登場人物

春菜ちゃん・・34歳

絶賛婚活中で、婚活アプリ初心者です。

スペックの高い方を求めてしまう病で、

自分でもこじらせている自覚ありだそうですが

共感してくださる方がいらっしゃったら幸いです。

春菜ちゃんの婚活は、成功したのでしょうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

婚活アプリで知り合った翌日

勢いで会うことになった

飲食店経営者のサーファーさん。

 

 

プロフィールの写真は

海での細マッチョ姿だったが

実際にお会いすると

スーツに黒く焼けた肌。

金髪でやや垂らした前髪。

 

これから出勤だと言われても

なんら不思議はない。

 

 

そんなサーファーさんに案内されたのは

新宿の雑居ビルの中にある

会員制の鉄板焼き屋。

 

まずは乾杯用にと

グラスのシャンパンが運ばれてきて

2人で初めましてと挨拶をした。

 

 

この時春菜ちゃんは

やっと正面からサーファーさんを

しっかり見たが

思ったよりお顔がシュッと整っていて

それはそれでまたドキドキした。

 

 

春菜ちゃん

「このお店、本当にお洒落ですね。

 入り口からは想像つかないですが

 そのギャップがまた

 お忍びって感じがしますね。」

 

 

サーファーさん

「実際にお忍びで使っている方も多いから

 時々女優さんとか

 ミュージシャンの方も見かけますよ。」

 

 

春菜ちゃん

「へぇ。…サーファーさんも確か

 飲食店経営って

   プロフィールにありましたけど

 どういうジャンルのお店を

 経営されてるんですか?」

 

 

サーファーさん

「落ち着いた雰囲気で飲める

 バーとかラウンジですね。

 

 新宿は若い子も多いんですけど

 なるべく僕のお店は

 お客様の層が、

 30代以上になるように。

 

 今度是非、飲みに来てください。

 

 春菜さんなら勿論

 お支払いはいらないですから!」

 

 

 

春菜ちゃん

「ありがとうございます。」

 

 

 

って。

 

 

 

婚活アプリで出会って

たった1日目の女子に

自分のお店に来させて

お支払いはいらないなんて

そんなことあるんだろうか。

 

 

客観的に聞くと

昭和な私はすぐそう思ってしまうが

春菜ちゃんは純粋に

嬉しかったらしい。

 

 

 

サーファーさん

「なんか初めて会う日って、

 何から聞いたらいいかわからないくらい

 色々知りたいこと多いですね。」

 

 

 

春菜ちゃん

「確かにそうですよね。

 

 サーファーさんは

 あのアプリは

 いつから登録したんですか? 

 

 他に何人かと会いましたか?」

 

 

いきなりサーファーさんの

個人的な情報を聞くよりは

当たり障りのないところから、と

春菜ちゃんは質問を選んだ。

 

 

 

サーファーさん

「3ヶ月前に登録だけして

 その時は急に忙しくなったので

 実際あまり使ってなくて

 

 それでこの1ヶ月で急に

 利用し始めたんですけど

  

 久々に開いたら

 すごく沢山メッセージが来ていて

 それでひとまず良さそうな方には

 一旦お返事させていただいたり

 

 こちらからいいねをしたりしました。

 

 お会いしたのは

 春菜さんの他にもう1人いますね。」

 

 

 

春菜ちゃん

「そうですよね。

 サーファーさん、

 モテそうですもんね。」

 

 

 

サーファーさん

「いやいや、それをいうなら

 春菜さんの方ですよ。

 春菜さんこそ、

 いっぱいアプローチされそうですよ。

 

 実際、他の方に会いましたか?」

 

 

 

春菜ちゃんは正直に

お医者さんとの出会いの場面から

お断りした理由も全て話した。

 

話すことで

(あなたはそうじゃないよね?)

ということも伝わって欲しかった。

 

 

サーファーさん

「なるほど・・それは中々な…

 

 うちには兄がいて

 結婚して実家の近くに住んでるんですが

 もう子供たちが小学生なので

 僕には結婚も子供も急かされてませんよ(笑)

 

 勿論僕だって

 いい人がいたらいつか…とは思いますが

 焦っても仕方ないですしね。」

 

 

 

春菜ちゃん

「サーファーさんがお会いしたのは

 どんな方だったんですか?」

 

 

サーファーさん

「学校の先生をしている方でした。

 

 とてもいい方でしたけど

 僕が飲食店をしているので

 生活のリズムが全く合わなそうだなと

 話してみて感じました。

 

 多分お相手の方も

 そう思ったんじゃないですかね。」

 

 

 

春菜ちゃんは

このお店に入ってからの会話に

違和感は何も感じなかった。

 

 

サーファーさんに

スマートにお酒を勧められたので

春菜ちゃんは遠慮なく

2杯目にはワインを飲み

 

美味しいお肉や海鮮も運ばれてきて

なんだか話しやすい人だなと

むしろ好印象だった。

 

 

 

 

 

けど。

 

 

この手のタイプの人に

何もないわけがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

これまでのシリーズはこちら。

シーズン1 ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

シーズン2 武田さんの芝生 

『妊娠発覚。彼氏と思っていた人は既婚者だった。』

シーズン3 紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

シーズン4 琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

シーズン5 読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

シーズン6 みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」