七十二候が白露の末候に変わり、春先にやってきたツバメが帰り始める頃となりました。
天気と関わりの深い鳥たちの話
この時期になると、ツバメたちは暖かさを求めて南に渡りはじめます。
本来であれば、ツバメを取り上げるところですが、この時期の天気と深い関わりがある鳥についてご紹介します。
百の舌?
皆さんはモズという鳥をご存知でしょうか。住宅地ではあまり見られませんが、郊外では度々姿を現しているようです。
そんなモズは漢字で書くと「百舌」。なんだか妖怪のようですが、なぜこのように表記するのでしょうか。
ものまね名人!
モズのオスはメスに求愛をする際、ウグイスやヒバリなど様々な鳥の声を真似します。「ぼくはこんな声も出せますよ!」と必死にメスにアピールしているのです。
ものまねのレパートリーは豊富で、その芸達者な姿から「百舌」と名付けられたようです。
モズの鳴き声と天気(初霜編)
昔からモズの高鳴きを初めて聞いた日から75日後に初霜がおりると言われており、農家の人達は一つの目安としていました。では実際にそうなのか、各気象台が記録しているモズの初鳴き日と初霜の観測日をもとに調べてみました。(今回は2018年のデータを使用)
その結果をもとにしてみると、ピッタリ75日後という地域はありませんでしたが、多くの地域で60〜80日と75日に近い結果となっていました。昔の人達の目安は、現代でもあながち間違っていないようです。
モズの鳴き声と天気(台風編)
他にも、「モズが来ると(鳴くと)その年はもう台風がこない」と言われています。
モズが鳴くのはだいたい9月下旬〜10月下旬まで。この頃になると台風が発生しても、10月に上陸することは少なくなってきます。そのため、台風の終わりを告げる存在として言われるようになったのかもしれません。
(ウェザーニュースより)