VESPER/ヴェスパー
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富裕層だけが安全な城塞都市に暮らす近未来を舞台に、生態系が崩壊した危険な世界で生きる少女が絶望から抜け出そうとする戦いを描いたディストピアSFです。主演はラフィエラ・チャップマン、共演はエディ・マーサン、ロージー・マキューアン、リチャード・ブレイク、エドモンド・デーン他。
てっきり「庶民 vs 富裕層」の話かと思っていたら、それは物語の中心ではなく、映画としては延々と世界観が提示されるだけ。終盤になって、ようやく物語らしい物語が始まったかと思いきや、何だか訳のわからないうちに終了。長尺の予告編かプロローグを見せられただけの気分。
とにかく、細かい設定を含めて「世界観」は確かに interesting でしたけど、映画としては、amusing でもなければ、entertaining でもなく、観ていて苦痛を強いられるばかりでした。
米国DCコミックスの海のスーパーヒーロー「アクアマン」の活躍を描いたヒーローアクション映画「アクアマン」('18) の続編です。主演はジェイソン・モモア、共演はパトリック・ウィルソン、アンバー・ハード、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ニコール・キッドマン、ドルフ・ラングレン、テムエラ・モリソン他。
前作もジェイソン・モモアのハマりぶりと、彼本人の個性や魅力を堪能する、一種の「アイドル映画」だったわけですが、本作はストーリーが陳腐な分、一段と「アイドル映画」感が増している印象。
そう割り切りさえすれば「完璧な映画」だと思います (^^)v
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ある1組の夫夫の15年を描いたドイツのドラマ映画です。主演はマイク・ホフマン、マティス・ラインハルト、共演はトム・ベッチャー、カイ・コアース他。
予想以上に「普通」の物語でした。
恋人たちが互いを人生の伴侶と決めて強く結ばれるまでを描くラブストーリーではなく、「その後」を描いた物語自体は珍しくないですが、それをゲイカップルにしているところが新鮮。一方の男性が別れた前妻との間にもうけた1人息子を、前妻の死に伴って、夫夫で育てるのも現代的。一方、子育てが終わり、1人息子が巣立った後に残された2人の間に隙間風が吹き始めるというのは、よくある話。
一貫してドラマティックな展開は全くなく、淡々と夫夫の姿を描いているだけなので、途中で飽きそうな気がしますが、常にうっすらと緊張感があるので、画面に惹きつけられてしまうのです。
ただ、物足りなさは否めず。
静かな田舎町を舞台に、町並みや自然の景色を美しく撮っていて、映画的なダイナミズムはある一方で、登場人物が極めて限定的なため、主人公2人が浮世離れした存在に見えてしまうのです。主人公2人には友人もいなければ、親きょうだいも親戚もおらず、社会から孤立しているかのよう。言い換えれば、町中で暮らしているはずなのに夫夫と息子の3人以外はほぼ誰も存在しない不条理劇のような世界。
この極端に「狭い世界」の物語は、小説や舞台劇なら違和感なく受け入れられると思うのですが、映像では違和感が先行してしまうのです。もしかすると、田舎町が舞台なので主人公の夫夫は実際に孤立していたのかもしれませんが、それならば、その点について全く言及されていないのは不自然でしょう。
とにかく、意図的に現実感を薄めた演出が感情移入を妨げていたように感じました。
作家フランク・ハリスの半自伝的小説「カウボーイとしての私の回想」を原作とし、カウボーイに憧れる東部育ちの青年が実際にカウボーイの仕事を経験する中で成長していく姿を描いた西部劇映画です。主演はグレン・フォード、ジャック・レモン、共演はアンナ・カシュフィ、ブライアン・ドンレヴィ、ディック・ヨーク、ビクトル・マヌエル・メンドーサ他。
カウボーイの仕事に対して偏った幻想を抱いていた青年が、実際にカウボーイとなって、その仕事の過酷さや非情さを知って成長するというコンセプトはいいし、その青臭さをジャック・レモンが上手く演じていて![]()
一方のベテランカウボーイを演じたグレン・フォードはただただカッコいい (^^)
また、莫大な数の牛を使った大規模なロケ撮影で撮った映像は迫力満点で、これだけでも観る価値はあります。
ただ、90分強の尺では主人公2人の心情の変化が描き切れておらず、かなり唐突に見えてしまったのは残念。ラストもあまりに呆気なくてノーテンキだし。
そんなわけで映像としては充分に楽しめましたが、物語としては物足りない映画でした。
ところで、普段はクールな悪役のイメージがあるブライアン・ドンレヴィが、元保安官の温厚な初老の牛追いを演じていたのはかなり印象的。表情も穏やかで別人のよう。ただ、出番も少なく、見せ場もほとんどない上に、他の登場人物のセリフだけで退場が説明されちゃう呆気なさにはガッカリ![]()
実話から着想を得た作品で、突然スパイ容疑をかけられてしまったロシア在住フランス人男性の脱出劇を描いたサスペンス映画です。主演はジル・ルルーシュ、共演はヨアンナ・クーリク、ミハイル・ゴア、ルイ=ドー・ド・ランクザン他。
何じゃこりゃ⁉︎
最初から最後まで、リアリティ皆無で作り物感しかなく、そのせいで現実にあるロシアによる「コンプロマート」ですらも荒唐無稽なフィクションに見えてしまい、むしろロシアを利するだけにしか見えない…。派手なアクションシーンをなくして地味に描きさえすれば、それだけでリアリティが出るとでも思ってるんでしょうか?
ソ連時代からロシアの「お家芸」とも言える「コンプロマート」という国家犯罪を題材にするなら、もっとリアリティのある話にしなきゃダメでしょ💢
主人公のモデルである実在の人物が、こんな無能な映画製作者に映画化権を売らなかったのは正解。そのせいで実話をモチーフにしたフィクションにせざるを得なかったとは言え、まともな映画製作者なら、もうちょっとマシな話を作れたはず。本当に無能としか思えない。
マネジャーと人生が入れ替わってしまったスター俳優を描いたファンタジーコメディです。主演はクォン・サンウさん、共演はオ・ジョンセさん、イ・ミンジョンさん、パク・ソイさん、キム・ジュンさん他。
大昔からある定番中の定番の題材を特に捻るでもなく、ストレートに描いていて、結末まで全てが予想通りにしか展開しない。謎めいたタクシー運転手の正体もすぐに分かっちゃうし。
それでも、クォン・サンウさんの個性と魅力を活かした役柄とストーリーで充分に楽しめる出来にはなっています。
ただ、確かにハートウォーミングなストーリーと結末だとは思うのですが、あまりに主人公に都合が良すぎて微妙に納得の行かない感覚が残ってしまい、観終わった後に素直に「良かったぁ」と思えなかったんですよね…。
「超電磁マシーン ボルテスV」('77-'78) をフィリピンで実写化したテレビシリーズ全90話のうち15話までを再編集した2023年春公開の映画版を、さらに日本劇場公開用に再編集した「超電磁編集版」です。出演はミゲル・タンフェリックス、ラドソン・フローレス、マット・ロザノ、ラファエル・ランディコ、イザベル・オルテガ、デニス・トリロ、カーラ・アベラナ、マーティン・デル・ロザリオ、アルバート・マルティネス、ガビー・エイゲンマン他。
いわゆる「長浜ロマンロボシリーズ」の中で一番好きな「超電磁マシーン ボルテスV」がフィリピンで実写映像化されると知ってから数年。ようやく観ることができました (^^)v
が、期待が大きすぎたのか、はっきり言って
全然面白くない。
CGなどのビジュアル面でのこだわりは強く感じるし、本当に「ボルテスV」が好きな人たちが作ってるんだということはわかります。
が、作り手の思い入れが強すぎるのか、単に演出や編集が下手なのか、とにかく間伸びしていて話が全然面白くないのです。
ただ、この実写化作品はそもそもフィリピン向けだということを考えると、これはこれでいいのかなと。
フィリピンでは老若男女ほぼ全ての国民が「ボルテスV」の内容を知っているという状況。であれば、もはや「物語」を面白く見せる必要はなく、「みんなが知ってる、みんなが大好きなボルテスVの名シーン」を思い入れたっぷりに実写で再現すること、それ自体が目的の作品だと考えれば、こういうビジュアル面だけが丁寧に作られている映像作品というのもアリなのかもしれません。
とにかく、「ボルテスV」を観たことがない人が観る作品ではありません。まずは元のアニメシリーズ全40話を観てからでしょう。
突然余命2カ月と宣告された女性が、生きているうちにやりたいことのリストを作り、夫とともに初恋の男性を捜す旅に出る姿を描いたドラマ映画です。主演はヨム・ジョンアさん、リュ・スンリョンさん、共演はパク・セワンさん、オン・ソンウさん、ハ・ヒョンサンさん他。
設定やあらすじを読むと、韓国映画お得意の「涙涙の感動ドラマ」のように思えますが、その期待を敢えて外し、泣かせどころはありつつも、基本的にはミュージカルラブコメのように明るく描いているのは新鮮。
歌とダンスがあまり好みじゃなかったのは残念ですけど (^^;;;
それでも、夫役のリュ・スンリョンさんが個性と魅力を発揮し、彼でなければ成立しない役を的確に演じていて![]()
そして、余命わずかの妻の物語と思わせながら、実は妻に先立たれることになった夫の物語であったことが最後で分かる展開も![]()
リュ・スンリョンさんのファンなら必見です (^^)v
最高機密「ハンドル」の争奪戦に挑む即席スパイチームを描いた、ガイ・リッチー監督によるスパイアクションです。主演はジェイソン・ステイサム、共演はオーブリー・プラザ、ジョシュ・ハートネット、ケイリー・エルウィズ、バグジー・マローン、ヒュー・グラント他。
一流の俳優を使って金をかけ、敢えて「B級映画」として撮ったんでしょうね…。
その意図は分かるんですが、いつものガイ・リッチー監督作品を期待して観ると、ただただ雑でテキトーな映画にしか見えない…。
その「雑でテキトー」なところを含めて、コメディとして笑えることは笑えるんですが、全体としては、本当に退屈でつまらない映画でした。
騒音反応型爆弾を仕掛けた高IQの爆弾魔と、その爆弾魔に家族とともに命を狙われた元海軍副長が繰り広げる攻防の行方を描いたサスペンスアクションです。主演はキム・レウォンさん、共演はイ・ジョンソクさん、チャウヌさん、チョン・サンフンさん、パク・ビョンウンさん他。
現実味という点ではいろいろと疑問を感じるところはありましたが、韓国映画らしい「復讐劇」として心を揺さぶるエモーショナルな内容でした。
特に「命の選択」という答えの出ない究極の問いを突きつけてくるところが![]()
また、ハリウッド映画なら「一件落着」ですぐにエンディングとなるところを、かなり長めにエピローグを用意している点にも韓国映画らしさを強く感じました。