tanakasrのブログ -28ページ目

社労士の懲戒処分

国家資格者の責任は重い。

内容によっては、行政処分にとどまらず、民事責任、刑事責任を追求されることも当然ある。

ときどき私の事務所に脱法あるいは限りなく脱法に近い指南を依頼してくるヤカラがいる。

 

先日、驚いたことがあった。

「サービス残業を削減したいのですが…」という電話(ハア?)

サービス残業=違法という認識がまったくない。

丁寧に対応したが、こまったものである。

労働基準法は「労働条件の最低基準を定めたもの」

会社の業績が厳しいから守りたいが守れない、では経営者失格だろう。

言い訳を外に求める人物に成長はない。

このことは従業員だけでなく経営者にもそのまま当てはまる。

守れていないなら原因を分析し、どうしたらできるようになるか考える。

そのためのお手伝いなら、最大限、時間を惜しまずサポートしていきたい。

今も、これからも…

処分事案はこちら

 

採用コンサルタント・社会保険労務士 田中謙二

 

若者の就職観

今週は気温が低めできのうは梅雨のはしりを思わせる雨でした。私は渋谷の事務所まで40分電車通勤ですが、これからの季節は車内の湿度が高くなりがちで、不快度300%。まさに「痛」勤電です。どうしても傘を持つことが多くなり片手がふさがるといつもの読書がきびしいため、ICレコーダーが活躍してくれます。大学院のディスカッション(労働判例中心)はなかなか手ごわく、スピードも速いのでレコーダーはありがたい存在です。最近は、見聞きしたことで気になったことをレコーダーに録音し後から聞いて情報をPCにまとめるやり方が気に入っています。

さて、若者の就職観です。

高校生採用の件で全国各地の高校を訪問し、進路指導の先生に就職あっせんを依頼して回った経験があります。就職観は地域によって大きく異なります。例えば、就職環境の良くない北海道と沖縄を比較します。北海道では、地元志向が沖縄より強い傾向にあります。北海道では、地元に就職先がなければ道内に留まってフリーターになることを親も容認する傾向がより顕著です。沖縄では大阪、東京への就職も親は容認します。この差はなんでしょうか。進路指導の先生のお話を伺って分かったことは、親御さんの考え方の違いでした。北海道は一般的に道外へ子供を出すことに抵抗があるそうです。都会はこわいところ、無理して出て行くことはない。地元で正社員の職がなければ、アルバイトでもいいから地元に残って欲しいという考え方が多いそうです。親の愛なのかどうかここは議論が分かれるところでしょう。(私は、北海道的な考えを否定するものではありませんし、一般論として書いていることを申し添えます。)

新規学卒者の内定調査

厚労省と文科省の調査によると、今春卒業した大学生の就職内定率は、前年度を1.2ポイント下回る95.7%で、9年ぶりに悪化に転じたことが22日の報道でわかりました。高校生の就職内定率(厚労省調査)も前年度より1.5ポイント低い95.6%と7年ぶりに減少したとのこと。


「優秀な学生」を採りたい企業と、「いい会社」へ就職したい学生の利害が一致して、年々大学生の就職活動の開始時期が早まり、両者ともに長期戦を余儀なくされてきました。大学側からは学業に支障を来たすとの指摘もでています。しかし、さすがに昨年秋以来の急激な景気悪化で状況は一変し、内定率の悪化として数字に現れてきました。今回の景気悪化は当分続くとの見方もあり、来春の就職環境はさらに厳しい結果となるとの予想もされています。

多くの企業が新卒にこだわるのは理由があります。終身雇用が崩壊したといわれながらも、まだまだ長期雇用慣行(新卒・正社員)のシステムが色濃く残る中では、企業は、賃金が安くて優秀な労働力をつかまえて、配置転換などの人事ローテーションに組み込み、将来の幹部候補として自社色に大きく育成することが求められます。また、日本は解雇が簡単ではないため、餞別(採用)を誤りますとその後の人事政策に大きく響きます。特に経済環境が悪化してきますと、企業はどうしても採用を絞り込みますから、より時間をかけてじっくり餞別せざるをえません。したがって、景気のよしあしは新卒採用の早期化現象にさほど影響を与えないものと思われます。

今春の新卒者はそろそろ入社して2ヶ月。集合研修を終えて現場に出ている方も多いことでしょう。近年、定年まで働きたいという新卒者が増えているとのことです。これは、学生の価値観の変化ととらえるべきでしょうか。定年まで勤め上げることにどんな意味があるのかは人それぞれの価値観でしょう。いま大事なことは、目の前にある仕事、与えられた仕事に懸命に取り組むことです。がんばっていきましょう。

採用コンサルタント 田中謙二