最近の論文の数々を読んで判明した女性の幸福健康長寿美容にとってお金とか学歴よりももっと大事なもの | 研修医ノート

最近の論文の数々を読んで判明した女性の幸福健康長寿美容にとってお金とか学歴よりももっと大事なもの

はじめに女性の幸福・健康・長寿・美容のために大事なことについて、これまでの出来立てホヤホヤ論文をササッと復習します。

 

まず、日本人男女にとってお金と学歴が人生にとってどれだけ大事かを示した強力な疫学研究論文↓。

この論文に示されている通り、男性はお金があればあるほど死亡率が低下し、学歴が長ければ長いほど要介護率が低下するが、女性にはこの現象は認められず、お金も学歴もあり過ぎてもなさ過ぎてもどちらも死亡率・要介護率が上がるという奇妙な現象が認められる。

 

ただし、もっと時代の下った新しい研究では、女性も学歴が長ければ長いほど死亡率が低いというエビデンスもある。
 
この論文では、
・所得の多寡に関わらず賃貸住宅より持ち家の方が死亡率が低い
・高齢者では所得の多寡はほとんど死亡率に影響しない
・高齢者では学歴の長短はほとんど死亡率に影響しない
・(健康面、資金面で独立した)高齢者では独居か家族と一緒に暮らすかはほとんど死亡率に影響しない
・退職した人は働き続けてる人よりも死亡率が高い
・職種の違いはほとんど死亡率に影響しない
・社会参加(スポーツ参加・趣味参加)をやっている人はそうでない人よりも死亡率が低い
・同じ場所に長く住み続ければ住み続けるほど死亡率が低い
というエビデンスが示されました。
 
さあ、今日のブログに書きたいことの材料は整いました。
 
皆さんは↑これらのエビデンスの数々を見て、何を感じましたか?
 
何も感じないって? おいおい、コスモを感じろ! 命燃やせよ!
 
↑これらのエビデンスで死亡率の低下に寄与している因子は全て、対人ネットワーク因子ですよ。皆さん、気づいてました?
 
・日本人女性でお金の多寡も学歴の長短も中庸なのが一番死亡率が低いのは、そこが1番のマスゾーンだから。女性ってお金の多寡と学歴の長短が同程度の人とつるむ傾向が著しく強いので、お金や学歴がありすぎる女性は親しくなれる友人が著しく少なくなり、対人ネットワークが貧弱になります。
・ただし時代が下るとインターネットを使える女性が増え、特に高学歴の女性はインターネットをうまく利用できるので対人ネットワークの貧弱さを補えます。
・賃貸住宅では隣に誰が住んでるかわからないことがしばしばありますが、持ち家ではそれはほとんど起こらず、対人ネットワークがより優れています。
・自立した高齢者では独居と家族同居とで死亡率が変わらないのは、おそらく↓この医学エビデンスで示した通り、家族との対人ネットワークよりも家族以外の人との対人ネットワークの方がはるかに有用だから。
・退職すると死亡率が上がるのはモロに対人ネットワークの貧弱化のせい。
・社会参加の有用性も対人ネットワークの有用性のこと。
・同じ場所に長く住み続ければ住み続けるほど、その地での対人ネットワークは強固なものになる。
 
ね? あなたの幸福・健康・長寿・美容にとって、対人ネットワークがどれほど大事かがわかったでしょう?
 
そして冒頭の論文に示した通り、対人ネットワークの有用性の強さは男性よりも女性で強いです。
 
男性読者の皆さんは女性ほど対人ネットワーク能力が優れてないと思いますが、そういう人でも↓このように女性の対人ネットワークによって人生助かるケースも非常に著しくしばしば高頻度にあると思いますよ。
 
なので、あなたは短期的には損してでも人に優しくした方が長期的にはお得です。
 
昔の人は直感的にそれを知っていたので、多くの宗教では人に優しくすることを勧めてますね。南無アーメンポクポクチーン。