シーズン12の登場人物
山田翔
…日奈子の2歳下の弟。赤門の大学出身で有名企業に勤めている。
仕事も出来て優しく穏やかな性格だが、女性には口下手で奥手。
女性と付き合った経験がほぼない。
山田日奈子
…パンダの同級生。弟のことが可愛くて仕方ない。
翔くんと私が
二人で会うことはまずない。
いくら私と家族的に話せるとはいえ
きっと二人きりになると
女性を意識してるとかではなく、
二人きりという空間に緊張して
途端に口下手になるだろう。
日奈子がいてくれることで
翔くんは本来の
自分が出せるのだと思う。
そんな翔くんに、
久々に彼女が出来たと聞いたのは
それから半年後だったが
その人とは数ヶ月で、
早々に別れてしまった。
その間私は、
翔くんに会うことはなかったが
それからまた半年ほど経った時
久しぶりに、
日奈子と翔くんと飲むことになった。
この時、翔くんとは
1年ぶりということになるだろうか。
◆
私
「あれ、翔くん。
なんだか久しぶりに会ったら
ちょっと男らしくなったような…」
これまではスーツ姿で会っても
いつも少し
頼りない感じだった翔くんが
なんだか小綺麗になっている。
日奈子
「でしょ、
私もそれ思ったんだけどさ
なんでだと思う?」
私
「…え、そんなにハッキリと
理由があるの?」
日奈子
「そーなの。」
私
「何それ、教えて教えて。」
日奈子
「ほら、自分で伝えたら?」
翔くん
「あぁ…うん。」
翔くんは少しもじもじしていたが
姉の日奈子に促されて
ゆっくり話し始めた。
翔くん
「実は…最近出来た彼女が
洋服とか髪型とか結構色々と
コーディネートしてくれて。
その彼女からのアドバイスで
色々変えてみてるんだけど…」
私
「え!!彼女出来たの?
コーディネートって
…あれ…それって半年前の人とは
違うんだよね?」
翔くん
「うん、違うよ。」
私
「いつの間にそんな
立て続けにっ。
それで、相手はどんな人?」
翔くん
「どんな人…
なんて言えばいいんだろう。
自分の意見がはっきり言えて
竹を割ったような性格だから
…僕には楽というか…」
私
「なるほどなるほど。」
翔くん
「とりあえず、職業だけ言うと…
大学病院に勤める
女医さんなんだ。」
私
「ほーー。」
女医さんか。
職業しか聞いてないのに
こんなこと言うのなんだけど
つまり頭の良い方なんだろうし
私や日奈子が、
難しすぎて意味不明で
華麗にスルーしてしまっていたような話も
その彼女となら合うのだろう。
私
「それはそれは、
素敵なカップルだねぇ。
一体、どこで知り合ったの?」
翔くん
「会社の人に
誘われた飲み会で…」
私
「いわゆる合コン的な?」
翔くん
「そう、とも言うね。
そこでまずは、
ミトコンドリアの話になって
すごく話が盛り上がって
とっても心地よかったって言うか。」
私
「み…みとこんどりあ‥」
私の人生で…
男子との会話の中で
ミトコンドリアと発したことは
一度もないし。
これからもきっと
その機会はないと思われるので
私
「…気の合う方と出会えて
良かったよねぇ。」
日奈子
「だよねぇ。」
そんなわけで、
こうして出会った翔くんの彼女。
この彼女が、
これからの物語の
鍵を握る人になる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Pick Item
お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました![]()
毎週家族でおいしくいただいております![]()
いつも読んで下さってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」