誤用ワイド劇場 | Wind Walker

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ネイティブアメリカンフルート奏者、Mark Akixaの日常と非日常

 

ブログを続けていて良かったことはたくさんありますが、その一つは、人に見られても恥ずかしくない文章を書こうとする意識が芽生えたことです。

 

今回はブログを書いているうちに気がついた言葉の誤用などをまとめてみましょう。

 

 

◎「頂く」「下さい」「致します」

 

「頂く」は、「もらう」「食べる」「飲む」の謙譲語なので、漢字を使うのは実際に物をもらった場合や、ものを飲み食いした場合のみ。

 

「〜させていただきます」のように動詞ではなく補助動詞として使う場合は、「〜させて頂きます」と漢字表記するのは間違いなのです。

 

同じように、「下さい」や「致します」も補助動詞で使う場合はひらがな表記になります。

 

なんでこのルールを理解していない人が多いのかなと思いますが、おそらくTVの字幕が字数の関係で漢字を使っているからでしょう。

 

そのうち誤用とは呼ばれなくなりそうな気もしますが、今のところは間違いですので気をつけて下・・・ください。

 

 

 

◎とんでもございません

 

「とんでもない」で一つの形容詞なので、丁寧に言う時に「とんでもございません」とするのは間違い。正しくは、「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」。

 

「申し訳ない」も同様で、よく使われる「申し訳ございません」も本来は誤用。

 

・・・でした(過去形)。

 

しかしこれらは実に国民の7割が「気にならない」と答えたアンケート結果を踏まえて、平成19年に文化庁が発表した「敬語の指針」によって「問題がないと考えられる」というお墨付きが与えられたのです。問題ございません。

 

 

 

◎すべからく

 

「すべからく」を「すべて」という意味で使ってしまっている人もよく見かけますね。「当然、なすべきこととして」が本来の意味。漢字で書くと「須く」。

 

ちなみに私はこの言葉の誤用を神様のメッセージを降ろす(と自称する)人が使っているのを見て、「神様でも間違えるんだ」と思わず失笑してしまいました。

 

 

 

◎失笑する

 

ほら、間違えた(笑)。失笑するとは「笑いも出ないほど呆れる」という意味ではありません。本来は「こらえきれず吹き出して笑うこと」で、相手をバカにするような意味ではないのです。

 

 

 

◎爆笑する

 

爆笑するとは「大勢がどっと笑うこと」であって、一人の人間が大笑いすることではありません。

 

 

 

◎敷居が高い

 

「気軽に手を出せない」というような意味ではなく、「不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい」という意味。

 

私も何度かブログで間違った意味で使った覚えがあるので、いつか訂正したいと思っていましたが、2018年に発行された広辞苑第七版には「高級すぎて入りにくい」という意味も掲載されたそう。現在では誤用ではなくなったのかもしれません。

 

ただし、「敷居が低い」、「敷居が下がる」などといった表現はまだ認められていないので要注意。

 

というか、もはや「敷居って何?」という時代なのかもしれませんね。

 

 

 

◎白眉

 

白眉(はくび)とは、「多数あるもののうち、最もすぐれているものや人のたとえ」。

 

2012年にマーク アキクサ氏が「しろまゆ」と読んで、「名前は知ってるのに、いまいち何をした人か分からない人物」という意味で使おうと提唱するも、誰からも賛同を得られなかったという・・・。名前も知られていないって悲しいですね。

 

 

 

 

いかがでしたか?

 

全部(最後以外)知っていたという人は、言葉遣いに対するリテラシーがかなり高いと思います。

 

意味やニュアンスが伝われば辞書的な意味で正しくなくてもいいじゃん、と私も思わなくはないのですが、人が思いつかないようなユニークなものを作ろうとするときはあえて「不正解」の道を選ぶことがあって、その場合は「なにが正解か」を知っている必要があるのですよ。

 

つまり、インディアンフルートはヒーリング音楽にこそ最適な楽器だということを誰よりもよく承知しながら、ヒーリング音楽から一番遠い使い方をするような人間なのです、私は。倒置法。