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高校新規学卒者募集と職業安定法

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7月1日以降、高校新規学卒者の文書募集が解禁となりました。帰宅途中の電車の中刷り広告に新卒募集を発見。読んでみたら…

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K電鉄株式会社 駅係員募集

初任給→○○万××円

資格→2007年3月高校卒業見込みの者

応募→すべて学校を通じた応募になります。

進路指導部の先生にお問合せください。

ハローワーク受付番号 ×××× 

●●公共職業安定所

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職業安定法という法律によって、高校生の新卒募集には規制がかかります。好き勝手に募集広告を出すことはできません。記載には厳格なルールがあります。

ハローワークの受付番号を記載する。

職安又は学校を通じて応募することを記載する。

以上2点の記載がない求人広告は認められていないのです。求人情報誌などに載せる場合も同じです。

 

興味がある高校生がこの広告を見たらどう反応するのでしょうか。

「あっ、K電鉄が募集している。行ってみようかなあ」

広告にはK電鉄の電話番号が載っています。でも生徒はここに応募の電話はできません。生徒が間違ってかけても、K電鉄は応募の受付はできません。職安法で禁止されているからです。なんだか面倒くさいですねえ。でも現行法では仕方ありません。生徒は不思議に思うのかもしれませんね。

 

なぜこんな規制があるのか。職安法の成立した時代背景にその答えはあります。また、改めて書くことにします。

 

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採用コンサルタント 田中謙二

新卒採用の就職慣行

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高卒の就職には慣行があるのをご存知でしょうか。私は知りませんでした。現行制度は徐々に見直されてきていますが、まだまだ完全に自由化されていません。その実態をご報告します。

 

    指定校制度

高卒新卒を募集するにはハローワークで発行された求人票を送ることが必要ですが、企業はすべての高校に送るわけではないのです。これまでの実績などを考慮して特定の高校に送っています。生徒は学校にある求人票を見て就職先を考えますから、当然求人票が来ていない企業は最初から選択の余地がないのです。最近ではハローワークのネット上ですべての企業の求人票を閲覧できますが、閲覧環境は学校によって差はあるので、紙の求人票が来ている、来ていないが大きな差になっているのです。

 

    1人1社応募制度

2002年度から文部科学省と厚生労働省が、1人1社応募制の慣行を見直すよう方針を打ち出しましたが、浸透はしていません。例えば広島県のように選考から9月30日までは1人1社制を維持するように申し合わせているケースが多いのです。このケースだと、最初は1社に絞って採用試験に臨み、不合格だった場合は10月以降2社目を受けることになります。

 

    校内選考

1人1社制度と関連性があるのですが、生徒が希望する企業が集中しないように、校内で調整をしています。学校の成績、家庭の事情、人物などを見て、進路担当がA君は甲社、Bさんは乙社というように振り分けるのです。先生の調整のご苦労も想像以上に大変だと思いますが、この調整でほぼ本人の行き先が決まっていきます。

 

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採用コンサルタント 田中謙二

高校新規学卒者の閉ざされた就職事情

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高校の進路担当の先生方と面談している中で、高校生の就職の実態が少しずつわかってきました。現実を見ることでミスマッチを少しでも減らすアイデアがあれこれ浮かんできます。まずは、現状をご報告します。

 

 

①生徒が就職を考える時間が少ないこと。

 インターンシップは行われていますが、多くの場合3日間程度と短く、アルバイトの延長で終わっています。現場では、インターンシップと就職は別と考えられているため就業体験の域を出ません。デュアルシステムを実験的に行っている学校も少数ですがあります。

 

②複数の企業の就職試験を受ける機会が少ない。

 2002年ころまで「11社制」という慣行があり、1人の生徒が一度に応募できる企業を1社に制限していたので生徒に選択の幅が大きく制限されていました。2002年以降は緩和されてようですが、まったく自由というわけではありません。

 

③会社訪問は自由にできていない。

 現状では、就職試験を受ける企業にだけ訪問を指導している進路担当が多く自由に多くの企業を知る機会は驚くほど限られています。

 

④進路担当者の経験不足。

 現在の就職担当者は教諭ですから、就職の経験がない人が圧倒的多数です。自分の職業観を持っていないとは言いませんが、経験値が圧倒的に少ない教諭が進路指導をしている現実があって、なおかつ教諭の指導で高校生の進路が決定されています。

 

⑤新卒募集には様々な規制がある。

 自由に文書募集はできません。必ず職安で許可をもらう必要があります。企業が求人誌に募集を行う場合は、職安の受付番号を記載し、応募の受付は学校か職安を通すこと、というきまりがあるのです。

 

 

高校生の就職決定のプロセスは、学校に寄せられた求人票の中から興味がある企業を生徒自身が選び、先生、保護者の3者面談を経て、就職したい企業を選び、就職試験を受ける流れになっています。

 

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採用コンサルタント 田中謙二