幸せのありか
私達は海から離れるのが名残惜しかった。
二人で手をつないで波打ち際を歩いた。
ごわごわした硬い大きな手の感触がすっぽり私の手を包んでくれる。
ぎっちり握って、離さないって言ってくれてるようだ。
拓実にはなかった安心感。
この人ならきっと幸せにしてくれる。
「薫ちゃん、帰ろうか。」
と山崎さんは言った。
「うん。」
私達は車まで手をつないで行った。
一歩先を行く山崎さんの背中が思ったより広くてたくましくみえた。ぎゅっとしがみついてみたくなったけど我慢した。私は手を引かれ後ろを黙ってついて行った。
二人で手をつないで波打ち際を歩いた。
ごわごわした硬い大きな手の感触がすっぽり私の手を包んでくれる。
ぎっちり握って、離さないって言ってくれてるようだ。
拓実にはなかった安心感。
この人ならきっと幸せにしてくれる。
「薫ちゃん、帰ろうか。」
と山崎さんは言った。
「うん。」
私達は車まで手をつないで行った。
一歩先を行く山崎さんの背中が思ったより広くてたくましくみえた。ぎゅっとしがみついてみたくなったけど我慢した。私は手を引かれ後ろを黙ってついて行った。
幸せのありか
「待ってよ。」
山崎さんは私の腕をぐいっと掴んだ。
「俺、薫ちゃんと一緒にいたいよ。」
「……。」
「好きだから、一緒にいたい。」
「……。」
「今だって、無理やり抱きしめたいけど我慢してる。俺はずっとずっと我慢してるんだよ。」
私は山崎さんに近づき、胸におでこをくっつけた。
「我慢 しなくていいのに。」
と私は静かに言った。
ちょっと汗臭い胸板が男らしかった。
山崎さんはすごい力で私を抱きしめた。
苦しい。
今までの我慢の重さなのかと思うと何も言えない。
人の体温がこんなに熱いことも忘れかけてた。
拓実とは違うけど、熱い男の体は私をドキドキさせた。
「好きだ。」
そう言って山崎さんはますます力強く私を抱きしめた。
私もずっとずっとこのぬくもりを我慢していたのかもしれない。
山崎さんの体が少し離れた。
私は見上げると山崎さんの目に捕まった。
私は黙って目を閉じると私の唇にそっと山崎さんの唇が触れた。
初めてするような優しい優しいキスだった。
このぬくもりを忘れなくないなと思った。
山崎さんは私の腕をぐいっと掴んだ。
「俺、薫ちゃんと一緒にいたいよ。」
「……。」
「好きだから、一緒にいたい。」
「……。」
「今だって、無理やり抱きしめたいけど我慢してる。俺はずっとずっと我慢してるんだよ。」
私は山崎さんに近づき、胸におでこをくっつけた。
「我慢 しなくていいのに。」
と私は静かに言った。
ちょっと汗臭い胸板が男らしかった。
山崎さんはすごい力で私を抱きしめた。
苦しい。
今までの我慢の重さなのかと思うと何も言えない。
人の体温がこんなに熱いことも忘れかけてた。
拓実とは違うけど、熱い男の体は私をドキドキさせた。
「好きだ。」
そう言って山崎さんはますます力強く私を抱きしめた。
私もずっとずっとこのぬくもりを我慢していたのかもしれない。
山崎さんの体が少し離れた。
私は見上げると山崎さんの目に捕まった。
私は黙って目を閉じると私の唇にそっと山崎さんの唇が触れた。
初めてするような優しい優しいキスだった。
このぬくもりを忘れなくないなと思った。
幸せのありか
「俺、見合いの話があって。」
と山崎さんは話し始めた。
「親がね、勝手に決めてきたんだよ。」
「うん。」
と私はうなずいた。
「断ったほうがいいかな?」
「そんなこと、私に聞かれても…。山崎さんが良ければ受ければいいし、嫌なら止めればいいんじゃないですか。」
私は冷たく返した。
彼の優柔不断に何だか腹が立った。
私に相談してどうするというのか。私が止めてっ て言えば止めてくれるのか、私が受ければって言えばほいほい見合いをするのか。彼の気持ちはどうなのか。彼の気持ちがわからない。
今日は一体何なんだろう。
と思った。
「山崎さんの気持ちはどうなんですか?」
「……。」
「山崎さんの気持ちはどこにあるんですか?」
「……。」
何で何も言わないのだろう。
私はすごく不愉快になった。
「山崎さん、帰ろう。」
私は言って、立ち上がった。
と山崎さんは話し始めた。
「親がね、勝手に決めてきたんだよ。」
「うん。」
と私はうなずいた。
「断ったほうがいいかな?」
「そんなこと、私に聞かれても…。山崎さんが良ければ受ければいいし、嫌なら止めればいいんじゃないですか。」
私は冷たく返した。
彼の優柔不断に何だか腹が立った。
私に相談してどうするというのか。私が止めてっ て言えば止めてくれるのか、私が受ければって言えばほいほい見合いをするのか。彼の気持ちはどうなのか。彼の気持ちがわからない。
今日は一体何なんだろう。
と思った。
「山崎さんの気持ちはどうなんですか?」
「……。」
「山崎さんの気持ちはどこにあるんですか?」
「……。」
何で何も言わないのだろう。
私はすごく不愉快になった。
「山崎さん、帰ろう。」
私は言って、立ち上がった。