草物語
 
 
最近、私のなかで
急に若草物語熱が出てきたので
突然ですが、熱く語りたいと思います。

私が若草物語を知ったのは
アニメ世界名作劇場の
「愛の若草物語」(1987年)でした

私が生まれる前の作品ですが、
アニマックスで続編の「ナンとジョー先生」含めて
全編5周したほど好きな物語です。

令和の時代、知らない人もいるだろうという事で
今回あらためて1994年版「若草物語」
2019年版「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
をベースに若草物語の良さを
徹底的に語りたいと思いまする\(^o^)

まずは私のバイブル
1994年版「若草物語」の感想をば!
 
監督:ジリアン・アームストロング
 
出演者:
長女:マーガレット(愛称:メグ)
キャスト:トリニ・アルバラード
   
次女:ジョセフィン(愛称:ジョー)
キャスト:ウィノナ・ライダー

三女:エリザベス(愛称:ベス)
キャスト:クレア・デインズ

四女:エイミー 
キャスト:キルスティン・ダンスト(ヤング)
     サマンサ・マシス
 
セオドア・ローレンス:クリスチャン・ベール
 
 
ストーリー:★★★★★
演出:★★★★★
意外性:★★★☆☆
演技度:★★★★★
シスターフッ度:★★★★★
 

■雑なあらすじ■

原題「LITTLE WOMEN」
1868年 ルイーザ・メイ・オルコット女史の
半自伝的小説が原作

物語の舞台は19世紀後半、南北戦争の頃
父親が出征中のマーチ家4姉妹の日常を綴り、
そして彼女たちの少女時代は終わりを告げ、
大人の女性へと成長していく姿を描いた物語。

超有名作品であるため
何回か映画化や舞台化がされていますが、
今回は私おススメの
「1994年版若草物語」を紹介します!
 
 
●1994年版ネタバレありの感想●
 
映画を観る前に、
マーチ家4姉妹の人物像について紹介します

こ・の・前提をふまえたうえで
映画をご覧くださいっ!!(クソデカボイス



長女:マーガレット(愛称:メグ)16歳
キャスト:トリニ・アルバラード
いかにも長女らしくお淑やかでしっかり者。
女性の社会進出が限られていた時代、
幸せな結婚を望んでおり、
現実的に物事を見ている
   
次女:ジョセフィン(愛称:ジョー)15歳
キャスト:ウィノナ・ライダー
主人公。彼女の視点で物語が進行します
勝ち気で男勝り、でも
誰よりも姉妹のことを愛している
小説家になることが夢
内気で大人しい三女ベスとは、
性格が正反対ながら特に仲が良い

三女:エリザベス(愛称:ベス)13歳
キャスト:クレア・デインズ
穏やかで心優しい。人形と猫、ピアノが好き。
勇ましいジョーとは同じ部屋で特に仲が良い

四女:エイミー 12歳
キャスト:キルスティン・ダンスト(ヤング)
     サマンサ・マシス
末っ子らしく、おてんばで甘え上手
鼻が低いことを気にしている
しかし、成長すると振る舞い美しい淑女へ
気が強いので、ジョーとはよく言い争いをする
まためちゃくちゃ美人、というわけではない、
という設定が原作にはある


私が特に1994年版をおススメしたいのは
画面から伝わる物語、音楽、俳優さん、風景
そのすべてが透明感にあふれているからです


今観ると、
少し古めかしいかな?と思うかもしれないけど
でもそのノスタルジーさが、
懐かしいというか安心感というか
令和の今観ると
1周回ってめちゃくちゃ新鮮な、
でもマイホームタウンのような
どこか落ち着く感じがするのです


そして物語の内容は。。

誰もがいつか大人になる、
止めることのできない時代(とき)の中で
それぞれ自分が進むべき道を歩み出し
少女から大人へと変わっていく姉妹
 
出会いと別れ、挫折・夢と希望という
私たちの人生で
起こりうる出来事をハイライトに
美しく描いた映画なのですが

やっぱり
「素晴らしき哉、人生!」でも思ったけど
子供~大人へ悩みながらも成長していくという
人の一生を描く物語は最高ですわ、、

そしてマーチ家ママの
「美しさはいつか廃れる
 でも、心の輝きは決して消えない」
という言葉
 名言以外の何物でもない。。

でも好きなのはそれだけじゃないです。

私がこの94年版が何よりも好きなのは
『シスターフッド』
に軸を置いてくれているからです

※説明しよう!!
シスターフッドとは、
女性同士の友情を超えた愛と絆のことを指します
アナ雪とか有名な例かな

この94年版若草物語は
シスターフッド、
つまり4姉妹の絆がヒシヒシと伝わるんです、、。


幼少期、エイミーがジョーに

「ローレンス(彼)よりも私が大事?」
と聞くのですが
ジョーは
「もちろん。姉妹がいちばん大事」
と言うのですが

大人になって、
まぁ、、ジョーとエイミーの間には
男女関係で色々あるのですが(;^ω^)

その時
大人になったエイミーが
「姉妹の絆は夫婦より固いはずよね」
とジョーに言うんですよ

当然
小さい頃と何も変わらず
ジョーの答えは決まっていました。

いや伏線回収ぅー

最高か。


そして私がこの映画で一番好きというか、
もう泣くしかない場面は


【本編90分ごろ】から始まる
ジョーとベスのやり取りです


マジで、ここヤバいのよ。。。

私自身今まで1,000本ぐらい
映画見てきたのですが、
もしかするとコレが
一番泣くシーンかもしれないです。

本当に、永遠に語り継がれる
名シーンだと思います。
秒で涙腺が粉々になる、、(´;ω;`)

特に、
ベスの言葉(台詞)がヤバいんです。

姉妹たちがどんどん自分の道を進む中で
時の流れから取り残されていくベスの
孤独と悲痛な心の叫び

しかも
ベス役のクレア・デインズの演技がヤバい
(凄すぎてもう語彙力がヤバいしか出ないw)

※ベス役クレア・デインズはのちに
映画「ロミオとジュリエット」で
無双王子様なレオナルド・ディカプリオ氏の
お相手ジュリエット役で大人気となりますが
この映画の時はまだ15歳?ぐらいで
若草物語が映画初出演でした
それでこの演技と透明感は
マ・ジ・でヤバいわ。。

ここでも姉妹の絆が素晴らしいのです。
シスターフッドオオォ。。
 
マジでね、
ベスの台詞がヤバいんですよ(2回目
 
もちろん、
ここだけではなく
全編通して、
シスターフッドが物語の根幹にあって
本当に私はそこが大好きなんです。
 

◆素晴らしい演出
 
・エイミー(ヤング)は、
11,2歳の時のキルスティン・ダンストです
驚くほど今と顔がそのまんま(笑)だけど、
天真爛漫な透明感に溢れていて
そして何より演技がめっちゃ上手い!
彼女が天才子役と
呼ばれていた由縁が分かります
これ観た後に
映画『ドリーム』の
悪っそうなキルスティン観ると
時の移ろいを感じて
少しおセンチになります(笑)

 

・そしてローレンス役は
若かりし頃のクリスチャン・ベール 
この時からオーラが全然違う。
王子様感しゅごい
まだダークなナイトしていない、
ホワイトちゃん・ベールです

・キャストが4姉妹のキャラに超絶合っている
※世界名作劇場のキャラ設定にも近い気がします

・ジョー役ウィノナ・ライダーが
本当に素晴らしい
勇敢でイケメンかつ美しい
でも時に可憐で繊細というギャップを持つ、
魅力的なジョーを見事に演じている

・終盤のジョーとベスのやり取り
マジでここはヤバい。。
私的に永遠に語り継ぎたい名シーン

・音楽がめちゃくちゃ素晴らしい!!
開始2分のオープニングの音楽がもう最高だし
エンディングも好き。演出もシンプルで好き
ノスタルジーで久遠を感じさせる音色が秀逸


ちなみにこちらが
3分で分かる1994年版若草物語の
公式プロモーションPVです
もう音楽がマジで素晴らしいんですよ

 

本当に素晴らしい映画です。
2019年版の若草物語の感想を!
◆「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

2019年米

 

 

監督:グレタ・ガーウィグ
 
出演者:
長女:マーガレット(愛称:メグ)
キャスト:エマ・ワトソン
   
次女:ジョセフィン(愛称:ジョー)
キャスト:シアーシャ・ローナン

三女:エリザベス(愛称:ベス)
キャスト:エリザ・スカンレン

四女:エイミー 
キャスト:フローレンス・ピュー
 
セオドア・ローレンス:ティモシー・シャラメ
 
マーチ叔母:メリル・ストリープ

●2019年版ネタバレありの感想●
 
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
 
まず言いたいのは、
長女メグ役のエマ・ワトソンが美人過ぎる!

話のストーリー自体は若草物語に準拠していますが
とにかく現代版を感じさせます
 
大きく違うのは
まず序盤が
4姉妹がそれぞれの道を
歩み始めたところからスタート
 →そこから都度都度の回想を挟むという構成

つまり姉妹の
子供のころからスタートではないのが
大きな特徴です

この”現在”と”過去”を
行ったり来たりする構成のメリットは
観客を飽きさせない点かなと思います
 
回想を挟むことで
「次は何が起こるんだ?」と
観客へのヒキが強くなるわけですね

逆に、1994年版は
きっちり時系列になっているので
ボーっと見る時間が長くなるので、
少し単調に感じる人もいるかもしれませんが
でも。

4姉妹の少女時代から始まり~大人へ成長、
登場人物たちの
積み重ねた関係性をじっくり見届けるので
感情移入させる力が強烈で
終盤以降の
山場に対する感動が
めちゃくちゃ強くなります
時系列の強みですね

ストーリー・オブ・マイライフは
現代版らしくテンポが早く、
衣装も現代的で色合いもお洒落

そして今の世の中らしく
当時の閉鎖的な女性社会の中で
自分の力で生きてやるぜ!みたいな
強い女性の気概が描かれています
※実写版アラジンのジャスミンが
守られる王女ではなく
私が何とかしなきゃ!
って立ち上がったみたいな?

1994年版と2019年版、
物語は同じなのに、姉妹のキャラクター性と
演出が全く違うので、
若草物語なのに違う物語のように楽しめます

見比べてみるとめちゃくちゃ面白い。
時代はここ30年で
変わったなぁと思いますね


ちなみに、私たち人間は
「最初に観た方を親」
と思う習性がありますので
私としてはぜひ
1994年版若草物語を
おススメしたいです(強欲
 
1994版のほうが私的に
シスターフッ度が高いと思うので!
 



そして映画「若草物語」を観た後は
続編の世界名作劇場
「ナンとジョー先生」をご覧ください(笑)
 
 
▼人を感動させる
物語の条件って何だろう▼
 
最後に、真剣に考えてみました。
 
・家族の絆

・心揺さぶる、耳に残る音楽

・子供~大人へという時の流れ、
 移ろい変わりゆくもの、
 夢、挫折、希望など人の一生を描く

・人生で避けられない
 出会いと別れを描く

・哀愁がある美しい風景、描写


・シスターフッド

、、とか??


これらが揃った
映画版「若草物語」


ぜひご覧になってみてください
シスターフッド、やはり最高か
 
 
それにしても。。
 
 
原題「LITTLE WOMEN」を
「若草物語」に
日本語訳した人、
天才すぎない????
Bye!!