シーズン12の登場人物
山田翔…日奈子の2歳下の弟。
赤門の大学出身で有名企業に勤めている。
仕事も出来て優しく穏やかな性格だが、
女性には口下手で奥手。女性と付き合った経験がほぼない。
山田日奈子
…パンダの同級生。弟のことが可愛くて仕方ない。
菊地結衣…翔くんの彼女。大学病院に勤める外科医。
父も兄も親類も医者。母は専業主婦。
結衣さんは、翔くんの両親の前で
料理をたしなむ程度と言った。
&
これからはもう少し
勉強しないといけないかなって
思ってる
らしい。
日奈子はフリーズした。
別に日奈子だって
料理が得意なわけではないので
偉そうなことも言えないと
自分でもわかっているし
確かに自分が好きな人の両親に
同じ質問をされたら
どうなんだろう…とも考えるが
料理をするしないではなくて
弟の翔くんには
私はこれからも、水回りを一切しないと
言い切っていた人だ。
それならもう両親の前では思い切って
(苦手なんですよー)
とでも言ってくれた方が
良かったのになと
小姑心が顔を出していた。
翔くんの父
「そうですか。
ちなみにわたしも本当に時々ですが
どんぶりとか炒め物とか
大雑把な料理はするので、
翔も多少は出来ると思いますよ。
翔の手料理、
食べたことありますか?」
結衣さん
「ありますあります!
チャーハンとか、
すっごく上手ですよね!
なるほど、お父様も
お料理なさるんですね!」
翔くんの父
「いや本当にお恥ずかしいくらい
簡単なものなんですが
結衣さんもお仕事が
お忙しいと思いますから
大変な時は是非なんでも
翔にやらせてくださいね!」
結衣さん
「わぁ、それは助かりますね!
助かるっていうか
もう全力で弟に全て任せてるやん。
っていうかお父さんの料理
美味しいけど本当に
気が向いた時に作る感じやん。
って、なんで弟も突っ込まないのか。
流石にここでは正直に
言いにくいこともあるとは思うけど
やっぱりさっきの結衣さんの返しには
違和感があるんだよな…
と、日奈子はずっと心の中で
突っ込みまくっている。
けれど上機嫌の父親は、
軽やかに会話を続けてゆく。
翔くんの父
「こんなことを、親の私が聞くのも
どうかと思うのですがね。
結衣さんは一体
…翔のどういったところを
気に入っていただけたんでしょうか。」
結衣さんは
翔くんの方を1度見て微笑んだ。
結衣さん
「それは…とても沢山あるので
一つに絞ってお伝えするのは
とっても難しいのですが…
頭が良いのに、考えに偏りがなくて
柔軟性があるところとか
本当に尊敬します。」
それは、私もそう思うぜよ。
と
日奈子は心でブインブインする。
同時に、だからこそ
弟は結衣さんの考えに
なんとか合わせようと思って
自分の意見を言えないままなのか
却下されているのかわからないけれど
結果的に色々と
振り回されているのでは
…とも感じる。
感じまくっている。
翔くんの父
「翔のこと、そんな風に
思っていただけるなんて…
本当にありがたいです。
良かったなぁ翔。良い方に出会えて。
結衣さん、これからも
翔のことよろしくお願いします。」
そんな会話の途中で
美味しそうなお寿司が
運ばれてきて
ずっと黙って
話を聞いていただけの日奈子は
ちょっと質問をしてみようと思った。
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お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました
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これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」