シーズン12の登場人物

山田翔…日奈子の2歳下の弟。
 赤門の大学出身で有名企業に勤めている。

 仕事も出来て優しく穏やかな性格だが、
 女性には口下手で奥手。女性と付き合った経験がほぼない。
 

山田日奈子

…パンダの同級生。不器用な弟のことが可愛くて仕方ないが

 現在付き合っている彼女に、

 良いように使われている気がして心配。

 

菊地結衣…翔くんの彼女。大学病院に勤める外科医。

     父も兄も親類も医者。母は専業主婦。曲者


辻さん…結衣さんの医学部時代からの同期。外科医。

    最近日奈子と急接近。極度の潔癖症。


 

3人での食事には

仕事で遅れてきた結衣さん。

 

 

彼女が着くなり翔くんは

辻さんのことを尋ねた。

 

 

 

 

結衣さん

「あぁ、日奈子さんと

 デートしたっていう話?」

 

 

 

翔くん

「あれ、結衣さん聞いてたの?」

 

 

 

結衣さん

「聞いてたってほどではないけど

 うちに招待した後に

 病院で会った時

 

 日奈子さんのことが気になるから

 食事に誘いたいなって

 言ってたんだよね。」

 

 

 

結衣さんがそう言いながら

目ではドリンクメニューを追っている。

 

 

そういえば翔って

結衣さんのことをこれからも

結衣「さん」と呼ぶのだろうか。

 

 

なんて、

どうでもいいことを思いながら

日奈子は二人の会話を聞いていた。

 

 

 

 

翔くん

「そうなんだ、知らなかったな。」

 

 

 

結衣さん

「翔くんに話したら

 二人が会う前に

 

 日奈子さんに

 伝えちゃうかなと思って。

 

 そしたら日奈子さんが

 身構えてしまうかもしれないし。」

 

 

 

翔くん

「それは…確かに…」

 

 

 

 

結衣さん

「それで、日奈子さん

 

 

 どうでした?

 辻さんとのデートは。」

 

 

 

彼の同僚である結衣さんには

どう言うのが得策なのだろうか。

 

日奈子は最初は

言葉を選ぶことにした。

 

 

 

日奈子

「あ、あぁ、辻さん博学で

 すごく面白い方ですよね。

 

 あと、お料理も

 すっごく上手ですし。」

 

 

 

結衣さん

「お料理??」

 

 

 

日奈子

「あ、先日辻さんのお宅で 

 パスタをいただいたんです。」

 

 

 

結衣さん

「えっ、もうそんな家に行くような

 仲になったんですか?

 

 そこまでは聞いてなかった。」

 

 

 

日奈子

「あ、いやあの

 別に大したことは…」

 

 

 

結衣さん

「大したことはって、

 自宅デートとは

 なかなかですよ。

 

 まぁ面白い方といえば

 変わっているという意味では

 そうかもしれないです。

 

 彼、変わってますよね?」

 

 

 

 

って

 

 

うん、変わってるよ。

 

 

変わってると思ったのに

ちょっと心惹かれちゃってるよ。

 

 

この自分の気持ち

どうしてくれるのさ。

 

 

わかってるなら

なんで紹介したのさ。

 

 

とか言いたい気持ちを

グッと抑えて

 

 

 

 

日奈子

「そう、ですかね。

 

 ちなみに結衣さんが思う

 辻さんの変わってるところって

 どんなところですか?」

 

 

 

結衣さん

「一言で言うと…

 

 彼独自の

 マイルールが色々あるところ??」

 

 

 

日奈子

「マイルール・・・」

 

 

ものすごくざっくりしているが

ということは、

潔癖ということ以外にも

彼にはもっと変わった部分が

出てくるのだろうか。

 

 

 

  

結衣さん

「それで実際、

 

 日奈子さんは彼のことを

 どう思ったんですか?」

 

 

 

 

日奈子

「え、どうって、それは…」

 

 

 

結衣さん

「ありなしで言うと??」

 

 

 

日奈子

「それは…正直に言うと

 

 男性としてはアリで

 

 …お付き合いする相手となると

 …悩みますね。」

 

 

 

 

結衣さん

「へーー。意外。

 

 

 


日奈子

「え??どういう風に?」

 

 

 

なんだかその言い方に

日奈子はイラッとしたが

そこはまたグッと飲み込んだ。

 

 

 

 

結衣さん

「日奈子さんはああいうタイプ

 

好きじゃないと

思ってましたから。」

 

 

 


はい?

 

 

 

 

言っている意味が

全然わからなかった。

 

 

 

 

日奈子

「あの、結衣さん。

 

 

 聞きたかったんですけど

 今回辻さんが引越し祝いの席に

 来ていた理由って

 

 結衣さんが私のことを

 紹介したいからだって

 翔から聞いてます。」

 

 

 

結衣さん

「それはそうなんですけど

 

 それは辻さんに

 誰か紹介して欲しいって

 そう言われてたんで。」

 

 

 

…そう言われてたなら

事前に話してくれても

良かったんじゃないかい?

 

 

日奈子がそう言いかけた

その時

 

 

 

 

結衣さん

「彼、見た目に反して癖が強いんで

 まさか日奈子さんが

 彼を気に入るなんて

 思わなかったんですよ。

 

 でも、日奈子さんが

 悩んでるんなら

 

 

 私たち今度

 ダブルデートしましょうか。

 

 辻さんと日奈子さんの相性がいいか

 翔くんだって見たいでしょ?」

 

 

 

結衣さんがまた

勝手な提案を始めた。

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

パンダが同席していたら

 

(癖強いのは、あなたがね。)

 

と、牛乳飲みながら

呟いていたであろうこと間違いなしさ。

  


 

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お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました飛び出すハート

 

毎週家族でおいしくいただいておりますお願い

    

     


    

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「私がブログを書く理由。」

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」