まず、大前提に戦争孤児の塚尾桜雅くんが見事に頑張ってくれました。

この子の目力は何なのでしょうか?

本当に虐待でもされてるんじゃないのかと思うほど目で語ってくれてました。

将来が楽しみです^^

 

この映画は戦後の闇市が賑わってる中で、生きるために身売りをする

主人公の女(趣里)と盗みをする孤児(塚尾桜雅)との出会いと別れまでの

物語です

 

女はカウンターだけの小さな酒場に二間の部屋があるボロ家で

仲介人(利重剛)のような男が連れて来る客に身を売ります。

1日1客方式みたいで、お酒がコップ半分と情事と粗末な朝食が込み込みです。

 

その日の客は復員兵の男(河野宏紀)

外地から戻ったら家も両親も消えていて生死も不明なのですが

恐らくは...

 

翌朝、「お金は作りますので今夜も来ます」

といなくなります。

 

静かになったところに闇市で商売してるおじさんがけたたましく

店内に入り込みますが、どうも商品を盗まれたようで犯人を追いかけて

店に入ったものの、そこには女しかいなかったので出ていきました。

 

ところがふと気付くと子どもが隠れていて、生のかぼちゃを貪ってるじゃないですか!

 

夜になり、お金は作れなかったがまた泊めて欲しいと復員兵が来ました。

3人の共同生活の始まりです。

 

女には夫と子どもがいましたが戦争で失いました。

ひとりぼっちの3人が少しの間、生活を共にするのですが、

3人共に家族を失い、復員兵は戦地の悪夢もあり

それぞれが夢でうなされるのです。

 

その悪夢でパニックになった復員兵の男が大暴れして、子どもは窓ガラスから

外に投げ飛ばされ、女はボコボコにされます。

子どもは女に馬乗りになってる男の頭をどこかで拾った瓶でたたき割り、

拳銃を後頭部に突きつけました。

そして、おとなしくなった男を子どもがどこかへ連れて行きました。

 

子どもが大事に隠し持ってたのは拳銃だったのです。

死んだ人が手に持ってた拳銃を盗んだのです。

拳銃は空缶にしまいました。

 

今度はふたりの暮らしになりました。

「坊や、盗みはダメよ」

「私も昼間働くから、坊やも昼間働いて夜はここで過ごしましょう」

 

そして坊やは働きに出るのですが、ある日ボロボロで帰ってきます。

危ない仕事でお金を取られてボコられてるところを助けてくれた

おじちゃん(森山未來)がいて、今度はそのおじちゃんが仕事をくれると。

 

反対する女ですが、坊やは女のためにもお金が欲しかったんでしょう、

「1週間」の仕事へ拳銃を持っていきます。

 

おじちゃんは右手が不自由ですが、左手で器用にこなしてます。

山で魚を獲ったりしながら過ごしますが、おじちゃんもおじちゃんで

夜は悪夢にうなされます。

 

誰もが戦争で闇を抱えているのです・・・

 

そして、おじちゃんがいよいよ行動を決意します。

坊やの拳銃の弾は4発ありました。

「神よありがとう」

 

実はその場所は女のところからそう遠くはないのですが、

決意するために山で過ごしてたそうです。

 

あるお屋敷から、坊やを使って屋敷の主を連れ出してもらうと

その主は元軍隊長でした。

おじちゃんは仲間の復讐にきたのです。

この元軍隊長の命令で殺したくもない相手を殺し、おじちゃんは親友を射殺しました。

仲間3人の分で3発を、急所を外し撃ち、

トドメは額に「俺の分だ」

 

・・・トドメは止めました・・・

「その痛みを一生抱えて生きろ」

「地獄で会った時は真っ先にぶっ殺すからな」

 

そして、坊やに「ここに人が倒れてることを伝えに行け」

坊やに拳銃を返し、財布のお金を全部出しますが、坊やは汽車賃だけもらい

屋敷に向かって走り出しますが、振り返っておじちゃんを見ると

おじちゃんは左手を天にかざして

「俺の戦争は終わった・・・」

呟くのです。

 

天国の仲間たちに向けてるんでしょうね。

 

坊やが女のところへ戻ると、女は、

「病気だからこっちに来ないで!」

「面倒みてくれる人がいるから大丈夫よ」

「盗みはしちゃダメよ!ちゃんと働くのよ!」

「拳銃は危ないからしまって!」

 

実は坊やが出かけたあとに唇のデキモノに気付き鏡を見ます。

そこからほぼ顔は出ませんが、売春の斡旋の男が女を見てひるんでたので

梅毒だと思います。

 

物語のスタートから女は体調不良な感じでした。

 

坊やは拳銃を空缶にしまって闇市に行きます。

以前かぼちゃを盗んだおじさんが出してる、味噌うどんのアルマイトのお椀を

無言で洗い出します。

おじさんはまた盗人かと坊やを投げ飛ばします。

坊やは立ち上がってまた洗い物をします。

おじさんはまた投げ飛ばします。

坊やもまた立ち上がって洗い物をします。

おじさんがまた投げ飛ばします。

坊やもまた立ち上がって洗い物をします。

鼻血が出てます。

 

根負けしておじさんはついに洗い物をさせます。

(おじさん・・・)

そして、黙々と洗い物をする坊やの前にうどんを置きます。

(おじさん・・・)

そして、黙々と洗い物をする坊やの前に丸めた紙幣を置きます。

(おじさーーーーーーーーん!!!)

 

働いたお金で坊やは薬を買おうとしますが足りな過ぎて買えません。

じゃあ暖かそうな服なら?

服を選びだした時に銃声が響きます!!!

 

坊やは全てを察しました・・・

 

もう、薬も服も必要ないということを・・・

 

坊やは手に取った服を戻して、人混みの中に消えていきました。。。

 

 

ザックリと書きましたが、この映画、趣里さんが最初から凄い怖いんです

私の感想ですが、この映画のベースは「怒り」です

戦争で家族を失った「怒り」仲間を失った「怒り」人生を失った「怒り」

それが大きく「戦争というものに対する怒り」かと

 

趣里さん、ちょっと突いたら爆発しそうなほどに怒りを抱えているように

見えました

「私の夫を奪った戦争が憎い」

「私の子どもを奪った戦争が憎い」

「身を売ってる自分が憎い」

言葉には出さないけど、全身から滲み出てました

 

趣里さんと未來さんが一切交わらず、坊やを通してふたりの人生を見るって

こういう手法にも驚きましたし、登場人物が少ないのも意外でした

 

最後の銃声で坊やが悟る、あの目!あの目ですよ!

 

女は恐らく、自分が生きてる限り、坊やは助けようと頑張ると思ったのでしょう

坊やには未来に向けて歩いて欲しかった

そして、坊やは人混みの中を未来に向けて歩いていくんです

 

消えた命(趣里さん)消えゆく命(恐らく未來さん)

未来に繋がる命(桜雅くん)

 

 

                深い映画でした

                 感動をありがとう

 

 

 

 

 

 

 

2020年 イギリス・ベルギー ドラマ映画

出演: ノア・シュナップ トーマス・クレッチマン フレデリック・シュミット

 

この映画はフランス映画かと思ったほど

フランス人の気高さが良く表現されています

1940年代、ナチスドイツはフランスまでも侵略してました

フランスにとってもドイツは敵です

占領下となった南仏はスペイン国境が近く、何百人ものフランス人がユダヤ人の国境越えに協力し、7500人以上の命を救いました

 

これらを踏まえて観ると、ユダヤ人の逃避行にフランス人が協力的なことに違和感はないと思います

 

~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~*〜〜*

 

1942年 夏

フランスのパリと北部はドイツ軍の支配下におかれ

ユダヤ人の強制退去が始まった

収容所行きの貨物列車には沢山のユダヤ人が座るスペースもなく

押し込まれていく

 

その貨物列車に乗せられる列にベンジャミンと幼い娘のアーニャもいる

 

家族も恋人も容赦なく引き裂かれ、貨車には男と女で分けて詰め込まれている

父親と離されたら幼いアーニャなどすぐに圧死してしまう

何とかしなければ・・・

 

列車から大量の蒸気が湧き出した瞬間ベンジャミンは行動した

列車の連結部分に紛れ込み反対側へ移動

すぐに反対ホームのフランス人の乗客や駅員に見つかってしまうが

黙っててと人差し指を口元に立てるベンジャミン

フランス人たちは見ない振りをしてくれた

 

反対ホームに列車が到着すると窓を叩いて

「おばあちゃんのところで会おう」

フランス人女性にアーニャを託し、自分も別行動で駅から逃げ出した

幼いアーニャひとりなら窓から渡せるし、ユダヤの星のマークさえ隠せば

一緒に行動するよりアーニャの生存率は高まると判断したのでしょう

 

ドイツが憎いのはフランス人も同じ

誰ひとり騒ぐ者はいなかった

 

ベンジャミンは娘のアーニャや他のユダヤの子どもたちにも約束してた

何かあった時はピレネー山脈のレスカン村のアリスおばあちゃんを尋ねろと

ここはまだナチスが侵攻してない南仏地方で安全であったし

スペインとの国境近くだったからだ

 

ーレスカン村ー

この村の産業は羊である

村全体で500頭余りの羊を飼育してる

ジョーの家もそのひとつで、少年ながら羊飼いとして20頭ほどの羊を

愛犬ルーフと共に放牧してたが、突然事件は起きた

 

激しく吠えるルーフの方を見ると、大きなクマがすぐそこにいた

クマはジョーに向かってきたが、ルーフが立ち向かってくれた隙に逃げ出し

一目散に山を降りて

「クマが出た!」

と村人たちに叫んだ

 

村の男たちが猟銃を持って山に行く

 

遠くで猟銃の音がした

クマの死体が運ばれて祝いの酒が振る舞われた

クマ肉は大きな収穫だ

ルーフのことを聞いても男たちは酒盛りに夢中

 

クマはもういない

山に戻りルーフを探すジョー

雨が降ってきても探すのを止めない

ようやく瀕死のルーフを見つけると、そこには見知らぬ男ベンジャミンがいた

もう血は止まったから大丈夫だと言う

止血してくれたらしい

 

驚いたことにベンジャミンは子グマにミルクを与えてた

あの母グマは子グマを守るためのワザと囮になって撃たれたと知る

1匹では生きていけないと子グマを抱いて去るベンジャミン

 

だが、ジョーはコッソリとベンジャミンの後をつけた

ベンジャミンは村外れのアリス婆さんちの納屋に子グマを入れると

アリス婆さんの家の中に入っていった

 

窓からアリス婆さんとベンジャミンの会話を立ち聞きすると

ベンジャミンはアリス婆さんの死んだひとり娘の夫だと分かった

勝手に外出して村人のジョーと出会ったことにカンカンのアリス婆さんだが

「ジョーは誰にも言わない」

秘密は守ると決意して家に帰るジョーだった

 

暫くして、学校が終わったジョーは

自分ちの羊小屋からミルクをくすねてアリス婆さんちの納屋に入る

ワラの山にミルクをかけると、出てきたのは子グマではなく小さな女の子

驚いて納屋から飛び出るとアリス婆さんが立ちはだかっていた

 

アリス婆さんの家に連れていかれ

ジョーに全てを話すベンジャミンとアリス婆さん

ベンジャミンはユダヤ人であること

ユダヤの子どもたちがスペインへの国境を越えるために

アリス婆さんちを目的地として集まってくること

この小さな女の子、レアもワルシャワから来たこと

 

誰にも言わない約束を再び交わすジョー

 

だが、平和だったレスカン村にもついにナチスがやってきて

村は占領下におかれた

広場の掲示板には隣村の3人を処刑したと貼り紙がされた

集まった村人にナチス中尉が

夜9時半以降の外出禁止

身分証の携帯

スペインとの国境警備の強化を告げる

 

そんな緊張感の中で、幼馴染で知的障碍のユベールがおかまいなしに

棒切れを猟銃に見立てて中尉を撃つ「フリ」をしてる

ヒヤヒヤするユベールと村人たち

 

案の定、中尉が銃を取り出しユベールに向かって

「バンッ!」

と口で言って撃つ「フリ」でその場は落ち着いた

 

ジョーは急いでアリス婆さんちに軍のことを伝えに行く

ベンジャミンとレアは山頂の山小屋に隠れていると聞いて

慌てて山頂に向かう

山は軍がパトロールを強化すると言ってた通り

既に軍が先方を歩いていた

見付らないように後方を着いて行くが、ジョーにはどうすることもできない

 

だが、幸いにも雨足が強くなり軍は山頂を断念して引き返してくれた

 

山小屋に着くと、足首を捻挫してるベンジャミンを支え

アリス婆さんちまでふたりを届けると急いで帰宅した

ジョーの中でベンジャミンたちを救いたい気持ちが膨らむ

 

翌日は軍が村人たちの猟銃の没収を始める

危険な武器は早めに没収だ

ジョーの祖父のアンリは古い猟銃を渡して、新しい猟銃は

ジョーとユベールを連れて墓地の墓石に隠した

 

帰宅途中で買い物帰りのアリス婆さんと会うが

どうもアリス婆さんとアンリ爺さんはただならぬ仲を感じる

普段の癇癪婆さんとは打って変わってニコニコである

 

そして、買い物も難儀な歳のアリス婆さんに代わって

ジョーが買い物係として雇われることをアンリ爺さんは了解した

報酬はハチミツだ

これでコソコソせずにアリス婆さんちに通える

 

アリス婆さんちには避難してきたユダヤの子たちが増えて行き

買い物の量は増えていったが

ベンジャミンの足が完治しないのと軍のパトロールもあり

国境越えが出来ないまま冬がやってきた

 

ジョーはどんな天気でも買い物の日はちゃんと守った

そんなある日、間の悪いことに店にタバコを買いに来た

ナチスのホフマン伍長と会ってしまった

ジョーの買い物の量に

「大家族か?」

青ざめるジョーに店主はペラペラと

「アリス婆さんの使いよ」

「お客でもいるのかね」

余計なことを言ってくれた

 

大荷物を抱えて足早に逃げるジョーをホフマンが追いかけてきた

ホフマンはフレンドリーに荷物を持って一緒に運んでやると言うが

怪しんでるのかも知れない

色々言い訳をするが、半ば強引に荷物を取られてしまった

幸い軍の呼び出しの放送が鳴って、ホフマンは去ってくれた

アリス婆さんちがバレずに済んでホッとするジョー

 

ある日、突然ジョーの家に軍が上がり込んできた

不安になるジョーと母親

兵士が引き出しからジョーの父親からの手紙を見つける

「お父さんからの手紙なの!?」

ジョーの父親は捕虜として収容所に入れられてるが

そこからの手紙を母親はジョーに隠してたのだ

 

兵士から手紙を奪おうと取り合いになったら手紙は破れてしまい

そのまま家を飛び出すジョーだが、他の家にも軍は一斉捜索をしてて

急いでアリス婆さんちに向かう

早く知らせてベンジャミンたちを非難させないと!

 

アリス婆さんちにはなぜかアンリ爺さんもいた

軍が来る!

「アンリは出て行って!」

「ジョーはパンを食べて!」

迅速に指示するアリス婆さん

 

ジョーはパンを食べ、アリス婆さんは編み物をしてるところに

軍が入ってきた

ありがちな日常を演出したのだ

 

「なぜ捜索するの?」

ジョーの質問に頭を叩くアリス婆さんだが中尉は答えた

「兵舎から武器と弾薬が盗まれた」

「さっさと犯人を処刑したい」

 

室内の捜索は何もなく、次は「納谷を探せ」に落ち着かないジョー

見つかってしまう・・・

だが、納谷は空っぽだった

 

みんなはどこ???

 

実はアンリ爺さんの父親が密輸をやってた時の、密輸品を隠す洞窟に

1ヶ月前から移動してたと知る

アンリ爺さんもジョーも、個々に秘密を守ってたのだ

お互いの秘密をこの時ようやく共有するふたり

 

数日後、ジョーとユベールが遊んでいるとホフマン伍長がやってきて

ふたりをバードウォッチングに誘う

敵と仲良く遊びに行くはずもなく、ジョーは

「ユベールと行って」

と自分は断る

 

だが後日、ユベールとワシの巣を見つけたと聞き

「卵はあった!?」

好奇心に負けて今度は一緒に行ってしまった

そして大変なものをふたりで目撃してしまうのだ

陸橋が爆破する瞬間に遭遇したのだ

 

爆破から逃げるひとりの男

遠くて顔までは分らないが、村の中に手引きした者がいるはずだ

これまでは村に対して友好的な態度を示してきた軍だったが

(ホフマン伍長の意向で)

元々そんな気はなかった中尉は、陸橋が爆破され食料調達が困難に

なったことを理由に村の店や家から食料の略奪を始める

 

そんな中、ジョーの父親が収容所から生還して帰ってきたのだ

手に障害を負って役に立たなくなったかららしいが

殺されずに済んだのはフランス人だからか

 

父親の帰還を最初こそ喜んだ家族だが、4年の過酷な環境のせいか

元々なのか、この男は問題行動ばかり起こしてくれて

挙句に息子ジョーがホフマン伍長とバードウォッチングに行った

ことを知ると

「ナチスの協力者」

と罵り、ジョーを激しく傷つけた

 

堪忍袋もついに切れたアンリ爺さんが

「全てを話してやる!」

それに対しても「話さないで!」

本当に口の堅い子だ

 

ジョーの名誉の為に真実を話すアンリ爺さん

ユダヤ人のベンジャミンと7人に増えた子どもたちを匿ってること

国境を越えられずに2年も経ったこと

国境越えが警備の強化で現状無理なこと

 

父親どころか母親も知らない秘密だったが

国境越えの作戦が閃く

父親はこれを機に問題行動を止めた

 

作戦はこうだ

夏の間、村の羊たち約500頭は高地で過ごす

男たちはその3ヶ月を高地で過ごす

教会で前夜祭があるので、その祭に軍を招待するのだ

国境警備の兵士も全員

その間にベンジャミンたちは村に降りてきて一晩隠れる

翌朝、羊飼いに扮装したベンジャミンと子どもたちが

男たちと羊の群れに紛れて山へ登り、そのまま国境を越える

 

この作戦には村人全員の協力が必要で

誰かひとりでも密告したら収容所送りだ

反対するアリス婆さん

誰も密告しないなんてあり得るのか?

 

そして、村人全員によるユダヤ人の国境越えの作戦は開始される

教会での前夜祭に軍は全員で来てくれた

その間に村に降りてきて隠れる8人

 

翌朝、村中の羊500頭と羊飼いとその家族で村はごった返し

その中にレアを抱いたベンジャミンと他の子どもたちもいる

兵士たちもいるが気付いてないのは作戦通りだ

 

巧いこと山頂の小屋に着いたジョー父子とユベールとベンジャミンたち

だったが、すぐにホフマン伍長が兵士を連れてやってきた

緊張が走る

小屋の中にはベンジャミンたち8人がいる

中を見られたらおしまいだ

 

突然の突風で小屋の窓が開いた

ホフマンが開いた窓を閉じて

「直した方がいい」

そう言って去った

窓から小屋内は覗かずに去ったのだ

 

翌日の授業中、ユベールが興奮しながらジョーを呼びにきた

不安いっぱいで外に出ると

ベンジャミンとレアが捕えられていた

涙を堪え切れずに号泣するジョー

ホフマン伍長先導で連れて行かれるベンジャミンとレア

 

急いで帰宅して父親を問い詰めるジョー

「何があったのパパ!?」

 

子どもたちは無事に国境を越えたが、ベンジャミンは娘のアーニャを

待つ為に戻るのだが、ベンジャミンと別れるのを激しく泣いて

嫌がるレアがいて、レアを連れて戻る途中で兵士に捕まったと知る

 

父親は羊の世話があるから山へ戻らなければならない

「僕が行くよ」

移牧は一人前の証

大切な人を守れなかった子どもの自分と決別し

大人になることを決意するジョー

 

村ではベンジャミンとレアが連れて行かれてから

村人は軍を無視してた

ナチスドイツ敗戦の兆しも見えてたので軍も弱気だ

 

山小屋にホフマン伍長がジョーに別れの挨拶にきた

あの時、ホフマンは小屋に何かを隠してることに気付いていたが

知らない振りをしてくれたこと知るジョー

だがベンジャミンとレアがどこに行ったかまでは知らない言う

伍長は指定された場所まで連れていくことが仕事で

そこから先は知る由もないのだ

 

村へ戻ると村人たちはドイツ軍撤退のお祝いで盛り上がっていた

その中にユベールがいない

ユベールを探すジョー

 

ドイツ軍の撤退の列に向かうと

馬に乗った中尉に向かってユベールが猟銃を向けていた

墓場に隠してた猟銃だ

 

中尉は何の躊躇もなくユベールの胸を、今度は本当に撃った

「ユベール!」

「ユベール起きて!」

 

1年後

村には平和が訪れていた

母の使いでアリス婆さんちに行くジョー

そこにはアンリ爺さんもいる

ふたりは結婚したのだ

 

使いの電報をアリス婆さんに渡したいが

ふたりとも何やら作ってて両手が塞がってるのでジョーが読む

 

「イマカラムカウ」

 

誰?ベンジャミン!?

 

「アーニャ」

 

アーニャ!?

アーニャだ!!!

 

ジョーが外に飛び出すと、こちらに向かうひとりの少女

「おじいちゃん!おばあちゃん!」

  ~アーニャ!!!~

 

      ーーーーーーー完ーーーーーーー

 

~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~

 

ナチスはフランスまで侵略してたのですね

あの列車でアーニャを預かった女性が育ててくれたのでしょうか

善良なフランス人のおかげで沢山のユダヤ人が救われたことを知りました

 

物語はフィクションなので、実際にジョーやベンジャミンは存在しませんが

ジョーやベンジャミンのような人は存在してたことでしょう

 

命懸けで国境越えに協力した村人たちは存在し

成功した人がいればベンジャミンのように失敗した人もいたと思います

 

主役のジョー役のノア・シュナップくんは現在19歳で、この映画の時は

15~16歳、素晴らしい演技でした

繊細な感情表現がお見事でした

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オババは月に500円の動画サイトを利用してるが、

観たいと思う作品はほぼ有料なのでたいして観れないと嘆いていた

 

私は12月にU-NEXTに加入して、無料の1ヶ月で止めるつもりだったが継続することに

U-NEXTはファミリーアカウント3台まで無料なので、ひとつはオババにしたの

 

オババは古い洋画が好きで、「風と共に去りぬ」とか「ローマの休日」の思い出を語り、

「風と共に去りぬ」は観てないなと、私も観てみたんだけど

これ3時間もあるのでどうしても寝落ちしてしまう

何度やっても寝てしまう

寝付きが悪い時は「風共」が私には良いらしい

 

そんなオババとつくづく意見が一致したのは

 

【演技が下手だと観てられない】

 

ちょっと驚いたのは、オババが下手だと思うのが吉永小百合さんと十朱幸代さん

演技が綺麗過ぎて心の内が見えてこないんだって

 

私の方は直近のドラマで「今日からヒットマン」の相葉雅紀さんと山本舞香さんを上げた

脚本自体は面白くて我慢して観てたけど、ついに折れたのが最終回

ここまで我慢したんだから最終回までと思うけど

ホントに限界だった

 

「ひとり大根でも周り固めれば観れるけど、主要キャストふたりが大根はムリだった!」

 

家政夫のミタゾノはオババも観てたけど、

第5シリーズのミタゾノさんの相棒が山本舞香さんでした

勿論大根でしたが、アレは周りのキャストがしっかりしてたし、

大根ひとりだったから辛うじて観れた

 

そういえば、「忍者に結婚は難しい」にも山本舞香さん出てたけど、

アレも最終回まで行けずでしたね

あのドラマは大根のオンパレードでした

歴史に名を残すレベルの

 

ファンの方ごめんなさい🙇‍♀️

 

 

2022年 日本映画

出演:山田杏奈・森山未來・永瀬正敏・二ノ宮隆太郎・三浦透子・山中崇・白川和子

              

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18世紀後半の東北 冷害2年目の夏

作物は取れず、生まれたばかりの我が子を口減らしで手にかける父親(山中崇)

その遺体の処理をするのが物語の主人公の凛(山田杏奈)

 

凛の父親・伊兵衛(永瀬正敏)の曽祖父が火事(放火?)の咎で田畑を取り上げられ

凛の代になっても尚、村の汚れ仕事と差別の対象になってる。

 

「次は人さ生まれてきたらダメだよ」

嬰児を川に流す凛。

 

大人の場合は父親と埋める。

凛は少しでも深くと土を懸命に掘るが、伊兵衛は適当だ

もういいべで、まだ浅い土中に遺体を乱暴に放り込む。

伊兵衛の人柄がよく分かる。

 

夕げは少しばかりの米(粟かも)らしきものが入ったほぼ汁。

それすらも伊兵衛はおかわりして凛の分はない。

自分は我慢して父と弟にあげる優しい凛。

(顔がまんまるなのは大目に見よう)

夜は夜で、行商で売るための草鞋を編む。

 

せっせと働く凛と対照的に、村の配給で米の量が少ないと問題を起こす伊兵衛。

田畑がないからと少量しかあげない村も村だ。

 

 

川縁で山を眺めていると行商から泰蔵(二ノ宮隆太郎)が戻ってきた。

預けていた草鞋は売れなかったという。

泰蔵は村人から預かった物を馬に乗せて行商に出る仕事らしい。凛に気があるのが分かる。

 

この村は元々貧しいのだろう、村長も含め小綺麗な人はいない。

ひとり残らず小汚い。

 

ーーーそして事件は起きるーーーー

伊兵衛が村の米蔵から盗みを働き、村人たちがボロ小屋に捜索に来たのだ。

盗んだ米はあっけなく見つかり、泥棒は重罪だと脅される。

凛は父親を庇い自分がやったと言う。

これ幸いと「やったらダメんことやったか!」と凛をタコ殴る伊兵衛。

 

クズ父め💢(永瀬正敏)

 

泥棒の罪は重く、後日処分を決めるそうだ。

 

クズ父め💢(永瀬正敏)

 

が、処分を待たず凛は山へ向かう。

途中で履いていた草鞋を脱ぎ裸足になる。

伊兵衛が凛に気付き声をかけると、凛は深々と頭を下げて消えていった。

伊兵衛は止めなかった。

凛がいると泥棒の咎で益々酷い扱いを受けるので、神隠しに遭った事にした方が都合が良いからだ。

 

クズ父め💢(永瀬正敏)

 

凛は化け物が住むという祠の先に足を踏み入れた。

化け物に喰われた方がマシだったが、夜になりオオカミの群れが現れるとさすがに狼狽えた

が、そこに長髪で髭共に真っ白な仙人のような老人(森山未來)が現れるとオオカミたちは怯えて逃げ去った。

山男に違いない。

 

朝になり、凛はようやく山男の住処の洞窟に辿り着いた。

 

山男は仕留めたオオカミの腹を素手で裂き内臓を貪っている。

空腹の凛がその様子をじっと見つめていると、山男は凛に内臓を放り投げてくれた。

(食べるのか!?)

 

ずっと起きてた凛は日が高くなるまですっかり寝てしまい、起きてから木の実など摘む。

日が暮れて火を焚きオオカミの肉を焼く凛。

焚き火を珍しそうに山男も近付いてきてふたりの夕げが始まる。

山男はやはり生食だ。

「おまえさん山男だべ」

 

何も答えない山男。

 

そして洞窟の奥の枯葉などが敷いてある寝床で眠る山男に、一宿一飯の恩義を体で返そうと裸になる凛だったが、山男は寝返りを打ち凛が眠るスペースを与えてくれた。

脱いだ着物をまた着て、山男の隣で眠る凛。

 

凛にとって幸せな生活が始まった。

 

凛がいなくなった村では冷害対策に天の神様への人身御供として生娘を捧げることになったが、

自分の娘となると誰もが断る

凛でもいたら好都合だったが神隠しに遭ったことを村人は信じている。

泰蔵以外は。。。

 

今まで凛がやってた汚れ仕事は弟の小吉が継いでいるが、今日も今日とて村人に殴られる。

小吉は何も悪くないのに、生きてること自体が気に入らないんだと💢

まだ子どもの小吉に・・・

 

この村人たちも酷いもんだ。

冷害で全滅してしまえ!と思う。

 

士農工商穢多・非人

凛の家はエタでもヒニンでもないが村人からの扱いは同じ。

エタ・ヒニンは人ではないという日本の黒歴史で、

今でも部落や部落民と言われる現代にも繋がる差別です。

 

この時代の人たちに差別なんて当たり前のことなのだ。

 

すっかり山の生活に慣れ、山菜摘みをしてる凛。

綺麗な白いりんどうの花を見つけ、ひとつ川へ流した。

下流の弟の元へ届きますように。

姉ちゃんは元気で生きとるよ。

そんな想いを込めて。

 

夜になると凛は山男に語り出す。

山男は言葉を持たない。

もしかしたら凛の話も感性で聞いてるだけかも。

凛と山男の優しい時間が過ぎていく。

ふたりの間には強い信頼関係が芽生える。

 

ーーーだが、その静かな幸せも終わりを迎えるーーー

 

凛が恋しい泰蔵とマタギたちに見つかって、山男は猟銃で撃たれて殺されてしまうのだ。

このシーンは圧巻です。

息を飲みます。

凛は縛られて、連れて行かれながら激しく泣き叫ぶ

「おねげーだ!一緒に殺してけろ!」

「一緒に殺してけろ!」

 

目を開けて倒れてる山男ですが

本当に死んでるのでしょうか?

 

なぜ村がマタギを雇ってまで凛を探したか?

勿論人身御供にするためです。

凛なら村にとって痛くも痒くもない存在だから。

そうとは知らない泰蔵も騙されてたのです。。。

 

牢屋に入れられた凛のところへ伊兵衛が来て凛の好物を渡します。

そして人身御供の対価として田畑が返されることを告げて、

「立派にお役目果たしてこい」

 

クズ父め💢(永瀬正敏)

 

次に泰蔵が来て凛を助けようとするが牢の鍵は壊れない。

「もういい!お役目果たすんだ!」

山男を失った凛にとって、今更自分の命などどうなっても構わないのだ。

 

深夜

牢屋の前の馬屋から小さく馬の声が

まるで凛を呼ぶようだ。

凛が牢の隙間から顔を出すと、1匹の馬がじっと凛を見つめる

その馬の立髪が山男の髪に変わり、山男が凛を見つめているように見えた

錯覚なのか?

山男を想い悲しむ凛

 

翌朝、身を清められて白装束を纏い火刑台に向かう凛

人身御供の方法が火炙りとはなんと残酷な

 

生まれた時から蔑まれ、小さな幸せも奪われた凛にとって

今はただ山男のいるところへ逝きたいだけ

 

柱に括られ、藁に火が放たれる

火は瞬く間に炎となって凛を足元から襲う

恐怖に震えるが、それでも悲鳴は上げないと決めてる凛は口元を固く締める

 

ところが雲行きが突然変わり、激しい雷雨で炎はたちまち消え

柱に雷が落ち、柱ごと凛は倒れて縄も切れた

 

山男の祟りだと恐れ慄く村人たちは

手を合わせお経を唱えながら凛に向かって土下座する

 

そんな村人たちを無視して、静かに立ち上がった凛は山に向かって歩き出す

 

           ーーーーー完ーーーーー

 

~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~*~~       

 

山男は山神様だったんですね

あ、天気を操ってる感じのくだりがあったので神様だろうと思ってました

 

映画のタイトルの「山女」とは凛の未来を指してて

凛は山へ戻り、山男に守られながら山女になるのでしょう

 

もしかしたら山男は撃たれた肉体ではなく、姿は違うかも知れませんし

凛の中に同化するのかも知れません

普通に傷口を再生して元の姿かも知れません

 

どう変わっても、凛は山女として永遠の時を山男と生きる

究極のハッピーエンドではないでしょうか(*^^*)

 

山男とマタギたちとの格闘シーンは圧巻でした

短いシーンですが、山男の人間離れした怪力が良く出てますし

とにかく山男の森山未來さんの動きが美しく格好良いのです

振り返ると、洞窟でオオカミの内臓を生食するシーンも

あんな大きなオオカミひとりじゃ到底運べない

 

随所随所に人ではない存在が散りばめられてました

 

さすが森山未來さんですよね(^^)

セリフ0でも際立った存在感でした♪

しかも老人役ですw

 

凛が最後に村を去る後ろ姿で物語は終わりますが、

凛ちゃん、あなたの幸せはこれからよ

もうすぐ山男に会えるのよ

 

恐らく村では、凛は山男に愛された山女として

蔑む対象から祀られる対象になるのではないでしょうか

弟の小吉ももう殴られることはないでしょう

 

冷害が続くと村は全滅して凛の家族も死んでしまう

凛を悲しませることを山男はしないでしょうから

きっと太陽も出してくれると思います

 

個人的にはクズ父(永瀬正敏)にバチが当たれ!

なんですが、永瀬さんのクズっぷりが憎らしいほど最高でした

 

素敵な物語なので機会があったらご覧下さい\(//∇//)\

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2008年 ノルウェー映画

 

これは史実に基づいた映画で、主人公のマックス・マヌスは

【ノルウェーの英雄】と言われてます

劇中に出てくる日付けは史実です

ノルウェーがナチスドイツに侵略されてたことを知った作品なので

機会があれば観て欲しい、日本では珍しいノルウェー映画です

 

          ※

 

第二次大戦下の1940年代

ノルウェーはナチスの占領下にあった

故郷ノルウェーをナチスから取り戻すため

マックスはリーダーとなって仲間たちと戦う

 

          ※

 

1940年

フィンランドでロシアと前線で戦ってたマックスだが

負傷して故郷ノルウェーに傷病兵として帰国して入院生活を余儀なくされる

物語全般に於いてマックスはこの前線での戦いを回想する

ロシア兵を殺したこと、殺されかけたこと、ロシア兵に虐殺された民間人の

死体の山など・・・

 

怪我が回復して、祖国ノルウェーをナチスから取り戻したいマックスは

仲間たちと落ち合う

 

マックス、コルベイン、グンナー、グレガス、タラク

5人の仲間が集まった

(字幕が仲間なので同志ではなく仲間で統一します)

ノルウェー政府は防衛を断念して勝算のない中だが戦うことを決意する5人

地下組織を結成した5人はまず新聞を作る

プロパガンダだ

初のフリーペーパーの見出しは

【祖国を取り戻せ!ノルウェーのために!】

 

徐々に仲間も増え組織力も高まり、政府直々の統括機関と繋がりが出来るが

彼らはまだ甘かった

 

マックスが酔って自宅アパートに戻ると、室内に潜伏してた治安警察に逮捕されそうになり

マックスは2階の窓から飛び降りた

が、着地失敗でそのまま失神

 

意識が戻ると病院のベッドの上

中々の重症だ

 

だが、それが功を奏して逃げるチャンスが出来た

 

病室前には5人の警官が見張ってるが室内にはいない

民間病院なので窓もあれば格子もない

ドクターもナースも善良な愛国者で、口裏を合わせたわけではないが

「動かせば死ぬ」

と治安警察に大袈裟な診断を伝えてた

 

治安警察としては生きたまま逮捕して組織のことを吐かせたい

まだ死なせたくはない

それで回復まで見張りを立てたが

ドクターとナースの協力でマックスは窓からの脱出に成功した

 

だが、その代償はドクターとナースの逮捕

(このふたりの生存は最後まで不明)

 

逃げ延びたマックスは統括機関の軍事訓練所に少尉として入所した

そこには先にグレガスも伍長として入所してた

心配なのはコルベインだ

自国の捕虜を逃す手助けをして収容所に入れられてしまったのだ

 

マックスとグレガスは厳しい訓練で肉体的にも精神的にも強くなる

そしてふたりは奇襲部隊である妨害工作員に任命される

全ては母国ノルウェーを取り戻すために!

 

1943年4月27日

オスロ港 マルドニオス作戦

停泊中のドイツ軍事船3隻の爆破成功

 

治安警察のジークフリートは造船所の労働者5人を逮捕した

その中に労働者として潜入して手引きした工作員のシギュールもいた

 

マックスは次の任務でグレガスとストックホルムに向かってたので

シギュールの逮捕を知らずにいた

ストックホルムのイギリス大使館で働く女性ティケンはグレガスの姉貴分で指南役

ディナーの席でティケンを熱く見つめるマックス

呑気にティケンに恋心を寄せる

 

 

治安警察に初老の女性がジークフリートに嘆願に来た

息子シギュールの命乞いだ

女性を案内したのはジークフリートの彼女

善良な彼女はジークフリートなら助けられると思ったのだろう

ジークフリートは彼女の手前

「なんとかしてみましょう」

と紳士的に対応した

そんなジークフリートに目を輝かせる彼女

が、そんな甘い男なわけがない

当然処刑は実行されて、シギュール含む5人は銃殺された

 

シギュールは工作員

命を落としてもそれは大義だとグンナーは言うが

マックスとグレガスは納得できずに悲しむ

 

そんな中、収容所にいたコルベインが3年振りに出所した

マックスとは無関係が認められたのだ

涙の再会だがコルベインの顔には傷が、表情には辛い3年間が滲み出てた

 

コルベインも加わり工作活動は更に活発になったが

マックスの判断ミスで治安警察と銃撃戦になる危機的状況に陥ってしまった

工作員たちは散り散りに逃げたがマックスは執拗に追われて

首筋を撃たれても尚逃走したが遂に絶対絶命となる

仲間のラーシュのおかげでマックスは辛うじて助かったが

身代わりにラーシュが命を落としてしまった

 

この作戦の失敗でラーシュとペルは死亡

ディックとティモは安否不明

(後に治安警察による拷問死が判明)

 

これは完全にマックスの甘い判断が起こした死だ

 

1944年11月13日

グレガスとタラクがある人物と会うために指定されたカフェへ

その相手は治安警察でジークフリートより上の階級の男だ

ゲシュタポの情報を流すと嵌めたのだ

 

カフェ内の客の中に一般人のそれでないことに気付くグレガス

目の前の男を撃つ

更に近付いてきたふたりも撃つ

(作戦に自信があったのだろうがグレガスの勘の良さを舐めてましたね)

 

途端に武装した警察隊が突入してきて銃撃戦になり

グレガス死亡

タラクも撃たれたが死には至らず連行された

 

過去にも仲間が拷問死してる

銃殺の方が余程マシなのも知っている

「全部吐けば楽に死なせてやる」

 

牢獄の中、タラクは自分のシャツを破り紐状にして

窓の格子を使って首を吊った

吐いても死、吐かなくても拷問死

ならば自死を選ぶことで仲間を守ったタラクだった

 

続く仲間の死に精神的に追い詰められたマックスは

グンナーとコルベイン以外の仲間を信用できなくなる

 

マックスは死んでいった仲間への弔いと、もう誰も犠牲にしない決意で

大型船艦ドナウ号爆破をひとりで決行しようとする

ドナウ号にはドイツ軍の5中隊と武器が大量に載ってるのだ

 

だがコルベインが実力行使でマックスの決意を変える

「友を失ったのはおまえだけじゃない!」

「一緒に戦って一緒に生き延びるんだ!」

 

地獄の収容所から生還したコルベインの言葉の重さに

マックスは3人でドナウ号に爆弾を仕掛けに向かった

 

1945年1月16日

ドナウ号爆破成功

同時にグンナーが仕掛けた複数の線路の爆破も成功

ナチスドイツに海路と陸路破壊の大ダメージを与えた

 

だが治安警察も反撃だ

コルベインとオニェブロテンの自宅を襲撃

コルベインは逃げられたがオニェブロテンと数名の仲間は死亡

 

その日の午後、ラジオニュースでヒトラーの死亡が発表される

もう少しこのニュースが早ければ・・・

 

1945年5月8日

ノルウェーは占領下から解放され、自国の国旗を高々と掲げた

ついに祖国を取り戻した

 

そしてジークフリートが戦争犯罪人としてノルウェー政府に逮捕される

面会に行ったマックスに

「会えて嬉しかったがさよならだな」

ジークフリートは実に潔く清々しい表情で運命を受け入れていた

 

戦争は終わった

沢山の仲間が、同胞が死んだ

マックスも沢山のドイツ兵、ドイツ人を殺した

 

俺が投獄されて満足か?

「ずっと殺したかった・・・」

今は?

「・・・」

マックスの目にジークフリートに対する殺意は微塵も感じられない

 

 

帰宅してソファーに座るマックス

静かだ

音のない世界

 

するとドアが開いて、酒のボトルを持ったタラクが賑やかに入ってきた

そしてグレガスやラーシュに酒を注ぐ

ペルやオニェブロテンもいる

みんな笑顔で乾杯だ

「自由に!」

「陛下に!」

「マックスに!」

【ーーー乾杯!!!ーーー】

 

見つめ合うマックスと仲間たち

だが次の瞬間、そこには誰もいなかった

 

アル中のマックスが見た幻想だ

仲間はいない

金もない

学歴もない

仕事もない

平和になった世の中で自分だけが置き去りにされる孤独

 

そんなマックスを救ったのがティケンだった

 

1945年6月7日

国王陛下夫妻の平和パレード

陛下夫妻の車にはマックス

後続車にはコルベインとグンナーの姿がある

国王夫妻と英雄たちにエールの旗を振る民衆

誇らしげなコルベインとグンナーに対して曇った表情のマックス

 

これも幻想か?

不安になるマックスだが

これは現実・・・現実なんだ!

安堵してようやく微笑みを浮かべるマックス

 

             ーーーーー完ーーーーー

 

【追記】

エンドロールで各々のその後が紹介されます

 

マックスはティケンと結婚し、起業し、81歳まで長生きしました

 

コルベインはマックスの会社に就職します

 

グンナーはノルウェーレジスタンスの語り部に

(本編を通してグンナーは物静かですが、慎重且つ着実に任務を遂行してました

ぶっちゃけグンナーがリーダーだったら仲間の死も少なかったのでは?

と思えますが、リーダーシップはマックスだったのでしょう)

ノルウェー最多受勲者の1人となります

 

そしてジークフリートは1948年に銃殺刑に処されます

ジークフリートは「シンドラーのリスト」で有名且つ悪名高いアーモン・ゲートに比べ

遥かに人道的でさほど悪人ではありませんでした

マックスが殺したドイツ人の数の方が極悪なので処刑は可哀想だと思ってしまいました

でもそれが敗戦国のケジメなんですよね

 

先人たちの流した血の上に今の平和がある事を私たちは忘れてはいけません

 

 

 

 

 

 

 

杉本彩さんの「地獄少女」を探してたら「オイシーのが好き!」を見つけてしまいました

これ、リアルタイムで観てたんですよ

チェッカーズの郁弥が出てたので

この頃、大人気でしたから郁弥は^ ^

 

が、結構ショックでした

とても格好良い役でしたが、周りが高身長ばかりの中なのでチビが一際目立つのです

松下由樹 168㎝

杉本彩  168㎝

石田純一 177㎝

井原剛志 184㎝

最後に結婚を決める土田由美さんの163㎝よりも低いのです

 

高身長に囲まれた中で、キザでイケメンでモテモテの役が非常に痛々しく

感じてしまった思い出のあるドラマです

 

このドラマで松下由樹さんを知り、ずっと第一線で活躍されてますが、

34年振りに観たら、松下由樹さんて顔が全然変わってないのです!

整形どころか、リフトアップもヒアルロン酸もボトックスも何もしてなさそう

ナチュラルにこのまま年齢を重ねたって感じです

 

そして、特筆すべきはスタイルの良さです!

今では丸々と貫禄のあるお姿ですが、割と太るの早かったです

「週末婚」の頃には丸くなってましたから

 

セクシー路線の方ではないのでタイプは違いますが、

このスタイルを維持してたら藤原紀香さんは浮上しなかったんじゃ!?

と思えるほど、紀香っぽいスタイルでした^ ^

 

でも、杉本彩さんも藤原紀香さんもスタイルを維持する努力は並大抵ではないですよね

 

早々にその努力を捨てたからこそ役柄の幅が広がったかもですし^ ^

春日の局や、最近ではギボムスのヒロキのお母さん役やってましたよね^ ^

大好きな女優さんです^ ^

 

2007年のサンドウィッチマンの敗者復活からの優勝を覚えてますか?

私、サンドウィッチマンてその時に初めて知りましたが大爆笑でしたw

でも、同時になんで敗者だったんだろう?

と素朴な疑問も浮かびました

 

それから16年、

私も社会経験を積み、芸能界の裏的なモノがネットで出回る時代になり

裏と表の色濃さを現実と重ねて多少なりとも想うとこあるんです

 

16年前は吉本が普通に強い時代で、今もそれは変わらないでしょうが

今回から3ブロックから本戦に進めるのは玄人の審査なの?

 

なにそれ・・・

吉本以外の芸人は余程でなければここで潰されそうじゃない?

忖度あると思っちゃうよ

 

なぜなら、サンドウィッチマンが敗者復活枠がおかしいから

本当は予選で吉本を脅かす存在になりそうだから潰しにかかったとか思うんだよね

 

玄人が決める敗者復活枠・・・

夢ないねーーーー!

 

敗者復活は素人にしてよ!

結局吉本の出来レースになりそう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カナリアたちとは北の島の小さな分校の6人の子どもたちのこと

その中のひとり、ノブは吃音と発達障碍と軽度知的障碍もあるのかな

感情が抑え切れずに奇声をあげたり教室から走り出してしまったりするけど

とても純粋で心優しい少年

 

新しく赴任したはる先生(吉永小百合)がコーラスの指導を始めたらそれはまさに天使の歌声^ ^

 

はる先生と子どもたちとの楽しい学校生活だったけど、

みんなで海辺でバーベキューをしてた時に事故が起きて、はる先生の旦那さん(柴田恭兵)が

亡くなってしまう

 

はる先生は教師を辞めて島から去って20年後・・・

ここから物語は始まるのです

警察がはる先生の自宅に来て、ノブに殺人容疑がかかってると

 

ノブがそんなことするとは思えない

 

北の島へ戻り、かつての教え子たちと過去を振り返っていく中で

ノブの背景が見えてくる

両親は早くに他界して祖父との暮らし

中学校に上がる前にはその祖父も亡くなり

過酷な環境に身を置くことに

 

もう脚本も演出もテクニック有り有りです

20年後のノブは森山未來さんなのですが、これが中々姿を現さない!

 

そして、いよいよノブ登場!

ここからの畳み掛けは秀悦です!

が、これはもうこの難しい役を見事に演じた森山未來さんの魅力!!!

 

島の廃古屋に隠れていたノブを警察官になったイサム(松田龍平)が発見

逃げるノブ

煙突の階段を登るノブに

「俺だ!イサムだ!」

 

イサムちゃん!?

ぱぁ〜っと顔が明るくなって

「イサムちゃ〜ん(^^)/」

笑顔で手を振り、そして転落して意識不明・・・

 

5人のカナリアたちはノブが大好きなのですが、

この笑顔ひとつでノブが愛されるのがズキュンと伝わります

 

ラストシーン、

ノブで泣けます!ノブが泣かしてくれます!

 

そして、観終わってからも心に突き刺さるノブの言葉

「家族を作りたかったんだ・・・」

「夢だったんだ・・・」

 

うんうん

傷害致死だし、相手は相当な悪党だからきっと3年くらいで出てこれるよ

 

「オレ・・・生きなきゃいけないんだよね・・・ツライね・・・」

 

今までだって人に殴られてきたのに、更に今度は前科持ちになってしまうんだもんね

出所してからも辛そう・・・

 

だから私はノブの出所後のストーリーを考えた

出所後ははる先生と養子縁組で親子になって一緒に暮らすの

そこにはカナリアたちも事ある毎に集まってコーラスしたりするの

そしていつか彼女が出来て結婚するのです

 

どうかどうか、ノブのこの先が幸せいっぱいでありますように

 

心に残る作品のひとつと出会えました

この作品の主役は間違いなく森山未來さんでしょう

 

 

 

 

 

 

弁護士資格を持ってないのはお姉さんの方なんじゃないのー

 

このドラマ、平出友梨奈さんて方の美しさに1話から衝撃でした

夏目雅子さんの再来か!?

と思いましたが、演技は・・・んーーーーー(><)

 

難しい役だと思います

 

あの演技だと、ただ生意気なだけであそこまで周りの人間が助けるのが理解出来ません

他の役者さんたちのフォローで何度か挫折しかかりましたがここまで観てこれました

 

まだまだこれからの女優さんですかね^ ^

 

 

 

 

 

 

森山未來さんが主演の2006年のスペシャルドラマです

 

現代の青年健太と、昭和19年、戦時中の青年吾一が入れ替わる内容で森山未來さんの一人二役です

で、このドラマ!

クライマックスで生き残ったのは健太か?吾一か?

意見が分かれてるんですよ

l

私の考察は健太です!

 

健太は敵艦に魚雷で特攻して、昭和20年8月16日に◯亡

吾一は現代の同日同時刻に溺れて◯亡

 

ふたり共に亡くなってしまうのですが、ミサンガを持ってた健太に

奇跡が起きて現代の健太の亡骸に魂が戻ったのではと

 

きっと最期の最期まで「ミナミに会いたい!」と想う吾一と健太の

魂が共鳴して健太を引き寄せたんじゃないかと

 

答えは無いけど素敵なドラマでした♪