人生初、自分用のレコードプレイヤーを買ってきました。これで連休中にレコード聴いてみよう、と数日前より企んでて、今日、ようやく箱から出してみたのです。

アナログレコードに関しては、もう絶対《ハマると沼》、と確信していたので、これは老後の楽しみに取っておこうとすら思ってたのです。けど、昨年暮れのマムゼルの忘年会で、マスターより《これ、お歳暮の代わり》とLPで『灯ともし頃』(/ 浅川マキ)を頂いてしまって、これは本格的にプレイヤー欲しいぞと、ずっと心揺れていました。

で、今年の三月になって、一年間苦しんで苦しんだ町内会の役職が二つ任期を終了して、役員手当がポンポンと入ったので、ヨシ自分へのご褒美に、と購入に踏み切ってやったのでした。



定価は17,000円くらいか。店頭価格ですごく割引されてて、そこからポイント使ってさらに安くなって、一万円ちょっとで買えた。初心者なので安いモノで十分なのです。安いは正義。

今日は一日雨なので、おうちでのんびりレコード。
いざ開封の儀。

開けるのにすごく緊張しました。なにせ触ったことないから。

果たして鳴らせるのか。レコードに針を落とすなんて、中学校の音楽の授業以来。アームを持つ手が緊張します。

最初の一枚はシングル盤から。
「Wonderland」(「シュガータイム」のB面)佐野元春。当時はとにかくこのレア曲が聴きた過ぎて、レンタル落ちのSPレコードを当時100円で買ったのです。友人にカセットテープにダビングを頼んだっけ。

ちなみに、いきなり回転数を間違えた。なんせ初心者だから。でもちゃんと音が出た。良かった。

「ストレンジデイズ」佐野元春 with THE HEARTLAND

「SEASON IN THE SUN」佐野元春 with THE HEARTLAND

「WILD HEART」佐野元春 with THE HEARTLAND

上の三枚は元春のレーベル、エムズファクトリーからのシングル3連弾。これらもやはりカップリングの「アンジェリーナ(SLOW VERSION)」、「LOOKING FOR FIGHT」、「SHADOWS OF THE STREET」の三曲が当時はCD化されてなくて、それを聴くために友&愛のレンタル落ちを100円で購入。こちらも友人にカセットテープへダビング依頼して、CDシングルのカップリングと合わせてB面集を作って聴いてました。
(後年、『MOTO SINGLES』で上の4曲すべてCD音源化されました)

シングルの次は、アルバム鑑賞。
『イノセント・マン』ビリー・ジョエル。これは30年ほど前に、友達の市川くんが僕にいきなりプレゼントしてくれたものです。いやいや、ウチじゃレコード聴けないってゆってるのに、それに『イノセント・マン』は僕、CDで持ってるのに。なんでワザワザこれをくれたのか意味がわかんない。変なヤツでした。

その頃、男友達が大勢でしょっちゅう僕の部屋へ遊びに来ていて、市川くんがある日LP持って来て《部屋の壁にかければインテリアとして良いから》と置いてって。で、本当に今まで壁に飾ってあったのです。だから今回、三十数年ぶりにようやく音が聴けた。

当の市川くん、若くして亡くなってしまったので、なぜあのタイミングでこのLPをくれたかはもう知る術もありません。おそらくパチンコの景品だったとか、真相はそんなとこだと思う。ちゃんと聴いたからね。
それにしても、レコードを聴くのって楽しい。別に今ビリー・ジョエルが聴きたいって気分でもないのに、いざ音が鳴ったら、なんか良いぞ!?、と。

いや違う、『イノセント・マン』が名盤というのは当然で、それと別に、なんていうか、音楽を聴くってこういう感じだった、と思い出して、懐かしい気持ちになったのです。

そう、昔は音楽を聴く時って、こうだった!あの頃って音楽を聴くとこういう気持ちになったじゃん!という感覚が、レコード聴いてマザマザと蘇ってきた。まさか令和の今、この歳になってまだ自分が音楽を聴いてこんな気持ちになれるとは、とシミジミ高揚して、静かにバクバクと興奮しました。そうか、レコード聴けばこんな気持ちにいつでもなれんのか。


最後の一枚は、真打ち登場。浅川マキ。
『灯ともし頃』浅川マキ。このアルバムのCDが高騰しすぎて、ぜんっぜん手に入らなくて、欲しすぎて悶々としてた頃がすでに懐かしい。


すでに二周目に入った『灯ともし頃』のB面、「センチメンタル・ジャーニー」が歌い出しからたまらない。エンディングの近藤等則のトランペットのカッコイイこと。A面「それはスポットライトではない」のコーラス、つのだ☆ひろの歌声のソウルフルなことも格別。
そんなわけで、子供の頃よりずっとレコードプレイヤーと縁のない家庭に育ったマシスも、54歳にして初めて、自分の部屋でレコードに針を落とすという経験をしました。アナログレコード童貞の卒業。これから中古レコード屋に行く時、確実にレコードが買いたくなることでしょう。


余談ですが、僕の思う《老後の楽しみにやりたいことリスト》は、

・アナログレコードを自宅で聴いて楽しむ
・まだ観たことない映画を片っ端から観る
・クラシック音楽を楽しめるようになる
・ジャズを楽しめるようになる
・絵を描く
・旅行に行く
・ライブをいっぱい観る
・舞台観劇

↑上記のリストは、仕事をリタイアしてからジックリやれたらいいな、と思ってる趣味一覧。そんなのすぐやればいいじゃん、と思われるでしょうが、今だけでも
・音楽を聴く
・歌を作る
・作った歌を歌う
、それに加えて読書、その他の趣味諸々、などとやってると、モウ休みの時間がぜんぜん足りない現状。

でも、老後の楽しみなんて、悠長なこと言ってたら、先のことは何があるかわかんないし、やれそうな機会が巡ってきたら即やってしまおう、と思うようになりました。アナログレコード良かったですよ。老後の楽しみだったはずの夢が一つ叶いました。


(レコード店ウーマラマの話、一度は書きましたが長くなったので別日記に分割します)