたよ。
アスナル金山のイベントステージは屋外でした。これ、晴れてたら絶対に歌って楽しい場所でしょう。スタッフの大学生たちが濡れながら走り回っていて、頑張ってる姿に感心しました(そろいのスポンサーTシャツが学園祭っぽい)。音響の機材が立派で、おそらくプロの方が付いてるのかしら。

お昼休憩を挟み、再開した午後の音楽ステージから観覧。
演者は出番前の少しの時間で音出しのリハーサルをします。このリハに時間をかけ過ぎると、当然その分、予定された開始時間よりスタートが遅れる訳で。

バンドの皆さんリハに手こずっていて、こりゃ後ろの演者の開始時間がズレ込むなー、と思ってたら、皆さんちゃんと持ち時間終了の5分前にはピシャッと演奏を終えて、次の演者さんに速やかにステージを渡して、タイムスケジュールを守ってました。

若いのにみんな、転換とリハーサル時間、MCも含めた自分たちの持ち時間を計算して分かってる。こういうことが当たり前に出来るのはエライですね。大人も見習わないといけません。
演奏も皆さんとても上手でした。

雨にも関わらず、ベンチの濡れてない所に座って聴いてくれたり、足をとめて遠巻きに聴いてくださる方がたくさんいました。

ななしのさんは午後の三番手で登場。
《彼女を観るために来たんだ》という、ぜんぜん知らない方の会話が聞こえてビックリ。どこで知ってくれたんでしょう。



たくさんの方が足をとめて聴いてくださってました。彼女が歌ってる時間、雨が止んでいて良かった。終演後もたくさんの方に話しかけられてました。



ななしのさんの次に出たSeikaさん(14歳)、驚かされました。
演奏、歌唱、オリジナル曲の完成度、ステージでのMCの達者なこと、14歳?もう完成されてるじゃん、とビックリ。



英語歌詞のオリジナルも。早熟の才能


出演者全ての演奏は聴けませんでしたけど、ノスタルジックじゃなく、これから音楽シーンを作る人たちの眩しいこと。初々しかったり、達者だったりの若い演奏の数々に、寝不足も忘れて楽しませてもらいました。面白いイベントでした。

寝不足の身体に岡崎パーキングで贅沢カロリーを入れて、満腹で帰宅しました。


日曜日も朝から地元の祭典準備でせっせと働き、空いた時間はモウひたすら寝てました。来週は祭りでどこにも動けませぬ。やりたいことはその次の週に。



マシス
先だっての日曜日、2025年9月28日の午後、袋井市のライブ喫茶マムゼルでわがんせさん主催、マムゼル午後のミニコンサートが開催されました。

【あなたのオリジナル聴かせてください】演者は自作歌を披露する企画、今年の4月にやった初回の好評の声を受け、第二弾だそうです。

本番前に演者が伏せてあるトランプを選び、トランプの数字が演奏順となりました。

マシスは八番手。4月に続き、またトリとは、クジ運が良すぎる。なんかスミマセン、って気分になります。スミマセン。

【いまリン】
オープニングと中休みに朗読(+アカペラ)のパフォーマンスを披露してくださいました。丸暗記でサラッと語るのは凄い。

【のずえよしこ】
「緑(みどり)の下の力持ち」「セーハを制覇」など、思いついたこと、身の回りのことを題材にしたクスッと笑いたくなる歌たち。作ること、歌うことを楽しんでらっしゃるのがわかります。

【わがんせ】
《伝説シリーズ》の新しい歌を聴けた。わがんせは曲の背景をしっかり説明してから演奏されます。地域にまつわる伝承を歌にするのはたいへんな作業でしょう。絶対的な個性です。

【カーテンレイザー】
カーテンレイザーはいろいろなタイプの楽曲を持ってらっしゃる。フリーダムでも聴けた「今年は蝉が鳴かない」は、僕は凄く好き。過去イチに好きかも。すぐ作ってきたから大した曲じゃあない、は照れでしょう。

【山川高史】
なんでモールにて、定期ワンマンライブを実施中の山川さん。歌声も楽曲も溌剌とされて男前なステージ。実力者です。作ったばかりというお父上を偲んだナンバーも披露されました。

【うな】
こちらもなんでモール常連組。「キューバの雨」といい、自身が浜松聖隷病院に入院された経験を明るく歌った「聖隷ブルース」といい、歌の題材の目の付け所が楽しいです。

【KAZAHO】
愚直なまでに真っすぐなラブソングたち。こと、自分で歌を作って歌う、という初期衝動を素直に表現する、って正にこういうこと、と、KAZAHOさんの作る歌を聴くと感じ入ります。

【音緒】
嗄れ声がどれほど耳を奪うか、言葉が耳を奪うか、加えて音緒さんの歌はなんとメロディが美しくて耳を奪うことか。「ビーフストロガノフ」のメロディの起伏ときたら、高いキーをモノともしてない。ますますパワーアップされとる。

【マシス】
2025年9月28日マシス演目
・白い歌
・お身体を大事に
・モナミ(仮)
・音楽家の居る庭

何年かぶりに「音楽家の居る庭」を歌いました。音楽を作る人みんなが愛おしい、という歌です。

フリーダムフォーク集会に関して思い返せば、数年前まではカバー勢がほとんどで、自作歌を演奏する演者はホント少数派でした。今でも少数派ですが、ここ何年かでずいぶん増えてきた気がします。

マシスはフリーダムでずっと少数派だったので、異端な立場をあえて楽しんですらいたのですけれど、周囲にオリジナルの話が出来る人が全くいない、ってのは淋しく思ってました。なので、浜松のライブハウスのイベントに最初にお呼ばれした時は、こんなにいるんじゃん!ってえらく驚いたものです。


土曜日、日曜日と、たくさんの方の自作歌を聴けて、ちょっと感慨深い気分になって、「音楽家の居る庭」を久しぶりに歌いたくなったのです。


マシス

この週末は土曜日、日曜日と二日連続で歌わせてもらいました。どちらも楽しいイベントになって、とても一度には日記に書ききれないので、一つずつ書いていきます。

まずは土曜日、2025年9月27日(土)はハルノオトさんのDIY小屋、東山ガレージにて【作り人、その15】というライブイベントが開催されました。
主催者ハルノオトさんが毎回《自分が聴きたい観たい》って人を集めたイベント【作り人】シリーズ。今回の人選はマシスの観たい聴きたい人たちドンピシャで(だあこえさんを東山ガレージへ呼びたい、とリクエストしたのは僕です)、お話を聞いた段階から楽しみで、当日がとても待ち遠しかった。
だあこえさんはもとより、穂乃実さんは昨年、やはり東山ガレージでステージを拝見した時からすっかりファンになってしまって、もはやこの日のイベントはマシスが二人に会いたいがゆえ、ハルさんに企画して頂いた、と言って過言じゃない。それくらい僕の趣味私情反映されまくりの人選でした。
だあこえさんが来るなり《え〜〜!?》《すげぇな、、、》と、東山ガレージの内装を見てへの反応は、まんまハルノオトさんへの《よくもまぁこんな手間(面白いこと)を、、、》という感嘆の声で。武骨な手作りガレージはさながら大人の秘密基地。夢あるよねー、って頷き合いたくなります。

お客さまがいらしてくださって、定刻18時。【マシス】は一番手で歌いました。
ハルノオトさん写真ありがとう。
だあこえさん写真ありがとう。

マシスの演目
・白い歌
・絵を描いて過ごす
・駱駝
・お身体を大事に
・モナミ(仮)
・背の高い影法師


二番手は豊橋から【穂乃実】さん。
ゆったりとした間に、柔らかい歌声。なのにピンと張る空気。サラッと何気に弾いてるかのギターの上手いこと。
一聴するとホンワカ脱力した印象なのに、穂乃実さんの作る歌は言葉のチョイスや言い回しがキレッキレで、一曲の完成度がえげつない。聴けば聴くほどに、これを柔らかくフワッと聴かせちゃうって本当にスゴイ。僕の「駱駝」は抽象度の高い内容だけど、穂乃実さんの「ラクダ唄」の放り投げっぷりはさらにヤバいもの。


三番手、【だあこえたかぼうきまっち】。
だあこえ(Vocal/Guitar)、たかぼう(Cajon)、きまっち(E.Guitar)
三人でのステージは、実は初めて拝聴しました。きまっちのギターリフやオブリでバンド感がグイグイと出て格好良い。この夜は《乾杯!》はなし。「湿った夜〜」「ホームシック」「月灯りの下で」「満月ロック」「僕の本当にしたかったこと」などなど、いっぱい聴けて嬉しい。
だあこえさんのステージでのくだけたお喋りは、面白れぇな、無頼だねぇ、ってイメージに加えて、シャイな一面を裏に感じさせます。照れも含めてオンもオフも全部晒して、こんなヤツです、と歌い飛ばしてくる。そもそも、シャイでないとあんな繊細な歌は書けないのです。


四番手、東山ガレージの主、【ハルノオト】さん。
ハルノオトさんの歌が作る異世界は、どの演奏順に来ても耳を持って行かれるけど、こと東山ガレージで聴く時は、ハルさんは初っ端かトリがいい。イベントを一つの物語とした時、入り口では導入部を、出口ではエンディングを、この人の歌が妖しく作る。いつも通りのハルノオトを演りながら。
僕との他愛のない雑談から生まれた、という「箱」という歌をフルコーラスで聴けた。なんて素敵なことをしてくれるんだろう。おなじみ「雨蛙」からアンコールの「映写機」まで、「映写機」はこの夜の作り人という長い組曲の4つの章の余韻を膨らませるように響きました。


楽しかったです。会いたい人で聴きたい人の三人とご一緒できて、自分だけこんな楽しくて申し訳ないってくらい。なのでぜんぜん客観的になれないのですが、お運びくださった皆さんにも喜んでもらえたと信じたい。comisole君、SLICKS準吉郎さん、聡美ちゃん、KAZUさん、他、皆さんに感謝です。美味しい差し入れも感謝感謝です。

虫の声、バイクの音、珈琲豆を挽く音、ガレージの照明、響き、全て味方にした音楽会。拍手やコール&レスポンスがなくとも、《歌》と《作った人》がそこにいて演奏するだけで、こんな高揚感が生まれてしまう。楽しい【作り人】に参加できて嬉しかった。ありがとうございました。

終演後、ガレージのスパイスカレーを頂き、皆さんと雑談に興じました。comisole君も遅くまで雑談に付き合ってくれて、楽しくだあこえさんにイジられてました。あれで皆がグッと仲良くなれた気がする。comisole君ありがとう。comisole君のCD「何度目の春」大好きです。


好日/穂乃実 
(間奏の口笛の鳥の声を、ライブでもちゃんと再現されるのです。穂乃実さんのCDはcomisole君のCD同様に愛聴しております)


月灯りの下で/だあこえ 
(もっと新しい動画を載せろ!と怒られそうです。美メロディーの名曲)


雨蛙/ハルノオト 
(東山ガレージを取り巻く田園風景にピッタリ。ハルノオトというジャンルの歌で誰もきっと作らない歌)


絵を描いて過ごす/マシス  
(老後に取ってあるやりたいこと、の歌です)



追記

作り人の企画の時に《何か手伝うことあれば言ってね》と僕が聞くと《入場SEとか、選んで欲しい》とハルノオトさん。出演者のイメージを考えて、さあ今から演奏が始まりますよ、という出囃子の音楽。これ、考え出したら楽しくて、結果、

「悩み多き者よ」/斉藤哲夫(マシス)、
「若草の頃」/カヒミ・カリィ(穂乃実)、
「Sweet Pain」/HARRY(だあこえたかぼうきまっち)、
「星になれたら」/ゆらゆら帝国(ハルノオト)、

となりました。ぜんぶ邦楽にしよう、ということだけ決めて、選んでみました。
SE候補であえなく漏れた歌たちは、この夜のBGMとして流してもらいました。


マシス

まず最初に、今週末のイベントの告知を二つさせてください。土曜日の27日は袋井市にあるハルノオトさんの東山ガレージでの【作り人】という催しにお呼ばれしてきます。
タイムテーブル

17:30オープン

18:00 マシス

18:40 穂乃実

19:20 だあこえたかぼうきまっち

20:00 ハルノオト


午後6時開演で、マシスは一番手で歌います。東山ガレージは袋井市のみつかわ病院の道向かいにあって、僕んちから近いのです。だあこえさんと穂乃実さんがこんな近所まで来てくれるのは嬉しい。楽しみます。投げ銭ライブですのでお気楽に、お時間のある方はぜひお運びくださいね。


そして、【作り人】の翌日、日曜日28日はマムゼルです。わがんせ主催の【マムゼル午後のミニコンサート】。オリジナルオンリー企画の第二弾に参加させてもらってきます。春に行われた第一弾の好評の声を受けて、第二弾です。
出演者は全9組。演奏順番はおそらく開演前のくじ引きで決まることと思われます。前回がそうでしたので。今回は僕は音響のお手伝いもします。

二週続けてマムゼルにお世話になりますが、フリーダムと違って明るい時間のイベントですので、お昼の食後に音楽でも、と、ゆったりお楽しみ頂きたい。

土日どちらも自作ナンバーをたっぷり堪能できそうです。皆さんよろしくお願いします。



28日は音緒さんとご一緒します。先だっての日曜日、フリーダムの翌日ですね。昼間の予定がポッカリ時間が空いたので、ふらっと牧之原へ。autumn papaこと秋山さん主催【アフタヌーンカフェライブ】を覗いて来ました。こちらに音緒さんが出ると聞いてたので、秋山さん音緒さんは耳に美味しいぞと思ったのです。


お茶カフェみつはしに来るのは初めて。ようやく来れた。

店内に入ると、すでにお客さんでいっぱい。autumn papaのステージが始まるところでした。
カバー曲にオリジナル「ハレルヤ」などを披露。歌声が相変わらず最高。いつまでも聴いていたくなる。

ゆこのび、というユニットは初めて観れました。
客席から《キレイな歌声ねぇ》と声が挙がってました。秋山さんを呼び込んで「アローン・アゲイン」のデュエットも良かった。

二組演奏して、休憩時間。店の外のテラスに何やら準備がされてる、とのこと。
出てみると、かき氷、お茶、みたらし団子と用意されてて、店主みつはしさんの、食べてねーとの声に皆でワラワラとむらがり、おやつタイム。ライブ途中なのに、ガッツリくつろいでしまった。
かき氷は今年初めて食べたことに気付いた。何をかけますー?と聞かれて練乳イチゴ。美味しい。加えて、焼きたてのみたらし団子も頂きました。柔らかくて香ばしくて美味しかった。

ライブ途中の休憩って時間調整のためかトイレ休憩で、たいてい10分くらいなのに、こんなにもくつろいでしまう休憩は珍しいです。お腹が膨れて、うっかりこのままマッタリ終わってしまうかの雰囲気。

ライブ再開しまーす、の声にポテポテと室内に戻るお客さん。後半は井上カンドレ陽木さんから。
お名前と見てくれの通り、井上陽水のカバーを披露。店主みつはしさんにたいへんウケてました。僕も陽水ファンなので、一緒に歌ってました。

音緒さん登場。
「魔法のメロディ」よりスタート。
初めて音緒さんを観るお客さんがほとんどだったでしょうが、流石の存在感。「まんまる」「落ちこぼれ」の歌詞は客席にジンワリ拡がって染み入るようだった。本当に素敵なステージでした。

「夜明け前の風景」ヤバいな。今年の春先のマムゼル午後のミニコンサートで聴かせてもらって、一発で好きになった。今度の日曜日、ご一緒できるのが楽しみですよ。


お茶カフェみつはしアフタヌーンカフェライブ、初めて来ましたが、常連さんと思しきお客さまがちゃんと付いてらっしゃって、皆さん楽しそうにしてたのが素晴らしいです。お客さまを呼べるイベントとして定着しているのは、秋山さんの尽力の賜物でしよう。

autumn papaにはずっとフリーダムに出て欲しいとお願いしていて、次回、11月フリーダムフォーク集会でどうやら叶いそうです。お仕事のシフトの都合もあるそうで未確定ですが、11月、autumn papa仮押さえ完了。秋山さんを久しぶりにフリーダムで聴けたら嬉しいな。



マシス