ファーストラヴ(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

  ■あらすじ

 

 

時系列を少し変えております。

 

 

●真壁由紀…公認心理士

●庵野迦葉 …弁護士、由紀の義弟で元カレ

●聖山環菜…父親殺しの容疑がかかっている

●聖山那雄人…環菜の父、画家

●聖山昭菜…環菜の母

●真壁我聞…由紀の夫、迦葉の兄、カメラマン

 

 

美大のトイレで、画家・聖山の刺殺体が発見される。

同じころ血まみれの刃物を持った女が近所を歩いていた。

女の名は聖山環菜、聖山の娘。

 

 

環菜がすぐに罪を認めたこともあり「就活に失敗した環菜の逆情的な犯行」と言う見方に。

 

 

環菜に興味を持ち接見した由紀は「私が殺した」と言い続ける環菜に何かを感じ取る。

また義理の弟である迦葉は環菜の弁護人となった。

 


エキセントリックな言動を繰り返す環菜。

元カレの証言で環菜がリスカを繰り返していたことも判明。

母親の昭菜はそれをただの怪我だと思っていた模様知らんぷり

 

 

「今まで本当に好きになった人はいないの?」と言う由紀の問いかけに、

「ゆうじくん」と答える環菜。

 

 

ゆうじくんは昔環菜が小学生の頃になついていたコンビニ店員の名前だ。

 

 

環菜の告白は二転三転を繰り返すが

「実は殺していなかった、事故だった」

との発言を由紀は引き出す。

「いまさらそんなこと言われても公判ではひっくり返せない」と言う迦葉。

由紀は環菜を救うため(それは自分を救うことにもなるのだが)奮闘する。

 

 

 

 

昭菜は「全部娘が悪い」と言い続けていた。

母と娘、父と娘の関係に危うさを感じる由紀。

由紀自身が親との関係に問題を抱えていたから…。

 

 

昭菜は環菜が那雄人の実の娘ではなかったと白状する。

 

 

那雄人は産まれた娘を自分の戸籍にいれ実子として育てた。

そこまでは美談うさぎのぬいぐるみ

美しい子に成長した環菜は父親の生徒さんたちのデッサンモデルに。

生徒たち(全員男)に凝視され、気安くに近づいてこられ、だが逃げることもできず。

それは苦痛以外の何物でもない。

 

 

由紀は成人式の日に母親から、自分の父親が海外で子供を買っていたことを教えられ愕然とする驚き

自分もまた父親からいやらしい目で見られていたのか。

それは吐き気を催すほどの嫌悪感。

 

 

由紀はかつて釈葉と付き合っていた。

 

 

誰にも心を開かない由紀と誰とでも親しくなりそうなのに心の奥底を決して見せない迦葉は急速に接近し想いを抱きあうようになる。

だが由紀の放った心無い一言で二人の仲は壊れてしまった。

その後由紀は迦葉の兄、我聞と知り合い結婚するに至るのだ。

我聞と迦葉は実はいとこの関係。

 

 

 

 

ゆうじくんが見つかるが、小学生の女の子と疑似恋愛をした挙句家に来させていた(一線は越えていないけどさぁ)上に環菜を救うことも出来ずにいた過去は、すでに家族もある自分にとっては負にしかならない。

環菜が如何に苦痛に耐える暮らしをしていたかを証言することは出来ないと言われてしまった。

そらそうよネガティブ

 

 

由紀はそれでも環菜を救おうとする。

あの頃の自分と同じ思いを抱いていた環菜。

大人の男の視線は、もうそれだけで恐怖だった子供時代。

 

 

環菜は「モデルをしたくない」という一念で自らの身体を傷つけていたのだった。

傷のついた商品はお店に出せない。

 

 

アナウンサーの就職の時も、面接で「あのモデル時代」を思い出し耐えられなかったのだと。

そして「ゆうじくん」が意を決して証言台に立ってくれる。

 

 

 

 

全てが怖かった。

全てが汚らわしかった。

ゆうじくんは優しかった。

たとえ少々邪な思いを抱いていようと、その少しばかりのやさしさに縋りつきたくなるほど環菜は絶望していた。

 

 

就職に失敗したとき、環菜は自分を罰するために包丁を買ってしまう。

そして父の大学に行くと、父が足を滑らせ自ら包丁の方に倒れこんできてしまった。

父の体の中に吸い込まれていく刃物…。

流れ出る血、血、血。

 

 

環菜は母親にどうしたらいいかと相談を持ち掛けるが、母親は

「あの人が死んでしまったらどうやって生きていけばいいのか」

と自分の心配事にしか興味がない。

 

 

今までも…長い間…父親だけでなく母親からも裏切られ絶望の淵にいた環菜だが、ここでその淵からも滑り落ちてしまった。

 

 

環菜のリスカを見て見ぬふりをしていた母。

男たちの性的な視線から娘をかばうことすらなかった母。

 

 

でも、その昭菜自身もまた何かの呪いに縛られていたのではないのか?

昭菜の腕にもおびただしいリスカの跡があるのを、由紀は見てしまったから。

 

 

 

 

由紀は自分の過去、父親と母親との確執、そして迦葉との過去の関係を我聞にやっと包み隠さず打ち明けることが出来た。

我聞は全てを受け止る。

 

 

由紀も迦葉も環菜も、そして「ゆうじくん」も。

大切なものを大切に守っていく人生をこれから歩んでほしい。

 

 

追記

高岡‐リカ‐早紀…こわっ滝汗

 

 

■おしまい 

 

 

 

 

 

  ■感想

 

 

 

 

 

原作既読。

 

 

環菜が気の毒すぎて後半泣いちゃったよ泣くうさぎ

今までしんどかったやろ?

エエで、おばちゃん、なんでも愚痴聞いたるで?

何やったらお母ちゃんに話付けてきたろか?

そんな気にすらなる。

 

 

 

 

何もできない女の子に物理的に何かをするのは言うに及ばず。

ねめるように見るとか、セクハラです!

ここにセクハラ野郎がウヨウヨいます!

小学生の体を触るとか、ふてぇ野郎どもです。

全裸の男性モデルと並ばせるなんて、

ティンコモイジャーエしてもいい案件です。

(アカン凝視

 

 

昭菜の場合、那雄人に依存しきってて支配されちゃってて、金銭的にも負い目からも、自分の娘にも「それくらいどってことない、我慢せぇ、できるやろ」って認識になってはったんかな。

自分が我慢したから娘にも我慢させな…は違うと思うよ。

あんたさえちょっと我慢したら、みんなやっていけんねん、も、違うと思うよッ!

 

 

まだ狡さと弱さを持つ昭菜に対して、由紀のママ(高岡早紀)は、悪意しかないんちゃうやろか。

ゾワワ不安

ちょろっとしか出てこないのに存在感ありすぎ真顔

この映画の存在感ツートップやで。

あと一つはマッパマン。

 

 

有能な弁護士・迦葉~!

 

 

北川景子さんが美しい。

そして窪塚洋介。

「とんがってる人」と言うイメージの俳優さんでしたが。

必要なこと以外をべらべらしゃべらない、でも寛大で洞察力もある、ポトフが上手くて主婦力もばっちり!な我聞と言うキャラが無茶苦茶合ってたチュー飛び出すハート

 

 

ファーストラヴ。

それは多分。

初めて抱く愛のこと…かな。

 

 

 

 

 

原作がミステリで同じく堤幸彦監督のこちらたちも

下差し

 

 

 

この映画のテーマは。

我聞さん、

どんだけかっこええねん!

上矢印

これ!

 

 

いきなり死体になってた板尾さん…。

あのカメラワークの裏話、

W座で知って、

「わぁ、人力~」

って思っちゃいました。

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