WILD CARD/ワイルドカード(字幕版)
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バート・レイノルズ主演の映画「ビッグ・ヒート」('86) のリメイクで、ラスベガスの用心棒が元恋人から復讐の依頼を受けたことで凶悪組織と対立することになるさまを描いた犯罪アクションです。主演はジェイソン・ステイサム、共演はマイケル・アンガラノ、ドミニク・ガルシア=ロリド、マイロ・ヴィンティミリア、ホープ・デイヴィス、マックス・カセラ他。
「ビッグ・ヒート」('86) を観たことがないので、このストーリーをどう解釈すべきか分からないところもあるのですが、少なくともこの映画に関しては驚くほど中身がなくて、その清々しいまでの空っぽぶりに、逆に潔さを感じます。これはこれでいいんですよ。爽快感はあるんですから。
1971年にロンドンで実際に起きた「ベイカーストリート強盗事件」をもとに、事件の顛末とその背後にある国家を揺るがすスキャンダルを描いたサスペンス映画です。主演はジェイソン・ステイサム、共演はサフロン・バロウズ、リチャード・リンターン、ダニエル・メイズ、スティーヴン・キャンベル・ムーア、ジェームズ・フォークナー、デヴィッド・スーシェ、ミック・ジャガー他。
娯楽映画としてはそれなりに面白かったし、確かに実際の事件の背景にこんなことがあったら「興味深い」とは思いますが、「実話」を強調したことで、却って荒唐無稽さが際立ってしまった感じ。辻褄は合わないし、ご都合主義満載だし、最終的には「ジェイソン・ステイサムのアクション映画」になってるし。
あくまで実話から着想を得たフィクションと思って、余計なことを考えずに気楽な気持ちで観るべき映画でしょう (^^)
実話から着想を得た作品で、ボリビアの保守的な家庭で育った同性愛者の青年がニューヨークで自殺したことをきっかけに、彼の父親が息子の元恋人や友人らとの交流を通じて息子の真の姿を知っていくさまを描いたボリビアのドラマ映画です。主演はオスカル・マルティネス、フェルナンド・バルボサ、共演はルイス・ガマラ、ロッシ・デ・パルマ、リック・コズネット、ドミニク・コロン、アナ・アセンシオ他。
2015年初演のボリビアの同名舞台劇を劇中劇として使い、その舞台劇が制作されるに至った経緯を描いた作品で、そのために様々な時制の物語が並行して描かれるというかなり複雑で凝った構成。しかも、シーンによっては異なる時制がシームレスに混じりあったりするため、一段と分かりにくい。
好みの分かれる演出だとは思いますが、すぐに慣れますし、この物語に関して言えば、この凝った「分かりにくい」演出が良い効果を生んでいるように感じました。
ストーリーは、とにかく胸の痛む話。
2020年代の今となっては映画の題材としてはちょっと古臭くも感じますが、実際には決して過去の話ではなく、今も同様の悲劇が世界のどこかで起きていることは確か。こういった悲劇がなくなる日が来るのはまだまだ先の話なのかもしれませんが、だからこそ、様々な形で訴え続けていく必要があるのだと強く思わされました。
ジョージア出身のゲラ・バブルアニ監督が、自身の長編デビュー作であるフランス映画「13/ザメッティ」('05) を自らハリウッドリメイクした作品で、「集団ロシアンルーレット」に参加することになった青年の命懸けの苦闘を描いたサスペンス映画です。主演はサム・ライリー、共演はジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、レイ・ウィンストン、カーティス・“50セント”・ジャクソン、マイケル・シャノン、ベン・ギャザラ、デヴィッド・ザヤス、アレクサンダー・スカルスガルド他。
→ Wikipedia「ロシアン・ルーレット (2010年の映画)」
何じゃこりゃ!?
これだけ充実したキャストを揃えて、この出来…。
オリジナルの「13/ザメッティ」('05) を観たことがないので判断が難しいのですが、ゲラ・バブルアニ監督はリメイクするに当たって、単なる「撮り直し」は嫌だったらしく、大幅な改変を加えたそうなので、それがダメだったのでしょうか…。
とにかく、そもそもの設定が現実離れしていて日本の青年漫画みたいなのはともかくとして、一貫して登場人物たちの言動が意味不明で、話に全く付いて行けず…。
ところで、クレジットにしろ、プロモーションにしろ、あたかもジェイソン・ステイサムが主演のように見せていますが、主人公を演じているのはサム・ライリーです。ジェイソン・ステイサムは確かに印象的な役ではありますが、この映画では完全に助演です。
村上龍さんの小説を三池崇史監督が映画化し、妻に先立たれた中年男性が若い女性と恋に落ちたことで見舞われる恐怖体験を描いたサイコサスペンスです。主演は石橋凌さん、共演は椎名英姫さん、松田美由紀さん、根岸季衣さん、大杉漣さん、石橋蓮司さん、國村隼さん他。
あまり期待していなかったのですが、予想外に楽しめました (^^)v
かなりグロテスクで生々しい残酷描写があるので、ホラー映画に耐性がある人以外にはお勧めしませんけどね (^^)
ただ、結末はあれで良かったのかなぁという疑問も。
伝統的なサイコスリラーとしては穏当な結末で悪くはないし、原作も脚本、監督も男性なので、こういう結末になるのは仕方ないと思うんですけど、この映画を「女を性的対象物としか思っていない身勝手な男たちへの復讐劇」と解釈すると、爽快感に欠けるし、救いのなさを感じちゃうんですよね…。まぁ、1999年の映画としては、これが限界なんでしょうけど。
復讐に燃える女ガンマンを描いた西部劇映画です。主演はシャロン・ストーン、共演はジーン・ハックマン、ラッセル・クロウ、レオナルド・ディカプリオ他。
復讐を題材にした昔ながらの伝統的な西部劇の主人公を女性にした、一種のパロディのような感じ。そのため、演出も音楽の使い方も敢えて古めかしくしていて、とても1990年代の映画とは思えないノリ。
女ガンマンを主人公にしたことで、ストーリーそのものは陳腐でも、かなり新鮮に観ることができ、確かに面白いことは面白かったのだけれど、その古臭すぎる演出や音楽の使い方、そしてホラー映画出身のサム・ライミ監督らしいグロ描写などが、微妙に「ノイズ」になってしまい、素直に楽しめなかったのがちょっと残念。
それでも、やはりジーン・ハックマンがいい。
こういう憎々しい、冷酷非情なサイコパス的悪役も全く違和感なくハマるんですよねぇ。観終わってみると、主演のシャロン・ストーンよりもジーン・ハックマンの憎たらしさの方が印象に残ってますもん (^^)v
フランスとニューヨークを結ぶ国際麻薬組織の捜査に執念を燃やす刑事「ポパイ」の活躍を描いたサスペンス映画です。主演はジーン・ハックマン、共演はロイ・シャイダー、フェルナンド・レイ、トニー・ロビアンコ、フレデリック・ド・パスカル、マルセル・ボズフィ、エディ・イーガン他。
30年以上前に一度観ていて「とても面白かった」のは覚えているものの、映画史に残る有名なカーアクションのシーン以外を完全に忘れ去ってしまっていたので、久しぶりに観てみました。
自分の記憶ではカーアクションのイメージがあまりに強いので、派手なアクション映画だと思っていたら、地味な張り込みや尾行のシーンが多かったのがちょっと意外でした (^^;;;
そして何と言っても、主演のジーン・ハックマンのカッコ良さ!!
昔から好きな役者ではあるのですが、代表作の1つである本作は彼の個性と魅力を存分に活かしていて![]()
ジーン・ハックマンの魅力を堪能するだけでも充分に価値のある映画です (^^)v
それにしても、目障りな主人公を暗殺するために、白昼堂々と、あんな派手な方法を使う殺し屋の無能さにはビックリ。その後の展開を考えると、むしろ主人公を放置しておいた方が良かったのにね (^^)
フランソワ・トリュフォー監督の遺作で、妻とその愛人殺しの容疑をかけられた雇い主の無実を証明しようと奔走する女性秘書を描いたミステリコメディです。主演はファニー・アルダン、共演はジャン=ルイ・トランティニャン、フィリップ・ローデンバック、カロリーヌ・シオル、フィリップ・モリエ=ジュヌー、グザヴィエ・サン=マカリー、ジャン=ピエール・カルフォン他。
ミステリとしてはそこそこ楽しめましたが、コメディとして笑わせようとしていることは分かるものの、全く笑えず (^^;;;
また、主人公が献身的に雇い主の無実を証明しようとするのは、かねてより彼に想いを寄せていたからという設定にどうしても納得が行かず。好意を寄せていることを示唆する描写がないので、彼女の行動は唐突にしか見えないし、そもそもこの男が優しいわけでも親切なわけでもない、容姿が(ジャン=ルイ・トランティニャンなので)女性にモテそうなだけで、人物として全く魅力がないので説得力がないのです。それに、殺された妻を愛していたと言いながら、あっさりと女性秘書に乗り換える節操のなさも![]()
ファニー・アルダンの魅力は活かされているので、彼女の「アイドル映画」だと割り切れば、それなりに満足はできますけどね。
仕事で成功し、私生活でも自由な恋愛を楽しんでいる40代のゲイ男性が、21歳のインターンの学生と恋に落ちたことから明らかになる真実を、学生時代からの親友との友情と共に描いたドラマコメディ映画です。主演はジェラルド・マカロック、共演はダン・ヴィア、ジェイミー・セペロ、タムリン・トミタ、ジョン・ルビンスタイン、リチャード・リール、マッケンジー・アスティン、レスリー・イースターブルック他。
→ Wikipedia「Daddy (2015 film)」
原作は主人公の親友を演じているダン・ヴィアによる2010年初演の同名舞台劇で、ダン・ヴィアは原作舞台劇でも同じ役を演じている他、映画化にあたって自ら脚本も担当しています。また、主演のジェラルド・マカロックは原作舞台劇にも主演しており、本作では製作・監督も務めています。
中盤までは軽いラブコメ。ただし、主人公と恋に落ちる若者は「訳あり」で不穏な空気を漂わせている。そして終盤に明らかになる真相で一気にシリアスな物語に。
という構成で、終盤で明らかになる真相には確かに驚いたけれど、その後の主人公の言動が、自分の置かれている異常な状況に酔いしれてるだけに見えてシラけちゃったんですよね…。
物語のテーマは分かるんですよ。
今のアメリカなら、同性婚も可能だし、代理母出産や養子縁組で子供を持つこともできます。実際、この主人公よりも若い世代の同性カップルであれば、そうやって「家族」を作っているケースは珍しくありません。しかし、この主人公と同世代以上の同性愛者は「家族など持てるわけがない」との考えが当たり前だった社会で若い時代を過ごして中年を迎えてしまったため、家族を持つことに対して実感を持って真剣に向き合ったことがないのかもしれません。そんな主人公が若い頃に深く考えずに小遣い稼ぎくらいの軽い気持ちでやったことの「報い」を受ける展開は問題提起にもなっていますし、その上で、親友との「新しい形の家族」の可能性を示しているのもいい。とにかく、着眼点は良いと思うのです。
でも、真実を知った後の主人公の言動が「自己憐憫に酔いしれてる」だけってのは、40年以上も生きている「大人」としてはありえないでしょう。このあたりの「幼稚さ」も描きたい点だったんでしょうけど、それにしても…。
また、物語のまとめ方としても、最も気にかけてやらねばならないはずの青年の描き方が足りなすぎて、彼の存在が物語を動かすための単なる駒に見えちゃっているのも![]()
大筋ではテーマもストーリーもいいのだけれど、それだけに余計に「足りない」部分が気になってしまって、残念な気持ちになってしまった映画でした。
24年間擦れ違い続けた韓国出身の男女の再会を描いたラブストーリーです。主演はグレタ・リー、ユ・テオ、共演はジョン・マガロ、ムン・スンア、イム・スンミン他。
観る前にイメージしていたものとはだいぶ違っていました。
主人公2人を同じ比重で描いているのかと思っていたら、脚本・監督のセリーン・ソンが女性主人公と同じ韓国からの移民女性ということもあって、完全に女性主人公の物語であり、男性主人公の描き方は少しぼやけていて掴みどころがない感じ。
そして意外だったのは、女性主人公のアメリカ人の夫の比重が予想よりも遥かに大きかったこと。その内面の描き方も丁寧で、少なくとも僕が最も感情移入したのはこの人物でした。愛する人に自分が絶対に入り込めない、共有できない領域があるというのは、どんなカップルにとっても当たり前のことではあるのだけれど、それをまざまざと見せられ続けるのは相当に辛いなと。
とにかく、女性主人公を愛する男2人が「いい男」過ぎて、ちょっと女に都合が良すぎる話だなぁと思ったりもして、期待していたほどはハマらず、ちょっと冷めた目で観てしまいました。