2020.9.15一日一季語 コスモス 【秋―植物―仲秋】
風ふいにコスモス畑かきまぜて 今橋眞理子
よく晴れた秋の日、満開のコスモスたちが澄んだ空の下で爽やかな秋風にそよぐ風景。コスモスの花の高さ、群生して花を競い合う姿は、日本の秋に溶け込んでいます。風、揺れ、この花にとても似合う言葉だと思います。
あの大ヒット曲により、一段とコスモスの名前、秋桜という漢字が目立つようになったのかもしれません。
*2020.9 NHKニュース画面
昭和記念公園の案内
【傍題季語】
秋桜(あきざくら)
【季語の説明】
メキシコ原産のキク科の一年草の花。高さ二メートルに達し、葉はいくつにも羽状に裂ける。初秋から枝頭に咲く頭状花は、白・淡紅・紅など色とりどりで美しい。風雨で倒れてもまた起き上がり花を付け、晩秋まで咲き続く。
【例句】
コスモスの揺れて通りぬ風の色 稲畑汀子
郵便夫コスモス畑を抜けて来る 加藤志峰
秋桜風のかたちに曲がってる 林田麻裕
こんな世を許してしまふ秋桜 安居正浩
川土手の風と遊ぶや秋桜 山下良江
*2020.9.9 昇仙峡にて
【コスモスと秋桜の読み方について】
コスモスは外来種なので、和名が「秋桜」であっても、それを「コスモス」とは読みません。「秋桜」と書いて「あきざくら」と読みます。
昭和52年に山口百恵が歌った「秋桜」という歌謡曲が大ヒットしました。
曲のタイトル「秋桜」を「コスモス」と読ませ、歌詞の中でも「秋桜」と表記して「コスモス」と読ませました。
このことから、「秋桜」と書いて「コスモス」は図鑑や難読漢字にも取り入れられるほどで、歌の世界から抜け出し今では一般に広まっています。
【コスモス(秋桜)の特徴】
コスモス(秋桜)は茎が繊細で風に揺れるように咲く草花です。秋空の中でそよそよと風に揺れながら咲くコスモス(秋桜)は、群生させると見事な光景になります。
秋の花として有名なコスモス(秋桜)ですが、開花時期は6月からのものもあり夏にも花を咲かせます。コスモス(秋桜)はある一定の環境さえ整えば簡単に自生するため、日本全国で夏ごろから花が咲き始めます。
コスモス(秋桜)の花はピンクをはじめ、赤、白、黄色など色合いが豊富です。最近では複色のコスモス(秋桜)も登場しています。咲き方も八重咲、花弁が筒状になったストロー咲きなど多様です。
【コスモスの剪定・切り戻し】
コスモス(秋桜)の丈が高くなりすぎた場合は、思い切って好きな高さで切ると、高さを押さえられるだけでなく、脇芽が分枝してバランスのいい株に仕上がります。1本の所が脇芽が伸びて2本になり、2本伸びた箇所の先端をカットして4本に、と何回か行う事によって芽数を増やすことができます。コスモス(秋桜)の花は芽の先端に付くので必然的に花数を増やせます。
【コスモスの特徴】
日本の秋の風物詩となっているコスモスは、コスモス・ビピンナツス(Cosmos bipinnatus)という種類です。メキシコの標高1600m以上の地域に自生し、日本と同様に、秋になると道路わきや休耕地で、ピンクやまれに白い花を咲かせて群生するのが見られます。
このコスモス・ビピンナツスは、日が短くなると花芽をつける短日植物なので、かつては夏にタネをまき、秋に花を楽しむものでした。和名の秋桜は、その開花期にぴったりの名前です。しかし、近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春にタネをまいて夏から開花を楽しむケースがふえています。
【今日は何の日】
老人の日
2002年1月1日改正の「老人福祉法」によって制定。2003年から「祝日法」の改正によって「敬老の日」が9月第3月曜日となるのに伴い、従前の敬老の日を記念日として残す為に制定された。
国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意慾を促す日。
名称は、としよりの日、老人の日、敬老の日という名前から、老人の日になっています。
以下の図書、ホームページを参考、引用しています。
(合本俳句歳時記 第四版 角川学芸出版)
富山いづみ <admin@nnh.to>
(カラー図説 日本大歳時記 講談社)
(大人も読みたい こども歳時記 長谷川櫂監修)
( 季語と歳時記の会編著 小学館刊 )
(ウイキペディア)
(575筆まか勢)
(俳句のサロン)
(一般社団法人日本記念日協会)