シーズン12の登場人物
山田翔…日奈子の2歳下の弟。
赤門の大学出身で有名企業に勤めている。
仕事も出来て優しく穏やかな性格だが、
女性には口下手で奥手。女性と付き合った経験がほぼない。
山田日奈子
…パンダの同級生。不器用な弟のことが可愛くて仕方ないが
現在付き合っている彼女に、
良いように使われている気がして心配。
菊地結衣…翔くんの彼女。大学病院に勤める外科医。
父も兄も親類も医者。母は専業主婦。曲者
弟の新居の引っ越し祝いで
なぜか男性を
紹介されるという展開。
全く予期せぬ事態だし
期待しているわけではないが
でもせっかくなら
いい人だったらいいなと
ちょっぴり思う日奈子だった。
そして。
日奈子
「ほーーー。
思った以上に、
タワマン感すごいな。」
外観もそうだったが、
１階のロビーが広すぎて
気後れしそうになる。
するとそこに
日奈子
「翔ー！」
ロビーまで翔くんが
迎えに来てくれていた。
そうじゃないと初めての人は
部屋にたどり着くまでに
迷いそうなのだ。
日奈子
「…この広さ…
出かける時１階まで降りて
忘れ物したってわかったら
もう絶望的な気持ちにならない？
取りに帰るだけの往復で
時間かかりそうじゃないの。」
翔くん
「うん、なるけど（笑）」
◆
結衣さん
「お姉さん！お久しぶりです！
今日はわざわざお越し頂いて
ありがとうございます！」
日奈子
「こちらこそお招き
ありがとうございます！
玄関も広いんですねー、綺麗！」
結衣さん
「そうなんですよ、綺麗ですよねー。
新築に近いので、
大事に住みたいと思ってます。」
玄関までお出迎えに来てくれて
無邪気に微笑む結衣さんの隣で
翔くんがとても
嬉しそうにしている。
結衣さん
「では、どうぞどうぞ。」
日奈子
「はい、おじゃましますー！
うわー。」
リビングに入ると広い窓から、
都内が一望できた。
日奈子
「翔、こんなにいいところに
住めてるなんて羨ましいよー
いいなー。
でも良かったねー。
色々と落ち着いて＾＾」
この幸せそうな笑顔を見ると
自分の取り越し苦労だったのかなと
少し肩の力が抜ける。
もしかしたら
やっぱり自分はブラコンで
かわいい弟の相手となる人は
誰でも反対していたのかも。
結衣さん
「お姉さん、お料理の方は
これから届くので、それまで
ゆっくりくつろいでいてください。
あと、もうすぐ
お姉さんに紹介したい
友人もきます。」
日奈子
「なんかすみません。
お祝いなのに、
色々準備していただいて…」
まぁその手配は全部、
結局翔くんがやったらしいけども。
日奈子
「あぁ、そうだ。」
日奈子が買ってきたケーキを手渡すと
二人は喜んで、
翔くんが慣れた様子で
カウンターキッチン越しに
コーヒーを淹れ始めた。
ピンポーン。
どうやら、ケータリングか
ご友人が来たようだ。
インターフォンで何やら
やりとりしている結衣さんを横目に
翔くんが
高層階からの窓の外の景色を
ここからアレとアレが見えるんだよと
嬉しそうに教えてくれていた。
しばらくすると…
男の人
「始めまして、辻と申します。」
日奈子
（おぉ…？）
並んでいる日奈子と翔くんに
挨拶をしてくれたその男性は
清潔感のある
グレーのセーターに
白いシャツをインしている
なかなかシュッとした人だった。
翔くん
「始めまして、僕は…
あの、その…なんと言いますか…」
結衣
「婚約者でしょ（笑）」
翔くん
「です。ね。」
自分で言い出すのが
よほど恥ずかしかったのか
翔くんの顔が真っ赤になっている。
日奈子
「始めまして、翔の姉の日奈子です。
これから結衣さんの
義理の姉になります。」
辻さん
「始めまして！
僕は結衣さんと
医学部時代からの同期なんですが
今日は引っ越し祝いというより
素敵な方がいらっしゃると聞いて
ここに参りました＾＾
よろしくお願いいたします！」
そう言って笑う辻さんの笑顔に
日奈子の胸が、少し踊った。
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お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました
毎週家族でおいしくいただいております
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これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」