廃病院に集まった12人の死にたい子供たち。
満場一致の決が出ればあの世に旅立てます。
ところがその場には、
13人目のご遺体があり申した。
このご遺体はどなたなのかしら?
そんなんほっとくDEATH派と、
そういうわけにもいかんやろ派が対立。
死にたい彼ら彼女らは、
どんな結論を導き出すのか!
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原作既読。
原作がとても面白かったので、
映像化されたらどうなってるんやろ?と期待半分恐ろしさ半分で観てみました。
面白かったです
「人狼ゲーム」みたく、
「みんな順繰りに疑心暗鬼に駆られて死んでいくDEATH」系じゃないので安心ね。
1:サトシ・冷静沈着な主催者、周囲に死が溢れてる
2:ケンイチ・空気が読めないことでいじめられてる、いい子
3:ミツエ・ゴスロリのバンギャ、思い込みは激しいがいい子
4:リョウコ・アイドル、大人に作られた虚像が厭なの
5:シンジロウ・不治の病に侵されている推理が得意なかしこ
6:メイコ・パパ大好きだから死んでパパの記憶に残りたい
7:アンリ・怜悧なクールビューティー、状況把握能力すご
8:タカヒロ・吃音障害があり社会になじめない
9:ノブオ・かつて同級生をKILLしたことで贖罪の人生
10:セイゴ・毒親に保険金かけられてる、ヤンキーだけどすごくいい子
11:マイ・おっさんに不治の病を感染させられた、あほだけどいい子
12:ユキ・おとなしくて控えめ、ある事柄から自分を責め続けている
12人が集って「ほなシのか」言うたら、
ご遺体があるでやんすよ?
ここからシンジロウの推理がサクサクっと進み、面白かった。
最初はみんな自分たちと同じように自死するために来た仲間と思ってたん。
ところが主催者であるサトシが招待したのは12人。
「零(0)番=ゼロバン」と呼ばれることになった謎のメンバー。
「こいつ誰やねん」
「なんでここにおるねん」
いやもう、
キャラが原作にマッチしてて良かったー。
多分きっとその辺で出会ってたら絶対仲良くならないであろう、
ケンイチ&タカヒロとケイゴが、
親交を深めていくところなんか、
マダムじーん
ケイゴのさりげない漢気がたまらんぜ。
逆に橋本環奈を使ったがゆえにリョウコはいまいちキャラを確立できていない気がする。
さて、
この「ご遺体」、実はまだご存命であることが発覚。
自分たちが練炭自殺してしまったらこの何の罪もない若人も巻き込むんちゃうんけ?
それを良しとするんけ?
葛藤ーーーー
以下ネタバレ!
原作読むのも善しよ?
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この人は実はユキのお兄ちゃん。
ユキが冗談半分にしでかしたことで兄を事故に巻き込むことになりずっと後悔してたん。
廃墟に運び込んだ人物・ユキと、
自死するためにあつらえられた部屋にお兄ちゃん=ゼロバンを運んだ人物(複数)…それぞれが違うんやで。
運搬係、ハードすぎるやろ
すべてが終わってからもうひとひねりあるというトリッキーさも善き。
でも、
そういうトリックよりも、
辛い人生を終わらせることより、
生き抜くこと、
生きていてほしいことを選んだ彼ら彼女らに、
マダムは心から喝采を贈りたいと思ったんです。
やっぱね、
子供に死を選ばしちゃいかんよ。
マダム「子供は守らなあかん教信者」やさかい。
それにしてもマイちゃん、
あんたやっぱええ子やわーー
ミツエちゃんもええ子や。
意外と評判悪くって、
えええ?そうなん?
マダムは退屈せず観てたんですけどねー。
そら、突っ込みどころは多々あって、
原作読んでいた時には素通りしてた粗も、
映像化したせいで見えちゃった部分もあることはあるが。
そういうのを差っ引いても、
誰も死ななくてよかった!って思っちゃったよ。
この作品のテーマは、
「不治の病の多様性」
これ
12人の中に親がらみのトラウマっ子と、
いじめられっ子が複数いるのが…。
マダムんとこ来い。
マダムまとめて面倒見たるから。
そんな気になるポチよ。
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