福岡から名古屋へ
ケーキより高い珈琲って…
春の雪…春の嵐
今の場所が最高なんだって思えたらスゴイかも
札幌らっきょ (スープカレー)のオーナー井手剛さんのインタビューで、井手さんがこう言っていた。
お店の経営がダメだったとき、「5年うちの会社で修行して、またやりたかったらやれば」とIT会社の社長にスカウトされそうになった。
でも、その時思ったんです。
5年たっても、またお店やりたいなと思うだろうなって。
ということは、俺、店をやりたいという夢を既に叶えているんだ !!
俺、夢を実現してるんだってわかったんです。
ただ、今、うまくいっていないだけ。
それなら、うまくいくように今度は動けばいいって。
今日までは夢を叶える動きだった。
明日からは、夢を軌道に乗せる動きをする。
それからです。
すべてが本当にうまくいき出した。
素敵な人ですよ !!
明日のSTVラジオで朝8時30分~お話しします。
中村信仁「ひと物語」のコーナーで !!
乞うご期待。
中村信仁
従業員と社員さん
自分の善を誇る悪
可能性の種、可能性の花
毎日頑張る辻中さんが、ついに本を出版しました。
みのや雅彦というシンガー Vol.02
1st.アルバム収録曲に…偶然…という歌がある。その歌詞の中に、こんなフレーズがある。
♪ そうね いつも偶然が明日を変えてゆく…
喜びも 哀しみも ここからは見えない… ♪
※ 偶然 作詞・曲 みのや雅彦
この歌を聴いた時、なぜ、こんなにも洗練された詞を書けるのだろうか、と天賦の才というものの違いに打ちのめされたことを覚えている。多分、僕の最初の挫折感がこの歌を聴いたときだったと思う。
シンガーソングライターを夢見る16歳の中村信仁は、この「偶然」という歌の歌詞で打ちのめされ、夜、布団の中でもがき、苦しみ、言葉をつむぎ出せない自分の菲才さに劣等感を抱きました。
今、改めてその頃を思い出し感じる不思議さがあります。それは、みのやさんの歌唱力に挫折せず、詞を生み出す才能に挫折しているのです。僕はそもそも唄は下手、と自他共に認めるレベルでした。そんな中で、この頃から、物書きとしての片鱗が芽生えていたのかもしれないと、今、ふと感じました……。
♪ 部屋の灯りをつけてることさえ
とても耐えきれない苦痛になる
かといって暗い闇の中なら
楽になれるというわけでもなく… ♪
※ 夜 作詞・曲 みのや雅彦
この歌詞なんてどうですか !!
誰もが何度も何度も経験したことのある夜を、なんてみごとに表現しているのでしょう。電灯がまぶしくて消すのですが、その闇の中にいる自分に耐えられず、灯りをつけたり消したりを繰り返す様が、なぜこんな短い文書でスクリーンに描けるのか。もう、みのやさんは天才以外のなにものでもないと愕然としました。これがプロなんだって。
そして、極めつけの一曲が、セカンドアルバム収録曲「窓辺にもたれて」でした。コピーしてギターで真似て何度歌ったことか。しかし、歌えば歌うほど、みのやさんが遠去かっていくのです。哀しいけど、みのやさんの背中のデカさに太刀打ちできない自分に気づいた一曲なのです。
♪ 優しさがみえない 人に変わってゆく
信じる心が そっと くだけてゆく… ♪
優しさを探そうと努力する、女性のけなげな姿の向こうに、自分の心が砕けていく辛さが……そして、この後、約束も忘れて、今はどこにいるの、と信じようとして問いかけるのです。
♪ 愛した分だけ 愛してはくれない… ♪
この表現なんて真理です。してあげたから、してもらえることはない。愛というものの無情さ…。
♪ 明日を聞いても 答えてはくれない… ♪
自分も経験がある…、答えなかった自分、答えてもらえなかった自分…。どんだけ経験豊富なんだろう、みのやさん。
♪ 夜空に輝く 星を見上げれば すぐににじんでゆく… ♪
涙が溢れてしまうことを間接的に表現する見事さ。このフレーズは、自分の中にずっと残っていました。それほど、この間接表現の技法に感動した自分が過去にいました。拙著「営業の魔法」(私のデビュー作)の後半に、クリスマスを父娘が楽しむため、手をつないで歩くシーンがあります。赤い靴を履いている少女。それを主人公は目で追います。でも、すぐに赤い靴がにじんでしまう…。と実はこの表現を真似たのです。
※ 窓辺にもたれて 作詞・曲 みのや雅彦
この、窓辺にもたれて、今のみのやさんが歌うと、どんな表現になるのだろう…。僕にとって、みのやさんは、進む道を教えてくれた人だったんだと、今、はっきり分かったような気がします。
Vol.03へつづく
中村信仁
みのや雅彦というシンガー Vol.01
僕がみのやさんの歌と出会ったのは高校一年生のとき。当時、札幌の菊水という街に「フォーク村」というライブハウスがあって、16歳の僕は、未来のシンガーソングライターを夢見て、毎週土曜日の夜、そこで唄っていました。
その店は、裏に看護師学校があったので、週末は看護学生で賑わい、また、オーナーが札幌商科大学(現、札幌学院大学)OBということで、その大学のフォークソング同好会なるサークルの後輩たちが多く出入りしていました。
ある時、そのライブハウスで話題にのぼったのが、数か月前にデビューした「みのや雅彦」さんだったのです。初めて聞く名前、だけど周りの先輩たちが熱く語っている。「すげーのが現れた」と唾を飛ばしながら叫んでいる。僕は、後先考えず、すぐにファーストアルバム「遠くを見つめて」(カセットテープ)を買いに走りました。
そして、毎晩、毎晩、テープが擦り切れるほど聴き続けたみのや雅彦。もう、とにかく衝撃でした。歌声、歌詞、メロディー…。だけど僕にとってはやっぱり詞が響くんです。高校生のピュアな心に沁み渡るのです。勝手にスクリーンに絵が浮かんでくるのです。
♪ 足を止め振り向いて ため息ついてみる
えりを立てて 前を向き また歩き出す ♪
※ 白い嵐(みのやさんデビュー曲)作詞・曲 みのや雅彦
えりを立てることが、なんとなく前を向いて歩くスイッチに思えた。嫌なことがあってもえりを立てれば乗り越えられた。どんなに辛いことのあった帰り道でも一生懸命えりを立てて歩き続けた。
バイト代をはたいて、みのやさんの YAMAHA でのコンサートへも出かけた。真っ白い上下のスーツ姿に黒いサングラス……。みのやさん恰好良かった、そして歌声に本当に感動した。それに、今思うと、あの頃から、みのやさん……ギター上手かったなぁ。
「願い」 作詞・曲 みのや雅彦
いつでも あなたは 私のすべて
思えば 涙が 溢れてくるわ
冷たくされても 嫌いになれない
あなたのそばから 離れたくない
お願い これ以上 遠くへ行かないで
お願い 私を ひとりにしないで
バカね いくら泣いてみても
今さら しょうがないことなのに
バカね いくら呼んでみても
あなたが戻るはずない
目の前で歌うみのやさん。
大人の恋に憧れている高校生は、この歌詞に、ただ、ただ、吸い込まれていた。失恋した女性目線の歌なのに、なぜかこんな恋の結末に憧れた。これこそ大人の恋だぁ、と高校生は背伸びした恋に憧れた。とにかく、そんなみのやさんに憧れる僕の毎日が静かに始まったのだ。
Vol.02へつづく
中村信仁



