シーズン12の登場人物
山田翔
…日奈子の2歳下の弟。赤門の大学出身で
有名企業に勤めている。仕事も出来て優しく
穏やかな性格だが、女性には口下手で奥手。
女性と付き合った経験がほぼない。
山田日奈子
…パンダの同級生。弟のことが可愛くて仕方ない。
女医さんの彼女が出来たという
弟のような翔くん。
女性経験が少なく、
なんでも素直に信じてしまうので
姉心で、つい色々と聞きたくなる。
私
「手のひらで転がされてるって…
…まぁね、いつか結婚するなら
自己主張が少ない翔くんには
そういう相手の方が
合いそうなのかな?」
翔くん
「うん、そうかもしれない。
ただ、時々ちょっときついなと
思うこともあるんだけどね。」
私
「きつい?それは
付き合うことそのものが?
それとも、今の彼女の性格が?」
翔くん
「いや、そうじゃなくて
疲れてる時に
家のことをやるのって
結構きついなって。
本当、子育てしながら働いてる
主婦って大変だよね。
すごいと思うよ。」
日奈子
「…ん。えっと??
何で急に、
子育てしてる主婦の話になるの?
お相手、もしかして
シングルマザーとか??」
翔くん
「いや、違う違う。
毎日めいいっぱい仕事しながら
家のこともしっかりやるって
時々二人分やるだけでも
大変だなって感じてるのに
これを毎日続けてる人たちって
ただただ凄いなって思ったんだ。
慣れるのかなぁ。」
日奈子
「翔。言ってる意味が
ちょっとわからないわよ。」
私
「…つまり翔くんは今、
仕事をしながら、
家のことをめいいっぱいしている。
というわけね??」
翔くん
「あ、そうそう。
なんか周りくどい
言い方になったみたいでごめん。
普段、彼女と自宅で過ごす時
お茶を入れたり、料理をしたり
洗い物も全部、僕なんだ。」
私
「…ほ、ほー。」
日奈子
「…全部…
翔ってそんなに
家事得意だったっけ??」
翔くん
「いや、一人暮らしが長いから
得意というか、一通りは
やれるけど…
あ、でも料理は好きだよ。
特に今は彼女に作ると
美味しいって言ってくれるから
作りがいがあるというか。」
私
「作りがいがあって楽しいなら
それはとてもいいことだし
今は女がこうとか、
男がこうっていう時代でもない。
だからカップルのルールは
それが二人の間で成立してるなら
全然おかしいことでもないけど
お茶を入れたり、
洗い物をしたり、食事もって…
それは翔くんが自主的にやってるの?
それとも、
彼女に頼まれてやってるの?」
翔くん
「彼女のお母さんは
専業主婦らしくてさ
家のこと全部、母親がやってたから
料理だけじゃなくて
家事全般が苦手らしい。
それで今も週に1回
掃除や洗濯をしにきてくれて
食事も大量に作って
タッパーに入れて、
冷凍しておいてくれるって。
だから付き合った当初から
自分と一緒に過ごすときは、
出来れば家事はやって欲しいって
言われてた。
こんなに全部やるとは
思わなかったけどね。ははは。」
日奈子
「いや、あんた笑ってるけど
30代の彼女が
今も家に母親が来て
家事やってくれてるなんて
…私はちょっと
どうかと思っちゃうんだけど…」
私も隣でつい、
首を縦にブインブイン
赤べこ運動してしまう。
翔くん
「だけど彼女はすごいんだ。
外科医として毎日
人の命を救ってるんだからね。
だから僕は、彼女のことすごく
尊敬してる。」
(何の専門医なのかは割愛しますね。)
翔くんはそう言って
私たちのツッコミなど
何も気に留める様子なく
笑っていた。
けれど私も日奈子も
この彼女のことがとても気になり
もう少し翔くんの話を
聞いてみることにした。
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お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました
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これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」